著者
諸岡 了介
出版者
日本宗教学会
雑誌
宗教研究 (ISSN:03873293)
巻号頁・発行日
vol.85, no.3, pp.623-643, 2011-12-30

本稿の狙いは、世俗化論をそれが伴ってきた「宗教とは何か」という問いについて再解釈するとともに、宗教概念批判論を経た現在においてこの問いが持つ意義を示すことにある。世俗化論と称されてきた諸理論は、「従来的な意味における宗教」と「従来見逃されてきた種類の宗教」の双方を捉えようとする上で、宗教に関する高度に一般的な考察を展開したところに特徴があった。しかし、宗教復興現象への関心の高まりや、宗教の定義に関する理論構成上の不備といった理由から世俗化論に対する批判が強まると、それが担ってきた宗教の一般的考察もまた回避されるようになった。また近年では、系譜学的手法による宗教概念批判論によって、この概念の学的な使用自体が問題視されてきてもいる。しかし、適切な理論的前提の下では、近現代社会について「宗教とは何か」を問う視点は、系譜学的概念批判論の洞察を深めながら、これと相互に補完しあう社会学的宗教概念批判とも称しうる研究実践を導くものである。

5 0 0 0 OA 翁の文

著者
富永 仲基 鏡島 寛之
出版者
駒澤大学
雑誌
駒沢大学仏教学会学報
巻号頁・発行日
vol.10, pp.123-143, 1939
著者
山口 裕司
出版者
宮崎公立大学
雑誌
宮崎公立大学人文学部紀要 (ISSN:13403613)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.199-211, 2002-03-20

日本の政治の問題点は様々である。そのひとつは女性議員の少なさではないか。全世界の国会(下院ないし衆議院)における女性議員の比率を比較すると,1位はスウェーデンの42.7%,日本は7.3%で87位である。このデータは何を意味しているだろうか。男女共同参画社会を標榜する日本において,政治の舞台でこれほど女性の参加率が低いのは問題ではなかろうか。国民の半分以上が女性であるので,衆議院における女性議員の割合は低すぎる。こうした低さの原因は様々であろう。この論考では日本における女性政治家の現状を国と地方の二つのレベルで紹介する。次にこれほど日本で女性政治家が少ないのは何に原因があるのかを分析する。そして,日本に女性政治家を増やすにはどのような課題があるのかを検討する。その場合クオータ(割り当て)制の導入が不可欠であることが述べられる。最後に女性政治家が増えることのメリットを考察する。
著者
片野 道郎
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネスassocie (ISSN:13472844)
巻号頁・発行日
vol.9, no.17, pp.4-6, 2010-10-19

日本代表は近年、世界で最も大きな進歩を遂げたチームの1つ。日本のサッカーが持つ向上心に私との共通点を感じ、オファーを受けた──。 8月31日、サッカー日本代表監督の就任記者会見、落ち着いた口調ながらそのコメントには意欲と野心があふれていた。 世界でも指折りのサッカー大国イタリアから日本が代表監督を迎えるのは、これが初めて。
著者
田坂 定孝
出版者
南江堂
雑誌
日新醫學 (ISSN:03694143)
巻号頁・発行日
vol.44, no.12, pp.633-638, 1957-12
著者
平田 恵津子
出版者
大阪外国語大学
雑誌
大阪外国語大学論集 (ISSN:09166637)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.251-267, 1998-03-30

My primary objective is to analyze some Brazilian jokes about two ethnic groups-Portuguese and Japanese, putting them in their socio - historical and cultural context and to examine several discussions on the function of ethnic jokes.
著者
前田 聡
出版者
流通経済大学
雑誌
流経法學 (ISSN:1347281X)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.A19-A65, 2014-03
著者
安部 城一 坂村 健 坂前 和市 相磯 秀夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.20, no.4, pp.306-313, 1979-07-15

