著者
Kunihiko ICHIKAWA
出版者
The Japan Society of Mechanical Engineers
雑誌
Bulletin of JSME (ISSN:00213764)
巻号頁・発行日
vol.11, no.47, pp.857-865, 1968 (Released:2008-02-15)
参考文献数
2
被引用文献数
83 195

Finding a train operation which minimizes energy consumption for leading the train from one station to the next at the specified instant and stopping it there is dealt with in this paper. Since speed limit is observed strictly in the train operation, the problem should be considered as a bounded state variable problem. It is true that solving a bounded state variable problem is universally considered extremely troublesome, but the author has recently developed a very simple and clear method. The method is applied to this problem and the optimal control law has really been obtained straightforward and definitely. The author's is again confirmed to be very convenient to solve a bounded state variable problem. The research is believed to be the first scientific research on the economization of train operation.

2 0 0 0 OA 進化論講話

著者
丘浅次郎 著
出版者
開成館
巻号頁・発行日
1904
著者
ウンサーシュッツ ジャンカーラ
出版者
立正大学心理学研究所
雑誌
立正大学心理学研究所紀要 The journal of the Institute of Psycology, Rissho University (ISSN:24322059)
巻号頁・発行日
no.15, pp.67-78, 2017

Japanese naming practices have been changing dramatically in recent years, with many orthodoxname-exclusive suffixes and other characteristics going into disuse. Instead, new names are characterizedby their unusual usages of kanji. These new types of names have been widely taken up and problematizedin the media, but it has not yet been confirmed whether these are nation-wide trends. Inthis article, I consider how naming practices have changed by using data from newsletters from 12municipalities from the major regions of Japan for a total of 1,573 names were obtained. Analysisshowed that names which used kanji in non-transparent, hard to use ways were common acrossJapan, coming to approximately 50% of all names. There were no major differences between themunicipalities in this respect, and regional differences in their distribution were largely insignificant.One reason for this may be changes in interpersonal relationships affecting who is involved in thenaming process, but changes in the information available when choosing names are also important.The development of numerous internet sources about popular baby names and ranking may also haveallowed people to become more sensitive to changes in trends, encouraging them to select nameslargely in comparison with others in mind. 近年においては、名付け習慣が大きく変化しており、名前特有の接尾辞や従来の構造的特徴が少なくなってきている。一方、読みを工夫した漢字用法を用いた名前は増えている。名付けのこういった変化は問題視されており、メディアで幅広く取り上げられている。だが、全国的に見られる傾向なのかは未確認である。本研究では、12か所の市町村の広報誌をデータとして用い、近年の名付け習慣における変化を確認した。漢字の用法により抽出された1,573個の名前は「不透明群」と「透明群」に分類された。分析の結果、読み方が不透明で読みにくいと推測される名前が全名前の50%以上を占めており、全国的に頻繁に見られることが確認できた。また、市町村による差ほとんど見られず、読みにくい名前の分布には地域差が認められなかった。地域差が見られなかった理由として、人間関係における変化の他に、名付けの際に活用できる情報における変化が挙げられる。ことにインターネットを通したランキング情報の普及により、人々が名付けにおける流行に対して敏感になっており、名付けの際に他者との比較の中で名前を選択することが一般化しているであろう。
著者
遠藤 尚志
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.18, no.3, pp.258-260, 1991-05-10

