著者
井上 有美子 山本 泰雄 加藤 純代 中里 哲夫 越前谷 達紀 依田 有八郎
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.22, no.7, pp.433-436, 1995
参考文献数
9
被引用文献数
1

本研究は,前腕の固定角度による日常生活動作の難易度を明確にするため,健常成人24名を対象に前腕の肢位を固定し4種目の日常生活動作の難易度を自己評定させた。測定は前腕を回内60度,30度,中間位,回外30度,60度,90度の計6肢位とし,各々の固定角度にて書字動作,食事動作,洗面動作,トイレ動作を行った。さらに,その時の肘関節の影響についても調査した。結果,書字動作は回内位主体の動作であり回内30度が動作容易であった。他の3動作は,回外位主体の動作であり回外30度,回外60度が動作容易であった。4動作間の肘関節運動は異なるが,各動作の前腕回旋固定角度による肘関節運動への影響は,認められなかった。
著者
大曽根 圭輔 鬼沢 武久
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集
巻号頁・発行日
vol.26, pp.14-14, 2010

本稿では,セブンカードスタッドポーカーにおいて、プレーヤと対話しながらゲームを攻略するパートナーエージェントの構築を目指す.セブンカードスタッドポーカーは不完全情報ゲームであるため,最適な戦略をとる事が難しい.そこで,パートナーエージェントが,ゲームに関するアドバイスを提示し,また,プレーヤからパートナーエージェントに対しても戦略を提示するという対話を通じて,協調し,ゲームを進めることを考える.パートナーエージェントはプレーヤに,ゲームの状況に応じた自身の意思決定および,顔表情を併せて提示し,アドバイスをする.そして,プレーヤが,パートナーエージェントの意見に反論がある場合にはプレーヤからの意見を事例という形で保存し,後のゲームに利用できるようにする.本稿では,評価実験を行い,提案したパートナーエージェントの有効性およびプレーヤから得られたルールについて検証する.
著者
山川 信夫
出版者
社会経済史学会
雑誌
社會經濟史學 (ISSN:00380113)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.20-41, 1944-04-15
著者
川添 禎浩 筒井 絢子 岸本 桂子 Tsutsui Ayako 岸本 桂子 Kishimoto Keiko 福島 紀子 Fukushima Noriko
出版者
京都女子大学食物学会
雑誌
京都女子大学食物学会誌 (ISSN:02893827)
巻号頁・発行日
no.68, pp.17-24, 2013-12

The purpose of this study is to evaluate the reliability of Japanese websites providing health food information. We used the search engine "Google Japan". The search keyword was "health food", "health food and lifestyle-related disease", or "health food a
著者
間島 隆博 山口 勝治 山之内 博 蒲生 昌志
出版者
公益社団法人 日本航海学会
雑誌
日本航海学会論文集 (ISSN:03887405)
巻号頁・発行日
vol.108, pp.39-46, 2003
被引用文献数
2

IMO (International Maritime Organization) recognized that chronic exposure to benzene vapor in air may cause leukemia even if the concentration is very low, such as a few parts per million. Chemical tankers in Japan, however, transport various kinds of chemicals over 15 (MT/year). Not only benzene but also another chemical transported by marine vessels have adverse effects to the human health condition. In this paper, firstly the exposure concentration levels of tanker crews engaged in benzene (human carcinogen) and acrylonitrile (probable human carcinogen) transport operations are clarified by results of field measurements. Using these exposure levels, the health conditions of tanker crews are evaluated by a method with LLE (Loss of Life Expectancy). Chemicals transported by tanker in Japan contain both carcinogen and non-carcinogen. The advantage using LLE is that we can compare the degree of the adverse effects induced from exposure to carcinogens and non-carcinogens. Furthermore, taking into account of the dependency of cancer risk on the start age and the duration of the exposure, we represent a simple equation for carcinogens to yield the LLE.
著者
小嶋 稔
出版者
日本惑星科学会
雑誌
日本惑星科学会秋季講演会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2005, pp.117-117, 2005

コンドライト、エコンドライト、SNC隕石、月、地球の酸素同位体比データのBootstrap法による統計的考察から、これらの試料の酸素同位体比のバラツキはは、大局的に見て共通の母集団(ネブラ)からのランダム・サンプリングによると結論される。したがって地球と太陽は同じ酸素同位体比を持つ事が推測される。
著者
恒川 正巳
出版者
富山大学人文学部
雑誌
富山大学人文学部紀要 (ISSN:03865975)
巻号頁・発行日
no.60, pp.95-108, 2014

本稿では,『眺めのいい部屋』の別バージョンともいうべき「新ルーシー」を,その前後に創作された「旧ルーシー」と『眺めのいい部屋』と比較考察しながら,『眺めのいい部屋』の物語世界が「新ルーシー」によって,どのように拡張されるかを明らかにしたい。とくに登場人物に付与された性質の3作品間での変化や移動を分析することにより,物語世界の構造と登場人物の性質が連動していることを明らかにし,「新ルーシー」には『眺めのいい部屋』に見られるようなハッピー・エンディングを拒む特質があることを確認する。
著者
白川 千尋
出版者
日本文化人類学会
雑誌
文化人類学 (ISSN:13490648)
巻号頁・発行日
vol.69, no.1, pp.115-137, 2004-06-30

