著者
光島 徹 永谷 京平 有馬 信之 横田 敏弘 南原 好和 井熊 仁 津田 純郎 大橋 茂樹 横内 敬二 阿部 陽介 野村 朋子 抱井 昌夫 吉田 美代子 浅野 幸宏 小久保 武
出版者
JAPAN SOCIETY OF NINGEN DOCK
雑誌
健康医学 (ISSN:09140328)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.23-27, 1989

4種類の免疫学的便潜血テストを,全大腸内視鏡所見を至適基準として評価した。一泊人間ドック受診者1,800名を対象として検討した結果,発見大腸癌6例に対する感度及び特異度はそれぞれ,イムディアヘムSPO.33,0.98,0Cヘモディア0.17,O.98,モノヘムO.33,0.99,チェックメイトヘモO.50,0.97であった。
著者
海外 浩平
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.51, no.10, pp.1257-1267, 2010-10-15

SELinux (Security Enhanced Linux) は,LSMに対応した強制アクセス制御機構の1つで,元々は米国国家安全保障局(NSA ; National Security Agency)の研究プロジェクトから生まれた FLASK(Flexible advanced security kernel)アーキテクチャを Linux 上に移植したものである.この "Flexible" の意味するところは,従前の強制アクセス制御がTCSEC(Trusted Computer System Evaluation Criteria)の要求するような機密階層・機密区分を前提としていたことに対し,より柔軟なセキュリティポリシー記述を可能にしたということである.最初のバージョンのSELinuxはv2.4系カーネルのパッチとして2000年12月に一般に公開され,その後,v2.6系Linuxカーネルの開発過程である2003年8月にメインライン化されている.現在はNSAのほかにRed Hat,Tresys,IBM,HP,NECをはじめ多くの企業・開発者からなるコミュニティによって開発が進められており,Red Hat Enterprise Linux や Fedora Linux をはじめとする多くのLinuxディストリビューションが対応している.本稿では,SELinuxのアーキテクチャと,そのアクセス制御モデルを解説する.
著者
安元 健 伊藤 志保美 浮穴 学宗 ツインゴーネ アドリアーナ ロッシ ラケーレ ソプラノ ビットリオ
出版者
天然有機化合物討論会実行委員会
雑誌
天然有機化合物討論会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.56, 2018-07-19

<p>腔腸動物スナギンチャク(Palythoa spp.)から発見されたパリトキシン(palytoxin,PLTx)と同族体は複雑な構造と強力な毒性を持つ<sup>1</sup>。演者ら(TY,TU))は底生渦鞭毛藻Ostreopsis siamensisから42-hydroxy-3,26-didemethyl-19,44-dideoxypalytoxinを単離決定し,最近,LC-QTOF を使用して伊計島産O. cf. ovata 中のovatoxin-a,-d,-e(IK2) の新規構造を推定した<sup>2,3</sup>。一方,Ciminielloらは地中海産Ostreopsis cf. ovata から単離したovatoxin-aの構造を42-hydroxy-17,44,64-trideoxypalytoxinと決定した<sup>4</sup>。本研究はLC-MSを用いてPLTx類縁体の高感度・迅速構造解析法を開発して化学構造と分布の多様性,生合成解明,安全性監視への端緒とすることを目的とした。</p><p>[方法] スペクトル測定はLC(ESI)-TOFMS(Agilent Technology)を用いて正・負両モードで行い,質量100~3000の範囲のイオンを抽出した。本文中のm/zは小数点以下を省略してある。LCは移動相に0.1%ギ酸/MeCNによる勾配法を用いた。PLTxは市販品を使用し,混在するpalytoxin carboxylic acid(PLTxCOOH)とpalytoxin amide (PLTx-NH<sub>2</sub>)も対象とした。渦鞭毛試料はナポリ湾産O. cf. ovata (AZ株)の培養藻体をMeOHで抽出して使用した。誤差の許容値は10ppmとした。</p><p>[パリトキシンの正イオンスペクトル] フラグメントイオンは生成機構に基づいて3型に分類された。第一は115-NH<sub>2</sub>に電荷を有し,チャージリモートフラグメンテーションで生じる(Fig.1)。C79-C81-triol周辺の開裂と脱水で生じるイオン(m/z744,726,708,804,798,768)はPLTx同族体に特徴的である<sup>2</sup>。m/z916とその脱水イオンは73-OHの存在を示し,天然同族体73-deoxypalytoxinとの区別に役立つ。F環の開裂で生じるイオン群は,70-deoxy の推定構造を持つovatoxin-a-IK2との区別に役立つ。その他の主要なC-C結合の開裂位置も図中に示す。結合が切断されて生じる最初のモノエンのイオンは観測されず,共役が進行してトリエン以上になって観測される。水酸基の位置が適切でなければ脱水による共役は進行せず,イオンの確実な同定を可能とする。第二のグループはC1に結合した末端構造(A1+A2)中のアミド窒素が正電荷を担うと推定され,C8'からC11に至る部分構造の情報を与える(Fig.2)。末端の3-aminopropanol(A1)が脱落したm/z740のイオンは,dioxabicyclononane環の存在と位置を示す唯一のイオンである。開裂箇所のC28-C29結合の近傍に水酸基が存在しないので,脱水による共役化が進行せず,イオン強度が低い。第三のグループは炭素結合が2か所で同時に開裂し,その後の脱水によって生じた共役ポリエンである(Fig.3, 4)。A環とD環周辺の開裂の組み合わせによって多様なイオンが生成し,水酸基の情報を与える。例えば炭素数39の共役ポリエンでは水酸基5個の脱離で生成する。C41-C46間の水酸基は4個だけなので脱水は13-OHから20-OHに向けて進行している。</p><p>[パリトキシンの負イオンスペクトル] 第一のグループはD環周辺の開裂によって生じ,C1に結合した末端アミド構造は保持されている。第二グループは115-NH<sub>2</sub>を有し,鎖長が長くて水酸基(酸素原子)の数が増加すると観測される。第三グループのフラグメントm/z947ではC1-アミドが開裂してアルドヒドを生成したと推定さ</p><p>(View PDFfor the rest of the abstract.)</p>

