著者
山口 修 福井 和広
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.84, no.6, pp.1045-1052, 2001-06-01
被引用文献数
48

ヒューマンインタフェースやセキュリティの分野で, 顔画像を用いた個人識別技術が注目されている.本論文では, ポータブルPC上で動作する顔認識システム"Smartface"について述べる.ユーザに負担の少ない顔認識システムを構築するためには, 顔向きや表情の変化といった人物の変動を吸収する認識法が必要である.本システムでは, ロバストな顔特徴点検出法と動画像を用いた個人識別アルゴリズムを採用する.また, それに伴って増大する計算コストの削減法について述べる.実装したアプリケーション機能は, (1)個人識別による音声応答, 環境設定, (2)顔認識付きスクリーンセーバ, (3)リアルタイム変装シミュレーション, である.本システムは, 特殊な画像処理ハードウェアを用いることなく, カメラを接続したPC上でソフトウェアのみで動作する.
著者
森 肇
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:05252997)
巻号頁・発行日
vol.10, no.4, pp.D8-D12, 1968

この論文は国立情報学研究所の電子図書館事業により電子化されました。
著者
松阪 崇久
出版者
日本笑い学会
雑誌
笑い学研究
巻号頁・発行日
no.19, pp.46-55, 2012-07-21

動物の「笑い」に関するさまざまな記述を整理しながら、動物の行動を「笑い」と認める場合の基準について議論した。ある動物が「笑っている」ということを認めるためにはまず、その行動が生じる社会的文脈が、ヒトの笑いが生じる文脈と似ているということを示す必要がある。表情や音声などの行動形態の類似から、動物が「笑っているようだ」と思ってしまう例も多いが、それが見られる文脈にヒトの笑いとの類似性が認められない場合には、それを「笑い」と見なすべきではない。ヒトの笑いと進化的に同じ起源を持つ行動なのかどうかを問う場合には、行動の類似性だけでなく、種間の系統関係との対応についても検討する必要がある。ヒトの笑いと起源が同じと考えられる行動としては、仲間同士の遊びにおける類人猿の笑い声が挙げられる。
著者
船木 直也 五十嵐 省吾 籏原 照昌 榊原 耕子
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.29, no.5, pp.619-627, 1988-05-25 (Released:2009-07-09)
参考文献数
15
被引用文献数
3

肝細胞癌6例,転移性肝癌5例を含む剖検肝組織中のIII型コラーゲンを組織中のIII型コラーゲンN-末端ペプチド(P-III-P)のRIA法による定量と,ヒト胎盤由来III型コラーゲンに対するモノクローナル抗体を用いて免疫組織化学染色により検討した.組織重量当りのP-III-P量は正常肝0.24±0.21μg/g Tis,非担癌硬変肝1.83±0.72μg/g Tis,肝細胞癌腫瘍組織0.511±0.272μg/g Tis,腫瘍壁4.39±6.32μg/g Tis,非癌硬変部分4.45±7.34μg/g Tis,転移性肝癌腫瘍組織1.13±1.13μg/g Tis,腫瘍壁2.36±3.93μg/g Tis,非癌肝組織0.0646±0.0690μg/g Tisであった.肝細胞癌6例中4例の腫瘍組織,5例の非癌硬変部,及び転移性肝癌5例中1例の腫瘍組織と2例の非癌部にIII型コラーゲンに対する染色性が認められた.担癌肝組織では腫瘍組織は勿論,非癌部においてもコラーゲン産生が腫瘍の存在により影響を受けている事が想像された.
著者
竹中 賢治 小林 淳 金澤 綾子 足立 佐知 小田 奨 佐々木 眞悟
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集 第14回情報プロフェッショナルシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.41-46, 2017 (Released:2017-11-01)
参考文献数
3

特許情報の分析結果から、商品開発戦略や知財戦略立案に役立つ情報を抽出する際に、「SWOT分析」は、複雑な作業を必要とせず実用性は高い。一方、これら戦略立案事例は、企業内で閉じられて紹介される機会は少なく、筆者らは、具体的な題材を扱い、SWOT分析の実践事例を重ね、その実用性を確認してきた。 そして、近年着目される技術の中から機能性塗料の分野で遮熱塗料について焦点をあて、遮熱塗料に関連して出願された特許情報をもとにSWOT分析を行い、商品開発戦略の創出作業を試みた。戦略創出の検証作業は「塗料」業界大手事業者のK社にあてはめて行った。 特許情報を分析し、「SWOT」情報を得ようとする際、「S(強み)」情報の抽出過程において難しさがあることがわかり、この点の打開策を思考し考察した。強み把握に対する提言をまとめるに至ったので報告する。
著者
石川 彰
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集 第14回情報プロフェッショナルシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.35-40, 2017 (Released:2017-11-01)
参考文献数
10

