出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1643, pp.68-71, 2012-05-28

ガラス張りの会議室。展示されている数々のアート作品。千葉・幕張の社屋を訪れると、そのエントランスが醸し出すアトリエのような雰囲気にまず目を奪われる。通りがかる社員はみな私服。スーツ姿の社員は誰一人いない。思い思いのファッションに身を包み、必ずといっていいほど「こんにちは」とフレンドリーに挨拶をしてくる。
著者
長澤 多代
出版者
三田図書館・情報学会
雑誌
Library and information science (ISSN:03734447)
巻号頁・発行日
no.77, pp.51-86, 2017

【目的】大学図書館が提供する情報リテラシー教育に関する研究の中で, 教員と図書館員の連携の重要性を指摘する論文は数多くある。だが, その多くが実践報告の中で当事者が指摘するものであり, 第三者の立場で分析したり理論の構築を目指したりするものではない。また, 教員と図書館員の連携構築に焦点をあてた議論はほとんど見られない。本研究の目的は, 図書館情報学分野の研究の中で, 大学教育における教員と図書館員の連携構築について, どのような研究論文があるのか, また, どのような研究方法や理論枠組みが用いられているのか, その中で何が論じられているのかを明らかにすることである。【方法】研究の方法は文献レビューのひとつの手法であるシステマティック・レビューである。この手法をもとに, 研究の手順を厳密に定め, 文献を選択する基準と除外する基準を明確にして文献を厳選し, 内容分析によって分析対象となる文献を全体として統合する。これによって, 大学教育における教員と図書館員の連携構築に関する研究の全体像を明らかにする。【結果】大学教育における教員と図書館員の連携構築をテーマとする研究論文の分析をもとに, 次のことを明らかにした。①本テーマの論文に占める研究論文の割合は極めて少ない。②著者には, 図書館情報学や図書館情報学以外の研究者もいるが, 大学図書館員が最も多い。③本テーマの研究論文を継続して発表している著者は限定されている。④質的研究が多い。⑤理論枠組みを用いる研究論文は多くない。⑥本テーマの研究において中心的な役割を果たす論文を特定できない。⑦図書館員による連携構築のための戦略として, <<教育開発>>, <<目標や手段の共有>>, <<個々の教員との人的交流>>, <<図書館外とのつながり>>がある。その戦略に影響を与える条件として, <<教員への対抗意識>>, <<図書館の対応力>>, <<認証評価への対応>>, <<教員の図書館(員)観>>, <<教員中心の大学文化>>がある。Purpose : This paper aims to identify what research papers on building collaboration between teaching faculty and librarians in higher education have been published in Library and Information Science ; which methodologies and theoretical frameworks have been applied ; and what themes have been discussed.Methods : In this systematic review, research papers were carefully selected based on replicable search strategies and inclusion and exclusion criteria defined for this study. The data were analyzed through a content analysis, and an overall picture of building collaboration between teaching faculty and librarians in higher education was constructed.Results : The study clarified the following points : 1) there were considerably fewer research papers on this topic than the number of practical reports ; 2) regarding authors of these research papers, there were many more college and university librarians than researchers in Library and Information Science or other disciplines ; 3) there were a limited number of researchers who continued studying this topic ; 4) most of the research papers were qualitative studies ; 5) only a few papers applied theoretical frameworks ; 6) core papers regarding this topic were not identified. 7) As for factors of librarians' strategic approaches to teaching faculty, "educational development," "shared goals and means," "building interpersonal relationships" and "working with other campus units" were identified, and as factors of the intervening conditions in the library, institutional and social contexts, "librarians' sense of rivalry with teaching faculty," "library's competence in collaboration," "accrediting agencies," "teaching faculty's attitudes towards libraries/librarians" and "campus hierarchy" were identified.原著論文付録
著者
石井 孝昭 門屋 一臣
出版者
園藝學會
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.63, no.3, pp.529-535, 1994
被引用文献数
10 97

