著者
小出 敦
出版者
京都産業大学
雑誌
京都産業大学論集. 人文科学系列 (ISSN:02879727)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.133-156, 2007-03

この表は、歴史的字音仮名遣いによる日本漢字音と、中国中古音との対照表である。この表を一覧することにより、日本漢字音の輪郭を把握することができる。
著者
川端 祐一郎 藤井 聡
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学)
巻号頁・発行日
vol.70, no.5, pp.I_123-I_142, 2014
被引用文献数
4

物語(narrative, story)の性質は,人文科学において古くから論じられてきたが,近年,社会学・政治学・社会心理学・経営学などの社会科学諸分野においても,人間のコミュニケーション能力や認知能力の本質を理解するための手がかりとして,物語の概念が注目を集めている.しかし,公共政策の策定及び遂行の場面で,物語の性質を実践的に利用する方法が十分に明らかにされているとは必ずしも言い難い.<br>本研究では,とりわけ公共政策におけるコミュニケーションに応用しうる理論や発見に焦点を当てて,既往の物語研究の成果をレビューするとともに,物語が公共政策における実践活動をどのように改善し得るかについて考察し,今後行われるべき実証的研究の方向性を提案する.
著者
斎藤 直樹
出版者
慶應義塾大学日吉紀要刊行委員会
雑誌
慶應義塾大学日吉紀要. 人文科学 (ISSN:09117210)
巻号頁・発行日
no.23, pp.127-150, 2008

はじめに第1節 自衛隊による敵基地攻撃第2節 在日米軍による敵基地攻撃第3節 ミサイル防衛と敵基地攻撃の内包する意味
著者
山本 健太 久木元 美琴
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2012, 2012

大都市における文化創造機能については,これまで主として生産者の視点から議論されてきた.他方で,文化を消費する人々の行動については,十分な知見が得られていない.特に,従来の研究蓄積において,消費者の行動とその空間性について言及したものはみられない.本研究では,大都市における文化産業として演劇をとりあげ,観劇者の属性と消費行動の特性の一端を,アンケート調査の結果から考察する. <br> 具体的には,小劇場劇団Hの劇場Aにおける公演(10月26日~31日,10公演)の観劇者を対象として,アンケート調査を実施した.当該公演の客入数は合計617,回答数は98であった.アンケートでは,これまで明らかにされてこなかった観劇者の居住地や職場の位置,観劇前後の行動などの質問を設定した.<br> 劇団Hは,2001年に旗揚げし,現在は劇団代表で脚本・演出も手掛ける俳優Nの下で9人が活動している.劇場Aは1984年に設立され,舞台配置にもよるが,60席程度を設置できる規模である.小劇場の中でも知名度の高い劇場で,中堅劇団の公演地として選択されることが多い.最寄駅は京王井の頭線駒場東大前駅である.<br><b> 観劇者の属性:</b>性別年齢別回答数では,女性の20代後半から30代前半がボリュームゾーンになっている.職種では,事務職(24)が最多で,その他専門技術職(13)が次ぐ.最終学歴では大学卒(非芸術系)が卓越するが,芸術系出身者も少なくない.居住地の最寄駅をみると,劇場の立地を反映して,JR中央線沿線や東急田園都市線,京王線,小田急線など,新宿や渋谷を起点とする路線沿線に居住するものが多い.一方,広島県(2人)や富山県(2人)など,遠距離地域からの集客があることも注目される.<br><b> 観劇に至る経緯:</b>公演を知るきっかけは,「チラシ」が98人中37であり,重要な情報収集ツールになっている.また,劇団関係者(21)や友人(17)からの情報も多い.さらに,本公演では,劇場Aを通じて観劇に至ったことに言及したものが8人(9%)いた.このことは,劇場による宣伝が公演を実施する際に無視できないことを示している.観劇に来た理由では,「演出家[m3]&nbsp;Nの演出/脚本が好きだから」(50)が最も多く,「好きな俳優が出演する」(24)との回答も少なくない.誘われて観劇に来たものは13あり,ここでも,友人ネットワークを通じた「口コミ」による観劇者動員の重要性が指摘できる.<br><b> 劇場の立地と観劇者の行動:</b>観劇を決定する際に,劇場の立地をどれくらい重視するか尋ねた結果,劇場の駅からの距離や劇場周囲の雰囲気はあまり重視されないことが示された.他方で,職場や自宅からのアクセスは,「気にする」「とても気にする」の合計(46)が,「あまり気にしない」「全く気にしない」の合計(38)を上回った.これは,仕事帰りに観劇に立ち寄る場合や,終業後に一度帰宅してから観劇に至る場合が少なくないことによる.このことから,終業後に公演時間に間に合う劇場立地であることが,観劇を決定する上で重要な要素となっているといえよう.<br><b> 劇場周辺における観劇者の消費行動:</b>観劇前後の訪問場所をみると,57人中15人が,単館系映画館や小劇場,美術館などを挙げ,近在する文化施設を「ハシゴ」している様子が認められた.劇場Aは,渋谷と下北沢の中間地点に位置し,いずれの街からもアクセスしやすい.渋谷や下北沢といった盛り場や,そこに立地する文化施設に近いことが,本事例における回答者の「ハシゴ」行動を支えていると推察される. 消費者のこうした行動は,都市における演劇文化の消費行動の実態や,ひいては「都市の魅力」「地域の魅力」の要因を検討するうえで,無視できない知見であろう.このような消費行動が他地区での公演においても認められるのか,事例の蓄積が必要である. <br>
著者
後藤 昭
出版者
日本刑法学会
雑誌
刑法雑誌 (ISSN:00220191)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.358-373, 2015-07-30 (Released:2020-11-05)
被引用文献数
4
著者
中野了随 著
出版者
鶴鳴堂
巻号頁・発行日
1884
著者
Naoko MIYAMOTO Isao NAITO Tatsuya SHIMIZU Yuhei YOSHIMOTO
出版者
The Japan Neurosurgical Society
雑誌
Neurologia medico-chirurgica (ISSN:04708105)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.163-172, 2015 (Released:2015-02-15)
参考文献数
29
被引用文献数
14 19

