著者
中川 博雄 佐々木 均 室 高広
出版者
一般社団法人 日本環境感染学会
雑誌
日本環境感染学会誌 (ISSN:1882532X)
巻号頁・発行日
vol.34, no.6, pp.277-281, 2019-11-25 (Released:2020-05-27)
参考文献数
7

注射剤は患者の組織に直接取り込まれるため,薬剤師が無菌的な環境下で調製することが望まれる.しかし,一般病棟の非無菌的な環境下で,看護師による注射剤調製が行われている施設も少なくない.そのため,注射剤の微生物汚染による医療関連感染の問題も未だに散見される.感染対策に携わる薬剤師は,自施設の注射剤調製時の無菌操作や製剤の衛生管理の整備に努めるとともに,注射剤調製の作業手順に関して監督指導を行う立場でなければならない.本稿では,薬剤師による無菌的な環境下での注射剤調製の手順を見直すとともに,看護師による非無菌的な環境下での注射剤調製に関する注意点をまとめた.
著者
宮田 信彦 中川 佳久 小串 直也 羽崎 完
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.43 Suppl. No.2 (第51回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.0380, 2016 (Released:2016-04-28)

【はじめに,目的】頸長筋は頸椎椎体の前・側面を走行する頸部屈曲筋として知られ,頸椎の過度な前弯を防ぐ働きがあるとされている。近年,慢性頸部痛に対する頸長筋のトレーニングが注目され,考案されている。生活でヒトは抗重力位に対し,頭頸部を正中位に保持する立位もしくは座位の機会が多い。そのため,頸長筋のトレーニングも立位もしくは座位にて行う方法が一般的である。しかし,背臥位でのトレーニング中の頸長筋についての報告はあるが座位での報告はない。したがって,本研究は座位にて頭頸部屈曲テスト(CranioCervical Flexion Test:以下CCFT)を行わせ,頸長筋筋厚の変化を明らかにすることを目的とした。【方法】対象は頸部に既往のない健常男子大学生15名。測定肢位は壁面に肩甲骨,仙骨後面が密着した椅座位とし,座面の高さは両股関節・膝関節が屈曲90°となる様に調節した。後頭隆起下の頸部背側にスタビライザー(chattanooga社製)を置いた。CCFTは20~28mmHgの範囲を2mmHgずつ10秒間保持する様に指示した。その間の頸長筋,頸椎椎体前面,総頸動脈,胸鎖乳突筋を超音波画像診断装置(日立メディコ社製)にて描出した。画像は甲状軟骨より2cm外・下方かつ水平面上で内側に20°傾けた位置とし,頸部長軸と平行にプローブ(10MHz,リニア型)をあてた。測定側は右側とした。測定によって得られた画像から画像解析ソフトImage Jを用い,頸長筋筋厚および胸鎖乳突筋筋厚を測定した。分析は反復測定一元配置分散分析およびBonferroniの多重比較検定を行い安静時,各段階を比較した。有意水準は5%未満とした。【結果】頸長筋筋厚の平均値は安静時0.85±0.16cm,20mmHg時0.93±0.16cm,22mmHg時0.93±0.15cm,24mmHg時0.95±0.17cm,26mmHg時0.94±0.16 cm,28mmHg時0.92±0.17cmであった。頸長筋筋厚は安静時と比較して20mmHg,22mmHg,24mmHgで有意な増大がみられた。胸鎖乳突筋筋厚の平均値は安静時0.56±0.18cm,20mmHg時0.57±0.13cm,22mmHg時0.62±0.13cm,24mmHg時0.64±0.16cm,26mmHg時0.62±0.16cm,28mmHg時0.64±0.17cmであった。胸鎖乳突筋筋厚の増減に有意な差はなかった。【結論】一瀬らは背臥位でのCCFTにて安静時と比較し24mmHg,26mmHg,30mmHgの各負荷段階で頸長筋の筋断面積の有意な増大を示し,背臥位での頸長筋の形状的変化を明らかにしている。本研究は座位での頸長筋筋厚の変化を検討した。安静時と比較し20mmHg,22mmHg,24mmHgの段階の頸長筋筋厚に有意な増大が見られた。しかし,安静時と26mmHg,28mmHgでは有意な差はなかった。これは負荷段階を増加させた際,下位頸椎の伸展運動を行うことで,座位の26mmHg,28mmHg中のCCFTを代償したためと考える。つまり,座位での頭頸部屈曲運動は運動負荷を低く設定する方法が好ましい。したがって,座位の頸長筋のトレーニングでは正しい運動方法および負荷量を明確に設定する必要があると考える。
著者
中川 純子 杉原 保史
出版者
京都大学学生総合支援センター
雑誌
京都大学学生総合支援センター紀要 = ARCHIVES OF STUDENT SUPPORT IN KYOTO UNIVERSITY GENERAL STUDENT SUPPORT CENTER
巻号頁・発行日
no.48, pp.19-32, 2019-08-31

