著者
倉田 敬子 松林 麻実子 酒井 由紀子 上田 修一 三根 慎二 國本 千裕 林 和弘 石田 栄美 宮田 洋輔 前田 知子 森岡 倫子 横井 慶子 加藤 信哉
出版者
慶應義塾大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

学術研究において,デジタルを基盤とするオープンと共有がどのように進んできているかを明らかにすることが本研究の目的である。研究成果のオープンアクセス化は全分野で半分を超え,電子ジャーナルではデジタルで読みやすい新しい論文形式が進んだ。研究データ共有の体制が整備されている先進事例も見られたが,多くの研究者のデータへの意識は非常に複雑で多様であり,研究実践と深く関わらざる得ないデータ共有は,成果のオープン化以上に実現に困難が多く,多様な視点から検討する必要がある。
著者
多田 幸雄 山脇 一郎 上田 修一 松本 宏 松浦 直資 安本 三治 江田 昭英 堀 幹夫
出版者
情報計算化学生物学会(CBI学会)
雑誌
Chem-Bio Informatics Journal (ISSN:13476297)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.51-59, 2001 (Released:2001-03-31)
参考文献数
17
被引用文献数
3 3

トランスメチレーション反応は免疫システムにおいて重要な役割を担っている。また反応し易いメチル基を有するスルホニウム化合物は生体内においてメチル基の供給源となり得ると考えられる。我々は抗アレルギー薬の開発を開発を目的として、構造活性解析の観点からスルホニウム化合物の物理化学的性質を検討した。そして見出した免疫活性を有するいくつかのスルホニウム化合物の中から、2-hydroxyethyldimethylsulfonium p-toluenesulfonate をリード化合物に選定した。
著者
倉田 敬子 上田 修一 松林 麻実子 三根 慎二 酒井 由紀子 加藤 信哉 森岡 倫子 林 和弘 國本 千裕 横井 慶子
出版者
慶應義塾大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

イーリサーチと呼ばれる研究プロセスの特徴,および学術コミュニケーションのデジタル化とオープン化の現状を明らかにすることが本研究の目的である。研究計画ごとにインタビュー,質問紙調査,ウェブの検索・データ収集などの多様な方法により調査を行った。主要な成果は,日本人研究者のデータを巡る実践と意識のモデルの構築,日本の学術雑誌のデジタル化の現状の把握,生物医学分野のデジタル化現況,一般人の医療情報等専門情報のニーズと探索の実態の把握である。
著者
笠 正二郎 山口 昇一郎 上田 修二 森 美幸
出版者
福岡県農業総合試験場
雑誌
福岡県農業総合試験場研究報告 (ISSN:13414593)
巻号頁・発行日
no.30, pp.56-59, 2011-03

捕獲季節や冷蔵条件が捕獲イノシシの肉質に及ぼす影響について調査した。その結果,秋季に捕獲した個体の脂肪の酸化は早いことが判明した。呈味成分である肉中グルタミン酸含量は冷蔵経過とともに増加する。また,肉中イノシン酸含量はと殺後速やかに冷却して冷蔵すると,4日前後で最大になり,その後,減少することが判明した。このことから,捕獲イノシシはと殺後早期に冷却し,5℃で4日程度冷蔵することで,脂肪の酸化を抑え,食用として,うま味に優れたイノシシ肉を得ることができると考えられた。
著者
上田 修一
出版者
慶應義塾大学
雑誌
Library and information science (ISSN:03734447)
巻号頁・発行日
vol.41, pp.17-25, 1999
被引用文献数
3

短報The word "kansei" originally means "sensitivity" in Japanese. A somewhat different andexpanded meaning of this word began to be used in Japan, at first in the area of marketing, in1984. Gradually it had been used in various fields, and eventually became a buzzword of the1980s. "Kansei" is an intentionally ambiguous word, meaning some ambiguous and illogicalway of accepting sensible objects, something like "feeling", "sensitivity", and "impression" inEnglish. In 1990s, the concept of "kansei" was introduced to information retrieval research. Experiments with "kansei" keywords consisting of adjectives, have been carried out for the retrievalof pictures and music. Normally steps of constructing and retrieving a "kansei" database are asfollows: (1) to assign "kansei" keywords to images manually; (2) to relate the "kansei" keywords thusassigned with the characteristics (ex. color) extracted from the images; (3) to create a databaseconsisting of images, their characteristics and "kansei" keywords; (4) to retrieve images with"kansei" keywords. Many experiments have shown that such a method of creating databases achieves theoptimal performance in small size databases. Thus, it will be most probable that it cannot beapplied to operational databases.
著者
伏本 佳織 上田 修一
出版者
三田図書館・情報学会
雑誌
Library and information science (ISSN:03734447)
巻号頁・発行日
no.62, pp.167-192, 2009