特許協力条約基づく国際出願(PCT出願)の国際調査報告(ISR)は、出願時の新規性、進歩性の判断を提供するもので、その統計解析は、出願・権利化対応の実態を調べる有効な手段である。最近、ISR評価について、扱いが容易なテキストデータが入手できるようになった。そこで、特定分野の技術(ナノファイバー)について、統計解析を検討した。日本、中国、韓国で受理され案件のISR評価に違いを調べることを目的とした。その結果、次の点が分かった。 ①引用文献にX文献(新規性に関わる引用文献)が存在する比率は、日本、中国が受理国の場合、55%以上と高く、受理国が韓国の場合は15%~40%と低かった。 ②引用文献のX文献の出願人が本願と同一出願人である比率は80%~95%と非常に高かった。 ③ISR評価のX文献、Y文献(進歩性に関わる引用文献)の合計数と中間手続アクション回数には相関関係があった。 発表では、データの詳細及び検討の結果を報告する。
著者
植木 岳雪 鈴木 毅彦
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.110, no.7, pp.389-394, 2004 (Released:2005-01-07)
参考文献数
24
被引用文献数
2 2

東北日本の八甲田カルデラの周辺には, 新しい方から八甲田第2期火砕流堆積物 (Hkd2), 八甲田第1期火砕流堆積物 (Hkd1), 八甲田第0期火砕流堆積物 (Hkd0) および黄瀬川火砕流堆積物 (Osg) の4枚の火砕流堆積物が分布している. これらの火砕流堆積物の古地磁気測定を行った結果, Hkd2およびHkd1は正帯磁, Hkd0およびOsgは逆帯磁であった. このことは, Hkd1と日本各地のBrunhes/Matuyama Chronozone境界直上のテフラとの広域対比の確度をより高めるものである.
著者
宮崎 龍二 山本 真 金高 靖典
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集 2014年度精密工学会春季大会
巻号頁・発行日
pp.381-382, 2014-03-01 (Released:2014-09-01)

本報では,高密度なMMS計測点群から,道路面の境界となる縁石を検出しモデル化することを目的として,線分群処理を用いた平面構造検出手法を提案する.点群をスキャンライン点列に分割し,点列をポリライン近似して得られる線分群に対して,Segment treeによるグループ化と線分を対象としたRANSAC法により平面構造を検出する.本手法により縁石のような比較的小さな平面領域の検出が可能となる.
著者
Atsushi Iwasaki Ken Umeno
出版者
一般社団法人 日本応用数理学会
雑誌
JSIAM Letters (ISSN:18830609)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.5-8, 2015 (Released:2017-02-18)
参考文献数
8
被引用文献数
2

Permutation polynomials over a ring of modulo $2^w$ are well adopted to digital computers and digital signal processors, and so they are in particular expected to be useful for cryptography and pseudo random number generator{s}. For a longer period of the polynomial is demanded in general, we derive a necessary and sufficient condition that polynomials are permutating and their periods are the longest over the ring. We call polynomials which satisfy the condition ``one-stroke polynomials over the ring''.

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著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1940年07月20日, 1940-07-20
著者
Atsushi Iwasaki Ken Umeno
出版者
一般社団法人 電子情報通信学会
雑誌
Nonlinear Theory and Its Applications, IEICE (ISSN:21854106)
巻号頁・発行日
vol.8, no.3, pp.215-223, 2017 (Released:2017-07-01)
参考文献数
13

Vector Stream Cipher (VSC) is a stream cipher which consists of permutation polynomial over a ring of modulo 2w. The algorithm for generating key stream is very simple and the encryption is very fast. Some theoretical attacks for VSC have been reported so far since the invention of VSC in 2004. Then, the authors proposed some improvements and developed “Vector Stream Cipher 2.0 (VSC 2.0)” to be immune against the theoretical attacks. In this paper, we propose further improvement of VSC 2.0 to publish as a new chaos cipher “Vector Stream Cipher 2.1 (VSC2.1)”. VSC 2.1 is faster and more secure than VSC 2.0. Our result suggests that permutation polynomials over a ring of modulo 2w are useful for cryptography.
著者
桑原 知久 長谷川 博
出版者
日経BP社
雑誌
日経ニューメディア (ISSN:02885026)
巻号頁・発行日
no.1439, 2014-10-27

日本放送協会(NHK)は2014年9月から10月にかけて、放送通信連携サービスの「NHK Hybridcast」(ハイブリッドキャスト)を拡充した。2014年4月から総合テレビ(地上波)でハイブリッドキャストを活用した定時番組を既に提供しているが、9月から「Eテレ」「BS1」「BSプ…
著者
長谷川洋子著
出版者
文藝春秋
巻号頁・発行日
2015
著者
土屋 武志
出版者
愛知教育大学
雑誌
教養と教育
巻号頁・発行日
vol.2, pp.93-97, 2002-03-31

本稿は,愛知教育大学のカリキュラム改革の一端として実施されている教養教育の改革に関して,主題科目「平和と人権」の概要を報告するものである。1年次から3年次にわたる4セメスターを一貫したテーマで追及する「主題科目「は,教養教育の新しいタイプであり,有効性の検証が必要とされている。「平和と人権」では,入門講座時点からグループ研究活動を取り入れ,また,外部講師による特別授業を実施するなどカリキュラム開発を行っている。その現状報告である。