著者
伊藤 隆基 全 立新 包 振龍 藤原 悠輝
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会 年会・大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2013, 2013

広域な多軸負荷状態での変形・破壊特性を評価し、高温多軸疲労損傷評価手法を構築するため、各種多軸負荷モードにおける疲労試験を実施した。本稿では、多軸繰返し負荷における疲労強度特性を示すとともに、同強度特性評価をする上での解決済みおよび未解決の課題について概説する。
著者
助清 泰教 小倉 久和 木村 雄輔 沢味 裕 伊藤 隆二
出版者
北陸作物・育種学会
雑誌
北陸作物学会報
巻号頁・発行日
vol.25, pp.12-13, 1990

プロトプラストに由来するコシヒカリ7系統の生産力検定試験を1987, 1988年の2ヶ年間行った.その結果, 7系統のいずれもが原品種である「コシヒカリ」よりも短稈で晩生であることが分かった.また, いずれの系統とも実用的には概ね固定していたが, このうちの1系統を「初夢」という名前で1989年2月に種苗登録の出願を行った.原品種との比較による新系統「初夢」の特徴は以下の通りである.(1)出穂, 成熟期は約1週間遅い.(2)短稈かつ強稈で倒伏には強い.(3)収量は10%程度多い.
著者
伊藤 隆 渡辺 賢治 池内 隆夫 石毛 敦 小曽戸 洋 崎山 武志 田原 英一 三浦 於菟 関矢 信康 及川 哲郎 木村 容子
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.60, no.2, pp.195-201, 2009 (Released:2009-08-05)
参考文献数
1

東洋医学論文には東洋医学を西洋医学のルールで論じることに起因した特異性がある。西洋医学に比較すると,人文科学的要素の多い東洋医学では記述が主観的になる傾向がある。目的,方法,結果,考察は,論文内容を客観化させ,査読者と読者の理解を容易ならしめるために必要な形式と考えられる。より客観的な記述のためには,指定された用語を用いることが理想であるが,現実的には多義性のある用語もあり,論文中での定義を明確にする必要がある。伝統医学では症状と所見と診断の区別が不明瞭な傾向があるが,科学論文では明確に区別して記述しなくてはいけない。新知見を主張するためには,問題の解決がどこまでなされているかをできるだけ明らかにする必要がある。投稿規定の改訂点である,漢方製剤名の記述方法,要旨の文字数,メール投稿について解説した。編集作業の手順について紹介し,再査読と却下の内容に関する最近の議論を述べた。
著者
加藤 勲 岩 亨 鈴木 靖司 大野 真 坂中 清彦 辻 晶 伊藤 隆之
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.39, no.Supplement3, pp.59-64, 2007-08-30 (Released:2013-05-24)
参考文献数
14

当院内で意識消失に対して汎用型自動体外式除細動器(automated external defibrillator;AED)が使用された27例を検討し問題点を検証した.症例は,心停止を認めない意識消失が3例.心静止/無脈性電気活動が14例.心室頻拍(VT)/心室細動(VF)が10例であった.AEDがショックを放出したのはVF6例中5例.多形性VT1例中1例.単形性VT3例中0例で,単形性VTは全例心拍数250回/分未満であったためショックは放出されなかった(PHILIPS社の単形性VTでの作動条件は心拍数250/分以上).当院で使用経験のあるAEDモード付き除細動器は,通常のAEDよりも遅い単形性VTでも作動する(PHILIPS社の作動条件は心拍数150/分以上)ので,除細動器のAEDモードを使用した方が救命率は上がる可能性がある.またAEDの作動条件を満たさないVTでも手動モードであれば医師によりショックの放出は可能である.院外と院内の心停止では状況は若干異なるため,AEDの院内設置は理想的な機種選択が考慮されるべきと考える.
著者
中田 政司 伊藤 隆之
出版者
日本生態学会
雑誌
保全生態学研究 (ISSN:13424327)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.169-174, 2003-12-30
参考文献数
14
被引用文献数
1

