著者
塚中敦子
雑誌
中央大学体育学叢
巻号頁・発行日
vol.4, no.2, pp.25-30, 2003
被引用文献数
1
著者
今村 央
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

分子系統学的研究で示されてきたタラ目とマトウダイ目、およびアンコウ目とフグ目の近縁性を形態学的に検証した結果、これらはそれぞれ姉妹関係にあると推定された。タラ目とマトウダイ目は、さらにサケスズキ目とギンメダイ目と単系統群を形成するという分子系統仮説も支持された。この一群は、本研究では観察しなかったステューレポルス科とも近縁であることがごく最近の研究で示唆されており、これら5分類群を側棘鰭上目に位置づけることを初めて提唱した。アンコウ目とフグ目はヒシダイ科と姉妹関係にあるという分子系統仮説も支持されたが、この一群に対しては他の分類群との類縁関係が解明された後に分類群名を検討すべきと判断した。
著者
稲垣 久美子 古澤 亜矢子 村瀬 智子
出版者
公益社団法人 日本看護科学学会
雑誌
日本看護科学会誌 (ISSN:02875330)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.41-50, 2016 (Released:2016-09-30)
参考文献数
11
被引用文献数
1 1

目的:一般病棟で臨床経験を有する看護師が,初めて緩和ケア病棟に配属された後,2年未満に感じる心理的負担と対処の特徴について明らかにする.方法:質的記述的研究方法とし,半構成的インタビュー法を用い,得られたデータを質的帰納的に分析した.結果:7名の緩和ケア病棟看護師の個別分析結果を統合し,4段階の分析過程を経て,心理的負担は8の上位カテゴリーに集約され,心理的負担への対処は9の上位カテゴリーに集約された.結論:1)緩和ケア病棟看護師が配属後2年未満に感じる心理的負担の特徴は,【自分の経験がゼロになったような無力感と戸惑い】が中核となり,三層に構造化され,この中で,心理的負担は看護経験を重ねる過程で変化していたが,その一方で経験を重ねても抱き続ける心理的負担もあることが明らかになった.2)心理的負担に対して,看護経験を重ねる過程で後ろ向きの対処から前向きな対処へと変化しており,これらの変化に影響を与える要因には,緩和ケア病棟看護師のレジリアンスが関係していると考えられた.
著者
高杉 洋平
出版者
公益財団法人 史学会
雑誌
史学雑誌 (ISSN:00182478)
巻号頁・発行日
vol.122, no.1, pp.36-60, 2013-01-20 (Released:2017-12-01)

Following the Armistice which concluded the First World War, there occurred a strong international trend toward anti-militarism, and in Japan, as well, public opinion toward military downsizing gained traction. On the other hand, since Japan had not participated significantly in the actual fighting during the War, the Army's equipment was now utterly outdated in comparison with the armies of Europe and the United States, and a call arose for the modernization of the Armed Forces. Given these conditions, in 1925 Minister of War Ugaki Kazushige reduced the Army's strength by four infantry divisions and used the budget funding so released to modernize its equipment, thus accomplishing disarmament and modernization in one stroke. His political position was strengthened through this so-called "Ugaki Drawdown", and he was touted to be a promising candidate for Prime Minister. In 1925, returning to the post of minister of war in Hamaguchi Osachi's cabinet, Ugaki embarked on a second round of military reforms, which like his first arms reduction plan, aimed at disarmament combined with modernization. However, the plan ran aground after meeting fierce opposition from the General Staff, causing Ugaki to resign his position in the Cabinet. As to the question of why Ugaki's reform concept succeeded in the first arms reduction plan, but failed in the second, while the two plans have received considerable time and attention from researchers to date, they have focused mainly on each reform plan separately, and thus have had little success in clarifying the various factors which led to the success of one and the failure of the other. From this perspective, the author of the present paper compares the two reform plans on the basis of a sequential interrelationship, and attempts to clarify the various factors within and without the Army that destined each plan to success or failure, while examining the extent to which Ugaki and the General Staff were aware of those factors.
著者
守屋 誠司 長田 紀美 丹 洋一 詫摩 京未
出版者
一般社団法人 数学教育学会
雑誌
数学教育学会誌 (ISSN:13497332)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1-2, pp.49-60, 2017 (Released:2020-04-21)

