著者
木田 仁廣 川東 正幸
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
pp.100307, 2015 (Released:2015-04-13)

はじめに 都市域では、土壌は劇的に人間によって改変される。都市土壌の特徴として、圧密による硬度の増加や、水分および養分供給の低下、高いpHや有機物含量の低さなどが指摘されている。また、人間による土壌改変の一例である土壌被覆は、都市生態系内の土壌機能に太陽放射吸収量や水の浸透量低下や表面流去水の増加、ガス交換の妨害、植生被覆の欠如といった負の影響を与える。このように都市化は様々な悪影響を生態系に与えるが、人間に対して快適で便利な居住地を供給するために、都市面積は拡大し続けている。輸送手段の確保やインフラストラクチャーの整備のため、道路の建設は都市の発展には不可欠である。都市の拡大により道路面積は拡大しており、その舗装形態も様々である。土壌は地上と地下の物質循環において重要な役割を果たしており、舗装は土壌を介した物質循環と土壌機能に影響を及ぼす。そして、この影響により特有の土壌が生成されていくと考えられる。そこで、本研究はアスファルト舗装による鉱質土壌への影響とそれにより引き起こされる土壌生成作用を明らかにし、その土壌生成過程を論じることを目的とした。 調査地と研究方法 一般的なアスファルト舗装の構造は、不透水性のアスファルトと砕石の混合物であるアスファルト表層と基層、および支持力の大きい良質な材料である砕石を用いた砕石層で構成される。砕石層は石灰での安定化処理や時としてリサイクル材のセメント、コンクリートを混ぜた上層路盤と支持力の小さい安価な材料を用いる下層路盤から成る。さらに、路盤下1mが舗装時に支持力を要求される鉱質土壌部分であり、路床と呼ばれる。また、交通量の少ない車道や歩道にはアスファルト基層を設けず、路盤も1層のみの簡易舗装を施す場合もあり、舗装の厚さは交通荷重、路床強度により決定される。調査地点は道路密度データをもとに被覆率の異なる地点を選択した。東京都八王子市の散田町、石川町、南大沢、東京都町田市の図師と山崎、神奈川県相模原市緑区の合計6地点で調査を行った。アスファルト舗装の断面はアスファルト層、砕石層(路盤)、鉱質土壌上層(路床)、鉱質土壌下層(路床)に分けた。鉱質土壌はレキ含量を元に層位分けし、層位ごとに試料を採取した。対照試料として近隣の未舗装土壌の試料も採取した。 新設舗装の試料は道路建設工事(散田町)や下水道管交換(石川町)時の道路復旧用の材料から採取した。試料採取地点は南大沢を除いて土壌図で黒ボク土の分布域に位置し、南大沢は周囲に黒ボク土が分布する人工改変土に位置していた。 採取した試料のレキ含量、pH、電気伝導度、元素組成、全炭素、全窒素、全硫黄、無機態炭素含量、炭素安定同位体比及び非晶質のアルミニウム、鉄含量を測定した 結果と考察 南大沢以外の鉱質土壌下層の主な化学性は対照の未舗装土壌および関東の黒ボク土の化学性と類似性が認められた。但し、電気伝導度は舗装下の鉱質土壌下層では未舗装土壌に比べ有意に高く、舗装による影響と考えられた。鉱質土壌上層は鉱質土壌下層と比べて高い電気伝導度、pH、カルシウム含量、無機態炭素含量と低い非晶質のアルミニウムと鉄含量に特徴づけられていた。砕石層は鉱質土壌上層に比べ高い電気伝導度、pH、カルシウム含量および無機態炭素含量を示しており、非晶質のアルミニウム、鉄はほとんど含まれていなかった。アスファルト層はpH、カルシウム含量、無機態炭素含量は高く、電気伝導度は低く、砕石層と同様に非晶質のアルミニウム、鉄はほとんど含まれていなかった。炭素安定同位体比は新設舗装の砕石層が最も高く、その下の鉱質土壌層は深くなるにつれて、未舗装土壌の値に収束した。 本研究の結果から、アスファルト舗装は鉱質土壌に対し新規舗装材料としてカルシウムの供給、上層への異質物質混合、無機態炭素集積、アルカリ化、水溶性塩類供給の作用を引き起こしていると推測された。また、散田町の新規舗装断面とその他の数十年に及ぶ時間を経過した古い舗装断面との比較から、電気伝導度、Ca含量、pH、無機態炭素含量はカルシウムの水溶性成分溶脱により、低くなることが示唆された。 本研究で示唆されたアスファルト舗装による土壌生成作用はほとんどの道路において生じると考えられ、舗装形態や舗装厚、舗装経過年数、表面状態、交通量、微地形、基盤土壌などの影響により、舗装下の土壌生成過程は変化すると予測される。また、土地の再開発や道路舗装下のインフラの維持管理、道路補修などによる張替工事により、新規舗装材料が再度供給される。道路舗装下の土壌の特徴と道路の状態やその地点の属性、工事頻度などの土地利用状況の関係を整理することにより、都市化による土地被覆が引き起こす環境変遷を土壌の観点から捉えることが可能であると考えられた。
著者
高山 善行
出版者
日本語学会
雑誌
日本語の研究 (ISSN:13495119)
巻号頁・発行日
vol.1, no.4, pp.1-15, 2005-10-01 (Released:2017-07-28)