愛媛県上浮穴郡小田町地内において, 緑化が施された大規模ノリ面下部に最近, シマカンギクルDendranthemaindicum 個体群(染色体数2n = 36および2n = 36+1 B,黄色舌状花)が見出された. 緑化現場に出現し周囲に在来シマカンギクの自生地がないことや, 倒伏した茎から不定根を出す性質が中国中南部に広く分布するシマカンギク(細分する見解では変種ハイシマカンギクvar. procumbens)に一致し在来のシマカンギクにはみられない特徴であることから, このシマカンギクは外来のものと推定された. 頭花の変異が大きい別の個体群では, 白色舌状花で頭花の大きい個体の多くが2n = 45の五倍体であったことから, 外来シマカンギクと周囲に自生するノジギクD. occidentalijaponense(2n = 54,白色舌状花)との間で自然交雑が起こり,雑種個体群が形成されていることが推察された. また2n = 38などの高四倍体が観察されることから, 五倍体雑種とシマカンギクとの間で戻し交雑が起こっていることも推察された.さ らに別の個体群では, 白色舌状花を持つ2n = 63の七倍体雑種が1個体見られたが, この個体はシマカンギクの非減数(または倍加)配偶子(n = 36)とノジギクの正常配偶子(n = 27)から生じたものと解釈できる. これにはシマカンギクが花粉親の場合と, ノジギクが花粉親の場合の二通りが考えられ, 前者であるとすれば, 外来種から在来種への遺伝的干渉が起きたことになる. 今回の報告は外来キク属と在来キク属との自然交雑が初めて確認された例と考えられ, 在来ノジギクの遺伝的汚染が懸念される.

1 0 0 0 遊びと空間

著者
伊藤 隆道
出版者
美術出版社
雑誌
美術手帖 (ISSN:02872218)
巻号頁・発行日
no.251, pp.46-51, 1965-04
著者
吉田 千文 山田 雅子 伊藤 隆子 雨宮 有子 亀井 縁
出版者
聖路加国際大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

ソフトシステム方法論に基づくアクションリサーチ(内山2007)を用いて、人々が最期まで望む地域で安心して暮らし続けられるための新しい看護管理学の中核概念を探索し記述した。中核概念は以下の5つ。看護すること:自身や他者を気遣い世話すること。人は皆元来看護する力を有する。地域:人々の重層的関係が存在する複雑な場。元来看護する力が備わる。看護専門職:人々や地域への信頼を基に其々の世界間を行き来でき、状況に合わせて柔軟に役割を変化させて支え続ける存在。専門職連携:目的ではなくより良い実践の結果。地域包括的視点に基づく看護管理:統制ではなく看護力発揮にむけ人々を力づけ共に学習しその仕組みを創ること。
著者
寺澤 捷年 土佐 寛順 伊藤 隆 三潴 忠道 嶋田 豊
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.46, no.5, pp.735-746, 1996-03-20 (Released:2010-03-12)
参考文献数
18
被引用文献数
1

吉益東洞の『建珠録』に記載された4人の越中の僧侶達, すなわち第43症例・玉潭, 第34症例・僧樸, 第2症例・誓光寺主僧, および第37症例・勝楽寺後住について, その伝記等を調査し, 東洞との出会いの時期, ならびに記載された症例の病態について検討した。これら越中の僧侶達はすべて浄土真宗の僧侶であり, 彼らは『建珠録』に記載された全54症例の中で, 東洞の医説を積極的に受容したと考えられる特異な例であることが分かった。吉益東洞の医説とこれを受容したこれら僧侶達の思想的背景に共通する要素のあることを考察した。
著者
松田規 伊藤隆 柴田秀哉 服部充洋 平野貴人
雑誌
マルチメディア、分散協調とモバイルシンポジウム2013論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.2067-2074, 2013-07-03

Bonehらによって公開鍵暗号に基づく検索可能暗号が提案されて以来,AND/OR検索や範囲検索などの高機能化を図った成果が提案されている.しかし,検索時に,暗号化した文書に添付された検索用のタグを順次チェックする必要があるため,検索時間が文書数に比例するという欠点がある.一方,Bellareらによって提案された確定的暗号に基づく方式は,検索時間は文書数のlogオーダに抑えられるが,キーワードのエントロピーがBrute Force攻撃に対して安全であるほど大きくなければならないという制約があり実用的ではない.本論文では,はじめに安全性と高速性のバランスを調整可能な検索可能暗号方式を提案する.本方式は,タグから数ビットの情報漏れを許容することで,サーバ側で索引生成が可能となり,検索の高速化が可能となる.次に,提案方式をWebアプリケーションに適用する方式を提案する.本方式では,データベースのユーザ定義関数として検索可能暗号を実装し,またブラウザにて暗号・復号を行う構成をとることで,Webアプリケーションで復号のための秘密鍵を一切管理する必要がなくなり,利用者自身が機密情報のセキュリティをコントロールすることが可能となる.
著者
伊藤 隆 伊藤 格郎 伊藤 冨美雄
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.107-110, 1986-02-20 (Released:2011-06-17)
参考文献数
15

