2 0 0 0 OA 群書類従

出版者
巻号頁・発行日
vol.第524-526,
著者
松本 訓枝 日比 薫 谷口 惠美子
出版者
岐阜県立看護大学
雑誌
岐阜県立看護大学紀要 = Journal of Gifu College of Nursing (ISSN:13462520)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.101-111, 2018-03

本研究の目的は、ひきこもり状態にある子どもの親の困難を明らかにすることにある。 ひきこもり者の状況についてある程度整理し語ることが可能な親のうち、研究への同意が得られた父親1 名、母親3 名に半構成的面接調査を実施した。 その結果、ひきこもり当初の親の対応では、ひきこもりをどう理解し対応して良いのかに苦慮し、なすすべがない困難な状況下で【接触を回避する】【怒る】【子どもを信じるしかない】など、かろうじて可能な対応を講じていた。しかし、その後の現在の対応では、ひきこもり状態から歩み始めたケースでは【経済的支援の模索】と【待つ】対応を、自室に閉じこもりひきこもり状態に変化がないケースでは【家族との会話をもつことの模索】【かかわるきっかけの模索】といった対応をとり、ひきこもり状態に即した対応の相違が浮き彫りになった。今後、親として対応すると良いと思うことでは、ひきこもり者への支援が行き届かない分、家族、とりわけ親の関わりが問われる事態となっていることが想像された。親が考える社会参加の内容には【就労する】【仲間と良い体験をする】があがった。一方で、【地域に存在する】【地域での認知】という対面的な関わりのある近隣コミュニティの認知、受け入れをあげた親もいた。ひきこもり者の社会参加の意思には【就労したい】【人と関わりたい】があがった。 ひきこもり状態から歩み始めたケースでは、子どもを経済的に自立させるという社会化エージェントの役割を果たせないことによる困難が、ひきこもり状態に変化がないケースでは、ひきこもり当初の親の対応にみられた子どもをどう理解すべきか、講じるべき対応がない、わからないというケア役割を果たせないことによる困難があった。身近な近隣コミュニティとひきこもり者・親との関係をつなぐ支援、親を含めた周囲のひきこもりへの理解と対応の啓発、地域社会の関係機関が連携した体制整備が求められる。
著者
安藤 努
出版者
医学書院
雑誌
理学療法ジャーナル (ISSN:09150552)
巻号頁・発行日
vol.52, no.12, pp.1137, 2018-12-15

本書を手にし,数ページに目を通した後,時を忘れ一気に最後まで読んだ.というより読めたというほうが正しい.それは読み進むに連れ私のこれまでの「体幹」に対するモヤモヤとしたものを一気に解体し再編し,そして確信をもたらすマイルストーンとなったからである. 冒頭部「トルソ」で,体幹は静止と動きのアンビバレンスであり,その両価性の謎はゲシュタルトあるいは運動モルフォロギーであると述べ,魅力的なプロローグとして本書の核心部分へ誘う.

2 0 0 0 天皇と受領

著者
三谷 芳幸
出版者
筑波大学日本史談話会
雑誌
日本史学集録 (ISSN:09137203)
巻号頁・発行日
no.39, pp.1-10, 2018-07
著者
田代 実 西岡 清
出版者
Meeting of Osaka Dermatological Association
雑誌
皮膚 (ISSN:00181390)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.12-14, 1970 (Released:2010-08-25)
参考文献数
7

1-Chloroacetophenone, active ingradient in a tear-gas, CN, widely used by police authorities in Japan, was found to produce allergic contact dermatitis in exposed demonstrators in high incidence. Of 48 students in a barricade, shot with 1-chloroacetophenone, 37 suffered from acute contact dermatitis varing from erythema to severe bulla. In 15 cases, spontaneous flare-up phenomenon was observed 7 to 14 days after exposure. The results of patch test examinations in man and guinea pigs indicated that 1-chloroacetophenone is a potent sensitizer and a strong primary irritant.
著者
冨宿 一隆 福山 潤一
出版者
The Japanese Society of Irrigation, Drainage and Rural Engineering
雑誌
農業土木学会誌 (ISSN:03695123)
巻号頁・発行日
vol.54, no.4, pp.315-320,a1, 1986