炭施用がカンキツの樹体生長およびVA菌根形成に及ぼす影響を調査した. イネもみがら, ベイツガ樹皮あるいはカンキツジュースかすから作った炭で処理した土壌を用いて, ルートボックスにウンシュウミカン(カラタチ台) 樹を移植し, これに<I>Glomus fasciculatum</I>の胞子を接種した. その結果, ボックスのガラス面に観察される根の伸長は, いずれの炭施用区においても対照 (炭無施用) 区より旺盛であった. 全生体重,地下部重および新梢重も炭施用区で増大した. VA菌根形成は対照区よりも炭施用区で良好であり, 特にイネもみがら炭ではその感染率が41.5%と著しく高く,また葉内のリン含量も増加した. 一方, 宮内イヨカン園における炭 (イネもみがら) 施用区, バヒアグラス草生区, 放任区および慣行裸地 (除草剤年3回使用)区のVA菌根形成を比較調査したところ, VA菌根菌の感染率は炭施用区 (52.0%), バヒアグラス草生区(16.9%), 放任区 (7.3%), 慣行裸地区 (3.6%) の順であった.
著者
野上 晋平 下田 晃弘 後藤 滋樹
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.72, pp.225-226, 2010-03-08
参考文献数
2

従来のインターネットではネットワーク内部の情報がほとんど開示されない。その一方でネットワーク中立性の観点から情報開示を求める声が高まっている。例えば米連邦通信委員会(FCC)はインターネットの中立性に関する規則の制定を目指している。本研究は様々な情報を持つルータが内部の情報を開示する方法を提案して、その情報を活用する例を示す。具体的には、ルータを通過するフロー情報を用いてDOS攻撃の検知を行う。本論文ではフローの数や接続の状態からDOS攻撃を検知する手法を提案する。また複数のルータのフローの情報を取得して比較することにより、従来は困難であったDoS攻撃の送信元を絞り込む。
著者
酒見 喜久雄 高橋 郁子 小笠原 摩耶 小松 和男
出版者
THE JAPANESE ASSOCIATION OF RURAL MEDICINE
雑誌
日本農村医学会雑誌 (ISSN:04682513)
巻号頁・発行日
vol.46, no.5, pp.805-808, 1998-01-30
参考文献数
7

乳幼児の下気道炎の原因として重要なRSウイルス感染症の当地域での流行状況について報告した。秋田県南西部に位置する本荘市由利郡地域の基幹病院である当院では毎年50人前後のRSウイルス感染症の小児を診療している。1993年1月から1995年12月までの3年間に当科で診療したRSウイルス感染症の内, 本荘市由利郡在住の乳幼児を対象とした。RSウイルス感染症の診断はRSVテストパックで行った。全患者127人, 入院患者107人, 外来患者20人の男女比はそれぞれ69: 58, 60: 47, 9: 11で, 全患者数, 入院患者数共に男児に多かった。新生児が9人, 1か月児は15人であり, 1歳未満の乳児は110人, 1歳以上の幼児は17人であった。好発時期は冬季で12, 1月を併せて64人と過半数を占めた。当科外来患者数は本荘市及び由利郡共にそれぞれ年間2万人弱であり, RSウイルス感染症の患者数を調べると, 本荘市では70人, 由利郡では57人と市部で患者数が多かった。男児4人と女児2人が呼吸不全のため気管内挿管を要したが, 新生児3人 (内女児2人), 1か月男児3人であった。乳児期早期発症及び肺炎所見は呼吸不全に関与する危険因子と考えられた。
著者
山田 麻紗子 渡邊 忍 小平 英志 橋本 和明
出版者
日本福祉大学社会福祉学部
雑誌
日本福祉大学社会福祉論集 = Journal social Welfare, Nihon Fukushi University (ISSN:1345174X)
巻号頁・発行日
vol.137, pp.133-151, 2017-09-30

筆者たちは児童虐待への効果的支援のあり方を探るため,2015 年の児童虐待対応の先進国であるアメリカ(ニューヨーク市,バージニア州)視察に続いて,2016 年に韓国(ソウル市)の関係機関10 ケ所を,次の2 つの知見を得るために視察した.それらは,①韓国の児童虐待に関わる各関係機関の役割・機能,②各関係機関の連携・協働の実際についてである.その結果,過去10 年間における韓国の児童虐待等に関する取り組みには格段の進歩があり,日本にとって学ぶ点が複数みられた.政府,司法,地方自治体,民間機関が縦横に連携・協働している点やひまわり児童センターの総合支援システムには,目を見張るものがある.本稿では,韓国ソウル市における児童虐待,児童福祉の現状と課題などを紹介したい.
著者
岩倉 健夫 大城 宜哲 宮内 哲 時本 康紘 福永 智栄 柴田 政彦 柳田 敏雄 真下 節
出版者
Japan Society of Pain Clinicians
雑誌
日本ペインクリニック学会誌 (ISSN:13404903)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.46-50, 2003