The efficacy and limitations of transarterial acrylic glue embolization for the treatment of intracranial dural arteriovenous fistulas (DAVFs) were investigated. Thirty-four DAVFs treated by transarterial embolization using n-butyl cyanoacrylate were retrospectively reviewed. The locations of DAVFs were the transverse-sigmoid sinus in 11, tentorium in 10, cranial vault in 9, and superior sagittal sinus, jugular bulb, foramen magnum, and middle cranial fossa in 1 each. Borden classification was type I in 7, type II in 3, and type III in 24. Eight patients had undergone prior transvenous coil embolization. Complete obliteration rate was 56% immediately after embolization, 71% at follow-up angiography, and 85% after additional treatments (1 transvenous embolization and 4 direct surgery). Complications occurred in three patients, consisting of asymptomatic vessel perforations during cannulation in two patients and leakage of contrast medium resulting in medullary infarction in one patient. Transarterial glue embolization is highly effective for Borden type III DAVF with direct cortical venous drainage, but has limitations for Borden type I and II DAVFs in which the affected sinus is part of the normal venous circulation. Onyx is a new liquid embolic material and is becoming the treatment of choice for DAVF. The benefits of glue embolization compared to Onyx embolization are high thrombogenicity, and relatively low risks of cranial nerve palsies and of excessive migration into the draining veins of high flow fistula. Transarterial glue embolization continues to be useful for selected patients, and complete cure can be expected in most patients with fewer complications if combined with transvenous embolization or direct surgery.
著者
盧 現軍 松本 亨 高 頴楠
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
巻号頁・発行日
vol.21, pp.20-20, 2010