大川ダムは, 県営畑地帯総合開発事業で農業用水と水道用水の共同事業として建設されたロックフィルダム形式の多目的なダムで, 昭和55年に完成した。当ダムは建設着手時から堤体を将来かさ上げすることを前提として建設条件が検討されており, かさ上げ工事は名瀬市上水道用水確保のため, 昭和58年から厚生省補助事業として工事実施中である。かさ上げダムの背景, 設計の経緯, 設計上の検討事項等についてその概要を紹介する。

2 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1906年12月11日, 1906-12-11
著者
清雲 栄純
出版者
法政大学スポーツ健康学部
雑誌
法政大学スポーツ健康学研究 (ISSN:21853703)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.1-31, 2018-03

我が国では急速な少子高齢化の到来や複雑化するビジネスの現場におけるストレスの増大・生活習慣病の増加などの社会環境の変化による諸問題が顕著化している。これらの問題解決のための手段として、地域におけるスポーツやレクレーションの果たす役割が重要視され、全国の市区町村に少なくとも一カ所の設立を目標に総合型地域スポーツクラブの育成に取り組んできた。しかし、約20 年が経過した現状ではクラブ数は増加傾向にあるものの設立や運営内容に課題が多く、クラブ育成に対しての問題を指摘した事例が多くみられる。また、J リーグにおいても地域スポーツの振興をスローガンに掲げた、J リーグ百年構想の実現に向けて取り組んでいるクラブは当初ほど多く見られなくなった。このような状況下で「子供たちの居場所づくりや地域コミュニティの創造」を目的にJ リーグクラブとホームタウンの住民が中心になり設立して15年目を迎えた地域スポーツクラブと、J リーグクラブの中でも先進して「J リーグ百年構想」の実現を目指してクラブ運営を進めて来た2 クラブに焦点を当て検証する。また、筆者が体験した海外の事例も参考に今後の日本における総合型地域スポーツクラブの育成について考察する。
著者
田上 善夫
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.100, 2010