現在, 情報通信技術を活用したさまざまな形態の遠隔の心理支援があらたに登場し, この社会に普及しつつある。本学の学生総合支援センターでは, 2017年度より外部業者への委託事業によるオンラインカウンセリングを導入した。本小論においてはその2年間の運用の概要を報告し, 学生相談におけるオンラインカウンセリングの可能性と今後の課題を考察する。
著者
永井 宏達 生友 尚志 大畑 光司 中川 法一 前田 香 綾田 裕子
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.34 Suppl. No.2 (第42回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.A0605, 2007 (Released:2007-05-09)

【目的】我々は第41回日本理学療法学術大会にて広背筋を5つの部位に分けて筋活動を調査し、運動学的に上部線維と下部線維に分けられることを報告した。さらに広背筋下部線維においては体幹側屈作用があることを示唆した。体幹側屈運動については、通常、腹斜筋、脊柱起立筋が主動作筋に挙げられるが、これらと広背筋下部線維との関係については明確ではない。本研究の目的は、さまざまな体幹側屈動作における腹斜筋、脊柱起立筋と広背筋下部線維の筋活動比を調べ、体幹側屈動作時における側屈筋群の動員の特徴を明らかにすることである。【対象と方法】対象は上肢、下肢及び体幹に整形外科的疾患のない健常成人男性10名(平均年齢25.9±4.0歳)とした。被験者には本研究の趣旨を説明し研究参加への同意を得た。筋電図の測定にはNORAXON社製MyoSystem 1400を使用し、表面電極による双極誘導を行った。測定筋は、右広背筋下部線維(以下LLD)、右外腹斜筋(以下EO)、および右腰部脊柱起立筋(以下LES)とした。LLDは第7頸椎棘突起と上前腸骨棘を結んだ線上で第12胸椎レベルの位置、EOは臍より右へ15cm外側、LESは第3腰椎棘突起の3cm外側に電極を貼付した。測定動作は各肢位における側屈運動(側臥位体幹右側屈、端座位体幹右側屈、仰臥位右骨盤引き上げ)、および体幹側屈モーメントを生じる上下肢の動作(側臥位同側股関節外転、端座位対側肩関節外転)の計5項目とした。測定は3秒間最大等尺性収縮した時の積分筋電図値(以下IEMG)を求め、各筋の徒手筋力検査の肢位での最大等尺性収縮時のIEMGを100%として、各筋ごとに%IEMGを求めた。その上でLLDとEO、LESの関係を明らかにするため、LLDの%IEMGをEO、LESそれぞれの%IEMGで除した値(LLD/EO、LLD/LES)を筋活動比として求めた。統計処理には、動作ごとの筋活動比を比較するためにFriedman検定を用いた。なお、有意水準は5%未満とした。【結果と考察】統計より、LLD/EO、LLD/LESのそれぞれにおいて、運動項目間で有意な差が見られた(p<0.01)。LLDとEOの筋活動比は、対側肩外転1.52±0.99、側臥位側屈1.33±0.48、座位側屈0.99±0.62、同側股関節外転0.50±0.29、骨盤引き上げ0.48±0.43であった。LLDとLESの筋活動比は、側臥位側屈1.48±0.54、対側肩外転1.16±0.42、座位側屈0.74±0.38、同側股関節外転0.40±0.21、骨盤引き上げ0.37±0.27となった。本研究では、側臥位側屈と端座位対側肩関節外転においてEO、LESに対してLLDの筋活動が他の動作よりも相対的に大きくなることが示唆された。一方、同側股関節外転や骨盤引き上げといった、骨盤の固定や動きが生じる動作ではLLDの関与が小さくなることが示唆された。
著者
中川 眞 コルナトウスキ ヒェラルド 沼田 里衣 藤野 一夫 垣田 裕介 岩澤 孝子 平田 オリザ
出版者
大阪市立大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2019-04-01

