著者
石丸 径一郎
出版者
東京大学
雑誌
東京大学大学院教育学研究科紀要 (ISSN:13421050)
巻号頁・発行日
vol.41, pp.283-290, 2002-02-25
被引用文献数
1

Studies on identity and adjustment of minority group members exist independently in each minority group. The author tries to integrate studies on various minority groups in the viewpoint of identity development. An integrated model of minority group identity development is proposed on the basis of studies from three fields (ethnic minority, sexual minority, visual impairment). From this integrated viewpoint, many minority group members can benefit from preceding studies of other fields.
著者
加藤 悠二
出版者
国際基督教大学
雑誌
ジェンダー&セクシュアリティ (ISSN:18804764)
巻号頁・発行日
no.4, pp.61-72, 2009

This study is based on interviews with heterosexual women who have closefriendships with gay men. In the Japanese media's "Gay Boom" phenomenon that arosein the 1990s, gay men were represented as being the ideal partners for heterosexualwomen. While this has stimulated research and incurred various criticisms from gay andlesbian academics and activists, there has been no qualitative research of heterosexualwomen.This study is based on interviews of 14 heterosexual women who have closefriendships with gay men. The interviews were of one hour in length and consisted ofquestions such as "Where did you meet your gay friend and what kind of relationshipdo you have with them?," "What kind of relationships do you have with heterosexualwomen and men?," and "Do you have lesbian friends?" Various patterns were discoveredin the way heterosexual women got to know gay men and in the kinds of relationshipsthey formed. It also became apparent that even if the initial motivation for meeting had been out of mere curiosity, the relationships eventually developed into close friendships.
著者
上村 佳孝 三本 博之
出版者
北海道大学低温科学研究所
雑誌
低温科学 (ISSN:18807593)
巻号頁・発行日
vol.69, pp.39-50, 2011-03-31

動物の交尾器, 特にオス交尾器の形態は, 他の形態形質よりも進化・多様化が速い傾向にあり, その機構について議論が続いている. 本稿では, モデル生物であるキイロショウジョウバエを含むキイロショウジョウバエ種群について, 交尾器形態の機能とその進化に関わる研究についてレビューした. オス交尾器による創傷行動の発見により, 従来の研究では見出されてこなかった, オス交尾器に対応した多様性がメス交尾器の側にも同定されるようになった. しかし, メス交尾器の多様性は, 柔軟な膜質構造の形態変化によるものが多い. 交尾時の雌雄交尾器の対応関係の把握は, そのような旧来の手法では観察の難しい構造の特定を容易にし, 種間比較や操作実験による機能の研究に足がかりを与える. そのため手法の一つとして, 交尾中ペアを透明化する技術を紹介し, 本種群が交尾器研究のモデル系となる可能性を示す.
著者
東元 稔 糸賀 寛子 新畠 直
出版者
特定非営利活動法人 日本栄養改善学会
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.68, no.5, pp.315-321, 2010 (Released:2010-11-29)
参考文献数
36

著者らは,自家発酵ヨーグルトの冷蔵,植え継ぎ,ならびに味付け食品や酒類との共存下における生菌数の変動を検討した。冷蔵庫で保存したヨーグルト中の生菌数は1週間で約1/4ずつ経時的に減少した。植え継ぎによる生菌数の変化はヨーグルトの種類による差が多少見られたが,実用上問題になるほど大きいものではないと考えられた。また,他の食品との共存によるヨーグルト中の生菌数への影響を検討した結果,通常の味付け食品による影響はほとんどみられなかったが,高濃度のアルコールを含む酒類の共存によって生菌数が減少した。しかし,低濃度のアルコールを含む酒類の共存下ではヨーグルト中の細菌の増殖が有意に増強されることが分かった。これらの結果は,我々が,比較的簡便に,自分で作製した好みの手作りヨーグルトを日常的に食べ続けることが可能であることを示唆している。(オンラインのみ掲載)
著者
芳山 拓 坪井 潤一
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.85, no.2, pp.176-178, 2019-03-15 (Released:2019-04-02)
参考文献数
20

降海型アメマスとサクラマスを狙ったルアー釣り遊漁において,鈎の形状および装着方法による掛かりやすさの違いについて検討した。本研究では一般的に用いられるトリプルフックと,フッキングダメージが小さいとされるシングルフック,一か所に2本のシングルフックを装着する方法の3種類について,掛かった魚のうち釣獲に成功した割合を比較検討した。その結果,シングルフックを2本装着する方法が,掛かりやすさと鈎による損傷軽減を最もよく両立し,キャッチアンドリリースを前提とした場合に有効であると考えられた。

21 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1918年04月17日, 1918-04-17
著者
金城 克哉 Kinjo Katsuya
出版者
沖縄外国文学会
雑誌
Southern review : studies in foreign language & literature (ISSN:09136754)
巻号頁・発行日
no.24, pp.85-89, 2010-02

今回、MSMの男性が利用する出会い系掲示板の投稿文の分析調査を行った。調査ではさまざまな特徴的な言葉が見られたが、本稿では文末表現(助動詞)「です」の代替表現「す」「っす」に議論を絞る。
著者
森 靖夫
出版者
JAPANESE POLITICAL SCIENCE ASSOCIATION
雑誌
年報政治学 (ISSN:05494192)
巻号頁・発行日
vol.59, no.1, pp.1_241-1_262, 2008 (Released:2012-12-28)