教科書に掲載された通りに「数の分解と合成」,ブロック操作を行いながらの1 位数同士による繰り上りや繰り下がりの無い足し算・引き算,20 までの数が指導され,実態として指を使って計算する児童も多く存在するクラスを対象に,「繰り下がりのある引き算」の指導改善を目指して,「繰り上がりのある足し算」から次の方針で連続した指導を試みた。方針Ⅰ:事前調査を丁寧に行い,児童の実態を明らかにする。その上で,指導方略を検討し授業実践する。方針Ⅱ:既習の1位同士の加法と減法の計算技能習得をまず徹底させる。方針Ⅲ:ブロック操作は採り入れず,具体物で導入して,それを図で表現させながら考えさせる。最後に図と具体物を対応させて振り返らせる。これは,具体と抽象との行き来を確実にさせる意味がある。方針Ⅳ:教師が,個人学習での様々な結果をi-Pad で撮り込み,全体解決の一斉授業では児童が電子黒板上でその画像を使って発表・説明し,皆で確認する授業形態を採る。これは,ICT 利用の効果的成果を確認するためである。 ブロック操作を行わず図表現のみで通した場合,集中して思考でき,多様な方法を考えだす機会になっていることが確認できた。ブロック操作は,むしろ思考を中断させてしまう可能性が示唆された。
著者
二尾 健太 山口 太輔 坂田 資尚 下田 良 坂田 祐之 藤本 一眞 岩切 龍一
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.103, no.8, pp.1939-1941, 2014-08-10 (Released:2015-08-10)
参考文献数
6

反応性amyloidosis(AMY)は慢性炎症により産生された血清amyloid Aの代謝産物が沈着し組織障害を来たす疾患であり,難治性合併症の一つである.症例は53歳,女性.反応性AMYによる急性腎不全を契機にCrohn病と診断された.消化管病変は胃・十二指腸から大腸まで広範に渡っていた.methylprednisolone(mPSL),granulocyte apheresis(GCAP),infliximab(IFX),dimethylsulfoxide(DMSO)等の集学的治療により症状は著明に改善した.通常反応性AMYは罹患期間が長期になるほど発症リスクが高くなるが,本症例の様に罹患範囲が広範な場合は早期より反応性AMYの合併に注意する必要がある.

2 0 0 0 OA 春日権現験記

著者
板橋貫雄//〔模写〕
出版者
巻号頁・発行日
vol.第1軸, 1870
著者
岡崎 章子 當具 摩弓 冨田 圭子 松井 元子 大谷 貴美子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集 平成21年度日本調理科学会大会
巻号頁・発行日
pp.1030, 2009 (Released:2009-08-28)

【目的】食べ物のおいしさは、食物本来の化学的・物理的性質のほかに、食べる側の食体験や社会的・文化的背景の影響を強く受ける。そのおいしさを評価するのに、前者は機器分析によるさまざまな客観的評価法が研究されているが、おいしさを表現することばについてはほとんど研究されていない。本研究の目的は、食べ物のおいしさの表現用語と文化的背景との関係を明らかにすることである。ここでは、まず日本で幅広い世代に知られる料理漫画「美味しんぼ」の中で使用される食べ物のおいしさの表現用語に着目し、分類した結果を報告する。【方法】料理漫画「美味しんぼ」(小学館)1~102巻(1983~2008年)を調査対象とし、その中で使用されている食べ物のおいしさを表現する用語を抜き出し、感覚別、調理法別、食品群別、料理国籍別等にカテゴリーに分類、分析した。【結果】食べ物のおいしさを表現する用語を抽出したところ、11,888語あった。感覚別で最も多かったのは味覚関連用語(4,135)で、それに次いで嗅覚(2,166)、触覚(1,967)、視覚(895)に関連する用語であった。また感覚(五感)には分類されないが、製造法や原産地など食の安心・安全性に関連した用語も抽出され、知識・経験に基づく用語もおいしさを表現する上で重要な役割を果たしていることが示唆された。料理国籍の違いによって表現用語に大きな差は認められなかったが、調理法の違いによる差が認められた。また、「美味しんぼ」では魚介類に関連する用語が多く、そのおいしさを表現するのに、生臭みなどの嗅覚関連用語や、鮮度、主食との相性などに関する用語が用いられた。今後は、例えば異なる文化的背景における魚介類のおいしさを表現する用語について、比較検討を行う予定である。
著者
川崎 喜久子
出版者
日本大学社会学会
雑誌
社会学論叢 (ISSN:0582933X)
巻号頁・発行日
no.37, pp.49-53, 1967-05
著者
小池 藤五郎
出版者
立正大学文学部
雑誌
立正大学文学部論叢 (ISSN:0485215X)
巻号頁・発行日
no.48, pp.3-40, 1974-02
著者
中嶋 真弓
出版者
愛知淑徳大学教育学会
雑誌
学び舎 : 教職課程研究 (ISSN:18810306)
巻号頁・発行日
no.8, pp.1-10, 2013-03-14

研究論文・実践報告
著者
宮本 真二 安藤 和雄 内田 晴夫 バガバティ アバニィ・クマール セリム ムハマッド
出版者
人文地理学会
雑誌
人文地理学会大会 研究発表要旨
巻号頁・発行日
vol.2009, pp.5, 2009

ブラマプトラ川流域における高所と低所の土地開発過程の検討を行った.低所では,バングラデシュ中部における沖積低地の開発は,1.3千年前以降に定住化が開始した.一方,高所であるインド北東部山岳地域の土地開発の集中化は,1千年前以降であることが明らかとなった.