本研究は、アジアに赴いて社会包摂型のアーツマネジメントの実態を調査するとともに、毎年3つの国際会議をタイ、インドネシア、そして両国以外のアジア諸国(開催国は毎年変わる)において開催し、研究者・実務家の情報交換ならびにネットワークを形成する。調査する国はインドネシア、マレーシア、タイ、ベトナムの予定である。成果としてアジア型アーツマネジメントのツールキット(英文)と論文集(英文)を準備し、科研終了翌年度に出版する予定である。
著者
耒代 誠仁 中川 正樹 馬場 基 渡辺 晃宏
雑誌
じんもんこん2011論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.8, pp.93-98, 2011-12-03

本稿では古代木簡解読を支援する画像処理および字体検索の高度化に関する我々の研究について述べる.画像処理の改善は,汚損・破損した古代木簡の可読性を高め,高精度な字体抽出を実現するために重要である.我々はカラーチャネルおよび周波数に関する分析結果を踏まえ,木目,腐食に有効な画像処理を実現した.また,木簡解読支援システムのユーザインタフェースを改良し,画像処理の実施に必要な操作を簡素化した.字体検索については,テンプレートを増やすと共に形状特徴抽出の改善を行い,検索精度の改善を実現した.
著者
中川 圭介
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.58, no.7, pp.625-625, 2017-06-15

情報の科目が必修になっていることを知って考えたことをいくつか書いてみました.教科書を読んだ感想は内容が多く授業がどのように行われているのだろうか,次は,高校の必履修科目情報に適切な演習問題とはどういうものだろうか,そしてもう1つは1945年にコンピュータが出現した前とそれ以後,世界はどう変わったのかを考えることは大切でないか,などです.
著者
楠山 敏行 池田 俊也 中川 秀樹 沢田 亜弓 木村 晋太
出版者
日本音声言語医学会
雑誌
音声言語医学 (ISSN:00302813)
巻号頁・発行日
vol.58, no.4, pp.333-338, 2017 (Released:2017-10-20)
参考文献数
20
被引用文献数
1

音声障害を訴える歌唱者のなかで急性上気道炎症状を伴わない慢性上咽頭炎(以下上咽頭炎)が原因と思われる症例に対して1%塩化亜鉛による上咽頭処置(Bスポット療法)を行い,その治療効果を検討した.過去1年7ヵ月間にBスポット療法前後に内視鏡検査,音声検査,Voice Handicap Index-10(VHI-10)およびSinging Voice Handicap Index-10(SVHI-10)による評価が可能であった歌唱者53例を対象とした.内視鏡所見,VHI-10,SVHI-10,および最長発声持続時間における有意な改善を認めた.SVHI-10減少幅が5以上の症例は41例で78%の改善率であった.以上より上咽頭炎は音声障害の原因疾患の一つと考えられ,Bスポット療法は上咽頭炎による音声障害に対し有効であることが示唆された.また,その病態は自律神経系に関連する喉頭潤滑障害と上咽頭の共鳴障害であると考察した.
著者
宮沢 孝幸 下出 紗弓 中川 草
出版者
日本ウイルス学会
雑誌
ウイルス (ISSN:00426857)
巻号頁・発行日
vol.66, no.1, pp.21-30, 2016
被引用文献数
2