この論文はソフトウェア作成プロジェクトの管理破綻を防止することを目的とし プログラムテスト項目数 検出バグ数 作業日の間の関係を示すPB曲線図により総合デバグ時の進捗度を把握する方法を示している.さらにPB曲線に現れるプロジェクトの性質について論じ 管理破綻の検出方法を提案している.ソフトウェア作成をプランニング期 プログラミング期総合デバグ期と大きく三段階に時分割した場合 プロジェクトの管理が破綻すると判明するのは総合デバグ期であるという実態に注目し 総合デバグ期におけるテスト項目数 検出バグ数 および時間の間の関係は一般的にモデルにより取扱うことができることを示している.このモデルの上の特性値が示す傾向からプロジェクトの破綻を判定する方法を提案し さらに総合デバグ期を初期 中期 終期の三段階に分け 期間 テスト項目数およびバグ数の間の性質10件を示すことによりプロジェクトの最終段階における工程計画ならびに進捗度管理の信頼度を向上する材料を提供している.またこの結果はソフトウェアの分野や規模によらずある程度の普遍性があることを述べている.判定方法の提案と共に過去の破綻例の原因について分類行い 原因の偏りと性質を分析し 一部の原因について対策が可能であるとしている.
著者
小出 明弘 斉藤 和巳 風間 一洋 鳥海 不二夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌数理モデル化と応用(TOM) (ISSN:18827780)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.164-173, 2013-08-21

本稿では,Twitterのフォローネットワークを分析することにより,ユーザのフォローがどのような目的で行われているのか議論する.まず,フォローネットワークの特徴を把握するため,ネットワーク内の高次数ノードに着目し,ブログの読者関係とレビューサイトのお気に入り関係を表したそれぞれのネットワーク構造の特徴と比較する.その結果,ブログやレビューサイトでは,比較的小規模な高コリンクグループが得られたのに対し,フォローネットワークでは,強い双方向関係により構築された大規模な高コリンクグループと,双方向関係がほとんど見られない複数の小規模な低コリンクグループが存在することが分かった.さらに,高次数ノードのツイート集合を分析し,これらのグループは同じようなツイートをしているにもかかわらず,フォロワとの関係に大きな違いが見られることが分かった.In this paper, we explored Twitter's follow mechanism through a network analysis. In order to characterize the salient structure of Twitter's follow network, we first empirically compared it with those of reader and favorite networks form blog and review sites by focusing on their high degree nodes. From this experiment, we observed a relatively large high co-link group whose nodes are mutually connected to each other and some small low co-link groups whose nodes are not mutually connected to each other in Twitter's network. On the other hand, most groups are relatively small high co-link groups such as discussion groups in blog and review sites. Moreover, by analyzing messages tweeted by these group's users, we found that these groups much differ in relation with followers although these groups resemble in content of tweets.
著者
加藤 康男 梅田 祐司 水澤 純一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.355, pp.35-40, 2010-12-12
参考文献数
11

網膜神経節細胞の入力に対する応答を定量化する際に,相互情報量が用いられている.観測データから相互情報量を求めるために,刺激が影響している間のスパイクパターンを離散化し,そのヒストグラムにより確率分布が求められている.しかし確率分布から相互情報量を直接的に求める手法は,離散化の幅により結果が左右され,データ数が限られている場合に推定誤差が大きいという問題を持つ.そこで本研究では,網膜神経節細胞のスパイク列に情報量解析を適用するための実際的手法の確立を目指し,べイズ推定を用いた情報量推定手法を導入する.さらに,べイズ推定のシミュレーション実験を通して,スパイク発火モデルの情報量解析を行い,様々な手法の妥当性や問題点の検討を行った.
著者
梁木 靖弘
出版者
九州大谷短期大学
雑誌
九州大谷研究紀要 (ISSN:02864282)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.206-186, 2003-03-05