1. 訪問活動の中から 私は日頃, 「体は病院にあっても心は地域にある」と宣言している。と言うのは, 病院に来られる方は, まがりなりにも必要なケアが受けられるからである。それならば, 在宅患者はどんどん病院に連れてくればよいかというと, そうもいかない。何故なら, 私の中心的な対象者である高齢で重症で痴呆も伴っていて, 発病から5年・10年あるいはそれ以上経過している, という人たちは, ただ病院に連れていったのでは, 「この人は言語訓練の対象にはなりませんね」と宣告されるだけに決まっているからである。病院で行われる言語訓練は, 障害の過程を分析した上で障害の構造を明らかにし, その中で外からの働きかけによって変化しうる部分に治療的介入を行なう, という原理に立脚している。この方法を, 一応「因果論的発想にもとづく治療原理」と呼ぶこととするが, これは言語療法に限らず, 理学療法においても作業療法においても, あるいは他の医学的な治療法においても共通した考え方となっている。そしてその淵源は, 近代科学の思考法にあるといってよいであろう。この因果論的な治療原理においては, 働きかけに対する患者の直接的な応答性を高めるということだけが, 専門職の関心事である。したがって, 治療の結果回復した能力をどのように使うか, ということについては専門職はタッチせず, 本人や家族たちに任されることになる。このような方法論が老人のリハビリテーションの分野でどのような結果を生んでいるか, ということを一人のケースを通じて示したい。
著者
白石 淳
出版者
浅井学園北方圏生活福祉研究所
雑誌
北方圏生活福祉研究所年報 = Bulletin of Northern Regions Research Center for Human Service Studies (ISSN:1342761X)
巻号頁・発行日
no.2, pp.23-29, 1996

今日,中学生,高校生が頭髪を茶色に染める,ピアスをつけることの是非が問われている。学校でこれらのことは,校則により禁止されているところが多い。しかしながら,頭髪の問題は学校生活ばかりではなく家庭生活上のことも考慮されなければならない。頭髪の問題については,憲法にもかかわる問題でもあり基本的人権から考えると子どもとその親の意思が尊重されなければならず,基本的には自己決定権にゆだねられるべき問題であると結論づけた。さらに,これらの問題については,憲法とのかかわりがあるとの認識が低く,意識の改革が必要であると指摘した。
著者
立木 幸敏
出版者
国際武道大学
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
1998

Wistar系雄ラット(6週齢)を37匹を用い、1週間の予備飼育の後、実験を開始した。方法については、実際にスポーツ選手らが行っているドーピングの現状にできるだけ合わせ、複数の薬剤投与(いわゆる「スタッキング」)を行い、また、薬剤の投与方法は投与・休薬・投与を繰り返すいわゆる「ステロイドサイクル」を使用した実験を行った。A群(12匹)は薬剤3種類を1週間に1回皮下注射をする群、B群(12匹)は1種類を1週間に1回皮下注射する群、そしてC群(13匹)を対照群とした。また屠殺時期に関しては、動物の行動に『躁』の所見が得られたところで各群半数屠殺(4週後)し、残りの半数は『鬱』の飼育所見が得られたところで屠殺(8週後9を行うこととした。このような精神状態の変化が現れることは先行研究により観察されていたことからこの時期を決定した。また、ジャンプトレーニング群を作成し同系の薬物投与を行った。屠殺においてはエーテル麻酔下で心臓より血液採取し、生化学的、内分泌学的検索を行った。また屠殺後、骨格筋をはじめとした各臓器を摘出し、その湿重量を測定した後、パラフィン切片から組織染色を行い組織学的検索を行った。心筋では副作用が原因と見られる変化は8週後に起こることが明らかになった。精巣においても8週後にライディッヒ細胞の減少が明かであり、腺性肥大も認められた。内分泌学的には8週後にはエストラジオールが投薬群において有意に高値を示し、鬱的な観察所見を裏付ける結果となった。これらの実験からステロイドサイクルを1サイクル(6週)を使用しても生体へ影響は多大であり、筋へのトレーニング効果が出る以前すでに内臓諸器官に大きな副作用があることが本実験で解明された。ラットを使用した動物実験であるが、ステロイドはスポーツ選手が安易に競技力向上目的に使用すべきではない。
著者
真壁 徹 篠田 陽一
雑誌
インターネットと運用技術シンポジウム論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, pp.17-24, 2020-11-26

IT 基盤の複雑化が,専門性を持つ技術者への依存を高めている.そこで手続きを逐一指示せずとも,あるべき姿を定義すれば基盤をその通りに設定,維持できる宣言的構成管理が注目されている.Kubernetes は宣言的構成管理が従来抱えていた課題を解決し,実用化した.STPA (System-Theoretic Accident Model and Processes) によりその構造を分析し,宣言的構成管理が広く分散コンピューティング基盤に適用できるコンセプトとなるか,その論点を導く.