右中足骨骨折後3週間のギプス固定により右足背部に allodynia を示した患者1名を対象として, allodynia 発現時の患側および健側への非侵害刺激, allodynia 消失後の患側への非侵害刺激に対する脳賦活領域を functional MRIを用いて比較検討した. 健側への刺激では第一次体性感覚野と頭頂連合野が, allodynia 消失後の患側への非侵害刺激では第一, 第二次体性感覚野が反応したのに対し, allodynia 発現時の患側への非侵害刺激では第一, 第二次体性感覚野, 島, 頭頂連合野, 前頭前野内側部, 前帯状回, 補足運動野など広い領域で信号の増強がみられた. allodynia は, 神経損傷後や組織障害後にみられる徴候の一つであるが, その痛覚認知機能はまだ明らかではない. 本症例でみられた腫脹, 皮膚温の上昇, allodynia などのCRPS type Iの症状は自然治癒したが, 初期にはCRPS type Iの症状がそろっており, 本症例でみられた allodynia はCRPS type Iと病態は共通している. 本研究によりCRPS type Iにみられた allodynia の痛覚認知機能を知るうえでの重要な知見が得られた.
著者
Lasseter John 降旗 淳平
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネスassocie (ISSN:13472844)
巻号頁・発行日
vol.8, no.15, pp.102-108, 2009-07-21

1957年米国ハリウッド生まれ。カリフォルニア芸術大学(カルアーツ)卒業後、ウォルト・ディズニーのアニメーション映画部門、ルーカスフィルムのCG(コンピューターグラフィックス)チームを経て86年、ピクサーに創立メンバーの一人として参加。監督を務めた史上初の劇場用長編フルCGアニメーション「トイ・ストーリー」(95年)で米アカデミー賞特別賞を受賞。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1397, pp.36-39, 2007-06-25

マスオさん現象、母娘消費、シックスポケット──。これまで連結家計は、お金に余裕のある親におねだりしてワンランク上の生活を楽しむ、贅沢な家族の形態として語られてきた。その裏には、自分たちの生活は苦しくても、最後は裕福な親が助けてくれるという暗黙の前提があった。本誌のアンケート結果で明らかになったのも、親に頼ることで生活を成り立たせている30代の姿だ。
著者
毛塚 和宏
出版者
日本社会学会
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.194-212, 2017

<p>本稿の目的は「個人主義の浸透により恋愛結婚が普及した」という個人主義仮説を, フォーマル・アプローチによって検討することで, 新たな理論的説明を提示することである.</p><p>個人主義仮説は, 「家」や「分」を重視するような集団主義的な人々は見合い結婚を選択し, 自分の意思を尊重する個人主義的な個人は恋愛結婚を選択する, と仮定する. これに対して, 個人主義への志向と恋愛結婚の選択は必ずしも直結しない, という意識と行為の関連について批判がなされている.</p><p>そこで, 本稿では「選好の進化」によるアプローチを用いることで, 意識と行為をそれぞれ独立に扱い, その単純ならざる関係を分析する. 個人主義の浸透プロセスを考慮した恋愛結婚の普及モデルを構築し, 意識と行為の時系列変化を捉える.</p><p>その結果, 先行研究では想定されていなかった「慎重な個人主義」という行為パターン (選好) が析出した. 慎重な個人主義はある程度の階層維持を考慮に入れ, 見合い結婚・恋愛結婚を選択する. 恋愛結婚の普及に際して, この慎重な個人主義が, 見合い結婚中心的な社会の中で恋愛結婚を志向する選好を社会に涵養する, という重要な役割を果たすことが示唆された.</p>
著者
麦山 亮太
出版者
日本社会学会
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.248-264, 2017
被引用文献数
1