This article examines the struggle for the control of the army between the army and political parties.   In prewar Japan only military offices could assume the military ministers. It has commonly been accepted that this rule made it difficult for civilians to control the Army and it was the decisive power resource of the army. However, this view cannot explain why party cabinets between 1924 and 1932 failed to institutionalize civilian control over the army and how the army reacted to the establishment of party politics in this period.   This paper mainly provides two new views. First, in the 1920s, the army agreed reluctantly to give up military minister posts to parties due to the rise of parties. Second, in spite of this compromise of the Army, the Army still maintained these posts because the prime ministers and the army ministers agreed to avoid a rapid rule change and control the army by their leadership.   The failure of civilian control in prewar Japan did not stem solely from formal rules. Party cabinets could develop their power and control the Army by aggressively enforcing formal rules and taking their initiative. Yet, they failed to establish their political supremacy over the Army in the 1920s and it led to militarism afterward.
著者
間島 雄一 坂倉 康夫 まじま ゆういち さかくら やすお Majima Yuichi Sakakura Yasuo
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.38, no.suppl. 2, pp.134-138, 1995-06-01

慢性副鼻腔炎患者の約半数に鼻粘膜粘液線毛輸送機能の低下が認められることが知られている。本研究では生理的食塩水エアロゾルが慢性副鼻腔炎患者の低下した鼻粘膜粘液繊毛機能にどのような影響を及ぼすか検討した。生理的食塩水0.7mlをジェットネビュライザーで鼻腔に投与し、投与前後のサッカリン時間(ST)粘液繊毛機能の指標として測定した。23名の正常人では生理的食塩水投与前後のSTに有意の変化は認められなかったが、慢性副鼻腔患者19名では生理的食塩水投与後に投与前に比し有意にSTが改善した。慢性副鼻腔炎患者の低下した鼻粘膜粘液繊毛機能に及ぼす生理的食塩水のこのような効果を本症における鼻粘膜粘液繊毛機能低あのメカニズムと併せて考察した。
著者
Milan Zaviačič Tomas Zaviačič Ablin Richard 伊藤 喜久
出版者
医学書院
雑誌
臨床検査 (ISSN:04851420)
巻号頁・発行日
vol.47, no.9, pp.1015-1018, 2003-09-15

1.女性前立腺 女性前立腺は17世紀のオランダ人組織学者Graafにより命名されたが,一般的には19世紀のアメリカ人産婦人科医SkeneにちなんでSkene's paraurethral glandと呼ばれることが多い1,2).筆者らは一貫して女性前立腺の呼称を提唱してきた.この努力が実り,2001年解剖学用語に関する合衆国国際委員会(The Federative International Committee on the Anatomical Terminology;FICAT)が開催され,今後組織学用語集に女性前立腺(prostata feminina)を掲載することに合意に至った. 発生学的には男性同様,尿生殖洞から分化する.スロバキア女性の前立腺の平均重量は5.2g,尿道平滑筋層内に存在して,全周に渡って広く尿道を取り囲む.構造も男性と変わりなく腺上皮,導管上皮からなり,多くの導管が尿道に開口し70%以上は遠位尿道,特に尿道開口部に集中局在している(図1)3).Peroxidase antiperoxidase法(PAP),Biotin -streptoavidin peroxidase法(BSP),Biotin -streptoavidin -alkaline phosphatase法(BASP)いずれの免疫組織染色においても,PSAは表層分泌上皮細胞胞体に濃染され(図2),さらに分泌細胞,基底細胞,導管細胞表面にも局在が認められる.特に表層からは多くのPAS陽性ジアスターゼ抵抗性成分,さらにプロテイン1,前立腺特異的酸性ホスファターゼ,水解酵素,脱水素酵素などを分泌,局所炎症制御,免疫に機能すると推定される4,5).今後,標準化による表示値の統一に問題は残すが,高感度測定法により,健常者女性血清において,最高値は0.9ng/mlにも及ぶことが明らかにされている6).これは男性の基準範囲に近似し,女性においても血中PSAは主に女性前立腺由来と推定される.これまでの光顕,電顕所見,局所産生分泌成分,あるいは前立腺癌,前立腺肥大,前立腺炎など病理組織像を総合すると,女性前立腺は単なる痕跡組織ではなく内分泌,神経内分泌機能をつかさどる泌尿生殖組織と断言できる7~11).
著者
堀田 龍也 佐藤 和紀
出版者
一般社団法人 電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会 通信ソサイエティマガジン (ISSN:21860661)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.117-125, 2019-09-01 (Released:2019-09-01)
参考文献数
31
被引用文献数
2

高度情報通信社会を迎えた今日における情報リテラシーに関する教育はどうあるべきなのか.本稿は,この問いに対する初等中等教育段階を対象とした教育について検討する.まず,これまで我が国の初等中等教育で検討・実施されてきた情報リテラシー教育を概観し,児童生徒の情報リテラシーの実態について把握する.その上で,初等中等教育において取り組まれている情報リテラシー教育の実践や研究を整理し,課題を指摘する.
著者
松尾 豊
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第31回全国大会(2017)
巻号頁・発行日
pp.1A2OS05b5, 2017 (Released:2018-07-30)

本発表では、深層学習による特徴量の生成と進化的な仕組みについて議論する。まず、特徴量の生成と自己保存の双対性について述べる。次に、自然界においては、環境における最適化を進化で行う場合と学習で行う場合があり、それらの区別がどこに由来するのか、さらにその方向が学習に傾いていることを述べる。
著者
昇雲
出版者
松木平吉
雑誌
子供あそび
巻号頁・発行日
1906