2 0 0 0 仙臺新報

著者
仙臺新報社
出版者
仙臺新報社
巻号頁・発行日
no.23, 1908-07
著者
松田 聡
出版者
美学会
雑誌
美学 (ISSN:05200962)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.70-83, 2003-09-30 (Released:2017-05-22)

In February, 1786, the Emperor Joseph II gave a feast at Schonbrunn Palace. On this occasion, Der Schauspieldirektor, a comedy with music by Mozart, was given its first performance, together with Salieri's opera buffa Prima la musica e poi le parole. So it has long been widely accepted that the two composers' music competed with each other in the feast. But, in fact. Der Schauspieldirektor is a unique stage work, of which the first half is formed as a German Play and the latter as a Singspiel. This fact necessitates reconsideration of the "competition". From October, 1785, three genres of stage work, German Play, Singspiel and Italian Opera, were performed at Viennese court theatres, so the feast can be regarded as an epitome of this system of performance in operation. This system marks an epoch in the Viennese performance history of opera, because, till then, it had never occurred that both the Italian Opera and the Singspiel were performed at court theatres in the same period. The two works performed in the feast share the same subject, that is the rivalry and the harmony between the different genres, and through it, the Emperor demonstrated his new idea to treat both German and Italian theatrical genres equally.
著者
田村 昌大 廣瀬 伸良 中村 充 齊藤 仁 山内 直人 田中 力 鈴木 桂治 菅波 盛雄
出版者
日本武道学会
雑誌
武道学研究
巻号頁・発行日
vol.45, no.2, pp.143-149, 2012

本研究では、2009年1月に改正されたIJF試合審判規定が柔道競技に及ぼした影響を分析・検証を行なった。その上で、試合審判規定改正の世界柔道の戦術内容に関する最新の動向を探ることを目的とした。<BR>研究方法は、収録された映像を基に2008年フランス国際柔道大会及び2009年グランドスラム・パリ国際柔道大会の競技内容を比較した。試合数は両年合わせて476試合であった。競技分析を行う上で、項目を作成した。作成した項目については、「競技分析シート2009」に競技内容を入力するものとした。<BR>組み手については、釣り手・引き手ともに持った状態で施技を行う「充分」が0.1%水準で有意な増加が認められた。また、「ズボンを直接握る」ことへの反則適用から、施技者及び相手も施技時に「脚」を持つという戦術は有意な減少が認められた。さらに、施技する際の姿勢も前傾姿勢状態からの施技は5%水準で有意な減少が認められた。<BR>ポイント取得の技術内容や組み手戦術において改正前と比較した結果では、「脚」を持つ戦術に依存しないことで「襟」「袖」を持った状態で施技可能な技術に移行するという望ましい傾向となった。<BR>今回の改正によって懸案事項となっていた点が改善される傾向にあり、IJF試合審判規定改正が影響のあるものであったと考えられたが、「肩車」にみられるような「脚」を持つ技に対する依存は未だ存在している。そのため、2010年にさらなる試合審判規定の改正につながったものと推察する。
著者
Amih SAGAN 長嶋 雲兵 寺前 裕之 長岡 伸一
出版者
日本コンピュータ化学会
雑誌
Journal of Computer Chemistry, Japan (ISSN:13471767)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.75-77, 2011 (Released:2011-09-05)
参考文献数
8
被引用文献数
3 1