ネコ(<I>Felis catus</I>)の内在性レトロウイルスであるRD-114ウイルスは,1971年にヒト横紋筋肉腫細胞から発見されたガンマレトロウイルスである.RD-114ウイルスは,およそ数百万年前に地中海沿岸でヒヒ属の祖先動物の内在性レトロウイルスが,ネコ属の祖先動物に感染し内在化,その後,数百万年もの間,感染性の内在性レトロウイルスとして維持されてきたと考えられてきた.RD-114関連ウイルスのネコゲノムの座位を精査した結果,感染性のRD-114ウイルスをネコはもっておらず,感染性をもたない内在性レトロウイルス(RDRSと命名)の組換えによって感染性が復活したRD-114ウイルスが生じることがわかった.さらに,感染性が復活しうるタイプのRDRS(新しいRDRSと命名)は,ネコが家畜化されたおよそ1万年前以降にネコのゲノムに侵入したと考えられた.新しいRDRSの保有率は,欧米とアジアのネコの間で大きく異なり,染色体上の位置もネコの品種によって異なった.本研究によって,これまで不明であった家畜化後のイエネコの移動経路を明らかにするための指標として,RDRSが有用であることがわかった.
著者
中川 まり
出版者
日本家族社会学会
雑誌
家族社会学研究 (ISSN:0916328X)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.201-212, 2010-10-30 (Released:2011-10-30)
参考文献数
28
被引用文献数
4 3

本研究の目的は育児・家事に対する妻の家庭責任意識が夫の育児・家事参加に影響しているか,そして妻の家庭責任意識が就業の有無や相対的資源から規定されているのかを明らかにすることである。対象は12歳以下の末子をもつ有配偶の妻682名である。二次データを用いた分析の結果,妻の家庭責任意識の強さが,夫の育児・家事参加を直接少なくするが,妻が責任意識によって行う育児・家事の多さが,相対的資源差による他の要因よりも強く育児・家事参加を制約することが明らかになった。また妻の家庭責任意識は,高い学歴を得て就業することで弱くなるが,相対的資源が少ないほど責任意識が強まることが明らかになった。この結果より,社会的に構築された妻の家庭責任意識が直接的に,さらに妻の育児・家事遂行を通して間接的にも,夫の育児・家事を強く規定しており,夫の育児・家事参加の促進のためには,夫だけでなく妻の要因も重要であることが示唆された。
著者
今川 和彦 中川 草 草間 和哉
出版者
日本ウイルス学会
雑誌
ウイルス (ISSN:00426857)
巻号頁・発行日
vol.66, no.1, pp.1-10, 2016-06-25 (Released:2017-05-09)
参考文献数
52
被引用文献数
7

生命の進化上,哺乳類の胎盤は比較的新規に獲得された器官である.本稿では,哺乳類が獲得した胎盤の形態や構成細胞に多くの違いがあることやその違いが今まで考えられていた哺乳動物種の一連の進化と異なることを示した.そして,生体や他の器官や細胞群とは異なり,胎盤を構成する胚トロホブラスト細胞では,内在性レトロウイルスやLTR型レトロトランスポゾンに由来する遺伝子の高い発現が見られる.特に,Peg10,Peg11,さらに胚トロホブラストの融合や胎盤の形態の違いに寄与したenv遺伝子に由来するSyncytinについて紹介する.最後に,同一種において同様の機能を発揮するレトロウイルスの内在化が複数回起こっていること,新しく内在化したレトロウイルスが転写因子など以前に使用されていた発現制御機構を取り入れている事実から,既存の遺伝子から新規の内在性レトロウイルスに由来する遺伝子への機能の譲渡(バトンパス)が起こっていることを紹介したい.
著者
中川 栄二
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.91-96, 2019 (Released:2019-05-08)
参考文献数
15
被引用文献数
1