2 0 0 0 科学画報

出版者
誠文堂新光社
巻号頁・発行日
vol.17(5);11月號, 1931-11-01
著者
飯島 沙幸 田中 靖人
出版者
日本ウイルス学会
雑誌
ウイルス (ISSN:00426857)
巻号頁・発行日
vol.63, no.1, pp.23-32, 2013-06-25 (Released:2014-04-26)
参考文献数
46

B型肝炎ウイルス(Hepatitis B virus; HBV)は現在も世界的な感染拡大が続いており,依然として大きな問題となっている.Australia抗原が発見されて以来,臨床医学・疫学など様々な方法で研究が続けられてきたが,HBVは感染宿主域が狭く,in vitro, in vivo共に簡便で効率の良い感染実験系が現在に至るまで確立されていない.そのため逆遺伝学:リバースジェネティクスの手法が果たしてきた役割も大きい.我々はB型慢性肝疾患患者から様々な遺伝子型のHBVクローンを樹立し,リバースジェネティクス手法を用いて解析を行ってきた.それらの結果からHBVの病態と遺伝子型の関連性がどのようなものか徐々に明らかになってきた.本稿では我々がHBVについてリバースジェネティクスを用いて解析してきた研究内容について紹介したい.
著者
池田 大地 森田 光
出版者
情報ネットワーク法学会
雑誌
情報ネットワーク・ローレビュー
巻号頁・発行日
vol.18, pp.62-75, 2018

<p>日本の森友学園問題をはじめとして、公的機関による決定事項に対する疑惑に注目が集まっている。関係者が、事実を隠蔽したり、他者の認識をミスリードするために改ざんをするようでは、根本解決に向けての議論ができないばかりか、社会の浄化作用を機能不全に陥らせることが懸念される。</p><p>これに対して、著者らは、不正や疑惑が出れば、その事実を解明するため、過去の事実に遡るための手段が重要であるとの立場から研究してきた。遡って事実の解明ができるならば、不正抑止にもなり得るからだ。</p><p>本稿では、事実の定義、文書管理機能、改ざん防止機能の三点から考察し検討を加えた。特に、第一項の「事実の定義」は核心部分であり、簡便に事実から情報の形に生成し、事実に関係付けられる情報同士を相互参照することで、疑惑や不正の因果関係を検証することができるようにするものである。第二項は定義された事実を情報として保存する文書管理機能のことを示す。特に、文書保存ができれば十分な機能であるが、象徴的な意味でGitという名称を用い、Gitのトランスペアレント(透明)で文書の加筆訂正などの更新や削除などバージョン毎の相互参照性可能なモデルの機能のことを意味する。また、第三項は改ざん防止機能であり、情報セキュリティを守ると根幹部分を示す。ここでは、他にも類似するモデルは多く存在するけれど、いろいろな実装が進んでいるためブロックチェーンの実装を使う場合を想定して議論する。文書改ざん防止機能を果たすものには、他にもブロックチェーンの源流のマークルツリー[7]などモデルが多く存在する。以上の三機能から文書管理の仕組みを構築できる。</p>
著者
柳澤 敦広 乾 健彦 生井 良幸 高梨 潤一 藤井 克則 水口 雅 関根 孝司 五十嵐 隆
出版者
一般社団法人 日本小児腎臓病学会
雑誌
日本小児腎臓病学会雑誌 (ISSN:09152245)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.161-165, 2009-11-15 (Released:2010-05-31)
参考文献数
23
被引用文献数
2 2

腸管出血性大腸菌 (enterohemorrhagic E. coli: EHEC) 感染症を契機に発症した溶血性尿毒症症候群 (hemolytic uremic syndrome: HUS) の重篤な合併症として,脳症がある。脳症の臨床像・病態生理は複雑である。今回われわれが経験したHUSに合併した脳症は,急性壊死性脳症 (acute necrotizing encephalopathy of childhood: ANE) に特徴的な画像所見を示していた。 こういった例はHUSに合併した脳症のなかでも,特に重篤な経過をたどりやすいようだ。また,サイトカインの関与も示唆された。HUSに対する既存の治療法では不十分であり,発症機序,管理・治療法に関するさらなる検討が必要と思われる。