短報【目的】テレビニュースは,ニュースメディアの中で中心的な役割を果たしている。娯楽化とセンセーショナリズムへの移行は,常に批判されている。しかしながら,テレビのニュースの変化について調査がなされていないので,ソフトニュースの上昇率,およびニュースに対する過度の演出効果の導入について検証するために映像の分析と視聴者調査を行った。【方法】2008 年6 月に放送された100 のニュース番組を記録した。これらの番組は,日本のNHK と5つの放送局の1,697 のニュース項目からなっている。これらのニュース項目に対して,ニュースカテゴリ,ニュースのテーマ,ニュースのタイプ,キャスター,インタビュー形態,音響効果,映像効果,テロップによってコード化した。また,視聴者のテレビニュースに対する意識を知るために利用者調査(質問紙調査)を行った。【結果】ニュース項目の分析から,(1) デイリーニュースが過半数を占める,(2) バイオレントニュースは42.8%,(3) ソフトニュースは37.2%,(4) メインキャスターとサブキャスターがニュースを読むスタイルが大多数,(5) BGM は48.5%のニュースで使用されている,(6) テロップがよく使われている,(7) 発話の文字化のためにテロップが使われている,(8) テロップの文字の大きさやフォント,色の変更が頻繁になされている,ことが明らかになった。1997年に行われた先行調査と比べると,音響効果,映像効果,テロップの使用が増えた。この10年間にソフトニュースの割合は減ったが,過剰な演出は増加した。質問紙調査では,回答者は,日常的にテレビニュースをよく視聴し,現在のテレビニュースに満足していると回答した。しかし,自由回答には批判的な意見が多く,テレビニュースに対する潜在的な不満があると考えられる。
著者
桑田 修平 上田 修功 山田 武士
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.115, pp.81-86, 2007-06-21
被引用文献数
3

本稿では,ノンパラメトリックベイズモデルに基づくグラフクラスタリング手法を提案する.近年Newmanらは,混合多項分布モデルに基づき,リンク先が類似するノードを同一クラスに分類する,という一般的な仮定のみを用いた,クラスタ構造に関する事前情報を必要としない,汎用的かつ効率的なクラスタリング手法を提案した.しかし,予めクラス数を与える必要があるという問題があった.提案手法は,Newmanらのモデルを発展させ,ノンパラメトリックベイズの枠組でクラスの生成過程をデータの生成過程に含めることにより,クラス数を動的に推定しながらより柔軟なクラスタリングを行うことができる.人工データと実データを用いた実験により提案法の有効性を示す.
著者
岩田 具治 渡部 晋治 山田 武士 上田 修功
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.93, no.6, pp.978-987, 2010-06-01
被引用文献数
4

購買ログデータを用いて,時間変化するユーザの興味及び商品の流行を追跡するためのトピックモデルを提案する.提案モデルは,興味や流行の変わりやすさをデータから逐次推定するため,変化に柔軟に対応可能である.また,新たなデータが得られた際,過去のデータで既に推定された興味・流行に基づいて,現在の興味・流行を推定するため,過去のデータを保持する必要がなく記憶容量を削減でき,かつ計算効率も高い.実購買ログデータを用いた実験により,購買行動の予測精度及び推定の計算効率の観点で提案モデルの有効性を示す.
著者
上田 修司
出版者
神戸大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

低分子量G蛋白質のRhoAは骨格筋形成に不可欠な分子であるが、筋肥大におけるその役割は殆ど分かっていない。本研究では、C2C12細胞を用いた筋細胞肥大モデルにおいてRhoAの発現量と活性調節機構について検討した。IGF-1刺激によってRhoAの発現増加と持続的な活性化が認められた。RhoAの活性阻害実験では、IGF-1による筋肥大の抑制が示され、更に複数の筋肉分化に関わるシグナル分子の活性低下が観察された。また、BirA酵素標識法を本研究に導入したことで複数のRhoA結合蛋白質の同定に成功した。本研究より、IGF-1による筋肥大に関わるRhoAの活性調節機構の一端を明らかにすることができた。
著者
上田 修功 斉藤 和巳
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.45, no.3, pp.282-289, 2004-03-15
被引用文献数
10

前回,テキストモデリングではトピックの多重性を如何にモデル化するかがポイントであり,かつ,単一トピックのNBモデルを要素分布として混合した混合NBモデルでは多重性は表現できないことを説明した.これを受けて,本稿では,前回でも簡単に紹介したトピックの多重性を扱う3つのモデル(pLSA1) LDA2) PMM3))について解説する.
著者
上田 修功
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.85, no.8, pp.633-638, 2002-07-25
被引用文献数
28
著者
石黒 勝彦 山田 武士 上田 修功
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム = The IEICE transactions on information and systems (Japanese edition) (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.92, no.3, pp.371-381, 2009-03-01
参考文献数
14
被引用文献数
1