小規模なアンゴラウサギ飼育農家で, くしゃみ, 鼻汁の漏出, 鼻性呼吸を主徴とするスナッフルが発生し, 繁殖および育成用ウサギを問わず, ほぼ全頭に発症が確認された.この中で最も臨床症状が重い5頭を淘汰し, 病性鑑定を行った.共通した肉眼所見として, 鼻腔および副鼻腔の粘液貯留が認められた.細菌検査では, 鼻腔ぬぐい液からBordetella bronchisotica (B.bronchisotica) とPasteurella multocida (P.multocida) が高率に分離された.また, 組織学的に鼻腔粘膜のカタール性炎, 鼻甲介骨の破壊吸収像がみられた.29頭の鼻腔ぬぐい液の細菌検査で25頭からB.bronchisoticaが, 5頭からEmultocidaが多量に分離された.B.bronchisoticaの抗体検査では繁殖用ウサギで幾何平均 (GM) 98.8倍, 育成用ウサギで25.2倍と高い抗体価を示し, B.bronchisoticaが広く浸潤していた.
著者
伊藤 隆寿 平井 俊榮
出版者
駒澤大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1996

中国隋代に三論教学を大成した嘉祥大師吉蔵(549-623)には、『法華玄論』『法華義疏』『法華統略』『法華遊意』『法華論疏』の5部の法華関係注釈書がある。これら法華関係注釈書の著述量は、彼の著作全体から見ても大きな割合いを占める。しかし、それらに対する文献学的研究は立ち遅れているのが現状であった。そこで吉蔵の法華経注釈書の定本作成を目的に研究申請した私どもは、今年度次のような研究を行なった。定本作成にあたり、私どもは時代の趨勢を鑑み、これまで活字化されていた吉蔵の法華経注釈書すべて(主として大正蔵経所収の文献)をOCRによってコンピュタ-入力することを企図した。その結果、学内の研究者や多数の大学院生の協力を得て、大部分その作業を終えることができた。これによって、「研究目的」に記した校訂本(定本)のCD-ROM化のための基盤は整えられたといえる。ただ、入力した原文に厳密な校訂を施した定本作成の作業までは終了するに至らなかった。東大寺図書館をはじめ各仏教系大学図書館より校訂に必要な写本や刊本はすでに入手してあるので、今後は精力的に校訂作業を継続する予定である。今年度のわれわれの研究により、博引旁証をもって知られる吉蔵の著作研究において、研究者はその引用経論の検索等に計り知れない便宜が与えられることは疑いなく、その点はあえてここで強調しておきたい。作成する定本は、活字化して公開するのが建前であるが、そのためにはさらに莫大な経費が必要であり、条件が整えば、国内外に向けてインターネット上でテキスト公開することも現在検討中である。
著者
[伊藤隆編]
出版者
日本近代史料研究会
巻号頁・発行日
1982
著者
渚 勝 伊藤 隆 小高 一則 松井 宏樹 杉山 健一 吉田 英信 久我 健一 石村 隆一 宮本 育子
出版者
千葉大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2000

多様体の非可換化として作用素環論の研究をすすめるという目標で、(1)無理数回転環をモデルとする帰納極限の環の構造解析、(2)幾何学的データとしてKー理論、次元の果たす役割、(3)より非可換な対象として作用素空間の構造を調べる、という3つの視点からのアプローチを試みた。まだまだ多くの問題を抱え、今後の研究課題として残ることは多いが、それぞれの視点から一応の成果を得ることができた。帰納極限の環の構造解析として、松井によるカントール集合上の力学系からできる環の解析が進展し、既にK-理論を用いて力学系の状態を把握する結果が得られていたが、その結果の不備と、更なるK-群の情報が必要であることなど緻密な関係がわかってきている。直接的に帰納極限の環ではないが、それに関連して核型でない環の中でも対象を絞ることによりK-群が環の同型を与えるクラスを方波見ー渚によって構成ができた。次元については、渚ー大坂ーPhillipsによって一応の結果を得ているが、K-群、次元の期待した直接的な成果は今後になる。より非可換な量子化としてハーゲラップテンソル積、環の自由積への実現などの作用素空間の話題がある。この方面は最近、成書の発行が多く、形が出来上がりつつ理論に見えるが、伊藤ー渚の研究によるハーゲラップテンソル積の拡張、シュアー写像との関連によって新しい視点が与えられたと自負している。今後の展開として自由群環のノルムの話題もこれに関係してくるが、これらの計算(自由確率論を用いる)の中で可逆元での近似が大きな意味を持つ事実があり、安定次元1などの次元概念との関係が見える。
著者
前田 一雄 伊藤 隆志
出版者
社団法人日本産科婦人科学会
雑誌
日本産科婦人科學會雜誌 (ISSN:03009165)
巻号頁・発行日
vol.35, no.11, pp.1923-1930, 1983-11-01