I 大規模な気温変化<br> 小春日和や寒の戻りなど季節外れの暖かさや寒さは、比較的広域に継続的に現れ、さらに局地的要因が加わって、地点により冬にも夏日となることさえある。こうした異常昇温や異常降温の発生には、大規模な暖気の北上や寒気の南下のもとでの、フェーンや冷気湖のような局地的現象の影響が考えられる。<br> この時ならぬ暖かさや寒さは、異常に大きな平年偏差として示されるが、平年値として日最高気温や日最低気温、あるいは日平均気温が用いられることが多い。これらによる場合、日単位以下の変化は明らかでなく、また極値の起時は異なるため、総観気候学的解析に適合しないことがある。ここではとくに局地的要因の影響解明のために、時別値の平年値にもとづいての解析を試みる。<br><br>II 時別の平年偏差<br> 気温資料には気象庁のアメダスを基本とし、また日本列島付近の総観気候場の解析には京大生存圏研のMSMデータを用いる。平年値としてアメダスの場合、現在は1979-2000年の平均が用いられている。ここでは対象期間を、アメダス再統計の1996年から2004年とし、この9年間の平均を求めて仮に「平年値」として用いることにする。この期間中の観測で、非正常値が1回以下のアメダス801地点を対象とする。なお2月29日は除き、対象時刻は78,840(9×365×24)である。<br><br>III 異常昇温・降温の出現<br> 地点ごとに平年偏差が、異常昇温は+10℃以上、異常降温は-10℃未満として、期間中の出現数を集計する。異常昇温の出現の多い地点は、北海道東部、三陸、北信越、山陰などに分布する(図1)。また異常降温の出現の多い地点は、北海道東部、東北から中部の内陸部、中国と九州の内陸部に分布する。この異常昇温の出現の多い地点は、日最高気温の平年偏差にもとづいてみた場合と類似するが、北海道東部でより顕著となっている。<br> 各時刻について気温平年偏差の全国平均値を求め、+5℃以上を広域異常昇温、-5℃未満を広域異常降温とする。広域異常昇温の出現の延べ時間数は、1998年、2002年、2004年にとくに多い。また広域異常降温は1996年、2001年、2002年にとくに多い。<br> 月別に集計すると、両者の出現は寒候期に多く、暖候期には少ないが、およそ春と秋に集中する(図2)。ただし両者の出現には差異があり、9月から3月には広域異常昇温の出現がより多く、4月から8月のみ、広域異常降温の出現がより多くなる。またとくに2月には広域異常降温の出現が圧倒的に多く、とくに4月には広域異常降温の出現が多くなっている。<br> なお広域異常昇温の出現がとくに多かった1998年4月や,また広域異常降温の出現のとくに多かった1996年4月などでは、全国平均の気温平年偏差の変動には、7日程度の周期がみられる。<br><br>IV 異常昇温と異常降温の発生<br> 顕著な異常昇温期間として、2004年2月19-23日の変化を示す。この間には高気圧が日本列島付近を東進した後、低気圧が日本海を通過した。昇温の中心域は、およそ西から東に移動していく。とくに中部地方内陸部では、日中の昇温が夜間も維持され、東海地方では日中に昇温が相対的に小さい一方、北陸地方では日中に昇温がとくに大きくなる(図3)。この間におよそ南風が吹走するが、南北での差は日中には大きく、夜間は小さい。<br> 顕著な異常降温の期間として、2004年4月23-27日には、降温は東日本側で大きく、とくに北海道東部から東北地方の三陸では顕著な降温がみられる。この間には低気圧が東北日本を横断した後、弱い冬型の気圧配置となった。降温の中心域はオホーツク海方面から東北南部方面に移動して行く。また平年偏差は、日中にとくに低くなっている。<br> このように時別値からみた場合、異常高温は局地的にはとくに山地風下側に日中に現れやすいが、それには日射による加熱や海風浸入の遮断が要因として大きいと考えられる。また異常降温は局地的には山地風上側に日中に表れやすいが、上層の強い寒気に加えて、下層に侵入した冷気が風上側に滞留することが、要因として大きいと考えられる。
著者
田淵 太一 久松 太郎
出版者
日本国際経済学会
雑誌
国際経済 (ISSN:03873943)
巻号頁・発行日
pp.kk2018.01.t, (Released:2018-06-09)
参考文献数
60

リカード本人の貿易理論は,4つの数字,貿易利益,交易条件等,ほとんどのトピックの解釈において,テキストブックで教わるリカード・モデルとは異なるものだったことが明らかにされてきた。現代的解釈の大枠は,トレンズやJ.S.ミルらによりつくりかえられたリカード理論をもとに,ハーバラーらによって仕上げられたものにすぎない。もはやリカード・モデルにリカードの名前を冠する合理的な理由はほとんど存在しえないのである。
著者
竹田 策三 加太 孝司
出版者
The Japanese Society of Agricultural Machinery and Food Engineers
雑誌
農業機械学会誌 (ISSN:02852543)
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.342-345, 1971-03-01 (Released:2010-04-30)
参考文献数
1

The effects of STP additives were tested on six engines for farm use, in which STP was added 20% to oil and 0.5% to fuel respectively. The increase of shaft horse power of engines were 4.8% (at maximum) to 0.2% (at minimum). and mean value was about 2%. The cause of these power increaments were supposed that STP maintaines a betterseal between the engine cylinder and the piston rings in high compression engine at high speed.