助動詞「む」は連体用法で≪仮定≫≪婉曲≫を表すと言われているが,実際にはよくわかっていない点が多い。本稿では,このテーマをモダリティ論の視点から捉え直し,新しい分析方法を提案する。まず,Aタイプ(「〜φ人」),Bタイプ(「〜む人」)という名詞句の対立を設定し,それらの用例を平安中期文学作品から抽出する。そして,述語の性質,時間・場所表現との共起,「人」の数量の観点から,両名詞句の性質を比較してみた。その結果,Aタイプには制約が見られないが,Bタイプにはいくつかの点で制約が認められた。Bタイプでは「人」が非現実世界(想像の世界)に位置づけられているのである。この事実をもとに,本稿では,連体用法「む」は非現実性を標示する機能(「非現実標示」)をもち,名詞句の標識として働いていると結論づける。
著者
野白 喜久雄
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.69, no.10, pp.640-644, 1974-10-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
27

米の価格は清酒の製造原価の60%以上を占めている。米価の大幅上昇, アル添・三増の減少によりこの比率は今後さらに高くなるであろう。清酒業はこれまで価格の高い米をに尊重してきたが, コストダウンのためには米についてもう一度よく考えてみる必要があろう。最近の研究の結果をもふまえて, 筆者は米に対する新しい考え方を説いている。特に精米操作の重要性など深く考える必要があろう。
著者
木下 美咲
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.157-161, 2017-04-10

summary肉眼的には診断が難しい場合の脱毛症のトリコスコピーによるフローチャート式脱毛症診断につき,病態と所見を照らし合わせながら解説する.毛包の不可逆的破壊の結果として起きる“diffuse white areas”は瘢痕性脱毛症で観察される.毛幹破壊像である“broken hairs”,“black dots”が観察される場合,円形脱毛症,トリコチロマニアが疑われ,後者では“follicular microhemorrhage”に代表される人為的破壊像が確認できる.毛周期異常像には“tapering hairs”,“short nonvellus hairs”,“hair diameter diversity”があり,円形脱毛症,休止期脱毛,男性型・女性型脱毛症の診断に役立つ.形態異常所見を認める場合には遺伝性脱毛症も疑う.これら主所見の有無を順次確認することで代表的脱毛症を診断する.さらに副所見として瘢痕性脱毛症では“peripilar scales”,“hair tufting”のほか,慢性円板状エリテマトーデスに特異的な“red dots”がある.円形脱毛症では“yellow dots”や“short vellus hairs”が,男性型脱毛症では“peripilar sign”が観察される.続発性脱毛症では所見が典型的でない可能性があることに注意を要する.
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンピュータ (ISSN:02854619)
巻号頁・発行日
no.821, pp.86-88, 2012-11-08

ネットの掲示板などに犯行声明が書き込まれた「遠隔操作ウイルス」事件で、警察が4人の誤認逮捕を認めた。標的型攻撃と同じ手口が一般市民に用いられた点で、新手のサイバー犯罪と言える。犯人は通信元を巧妙に秘匿しており、捜査は長期化の様相を呈している。 「知見を持つ皆さんの知恵を頂き、官民合同で検討を進めたい」。

3 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1921年08月12日, 1921-08-12
著者
張 野 Lina M. Cardenas 今武 由美子 山邊 陽出代 岩沼 健児 後藤 讓治
出版者
一般財団法人 日本小児歯科学会
雑誌
小児歯科学雑誌 (ISSN:05831199)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.478-488, 1997-06-25 (Released:2013-01-18)
参考文献数
37