初心者向けの量子化学の教科書には異核2原子分子の例としてLiHが取り上げられ,その分子軌道エネルギー準位図が示されている.その図ではLiHの2σ軌道のエネルギーがH原子の1s軌道よりも低い軌道エネルギーを持つことが示されているが,非経験的ハートリーフォック法を用いるとそれが再現できない.本ノートでは非経験的ハートリーフォック法で描かれるLiHの軌道エネルギー準位図を示す.用いた基底関数は6-311++G**である.非経験的ハートリーフォック計算から得られる図では,2σ軌道の軌道エネルギー(-8.18749 eV)はLiの2s (-5.3392 eV)より低く,安定化しているが,Hの1s (-13.60 eV)より高く,不安定化している.2σ軌道はおもにHの1s軌道で構成されており,Hの形式電荷は約-0.4であり,H周辺にLiの2s電子が過剰にあるため,Hの1s軌道から見ると相対的に電子間反発で不安定化する.
著者
宇津 徳治
出版者
東京大学地震研究所
雑誌
東京大学地震研究所彙報 (ISSN:00408972)
巻号頁・発行日
vol.61, no.4, pp.p551-561, 1987-03
被引用文献数
2

日本のマントル最上部地震(深さ40~80km程度,ただし異常震域が現れる東日本の太平洋岸沖合の地震や北海道太平洋沿岸の地震を除く)に対する震度I(気象庁震度階級),震央距離Δ(km),マグニチュードM(気象庁方式)の標準的関係を表す実験式を132個の地震(M : 5~7)の震度データを用いて求めた.I-Δの平均回帰直線I=I100-b(Δ-100)の定数を,次の式でMと結んだものを提出する.I100=1.5M-6.1 b=0.0523-0.0063Mこれらの式によりあるM,Δに対する震度を求めたとき,得られた値の小数点以下を四捨五入したものが整数値で表される通常の震度になる.
著者
阿部 邦昭 阿部 勝征 都司 嘉宣
出版者
東京大学
雑誌
東京大學地震研究所彙報 (ISSN:00408972)
巻号頁・発行日
vol.68, no.1, pp.23-70, 1993

1992年9月2日に中米ニカラグア国太平洋側沖合い海域に発生したニカラグア地震と津波の野外調査を行い,ニカラグアの太平洋海岸での震度と津波浸水高の分布図などを得た.沿岸の各集落での改正メルカリ震度階では震度2または3であって,まったく地震動による被害も生じず,揺れは気がつかない人も多数いるほど小さかった.これに対して,津波の浸水高は,南部海岸で100kmの長さにわたって,平均海水面上6~7mにも達したことが明らかとなり,今回の地震が1896年の明治三陸津波の地震と同様の,地震動が小さかった割に津波規模が異常に大きな「津波地震」であることが判明した.本震発生の直後の余震分布から判断すると,震源の広がりは,ニカラグアの太平洋側海岸線に平行に西北西.東南東に走る海溝軸にそった長さ約200km,幅約100kmの海域と判断される.津波の被害を生じたのもほぼこの震源域と相応した海岸区域であった.また地震波の解析からこの地震は,ココスプレートがニカラグア本土を載せたカリブプレートに沈み込む際の,両プレートの境界面でのずれのよって生じた低角の逆断層型の地震であることが判明しているが,ニカラグアの2ヵ所で得られた検潮記録,および引き波から始まったと各地で証言されている津波初動の傾向はこの地震メカニズムと調和的である.検潮記録,証言,および津波伝播の数値計算結果によると,津波は地震が発生して44~70分後に,まず小さな引き波が来て,その直後に大きな押し波が押し寄せるという形で海岸を襲った.沿岸各地では15分周期で2ないし3波継続したと証言されている.また津波の被害に関しては,浸水高が4mを越すと急激に人的被害が増加すること,津波による建築物の被害の割に死者数が少なかったこと,死者数のうち子どもの占める割合が大きいことが今回の津波被害の特徴であった.A survey study of the Nicaragua Earthquake and Tsunami on September 2, 1992 was carried out on the Pacific coast of Nicaragua. Interviews of the residents and measurements of tsunami trace height revealed only a small seismic intensity in a sharp contrast with a large tsunami. Tsunami height of 2-10 meters above mean sea level was obtained along the whole Nicaraguan coast, although the seismic intensity was only 2 or 3 in the modified Mercalli scale. The small seismic intensity suggests that the present event was a tsunami earthquake characterized by small excitation of short period seismic wave in comparison with large excitation of the tsunami.

2 0 0 0 OA 代数学

著者
棣麼甘 (モルガン) 著
出版者
静岡集学所
巻号頁・発行日
vol.2, 1872