著者
佐藤 奨平 川手 督也 李 裕敬 楊 上禾
出版者
日本フードシステム学会
雑誌
フードシステム研究 (ISSN:13410296)
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.304-309, 2021 (Released:2021-03-25)
参考文献数
8
被引用文献数
1 1

In Taiwan in recent years, the sales volume of organic agricultural products and foods has been increasing year by year, and the organic market is growing, against the backdrop of heightened awareness of safety, security and health. Recent research is revealing the actual situation of building an organic food chain in Taiwan, but the actual situation of the efforts of co-ops is unclear. The Homemakers Union Consumers Co-op, which is a nationwide organization, was established for the purpose of creating a safe environment for obtaining safe food. In addition, this co-op aims to realize a sustainable society by building a food chain of organic agricultural products and food. This article reveals that the collaborative product development process plays an important role.
著者
佐藤 奨平 川手 督也 李 裕敬 楊 上禾
出版者
日本フードシステム学会
雑誌
フードシステム研究 (ISSN:13410296)
巻号頁・発行日
vol.28, no.4, pp.280-285, 2022 (Released:2022-03-31)
参考文献数
13

This study clarifies the actual conditions of organic food products and business development in food manufacturers to understand the actual conditions of the organic food business in Taiwan. In particular, we examine the case of SauceCo Co., Ltd. Results of the analysis reveal that SauceCo has expanded the organic food category through innovation and marketing. SauceCo’s organic food and management development are not limited to the innovation process. Marketing, especially the opportunity for direct communication such as the NCHU Organic Farmers Market, is also used to develop and improve organic foods.
著者
佐藤 健二
出版者
The Japan Sociological Society
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.516-536, 2003-03-31 (Released:2010-04-23)
参考文献数
18

本報告では, 安田三郎『社会調査ハンドブック』を素材に, 戦後日本の社会学における方法意識の歴史的な変容を論ずる.数量的研究/質的研究の対立の一方の典型としてではなく, むしろ調査テクノロジーの特質に焦点をあて, 読者の理解をも視野にいれた分析が必要であろう.4冊の内容構成の変遷から, 問題の設定の局面で重要な役割を果たす〈書かれたもの〉, すなわち研究論文や統計文書など文献データに対する感度が低下し, 社会調査の社会調査ともいえるような展開をはらんでいた質問分析の意味が, 単純な例示に切り縮められていったという変容が浮かびあがる.しかし, 社会調査が行われる「社会」という場それ自体が, さまざまなデータがすでに書き込まれ刻み込まれている資料空間である.このハンドブックの構想に学ぶべき可能性を3つ挙げておこう.第1には安田自身が感じた「一寸した知識」への驚きを共有するという期待が込められていること, 第2に流れ作業的なマニュアルとしてではなくフィードバックを含む複合的な認識形成のプロセスを構築しようとしたこと, 第3に戸籍の読み方や内容分析など盛り込めなかった調査テクノロジーの領域についての明晰な自覚が少なくとも始めの段階ではあったことである.『社会調査ハンドブック』を共有すべき書物として編むという実践それ自体が, 盛られた情報内容以上に, 社会という資料空間に内属しつつデータを収集し処理し再構成せざるをえない, 「方法」のもつ手ざわりをしっかりと伝えている.
著者
佐藤 周之 上野 和広 長谷川 雄基 珠玖 隆行
出版者
高知大学
雑誌
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
巻号頁・発行日
2019-02-07

本研究課題は,ベトナム社会主義共和国内における農業水利施設のコンクリートを対象とし、品質評価ならびに農業水利施設の機能不全の原因究明を行うとともに,材料学的な見地から最適な施工・維持管理手法の提案を行うものである。本研究の遂行には、ベトナムにおける現地調査が不可欠である。そのため、2019年度中に原位置調査を実施するための発電機や変圧器、その他様々な資・機材の手配や調査計画の立案を進め、2019年度末からの実行へと移るだけの状態としていた。ところが2019年度末からの世界的なコロナ感染拡大の影響を受け、まず2020年3月のベトナムへの渡航を中止した。その際は、ベトナム側の入国禁止措置が主たる理由であった。2020年度初以降、日本での感染拡大も続き、海外への渡航が全面的に困難となっていった。2021年度は、我が国ではようやく11月、12月に感染拡大が収束したため渡航を計画したが、今度はベトナム側が再度のロックダウンとなり、研究協力者であるVinh大学側の研究者にも感染者が出たとの連絡があった。我が国でもオミクロン株の流行が起こり、そのまま年度末を迎えた。そこで、研究分担者ならびに現地カウンターパートの了承を得た上で、当初予定であった研究終了期間を2021年度末から2022年度末へと、再度の研究期間の延長申請を行った。以上の理由から、本年度(2021年度)は具体的な研究成果を上げることができなかった。そこで、2022年度への延長申請を行った。研究活動としては、研究手法と想定する内容の基礎研究を国内で進め、一定の進捗をみることができた。
著者
合屋 征二郎 佐藤 琴美 島田 香寿美 上村 暁子 田中 綾
出版者
動物臨床医学会
雑誌
動物臨床医学 (ISSN:13446991)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.107-111, 2018-09-25 (Released:2019-09-25)
参考文献数
24