従来の複数対象トラッキング手法は,すべての追跡対象について一つのダイナミックスモデルを適用することが多い.しかし,シーン内に存在するすべての対象が常に同一のダイナミックスに従うとは考えにくい.この問題に対処するためには複数のダイナミックスパターンが必要となるが,シーンの解析前に適切な数のダイナミックスパターンをすべて人手で決定することは困難であり,自動的に学習できることが望ましい.複数のダイナミックスパターンを学習する問題は,時系列データを複数のパターンにクラスタリングし,各クラスタごとに適切なパラメータを推定する問題ととらえることができる.本論文では,複数の移動対象をトラッキングするとともに,同時にそれらをクラスタリングしてダイナミックスモデルを学習する確率的な生成モデルを提案する.人工データ,及び実動画データを用いた実験を通じて,提案モデルがトラッキングとダイナミックスのクラスタリングを同時に実現可能であること,またトラッキング自体の性能も向上することを示した.
著者
木村 昌弘 斉藤 和己 上田 修功
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. ICS, [知能と複雑系] (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.85, pp.155-162, 2004-08-04
参考文献数
12

Web上で日々流通する大量の情報に基づいて,米国同時多発テロのようなある種の例外的な社会現象を検出する問題を考察する.本稿では特に,あるカテゴリーに属する文書群の時系列データに基づいて,その中でアウトブレークしたトピック(ホットトピック)と,その存在期間を抽出する手法を提案する.社会ニュースの実データおよび,国際ニュースの実データを用いた実験により,提案法の有効性を検証する.
著者
倉田 敬子 上田 修一 村主 朋英 松林 麻実子
出版者
慶應義塾大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

1 電子ジャーナルの現状と研究者の利用(1)既存学術雑誌の電子化の進展状況を継続的に調査することで、電子ジャーナルの黎明期の特徴がわかった。(2)STM分野の日本の研究者への質問紙調査により、電子ジャーナルの利用が急激に普及してきたことが判明した。ただし、利用者の多くがPDF版をプリントアウトしており、EJの新規な特徴を利用したものではなかった。これらの結果は日本および海外の査読つき学会誌に原著論文として掲載された。2 オープンアクセスの現状(1)オープンアクセスに関わる特に海外の政府、学会、出版社、大学等の動向の把握につとめ、Open Access Japanで主要な情報の提供を行った。(2)米国NIHによるPublic Access Policyの発布、実施を受け、医学分野におけるオープンアクセス進展状況調査に着手した。今回は、この施策の影響以前の2005年刊行論文のOA割合(26%)と特徴を明らかにした。(3)機関リポジトリ、オープンアクセスジャーナルの現状についても調査を行い、各時点でのデータを収集した。3 研究者の情報入手、電子メディア利用行動、オープンアクセスへの対処医学分野の研究者が雑誌論文を入手、利用する状況を調査した。最近読んだ論文の約7割が電子ジャーナルであり、PubMedから入手する論文が8割を超えていた。欧米における他の調査結果と異なり、サーチエンジンの利用は多くなかった。オープンアクセスの理念の認知度は34%と低かったが、無料での雑誌論文の利用は、PubMed Centralおよびオープンアクセス雑誌を通してかなりなされていることが判明した。
著者
藤野 昭典 上田 修功 磯崎 秀樹
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告数理モデル化と問題解決(MPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.85, pp.95-98, 2008-09-11

各データが複数のカテゴリに属する多重分類問題に対して,ラベルありデータとラベルなしデータを用いた半教師あり学習により分類器を設計する手法を提案する.提案法では,ラベルありデータで学習させる識別モデルとラベルなしデータで学習させる生成モデルの統合により分類器を得る.提案法を多重テキスト分類問題に適用するため,識別モデルに対数線形モデルを,生成モデルにナイーブベイズモデルを用いる.実テキストデータからなる3つのテストコレクションを用いた実験で,従来の対数線形モデルとナイーブベイズモデルの半教師あり学習法と比較して,提案法ではより高い汎化能力を持つ多重分類器を得られることを確認した.We propose a method for designing semi-supervised multi-label classifiers, which select one or more category labels for each data example and are trained on labeled and unlabeled examples. The proposed method is based on a combination of discriminative models trained on labeled examples with generative models trained on unlabeled examples. We employed a log-linear model and a naive Bayes model as the discriminative and generative models, respectively, for multi-label text classification problems. Using three test collections consisting of real text data, we confirmed experimentally that the proposed method provided a better multi-label classifier with high generalization ability than conventional semi-supervised learning methods of log-linear and naive Bayes models.