咬合面小窩裂溝と並んで頬面小窩は齲蝕好発部の一つである.頬面小窩の形態を解明する目的で,ヒト未萌出下顎第一大臼歯20歯を用い,頬面小窩の形態についてSEMによる観察,樹脂包埋の連続研削面について実態顕微鏡による観察および計測を行い,以下の結果が得られた.1)未萌出下顎第一大臼歯20歯中の13歯(65.0%)に18の頬面小窩が観察された.同一個体の左右同名歯に左右対称的に発現する傾向が認められた.2)未萌出下顎第一大臼歯における頬面溝の長さは平均2.5mmであり,頬面小窩はすべて頬面溝の下1/3部に認められた.3)未萌出下顎第一大臼歯における頬面小窩開口部の形態は楕円形のものが最も多く,18中の12(66.7%)であった.4)頬面小窩の各計測平均値は,開口部の長径553μm,開口部の幅径189μm,小窩の深さ867μm,小窩底部エナメル質の厚径658μmであった.5)未萌出下顎第一大臼歯における頬面小窩の長径と幅径との間,頬面小窩の長径と深さとの間にそれぞれ正の相関関係が認められた(p<0.01).6)未萌出下顎第一大臼歯における頬面小窩の形態は,DV型が最も多く,18中の7(38.9%),SV型とSK型がそれぞれ4(22.2%),DK型が3(16.7%)であった.SU型とDU型はなかった.
著者
秦泉寺 久美
出版者
情報処理学会 ; 1960-
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.61, no.6, pp.620-626, 2020-05-15

ディジタルディスラプションの時代に老舗企業が収益構造の変革を求められている.アジャイル開発は手段として有用なはずだか,なぜか老舗企業に積極的に採用される機運にはない.その理由は旧来型の契約制度運用にあった.ソフトウェアが継続的にデリバリされ,フィードバックによって要件が進化するアジャイル開発を安心・安全に遂行するためには準委任契約をベースに,税制,下請法,労働者派遣法などの法制度を確実に遵守できる定常運用設計が必要である.こういった制度運用を整備した結果,1年半のトライアル期間に27件の準委任契約が締結され,アジャイル開発の促進が確認できた.
著者
大瀧 仁志
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.48, no.6, pp.356-359, 2000-06-20 (Released:2017-07-11)
参考文献数
1
被引用文献数
2

化学反応の90%以上を占める溶液内反応の最も基本となる溶媒和イオン, 特に水和イオンの構造と溶液が呈する色について考察する。水和イオンのミクロ構造が明らかになったのはようやく1970年代の中頃である。現在では, ほぼすべての単原子イオンの水和構造が明らかにされている。この研究には, 溶液X線解析法(静的構造)とNMR法(動的構造)の寄与が大きい。一方, 電解質水溶液の色調を決める水和イオンの電子状態に関しては吸収スペクトルの測定によりすでに古くから多くの研究が行われており, 理論的にも配位子場理論等により解明されている。これらの現象についてもっとも基本的な見地からやさしく解説することを試みた。
著者
藤岡 大助
出版者
亜細亜大学
雑誌
亜細亜法學 (ISSN:03886611)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.113-142, 2013-07
著者
羽鳥 徳太郎
出版者
公益社団法人 日本地震学会
雑誌
地震 第2輯 (ISSN:00371114)
巻号頁・発行日
vol.49, no.4, pp.461-466, 1997-03-14 (Released:2010-03-11)
参考文献数
8

A small tsunami accompanied with the Hyogoken-Nanbu earthquake on January 17, 1995 (epicenter: 34°36′N, 135°03′E, d=14km, M=7.2, JMA), was observed at many tidal stations around the source area. The maximum double amplitude at Ei, Awaji Island, reached 68cm, and those at most Stations were 10-20cm or less with the wave period of 10-20min. By judging from the diagram of the attenuation of wave-height with distance, tsunami magnitude on the Imamura-Iida scale was determined to be m=-2, which is smaller by two grades (amplitude: 1/5 less) than those generated by earthquakes of the same magnitudes, because the seismic faults lay on land. The size of the source area estimated by means of an inverse refraction diagram is 70×13km2 extending NE-SW direction from the Hanshin region to the western area of Awaji Island. The tsunami source comprehends the aftershock area. Considering the distribution of the initial motions of tsunami observed by tidegauges, it suggests that the sea-bottom on the east side of the northern tsunami source (the northern part of Osaka Bay) was uplifted and that on the west side (Harima-Nada Sea) was subsided.
著者
木村 秀喜
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集 平成29年度大会(一社)日本調理科学会
巻号頁・発行日
pp.170, 2017 (Released:2017-08-31)