2017年に国際抗てんかん連盟 (ILAE) の用語・分類委員会は, てんかん発作とてんかん分類に関する新たな提言を行った. てんかん発作型, てんかん病型, てんかん症候群の3段階でてんかんを分類診断し, 可能な限り病因診断を行い, てんかん発作のみならず併存症状を含めて包括的にてんかんを診断し治療すべきであることを提言した. 本邦では, ここ10年間で新規の抗てんかん薬が相次いで発売されるようになり, てんかん治療に用いられる薬剤は20種類を超えるが, 2006年以降に承認された新規抗てんかん薬が10剤を占めている. 小児のてんかん診療と治療は, 新規の抗てんかん薬などの最新のエビデンスや併存症状も勘案して生活の質の向上を目指して包括的に行う必要がある.
著者
細井 裕司 添田 喜治 西村 忠己 下倉 良太 松井 淑恵 中川 誠司 高木 悠哉
出版者
奈良県立医科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

我々人間の聴覚では 20 kHz 以上の超音波領域の音は聞こえないが、超音波振動として骨導に与えると音知覚が得られる(骨導超音波)。さらにこの骨導超音波は、音が全く聞こえない最重度難聴者でも聴取可能である。この現象を利用し、我々は最重度難聴者に音知覚を与える骨導超音波補聴器の開発を行っている。本研究では(1)未だ知られていない超音波聴覚メカニズムの解明、(2)骨導超音波補聴器の実用化研究という二つの課題に取り組んできた。そしてその研究成果から、骨導超音波の末梢の知覚器官は蝸牛の基底回転に存在すること、またそれは変調された可聴音ではなく超音波自体を聴取していること、その際外有毛細胞が関与している可能性は低いことなど、聴覚路上の末梢・中枢での超音波聴覚メカニズムが明らかになってきた。また語音で変調した骨導超音波のプロソディ(抑揚)が弁別可能であること、リハビリテーションによって言葉の聞き取りが改善されることなどの実用化研究も大きく進展した。
著者
林 拓児 石川 定 河村 隆史 中川 大樹 川平 和美
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.129-132, 2017 (Released:2017-02-28)
参考文献数
15
被引用文献数
1

〔目的〕通所リハビリテーション利用中の慢性期脳卒中片麻痺者に対して促通反復療法(治療的電気刺激・振動刺激併用)を低頻度で施行し,片麻痺上肢の麻痺改善効果を検討した.〔対象と方法〕通所リハビリテーション利用中の慢性期片麻痺者43名を対象に,麻痺側の上肢と手指に30分間,週2回の低頻度で12週間,治療を実施した.実施した治療法により伝統的な片麻痺治療法群と促通反復療法群に分け,上田式12段階片麻痺機能テスト法による評価をもとに,治療前後の麻痺の程度,改善度,有効率(改善人数/対象者数)を2群間で比較した.〔結果〕促通反復療法が伝統的な片麻痺治療法よりすべての指標において有意に高い麻痺改善の効果を示した.〔結語〕促通反復療法は低頻度でも有効な慢性期脳卒中片麻痺の治療法として今後の発展が期待できる.
著者
中川 慶子 野々下 知泰 高橋 浩爾
出版者
社団法人 日本フルードパワーシステム学会
雑誌
油圧と空気圧 (ISSN:02866900)
巻号頁・発行日
vol.25, no.3, pp.425-432, 1994-05-15 (Released:2011-03-03)
参考文献数
8
被引用文献数
1 1

In the pipeline of a hydraulic system or a liquid transportation system, liquid column separation occurs when the pressure drops below the gas release pressure or saturated vapor pressure. When the cavity produced by the column separation collapses, an extraordinary high build-up of pressure, which is very harmful for the hydraulic system and the components, can occur. The behavior of the dissolved air contained in the liquid makes this even more complicated. To predict the duration of the separation and the peak pressure caused by the collapse, a simple one-dimensional model is proposed, in which gas-liquid surfaces are taken and the effect of released air is taken into account using a homogeneous mixture approximation and the method of characteristics. With regards to the first pressure peak, the calculated results agree well with the experimental ones.