<p>キャリアの中断は, 個人の社会経済的地位を動揺させ, 格差を生成する契機である. 本稿の目的は, キャリアの中断による格差の生成過程を明らかにすることにある. 中断の効果を問うにあたり, 従来の地位達成モデルにもとづく分析は, キャリアの中断の効果が個人の異質性に由来するものか, その後の地位を低下させることに由来するものかを分離できないという点で不十分であった. そこで本稿では, 2005年SSM調査の職業経歴データから同一個人について複数時点の観察を作成しパネルデータ分析の手法を適用することで, 以上の効果を分離し, 中断がその後の正規雇用獲得確率に与える持続的影響を捉える. 加えて, 中断時年齢, 中断期間の長さ, 中断に至った理由によってキャリアの中断の効果が異なるかどうかについても検討する.</p><p>分析の結果, 個人の異質性を除いてもなお, 男性は20年弱, 女性は20年以上, キャリアの中断を経験することでその後の正規雇用獲得確率は低い水準にとどまることが示された. 男性はとくに30歳以上の壮年期においてその効果が強い. 女性は, 年齢・中断期間・離職理由による差異はあるものの, キャリアの中断はどの層にとってもその後の正規雇用獲得確率を持続的に低下させる契機となっている. さらに, キャリアの中断はより地位の低い個人が経験しやすいイベントであり, それまでの格差をさらに拡大させる役割を果たしている.</p>
著者
武田 俊輔
出版者
日本社会学会
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.265-282, 2017
被引用文献数
1

<p>本稿は, 伝統的な都市祭礼における複数の祭礼集団間の対抗関係と, それを楽しむ見物人のまなざしと行為とが対抗関係に与える作用について明らかにする. 従来の都市祭礼研究の多くは対抗や競い合いが祭礼の場において具体的にどのように成立し, それぞれの町内の人々によって経験されるのかについて, そしてその優劣を判断する見物人の存在が対抗関係にもたらす作用について, 十分に論じてこなかった.</p><p>また見物人のまなざしが与える影響について分析した数少ない研究においても, 担い手たちが祭礼における対抗関係をどのように経験し, それに基づく興奮と面白さを創り出すのか, またそれを眺める見物人が対抗関係にどう関与し, 「面白さ」を拡大すべくいかに担い手に働きかけるのかといった, 担い手と見物人の意識および行為を十分に捉えることができていない.</p><p>本稿では上記の点について明らかにすべく, 滋賀県長浜市の長浜曳山祭という都市祭礼において, 祭礼組織同士の対抗関係が喧嘩という形で最もあらわになる「裸参り」行事を事例として分析を行う. そこで見物人のまなざしの下での祭礼における対抗関係について, 担い手・見物人双方の興奮と楽しみが創り出されていく仕組みや, 見物人たちが担い手に対して対抗関係を拡大すべくどのように働きかけるかについて論じ, 見物人の対抗関係への作用とそれが都市祭礼においてもつ意味の重要性について明らかにする.</p>
著者
鹿又 伸夫
出版者
日本社会学会
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.283-299, 2017

<p>日本の世代間所得移動と貧困の世代間連鎖に関する研究では, 成育家庭の経済状態から始まる影響の経路そして成育家庭の貧困から始まる地位の経路が, 貧富の世代間再生産傾向を作りだすことに焦点をあてている. しかし, 親の学歴や職業など他の成育家庭要因にくらべて, 成育家庭の経済状態から始まる影響経路が子世代の経済的格差を作りだすのかは, 検証されるべき問題である. その検証を, 全国調査データをもちいて, 経済状態を家計水準として測定し, 無職を対象に含めて行った. 分析結果は, 成育家庭の経済状態を始点とする影響経路だけが, 子世代の経済的格差を作りだす顕著な経路とはいえないことを示した. 子世代の経済的格差を作りだす主要な影響経路は, 成育家庭の経済状態, 親の学歴と職業がそれぞれ本人学歴に影響し, その本人学歴から離学後職業へ, 離学後職業から現職へ, そして現職から本人の経済状態へとつながる連鎖的影響経路だった. 男性での貧困に到達しやすい地位経路は, 成育家庭の貧困だけでなく親の低学歴からも始まっていた. しかし, 女性では現職から本人の経済状態への影響が男性ほど強くないため, 明確な地位経路はなかった.</p>