著者
菅 浩二
出版者
「宗教と社会」学会
雑誌
宗教と社会 (ISSN:13424726)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.21-38, 1999-06-03 (Released:2017-07-18)

本論文は、1925(大正14)年の「朝鮮神宮御祭神論争」に関する先行解釈の再検討と、新たな解釈を試みるものである。従来の解釈では歴史事実の説明に限界がある。これはこうした解釈が当時の日韓同祖論を考慮していない事による。この論争では、政府・総督府側の皇祖神奉斎論も、神社人側の檀君=朝鮮国魂神奉斎論も、共に日韓同祖論に依拠している。筆者は、日韓同祖論を近代的「伝統の創出」として捉える。その上でこの論争の背景に、当時の半大陸国家・日本社会における朝鮮半島の特異な位置がある事を指摘する。更に、「国魂」に関する議論を通じ、こうした朝鮮の特異性が神社信仰の土着主義的性格とどのように関わったかをも考察する。

15 0 0 0 OA 読むという行為

著者
倉田 敬子
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.55, no.9, pp.681-683, 2012-12-01 (Released:2012-12-01)
参考文献数
3
被引用文献数
1
著者
Keisuke Kida Takeshi Kitai Norio Suzuki Kohei Ashikaga Seisyou Kou Nobuyuki Kagiyama Tetsuo Yamaguchi Takahiro Okumura Atsushi Mizuno Shogo Oishi Yasutaka Inuzuka Eiichi Akiyama Satoshi Suzuki Masayoshi Yamamoto Yuya Matsue
出版者
The Japanese Circulation Society
雑誌
Circulation Journal (ISSN:13469843)
巻号頁・発行日
pp.CJ-21-0269, (Released:2021-07-09)
参考文献数
24
被引用文献数
3

Background:Atrial fibrillation (AF) is a common arrhythmia in patients with acute heart failure (AHF). Heart rate (HR) also changes significantly over time. However, the association between changes in HR in AF patients and prognosis is uncertain.Methods and Results:We investigated the association between HR reduction in AF achieved within 48 h of admission and 60-day mortality in patients with AHF from the REALITY-AHF study. The percentage HR (%HR) reduction was calculated as (baseline HR–HR at 48 h) / baseline HR × 100. The primary endpoint was 60-day all-cause mortality. In 468 patients with confirmed AF at both admission and 48 h after admission, the median HR at these time points was 105±31 and 84±18 beats/min, respectively. The median %HR reduction was 15.4% (interquartile range 2.2–31.4%). During the 60 days of admission, 39 deaths (8.3%) were recorded, and the %HR reduction within 48 h was significantly associated with 60-day mortality in the unadjusted model (hazard ratio [HR] 0.85; 95% confidence interval [CI] 0.77–0.95; P=0.005) and after adjusting for other covariates (HR 0.81; 95% CI 0.68–0.96; P=0.016).Furthermore, the %HR reduction was associated with a significant reduction in 60-day mortality in patients with higher baseline HR.Conclusions:%HR reduction is associated with a better short-term prognosis in patients with AHF presenting with AF, particularly in those with a rapid ventricular response.
著者
高橋 洋子 須崎 紳一郎 勝見 敦 原田 尚重 諸江 雄太 蕪木 友則 中澤 佳穂子
出版者
一般社団法人 日本救急医学会
雑誌
日本救急医学会雑誌 (ISSN:0915924X)
巻号頁・発行日
vol.18, no.5, pp.208-215, 2007-05-15 (Released:2009-02-27)
参考文献数
25
被引用文献数
1

消火器に含まれる消火薬剤による高カリウム血症が原因と思われる心停止の事例を経験した。症例は68歳の男性。統合失調症で他院入院中, 消火器を自ら口にくわえて噴射した。その直後より, 全身の発汗, 四肢の冷感が出現。ショック状態のため, 当院救命センターへ転院搬送となった。来院時, GCS E3V5M6で不穏状態で, 収縮期血圧60mmHg, 心拍数99/min, SpO2 99%であった。生化学検査で血清K濃度が10.3mEq/l, 心電図上でテント状T波を認めた。入室より38分後, 心肺停止状態となったが, 2時間以上にわたる心肺蘇生の後, CHDF等の集中治療を行い, 救命することができた。本症例で使用された消火器は, 主成分が炭酸カリウムであり, 内容物中のカリウムが体内に吸収され高カリウム血症となり, 心停止に至ったものと考えられた。一般に, 消火薬剤は低毒性と考えられているが, 致死的中毒を引き起こす危険性があることは広く認知されるべきである。
著者
安 智史
出版者
日本近代文学会
雑誌
日本近代文学 (ISSN:05493749)
巻号頁・発行日
vol.98, pp.146-161, 2018-05-15 (Released:2019-05-15)