本稿は、日本のテレビ番組におけるメラネシア地域とそこで生活する人々の取り上げられ方について検討したものである。対象とした番組は1998年から2002年までの約5年間に放映された44件である。序論の第I章に続く第II章において、メラネシアのなかでとりわけどのような地域や人々が番組の対象としてより頻繁に選び出されているのかという点を明らかにした後、第III章と第IV章では、選び出された地域や人々の描かれ方の分析を行なった。また、第V章では、対称の選択の仕方や描き方をめぐる複数の番組間、あるいは番組と雑誌や図書などの間の参照関係を具体的に跡づけるとともに、そうした関係に対する民族誌的著作物の関与のあり方を明らかにすることも試みた。検討の対象とした番組ではイリアンジャヤやヴァヌアツ、パプアニューギニアの集落部や、腰蓑やペニスケースなどの「伝統的装束」を身につけた人々がとりわけ頻繁に取り上げられていた。また、番組ではもっぱらこれらの地域や人々の「近代的な世界」からの隔絶性が強調され、そうした世界との交流を示す事象は遠景に退けられたり捨象されていた。こうしたなかで、民族誌的著作物は番組製作者側によって番組を制作する際の情報源ないしアイデアの供給源として利用されることにより、対象の選択の仕方や描き方をめぐる参照関係のネットワークのなかに取り込まれていることが明らかになった。結論の第VI章では、こうした状況において人類学者が取り組むべき課題について触れた。
著者
吉本 浩
出版者
日本鱗翅学会
雑誌
蝶と蛾 (ISSN:00240974)
巻号頁・発行日
vol.45, no.1, pp.27-30, 1994-03-30

Nagadeba indecoralis Walker, [1866], is recorded from Japan for the first time based on a female specimen secured at Ishigaki-jima I., the Ryukyus. The male and female genitalia of this species are figured and described, and type specimens of N. indecoralis and N. ianthina Swinhoe, 1890, a junior synonym of indecoralis, are illustrated.
著者
水谷 聡志 中川 覃夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. R, 信頼性 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.59, pp.1-4, 2012-05-18

単一のユニットで構成されたシステムに対し、取替・保全時に旧ユニットと新ユニットを,二重系として運用するシステムの最適取替方策を考える.とくに、一重系期間における追加の小修理費用と、二重系運用期間における追加の運用費用を考える.また,ユニットの取替時期に関して(i)偶発故障期間取替モデル.(ii)摩耗故障期間取替モデルの二つのモデルを検討する。これらのモデルに対し、期待費用を導出し,最適方策について解析的に議論する.また,具体的に数値例を挙げて種々議論する.
著者
林 嵩文
出版者
慶應義塾大学大学院法学研究科内『法学政治学論究』刊行会
雑誌
法学政治学論究 : 法律・政治・社会 (ISSN:0916278X)
巻号頁・発行日
no.111, pp.173-204, 2016

一 序二 「体系の精神」批判とフリードリヒ三 君主義務論と社会契約論四 世襲君主政の正当化五 君主の親政と「体系」六 結論
著者
伊庭 幸人
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IBISML, 情報論的学習理論と機械学習 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.87, pp.43-50, 2011-06-13

与えられた確率分布のもとで「珍しい現象」を効率的にサンプリングする手法は,情報処理,非線形科学,ネットワーク理論,実験数学,ランダム系の統計物理など,さまざまな分野で有用である.マルコフ連鎖モンテカルロ法(MCMC),とくにその一種であるマルチカノニカル法を用いると,着目する統計量の周辺確率がたとえば10^<-20>から10^<-200>に及ぶような極めて珍しい事象を実効的に偏りなくサンプリングすることが可能である.本稿の前半では,この手法を解説し,さまざまな応用例(ランダム行列・ランダムグラフの大偏差の計算,最適ネットワークの探索,カオス力学系における珍しい軌道の探索と確率計算,ランダムスピン系への応用など)を紹介する.後半では,脳科学や非線形科学のデータ解析で重要なサロゲート法への応用を提案し,簡単な実装例を示す.
著者
古川 智恵子 堀 逸子
出版者
名古屋女子大学
雑誌
名古屋女子大学紀要 (ISSN:02867397)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.75-84, 1977-03-15

以上,東海地区における婦人用農作業衣についての実態調査の結果を要約すると次のとおりである.1.現在最も多く着用されている作業衣は,上衣が既製作業衣,下衣がもんぺいの二部形式のものであり,従来からの和服の二部式はあまりみかけなくなった.その他には既製ブラウスの古着を着用している場合がみられた.2.作業衣の着にくい理由は,1)サイズ面,2)デザイン面,3)縫製面,4)材質面の順序であった.特にサイズ面で,上衣の背幅がきつくて着にくいものが最も多く,より機能的な作業衣の検討が必要と考えられる.3.作業衣の材質は,上衣・下衣とも木綿がもっとも高率を示し,次いでテトロン,ビニロン混紡の順であった.4.田植時の補助衣の使用は,第1位が麦わら帽子であり,次いで手甲,ビニール合羽,割ぽうエプロンの順であった.5.上衣の損傷部位は,袖口,衿,肩という順位であり,下衣においては,裾,居敷当,内股の順であった.6.損傷理由については,まさつによるものが最も多く,次いで洗濯,3位がサイズによる不適合のための布の伸びによるものがみられた.7.作業衣の購入方法は商店で購入するものが最も多く,次いで農協,共同一括購入の順であった.8.古着作業衣の着用状況では,専業農家は新品を購人するが,兼業農家では古着を作業衣におろして着用しているものがほとんどであった.9.作業衣購人時の選択理由についてはサイズを第1順位に選ぶものが圧倒的に多く,次に材質,色,形,値段という順位で,値段よりもまず着やすいサイズの作業衣を購入している合理的姿勢がみられた.