低ナトリウム血症を伴うACVIM分類ステージCの僧帽弁閉鎖不全症犬に対してアルギニンバソプレシンV2受容体拮抗薬であるトルバプタンを投与した。投与前134 mmol/lであった血漿ナトリウム濃度はトルバプタン投与から7週間後に147 mmol/lまで上昇した。トルバプタン投与に伴い,左室拡張末期径およびE/Emは29.9 mmから27.8 mm,19.0 から11.6にそれぞれ減少した。これらの結果はトルバプタンの水利尿効果により前負荷の軽減と電解質の正常化が同時に行われたことを示した。
著者
佐藤 岳詩
出版者
日本医学哲学・倫理学会
雑誌
医学哲学 医学倫理 (ISSN:02896427)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.23-32, 2009-10-01 (Released:2018-02-01)

Biomedical technology has realized several kinds of human enhancement. Among them, enhancement of our cognitive performance is remarkable. There are already several supplements, for example, caffeine for staying awake and DHA for better memory. However, the present drugs for enhancing our intelligence, so called smart drugs, are completely different from such supplements. Smart drugs are artificially synthetic chemicals that are used in order to improve cognitive performance. They are developed for medical use, but they similarly affect healthy persons. For example, smart drugs can improve a person's ability to pass university entrance exams. However, strong drugs have strong side-effects, and radical enhancement of intelligence gives rise to many ethical issues. Therefore, to assess the ethical implications of cognitive enhancement, in this paper, we will consider the merits and demerits of cognitive enhancement. Firstly, we will outline the current situation on cognitive enhancement. Secondly, we will consider its merits and demerits. In conclusion, we will examine whether cognitive enhancement by smart drugs is ethically admissible.
著者
佐久間 夕美子 友藤 裕美 宮内 清子 佐藤 千史
出版者
日本健康医学会
雑誌
日本健康医学会雑誌 (ISSN:13430025)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.13-19, 2008-04-30 (Released:2017-12-28)
参考文献数
10

本研究の目的は,コンピュータ操作演習開始時のチョコレートの摂取による演習終了時の疲労の影響を明らかにすることである。調査は3時間のパソコンを用いた情報処理演習で実施した。対象者は看護学生45名とし,演習開始時,無作為にチョコレート群・黒砂糖菓子群・コントロール群に分けられた。全ての対象者は,演習開始時に現在の疲労の自覚症状を尋ねる調査用紙に回答した。その後,対象者はチョコレート,または黒砂糖菓子を摂取し,コントロール群は何も摂取せずに演習を開始した。演習終了時,全ての対象者が演習開始時と同じ内容の調査用紙に回答した。演習開始時の疲労感は,チョコレート群で有意に低かった(p<0.05)。コンピュータ演習開始時・終了時の疲労を比較した結果,チョコレート群は集中力が有意に維持されていた(p<0.05)。さらに,演習的8時間以内に甘いものを摂取しなかった者でも,チョコレート群ではイライラ,精神的な疲労が抑制されていた(p<0.05)。以上の結果から,作業前のチョコレート摂取は集中力の維持や精神を安定させる効果をもつ可能性が示唆された。
著者
佐藤 紀子
出版者
日本図学会
雑誌
図学研究 (ISSN:03875512)
巻号頁・発行日
vol.40, no.Supplement1, pp.127-132, 2006 (Released:2010-08-25)
参考文献数
13

本研究は, 17世紀のオランダの画家フェルメールの描いた風俗画の室内空間を図学的に分析することにより, 彼が制作時にカメラ・オブスクラを利用したという仮説の可能性について考察する.彼の13作品から床のタイルサイズを基準として分析図や平面図立面図を作図した.その結果, カメラ・オブスクラは, 画家が構図を決定するとき, 描く対象の空間を構成する要素間の比率をキャンバスサイズが異なる場合でも, その比率を維持し, より正確に下書きを行うための補助的な役割を担っていたと考えられる.さらに, 画家は同じ視点から捉えた空間を描くとき, 遠近法によって.描かれた部屋の奥行きに変化を加えた可能性がある.このことから, カメラオブスクラは, 描かれる部屋の奥行きを決定し, 絵画空間を構成するための遠近法を使う目安となり, その位置を数パターン示したと考えられる.
著者
内藤 真理子 庄子 幹郎 佐藤 啓子 雪竹 英治
出版者
長崎大学
雑誌
挑戦的研究(萌芽)
巻号頁・発行日
2017-06-30