sinusoidal patternの暫定的な基準を以下のように定め症例を集めて検討した.1)連続反復する正弦波様心拍数図で,その周波数は約6cpm以下である.ただしdecelerationやaccelerationは周波数計算の対象にしない.2)最大振幅10bpm以上,3)持続時間10分以上であるが,decelerationやaccelerationで中断されるのはこの時間に含めたい.4)各波の周期や振幅がなるべく良く揃っている.5)本波形に重なるvariabilityが小さく,波形がなめらかにみえる.以上の条件を満たす症例が7例あつた.心拍数基線は140〜170bpmで,波形の周期は11.60±1.68〜27.04±3.88秒,周波数では2,22〜5.17cpmであり,周期の変動係数は6例が10〜30%であった.振幅は6.40±0.84〜17.76±4.76bpmで変動係数は13〜30%であった.各症例の周期と振幅の相関係数は0.14〜0.69であったが4例は0.42以上と大であった.各症例の振幅の平均(x)と周波数の平均(y)の関係はy=4.70-0.14xと逆相関し,r=-0.56と大であった.持続時間は10 数分〜35分であった.7例中2例は分娩時発生で予後は良かった.残り5例は妊娠中発生したもので,22週に発生し1週問後に胎児死亡した1例,34週に発生し胎児水腫があり帝王切開後に新生児死亡した1例,母体白血病で高度貧血時に発生し胎児仮死となり帝王切開した1例,および分娩時に胎児仮死となり吸引分娩した2例で,妊娠中の発生例はすべてに何らかの異常経過が認められた.同様のsinusoidal patternが低酸素状態の未熟児にも認められた.
著者
伊藤 幹子 木村 宏之 尾崎 紀夫 荒尾 宗孝 木村 有希 伊藤 隆子 栗田 賢一
出版者
Japanese Society of Psychosomatic Dentistry
雑誌
日本歯科心身医学会雑誌 (ISSN:09136681)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.13-22, 2006-06-25 (Released:2011-09-20)
参考文献数
14

In 1999, the authors organized a medical liaison group composed of dentists and a psychiatrist at the outpatient clinic of the Department of First Oral Surgery, Hospital of the School of Dentistry, Aichi Gakuin University, for the diagnosis and treatment of oral psychosomatic disorders. The practice has been for the dentists of the medical liaison group to examine each patient and diagnose his/her oral somatic disorder in the first stage of the examination, and the psychiatrist to examine each patient and make diagnosis according to DSM-IV or DSM-IV TR in the second stage.The subjects of this study were 13 patients with personality disorders (PD) among 268 patients examined during a 5-year and 4-month period from 2000 to 2004. The diagnoses by the dentists consisted of five cases of atypical facial pain, three of burning mouth syndrome, two of oral malaise, one of dental phobia, one of temporomandibular joint disorder, and one of halitophobia. Those by the psychiatrist consisted of six cases of pain disorder, two of conversion disorder, two of somatization disorder, one of hypochondriasis, one of specific phobia, and one of adjustment disorder. On DSM-IV Axis II, the diagnosis/suspicion results consisted of three cases of paranoid PD, two of avoidant PD, two of obsessive-compulsive PD, two of borderline PD, two of narcissistic PD, one of histrionic PD, and one of dependent PD. It was very difficult for us to manage the patients with borderline PD and narcissistic PD in cases of invasive treatment such as a tooth extraction. It has been found that the comorbidity of not only mental disorders but also personality disorders does need to be diagnosed and dentists ought to plan their therapeutic strategy for patients with personality disorders under the supervision of psychiatrists
著者
伊藤 隆 伊藤 格郎 伊藤 冨美雄
出版者
Japan Veterinary Medical Association
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.107-110, 1986

小規模なアンゴラウサギ飼育農家で, くしゃみ, 鼻汁の漏出, 鼻性呼吸を主徴とするスナッフルが発生し, 繁殖および育成用ウサギを問わず, ほぼ全頭に発症が確認された.<BR>この中で最も臨床症状が重い5頭を淘汰し, 病性鑑定を行った.共通した肉眼所見として, 鼻腔および副鼻腔の粘液貯留が認められた.細菌検査では, 鼻腔ぬぐい液から<I>Bordetella bronchisotica (B.bronchisotica) </I> と<I>Pasteurella multocida (P.multocida) </I> が高率に分離された.また, 組織学的に鼻腔粘膜のカタール性炎, 鼻甲介骨の破壊吸収像がみられた.<BR>29頭の鼻腔ぬぐい液の細菌検査で25頭から<I>B.bronchisotica</I>が, 5頭からEmultocidaが多量に分離された.<I>B.bronchisotica</I>の抗体検査では繁殖用ウサギで幾何平均 (GM) 98.8倍, 育成用ウサギで25.2倍と高い抗体価を示し, <I>B.bronchisotica</I>が広く浸潤していた.