革命以前のロシアを代表する女優のひとり,ヴェラ・コミッサルジェーフスカヤVera Fyodorovna Kommissarzhevskaya(1864〜1910)の主宰する劇団に演出家として雇われたフセーヴォロド・メイエルホリドVsevolod Emilievich Meyerhold(1874〜1943?)は,1907年のシーズンが終わったあと,コミッサルジェーフスカヤから一通の手紙を受け取る。それはロシア演劇史上名高い絶縁状である。「フセーヴォロド・エミーリエヴィッチ!この数日,わたしはずっと考えつづけてきました。そして,わたしとあなたは演劇を全く異なった目で見ていることや,あなたが探しているものは,わたしが探しているものではないことなどを悟りました『愛の喜劇』(1907年1月)や『死の勝利』(1907年11月)では,あなたは「古い」演劇の原則と,あやつり人形劇(マリオネット)の原則を統合させることに成功しました。しかし,それ以外の作品であなたが通ってきた道は,人形劇への道なのです」。この手紙は単なる絶縁状というだけではなく,「古い」演劇の側に立った女優の目に映る,メイエルホリドという,異質な新しい演劇の担い手の特徴をいい当ててもいる。才能ある女優の直感は,自分の依拠する演劇とは異質の演劇理念を「あやつり人形劇(マリオネット)」と否定することによって,逆に20世紀演劇にあらわになったある側面を予告している。演劇の人形劇化,あるいは人形劇の侵入は,19世紀から20世紀にかけてさまざまな局面で見られる現象であり,演出家の時代と呼ばれる20世紀の舞台を考える上で,避けては通れない基本的な問題を投げかけていると思われる。もちろん,人形劇は古くから舞台のジャンルとして存在しつづけてきたわけであるが,19世紀末から20世紀の初頭にかけて,俳優が演じる舞台と交錯することになる。ロシアのメイエルホリドばかりでなく,同時代人でもあり,現代演劇の鼻祖と目されるフランスのアルフレッド・ジャリAlfred Jarry(1873〜!907)の「ユビュ王」は,もともと人形劇として考えられたものであり,それを生身の人間が演じるところに,今日的な,暴力的な表現がうまれてきた。さらに,20世紀のバレエを切りひらいたロシアのセルゲイ・ディアギレフSergel Pavlovich Diaghilev(1872〜1929)が主宰するバレエ・リュッスの代表作に,ロシアの民衆的人形劇をバレエ化した「ペトルーシュカ」がある。それを演じたのが伝説のダンサー,ワスラフ・ニジンスキーVaslaw Fomitch Nijinsky(1888〜1950)である。生身の人間が演じる舞台に,なぜ人形が,暴力的とも思える侵入をしたのだろうか。あるいは,19世紀末パリに誕生し,半世紀ほど存在することになる怪奇劇専門の劇場は「グラン・ギニョルGrand-Guignol」(大きな人形)と名づけられ,フランス語で一般名詞化するほど知られるようになる。さらに,演出家という職能の基礎を確立したエドワード・ゴードン・クレイグEdward Henry Gordon Craig(1872〜1966)の「超人形説」と呼ばれる俳優論。それが,なぜ20世紀演劇を予告することになったのだろうか。このなかのいくつかの例をとりあげることによって,その現象の意味するところへ考察の糸口をつけようというのが,本稿の目的である。
著者
越野 由香
出版者
実践女子大学
雑誌
実践女子短期大学紀要 (ISSN:13477196)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.49-58, 2010-03-20

自律神経機能の調整手段としてのマッサージの効果について、近年の調査研究を再考した。その結果、発達障がいをもつ子ども達にとってマッサージは、1)自立神経の調整に役立ち、さらに攻撃的行動や対人関係に変化をもたらす、2)親(身近な大人)との情緒的絆を築く助けとなり、触れられることに耐えるといった基本的な自己コントロールの力をもたらす、ことが示された。そのことから、触れられる体験の必要性および緊張(警戒状態)からの回復という点で、発達障害を抱える子ども達に対する早期からの足裏マッサージは有効と考えられた。