著者
山田 胡瓜 福地 健太郎 大澤 博隆 宮本 道人 江渡 浩一郎 倉本 到 渡邊 淳司 前田 太郎 中村 裕美 寺島 裕貴 加藤 淳 米澤 朋子 塩見 昌裕 新山 龍馬 宮本 隆史 水野 雄太 櫻井 翔
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, pp.71-77, 2019-12-15

研究者に,漫画家・山田胡瓜流のSF作劇手法を学んでもらった上でSF作品を書いてもらうという『情報処理』特集記事「『AIの遺電子』に学ぶ未来構想術」に寄せられた内の12作品を対象に,山田胡瓜氏を囲んで実施された講評会の様子を記す.各作品に対して,山田氏に加えて講評会に参加した研究らが,その意義や現実の社会に与えうるインパクトについての議論がなされた.議論の中で,『AIの遺電子』に描かれなかった設定についても山田氏本人から語られる場面があった.
著者
近藤 伸子
出版者
国立音楽大学
雑誌
研究紀要 = Kunitachi College of Music journal (ISSN:02885492)
巻号頁・発行日
vol.57, pp.231-236, 2023-03-31

本稿は2022年4月5日,本学講堂大ホールにて,基礎ゼミお話(1)「シュトックハウゼンを知っていますか?」と題して行ったレクチャーの報告である.あまり触れる機会のない「現代音楽」の魅力を伝えると同時に,シュトックハウゼンのクリエイティブで固定観念を打ち破る作品や生涯から,今後の学生生活へのヒントを汲み取って欲しいと願い,このテーマを選んだ.
著者
中野 由章
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.59, no.10, pp.933, 2018-09-15

2003年度から高等学校に「情報科」が新設された.普通教科(現共通教科)の開設状況は,情報活用が中心の「情報A」が80%,情報科学が中心の「情報B」が5%,情報社会が中心の「情報C」が15%と,情報活用に偏重していた.2013年度からの現行学習指導要領においても,共通教科は,「社会と情報」が80%,「情報の科学」が20%程度と,やはり情報科学が軽視されている.2022 年度からの次期学習指導要領では,必履修科目が「情報I」に一本化され,発展科目として「情報II」が設定された.しかし,情報科専任の教員はわずか20%程度であり,約50%が他教科との兼務,残る約30%は情報科の教員免許を持たない免許外教科担任や臨時免許という状況にある.
著者
加藤 敦 三宅 えり子
出版者
京田辺
雑誌
同志社女子大学現代社会学会現代社会フォーラム = Journal of contemporary social studies (ISSN:21870780)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.20-34, 2021-03-31

小論は,自営業家庭に育った子女は起業家になりやすいか,親世代から受け継ぐ⽛資産⽜には何があるか,特に女性起業家にどのような影響をもたらすか,明らかにすることを目的としている。そこで,起業活動と自営業の家庭について人的資本,非人的資本の観点から理論的に検討し,自営業の家庭で育ったことと起業の関係,並びに自営業の家庭で育った起業家がどのような資産を受け継いでいるかについて⽛新規開業実態調査(特別調査)⽜の個票データを再集計し検討した。小論で明らかになったことは次の通りである。第1 に創業時20代,30代の起業家については,男性,女性のいずれも,また創業時40代の女性起業家について,有意に自営業家庭の比率が高い。また,女性起業家についてみると,創業時の年代が若くなるほど,両親のいずれかが自営業であった比率が高くなる。第2 に自営業の家庭の子女は,起業する際に有利に働く経済資産・社会資産を受け継いでいること,起業家精神の形成につながるハビトゥスが体化されていることを確認した。また小論にもとづき,自営業家庭で育つことが,起業する上で有利に働く点をまとめると次の通りである。第1 に,自営業で用いた土地,店舗,施設・設備等の経済資産を継承することである。第2 に,両親が事業を通じて得た人的ネットワークを活用し,取引先やその他協力者などにアクセスしやすいという社会資産を受け継ぐことである。第3 に生育期に自営業者の家庭で獲得された思考プロセス,自営業者に対する肯定的態度が,起業家精神を高める上で優位に働く可能性があることである。ただし,こうした優位性は若いほど働きやすいので,⽛鉄を熱いうちに打つ⽜支援策が重要である。
著者
重定 如彦 越塚 登 坂村 健
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.42, no.6, pp.1662-1675, 2001-06-15

本論文では,分散ハイパーメディアOS``Net-BTRON''におけるハイパーメディア資源管理の機構について述べる.近年,World Wide Web(WWW)を基盤とした全世界規模のハイパーメディア環境がインターネット上に構築され,情報発信システムとして大きな成功を収めている.一方,ネットワーク上の他のハイパーメディアコンテンツを参照・引用をしながら,頻繁なデータ編集による試行錯誤を繰り返して,人間の思考を支援することも,ハイパーメディアシステムの当初の用途の1つである.ところが,現在のWWWシステムをこうした用途に用いると,リンクの接続性が脆弱であるために,リンク切れやEditingProblemといった問題が頻繁に発生する.そこで我々は,頑強なリンク接続性を提供する分散型ハイパーメディア資源管理機構を持った新しいオペレーティングシステム,Net-BTRONを構築している.Net-BTRONのハイパーメディア資源管理機構は次の特徴を持つ.まず,ハイパーメディアノードやリンクをファイルシステムで実現する.Net-BTRON以外の他のハイパーメディアとの相互接続性を実現する柔軟なファイルシステム拡張機能を持つ.ハイパーメディアアプリケーションの操作性を標準化するためのツールキットを提供する.我々はNet-BTRONのパイロットシステムをBTRON3仕様OSを拡張して実装し,その上に多くの分散ハイパーメディアアプリケーションを構築することによって,これらの技術的特徴の有効性を確認した.
著者
辰己 丈夫 稲垣 俊介 角田 博保 久野 靖 佐久間 拓也 高橋 尚子 中野 由章 和田 勉
巻号頁・発行日
vol.2023, pp.261-268, 2023-08-11

筆者らは、情報処理学会情報入試委員会の委員として、情報入試の問題案や、過去に出題された情報関係基礎の問題の解説などを掲載する情報処理学会会誌note 「教科「情報」の入学試験問題って?」に関わってきた。この連載を通して、筆者らは、情報科の入試問題について、経験的な知見などを得た。過去に出題された「情報関係基礎」の問題、大学入試センターから発表されている試作問題等、その他の各問題について述べ、また、学習と試験の観点、情報科の内容との関係、問題の評価観点との関係、他教科・他科目における状況、他国における状況を議論した。入試で問うべき観点は、「思考力・判断力・表現力」を重視すべきであり、学習指導要領の範囲であっても、範囲外であっても、知っていると簡単に正解を得ることができるような問題は好ましくない、との結論を得た。
出版者
家族史研究会

特集 『熊本評論」の女たち鷹野つぎさん 隅谷しげ子『熊本評論』をめぐって 原雪江木村駒子 石原通子松尾静枝・金子トクへの手紙など 犬童美子守田有秋「九州の婦人よ」をよむ[I] 石原通子『熊本評論』抄(女人篇)