萩原朔太郎の、初期短歌時代から第一詩集『月に吠える』期にいたる詩歌に登場する、ピストル、銃殺刑、電流死刑等の表象を、彼の生前未発表ノートなどとともに分析し、それらの根柢に、国家暴力としての大逆事件や、日露戦争から第一次世界大戦にいたる二十世紀戦争への同時代的な認識が秘められていたこと。それらまがまがしい戦争暴力エネルギーの詩的表象において、朔太郎は国家暴力装置の側面に怯えつつ、「神的暴力」(ベンヤミン)に重ねられる純粋な暴力エネルギーの側面には、惹き付けられていたことを明らかにした。また、この、暴力的なエネルギーにたいする朔太郎の関心が、第二次世界大戦期に重なる最晩年まで、持続していた可能性を指摘した。

15 0 0 0 研修資料

出版者
防衛研修所
巻号頁・発行日
vol.第4集, 1955
著者
鈴木 啓太 村本 由紀子
出版者
The Japanese Group Dynamics Association
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
pp.2017, (Released:2022-11-25)
参考文献数
21

指導者の暗黙理論(能力の可変性に関する信念)が課題に失敗した学習者への助言に与える影響を検討した。参加者に先生の立場から成績不振な生徒に対し助言させるというシナリオ実験を,サンプルを変えて二度実施した。(能力の固定性を信じる)実体理論的信念を強く持つ参加者ほど,努力量の多い生徒に対しては失敗の原因を能力不足に帰属して科目の変更を促す一方で,努力量の少ない生徒に対しては努力の継続を促すことが明らかになった。この結果から,実体理論的傾向の強い指導者は,学習者の努力とその結果を観察し,適性評価に基づいて助言を変えるというように,努力の持つ適性評価のための情報的側面を重視する可能性が示唆された。他方,(能力を可変的に捉える)増加理論的信念を強く持つ参加者ほど,生徒の努力量の多寡によらず科目の変更を促す程度が低く,努力の持つ成長の資源としての側面を重視することを示唆する結果が得られた。しかし間接効果は弱いものの,実体理論的信念が強い参加者と同様,能力に対する推論の媒介効果も見られ,増加理論的傾向の強い指導者が,適性評価のための努力の情報的側面についても考慮している可能性が示唆された。
著者
古川 聡
出版者
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2020-04-01

月・火星への有人探査計画が進む中、宇宙極限環境での生体変化に関し、無重力、閉鎖環境、宇宙放射線・微生物環境リスクを重点的に取り上げて学際的チームで臨み、分子・細胞レベルからヒトの高次制御まで統合的理解を深め、これらリスクの複合的効果など未知の領域にも挑戦し、宇宙を切口にした新しい研究領域「宇宙に生きる」を創った。得られた知見は、地上の超高齢化・高ストレス社会を克服するための方策として応用できる。
著者
千田 洋幸
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.20-30, 2006-03-10 (Released:2017-08-01)

<文学>教育によって獲得される認識の枠組は、テクストの読解を学校的価値観に依拠させ、学習者の歴史的・社会的関心の発現を阻害する方向にしか機能し得ていない。即ち、現状における<文学>教育は、学習者のリテラシー低下に荷担していると言わざるを得ないのである。制度としての国語教育とは「規律・訓練」の場である、というしごく当然の前提に立つなら、<文学>を"学ぶ"ことと"読む"こととを差別化し、<文学>教育への過剰な幻想を葬り去る-即ち、「<文学>を学ぶこと」の不要性を認識する-必要がある。

15 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1934年11月01日, 1934-11-01

15 0 0 0 OA 古語拾遺

著者
斎部広成 著
出版者
岩波書店
巻号頁・発行日
1933