歯周病原細菌Prevotella intermediaの病原因子の一つにバイオフィルム形成能があげられる。これまでの研究からこの活性にはType IX 分泌システム(T9SS)が必須であることが示唆された。本研究では本菌の全遺伝子からバイオフィルム形成に関わるT9SS輸送タンパク質と予測される候補遺伝子を6つ抽出し、うち5つの遺伝子の変異株の作成に成功した。解析の結果、これらのうち2つがバイオフィルム形成に必須であることを明らかにした。
著者
村野 良太 佐藤 健 友野 貴之 加藤 麻樹
出版者
一般社団法人 日本人間工学会
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.59, no.3, pp.103-112, 2023-06-15 (Released:2023-06-21)
参考文献数
38

本研究は靴紐の締め方の強弱(tightness)が歩行動作に与える影響を明らかにすることを目的とした.実験参加者は男性9名(22.8±1.2歳),女性9名(21.9±1.8歳)とし,歩行課題(自然歩行,努力歩行)と靴紐の締め方の強弱(fit条件,loose条件)を操作した歩行実験を行った.Kinect v2を用いた歩行姿勢測定システムで歩行速度,歩幅,歩隔を,体幹2点歩行動揺計で歩行周期時間,胸椎背部(以下,Th6)および仙骨付近(以下,S2)における3方向(左右,上下,前後)の平均動揺量とHarmonic Ratio(以下,HR)を計測,算出した.すべての分析項目を用いて対応のある二元配置多変量分散分析を実施した結果,歩行課題と靴紐条件について主効果が認められた.loose条件ではfit条件よりも,歩行速度,S2の上下動揺量,Th6の上下方向のHRは有意に小さく,Th6の左右動揺量,S2の前後動揺量は有意に大きかった.本研究より,靴紐の締め方が緩い(loose条件)と歩行中の体幹の動きに影響を与えることが示された.
著者
佐藤 英二
出版者
日本数学教育史学会
雑誌
数学教育史研究 (ISSN:13470221)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.1-11, 2011 (Released:2022-03-10)
被引用文献数
1

Hiraku Tohyama (1909–1979) was a mathematician who developed two theories on arithmetic education. One is “suido-houshiki,” the systematic method of instruction for performing calculations on paper, and the other is “ryo-no-taikei,” the method of curriculum design wherein several types of quantities are arranged in the right order. This paper challenges the widespread understanding that Tohyama believed that arithmetic education should be provided in accordance with these theories. Around the 1950s, Tohyama clearly distinguished between mathematics and art on the ground that mathematics is logical and systematic. He intended to criticize those who advocate mathematics education that is suited to children’s everyday life . Tohyama developed the two abovementioned theories while editing arithmetic textbooks in the late 1950s. Because he believed that textbooks were indispensable to teachers, he wished to produce textbooks that were systematic. However , in 1963, he started to insist on the close relation between science and art and began to raise doubts about the effectiveness of lessons that were based on plans and textbooks. This radical shift in his educational thought occurred after he witnessed unexpected active participation by children in learning in the classroom. In conclusion, that teachers should use systematically organized textbooks was not a strong belief that Tohyama held throughout his life; rather, it was a temporary opinion. He finally concluded that instructional theories such as “suido-houshiki” and “ryo-no-taikei” were fallible.
著者
岩崎 信明 絹笠 英世 渡辺 章充 片桐 朋子 田中 竜太 新 健治 佐藤 秀郎
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.202-205, 2007-05-01 (Released:2011-12-12)
参考文献数
16
被引用文献数
1

重度脳性麻痺, 重度精神遅滞, 症候性てんかんを基礎疾患にもつ3歳女児に長時間続く吃逆発作が繰り返し出現した. 気管切開・喉頭気管分離術の施行後に発症し, 合併症として呼吸停止がみられた. 薬物治療に抵抗性であったが, 微量の食用酢を点鼻することで速やかに吃逆は消失した. 機序として吃逆の反射弓の求心路と考えられている舌咽神経咽頭枝が分布する鼻咽頭背側領域への刺激の関与が推察された. 安全かつ簡便に施行できることから, 薬物療法が無効な場合には非薬物療法のひとつとして試みてもよい方法であると考えられた.