中国の経済発展と所得水準の向上に伴い携帯電話の買換えサイクルは短くなっており、全国平均で2年、大都市の北京、上海などでは18か月しかないようだ。そのため、毎年、大量の使用済み携帯電話が発生している。資源節約や環境保護のため、中国では使用済み携帯電話の回収・リサイクルに対して、今後関心が高くなると思われる。本研究では、中国の使用済み携帯電話のフローを明らかにし、それを元に、フローに関わる制度・参画者の日中比較を行うことで、これまでの両国の経験を参考にする部分が存在するのか否かについて考察を加えることを目的とする
著者
錦織 大介 溝田 武人 小西 弘明 下園 仁志 河村 良行
出版者
一般社団法人 日本風工学会
雑誌
日本風工学会年次研究発表会・梗概集
巻号頁・発行日
vol.2003, pp.76-76, 2003

野球の投手が投げる球種は、直球,カーブ,フォークボール,ナックルボール,シンカー等、様々である.その球種の中に、現在、西武ライオンズの松坂大輔投手や、大リーグ・ダイヤモンドバックスのRandy Johnson投手が投げる事で有名な縦スライダーがある. 縦スライダーはフォークボールと同様に縦に落ちるのが特徴であるが、140[km/h]程度の高速で投球され、回転軸がボールの進行方向を向いている事から、ジャイロボールとも呼ばれている. 本研究では、縦スライダーの変化のメカニズムを探る.先ず、高精度風洞実験により回転ボールの空気力を測定する.その結果を元にして、ボールの飛翔軌道解析を行う.
著者
大石 武 中田 忠
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.39, no.7, pp.633-641, 1981-07-01 (Released:2009-11-13)
参考文献数
30
被引用文献数
3 4

Highly stereocontrolled reduction of α-methyl β-keto esters, 3-hydroxy-2-methyl ketones, and α, β-epoxy ketones with Zn(BH4)2 has been described. In every case, the predominated products were found to be erythro-alcohols. A plausible mechanism to account for these high selectivity is discussed.Synthetic studies of erythronolide A starting from erythro-3-hydroxy-2-methylpropionates prepared by the reduction of the corresponding β-keto esters with Zn(BH4)2 have also been described.
出版者
日経BP社
雑誌
日経レストラン (ISSN:09147845)
巻号頁・発行日
no.274, pp.54-62, 1999-07

■プロ野球の松坂大輔投手が,復活・雪辱を誓う意味で使った「リベンジ」。この言葉は今の喫茶業態にピッタリだ。店舗数の減少など,暗い時代が続いていたが,ファッション性の高い「エスプレッソ系セルフ喫茶」という強力な新人が出現し,にわかに市場が活気付いているからだ。■この業態の特徴を多面的に探ると同時に,新市場を開拓しつつある,紅茶業態の最新動向も追う。
著者
鷹野 景子 細矢 治夫 岩田 末廣
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌(化学と工業化学) (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1986, no.11, pp.1395-1403, 1986-11-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
24
被引用文献数
1

古典的な酸化数概念を検討するために分子内のある特定の原子種に注目し,原子のまわりでの精密な電子数解析を,非経験的分子軌道法(ab initio MO method)に基づいて系統的に行なった。対象とした原子種は,H,C,N,O,F,P,S,Clである。正四面体型イオン,XO4n-(X=si,P,S,Cl,Ar)の系列についても計籏を行なった。ある原子を中心とし,半径Rの球における差球平均電子密度,Δρo(R)=ρo(R)-〓 ρoi(R)を種々の精度で計算し,基底関数依存性も調べた。その結果,原子のまわオりの電子数の変化は古典的な酸化数から予測されるほど大きくないが,Δρo(R)の値はわずかながらも段階的な有意の差を示し,古典的な酸化数に比例する量として解釈できることがおかった。このことは無機化合物だけでなく,有機化合物にもあてはまる。さらに,著者らの電子数解析と古典的な概念の間の一致を得るためには,CH,PH,NH,NOのようなイオン性の小さい結合に対して,酸化数の古典的な割りふりをつぎのように小修正すべきであることがわかった。C-H+1 → C-H+0.5 ; P-H+I → P-H0N-H+1 → N-H0.5 ; N-O-II → N-0-1