【目的】減塩レシピコンクールに砂糖で魚をしめ、酒粕に漬け、南蛮漬け風にしたところ美味しい料理が出来た。そこで砂糖で締め、酒粕に漬けた魚と塩でしめた魚の嗜好差の有無について検討した。【方法】塩で締めた標準試料と砂糖で締めた試料を2点嗜好試験で官能評価を実施し、全員が終了後に円卓法により意見を聴取した。パネルは魚食による食育活動を行っているボランティア団体企画員(スタッフ)15人、試料に用いた魚種は身が均質な小型のアンコウを用いた。試料は15gとした。標準試料15個に対し4%重量の食塩を振りまぶし、砂糖締めは食塩0gで同量の砂糖を振りまぶした。各々15分間放置し、粕床にリードペーパーで挟み20分間漬けた。各々米粉をまぶし、少量の植物油でソテーした。冷めた状態のものを喫食し、質問紙でどちらが好みかのみを聞いた。粕床は酒粕400g、本みりん200gをビニール袋に入れ、良く揉み、42℃のお湯につけ10分放置後、再び良く揉んだ。全体がなじみ、温度が上がったところでとりだし、1晩常温で放置したものを2セット準備した。円卓法はどちらを選択したかを通知後、自由に討議した。【結果】標準試料を好んだパネルは8人、砂糖で締めたものは7人で、試料間に統計的に有意な差はなかった。(α=5%)円卓法では、締まり方が砂糖の方が良かった、塩分添加がなくとも食べることができるが塩分があればより美味しいなどの意見があった。魚を砂糖で締めて粕漬にすることは、減塩で美味しい料理になる可能性が示唆された。今後は砂糖締めと酒粕漬による魚肉の変化、魚種、ソテー以外の調理法など、広く検討したい。
著者
是枝 喜代治
出版者
NPO法人 日本自閉症スペクトラム支援協会 日本自閉症スペクトラム学会
雑誌
自閉症スペクトラム研究 (ISSN:13475932)
巻号頁・発行日
vol.12, no.3, pp.23-33, 2014-05-31 (Released:2019-04-25)
参考文献数
45

ASD 児者の身体運動面の問題はASD を特徴づけるものとはいえない。しかし,旧来から身体的不器用さの存在や協調運動の弱さなど,ASD 児者の発達期における運動機能の偏りなどが指摘されてきたことも事実である。本稿では,特に発達の過渡期にあたる乳幼児期から学齢期にかけて生じることの多い身体運動面の偏りについての特徴を探るため,群馬県及び埼玉県自閉症協会の協力を得て,ASD 児者を養育してきた保護者に対し,アンケート調査を実施した。運動面の偏りに関する設定項目における選択式の回答結果や,保護者から得られた自由記述の分析から,ASD 児者の多くに身体的不器用さや姿勢制御の問題など,運動面の偏りが見られることが明らかとなった。とりわけ身体運動と関連した社会性やコミュニケーションの問題は,学齢期における「体育」などの集団活動の中で顕在化しやすく,自尊心の低下などから生じる二次的な問題へと発展していく可能性があり,具体的な支援策を検討していくことの必要性などが示唆された。なお,本研究では対象者の併存症等に関する調査及び検討は実施してないことを付記しておく。
著者
山中 直明 西村 光弘 石黒 正揮 岡崎 義勝 川西 哲也 釣谷 剛宏 中尾 彰宏 原井 洋明 廣岡 俊彦 古川 英昭 宮澤 雅典 山本 直克 吉野 修一
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.J104-B, no.3, pp.315-336, 2021-03-01

2020年に我が国でも5G商用サービスが本格開始され,2021年の東京オリンピック・パラリンピックでは,5Gを応用したサービスのトライアルが行われる.一方,同時に将来の技術やニーズを先取りしたBeyond 5G/6Gの研究開発スタートの年となる.Beyond 5G/6Gを検討する際は,将来を予想して必要となるサービスを左手とするならば,ブレークスルーにより発展する基盤技術を右手として,それらを融合するネットワークアーキテクチャを面的に考え,同時に時間軸のステップを考える必要がある.そのため,総務省が主体となり「Beyond 5G時代の有線ネットワーク検討会」を発足させ,キャリア,国立研究機関,アカデミアに加え,本分野の代表的な電子情報通信学会研究専門委員会の委員長,コンソーシアムの主導者にも参加頂き,Beyond 5Gのオーバービューとブレークスルー技術等の取りまとめを行った.本論文では,そこで取りまとめた「ネットワークビジョン2030」を電子情報通信学会の多くの読者,研究者に提供することにより,自らのビジネスや研究へのヒントを得ると同時に,各分野の最新動向をフィードバック頂くことで,常に最新のビジョンへブラッシュアップすることを目指し,執筆を行った.