著者
坂戸 慶一郎 松島 雅人 川崎 彩子 横田 祐介 岩上 真吾 佐藤 裕美 田中 忍 平塚 祐介 竹内 一仁
出版者
一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
雑誌
日本プライマリ・ケア連合学会誌 (ISSN:21852928)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.104-108, 2012 (Released:2012-10-05)
参考文献数
10

要 旨目的 : 地域中規模病院における経皮内視鏡的胃瘻造設術 (percutaneous endoscopic gastrostomy, 以下「PEG」) 施行患者の長期生存率を明らかにする. 対象・方法 : 2004年1月1日∼2006年9月1日の期間にあおもり協立病院にてPEGを施行した患者を対象とし, 過去の診療録を用いて調査した. 累積生存率を生命表分析 (Kaplan-Meier法) にて推定し, その95%信頼区間を算出した. 後ろ向きコホート研究である. 結果 : 対象者332名, 平均年齢77.5±9.5歳 (中央値78歳). 24名は転帰不明であり追跡が可能だった日までを解析に組み入れた (追跡率92.8%).  累積生存率は30日90.3%, 1年61.8%, 2年47.9%, 3年37.6%, 5年21.5%であった. 結論 : 地域中規模病院におけるPEG後の長期生存率は高次機能病院と同程度であったが, 原因疾患は異なる可能性がある.
著者
佐藤 方信 及川 優子 古屋 出
出版者
岩手医科大学歯学会
雑誌
岩手医科大学歯学雑誌 (ISSN:03851311)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.53-64, 2005-04-25
被引用文献数
2

Autopsy cases of tongue cancer in Japan were statistically analyzed. Autopsy cases were collected from the Annual of Pathological Autopsy Cases in Japan over the past five years (1997-2001). Tongue cancer was reported in 321 autopsy cases(M:241, F:79, Unknown: 1). The autopsy rate was 6.0% of 5,320 patients who died of tongue cancer in Japan. 103 of the autopsied patients (32.2%) were in their seventh decade, 74 (23.1%) were in their eighth decade, and 54 (16.9%) were in their sixth. Histologically, almost all the cases showed squamous cell carcinoma (96.8%). The cancer arose most frequently in the lateral borders (66.1%) of the tongue. Multiple primary cancers, affecting both the tongue and other organs, were found in 113 cases. The mean ages of only the autopsied cases of squamous cell carcinoma excluding the cases of multiple primary cancers were 63.8±10.1 (1997), 57.7±12.3 (1998), 65.4±13.6 (1999), 61.7±15.4 (2000) and 62.1±14.9 (2001) years old. However, the mean ages of multiple primary cancers, affecting both the tongue and the other organs, were 69.2±9.9 (1997), 70.5±11.2 (1998), 66.6±10.2 (1999), 68.2±11.6 (2000) and 69.9±15.5 (2001) years old. In cases of double cancers including tongue cancer, commonly occurring cancers were lung, liver, esophagus, thyroid and adrenal. Metastasis to other organs was frequently found in the tracheobronchus and lungs, liver, heart and aorta, bones, adrenals and thyroid. Metastasis to the lymph node was found in the cervix, lung hilum, periesophagus and peritrachea, left supraclavicula, and axilla. The most common cause of death was pulmonary infection.
著者
久野 靖 佐藤 直樹 鈴木 友峰 中村 秀男 二瓶 勝敏 明石 修 関 啓一
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:03875806)
巻号頁・発行日
vol.29, no.10, pp.966-974, 1988-10

高性能個人用計算機向けOSを,データ抽象機能を持つ言語CLUを用いて開発した.本システムの基本設計は1985年秋に開始され,現在NEC PC-98XA/XL計算機上で中核部分(記憶域管理,プロセス管理,モジュール管理),ファイルシステム,CLUコンパイラ,ウィンドシステム,ネットワークモジュールおよびいくつかの応用プログラムが動作している.本システムは単一言語系の考え方を採用することにより,コンパクトで見通しのよいシステムにできた.またCLU言語のデータ抽象機能は,モジュール間の独立性を高め,分かりやすく構造化されたシステムとする上で効果があった.
著者
佐藤 七郎
出版者
税務経理協会
雑誌
税経通信
巻号頁・発行日
pp.63-102, 1950-03
著者
佐藤 好紀 野田 英行 杉村 武昭 長崎 健
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム = The IEICE transactions on information and systems (Japanese edition) (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.94, no.1, pp.374-383, 2011-01-01
参考文献数
9
被引用文献数
1

近年,画像認識においてU-SURFのようなスケール不変特徴量抽出アルゴリズムが多く用いられている,U-SURFは,画像認識アプリケーションにとっては非常に有効であるが,実行には画像中に散在する多くの局所領域に対する処理が必要となり,超並列処理時において,処理並列度を高めることは困難である.そこで本研究では,U-SURFの組込み超並列処理プロセッサに対する最適な並列実装手法を提案した.U-SURFの局所特徴量抽出処理を積分画像をベースとして並列化することで,効率的な並列処理アルゴリズムを実現した.提案手法の導入により,MXコア併用時の局所特徴量抽出処理の実行時間は約1710msから約234msへ短縮し,約7.3倍の高速化を実現した.また,汎用RISCプロセッサのみ使用時とMXコア併用時のU-SURF,及びベクトルマッチングの実行時間は,40271msから991msへ短縮し,約40.6倍の高速化を実現した.評価結果より,組込み超並列処理プロセッサを使用したシステムにおける,提案手法の有効性を示した.
著者
佐藤 宣子
出版者
森林利用学会
雑誌
森林利用学会誌 (ISSN:13423134)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.67-69, 2011-01-31
参考文献数
5
著者
塩澤 光一 城所 寛子 佐藤 洋子 神山 かおる 柳沢 慧二
出版者
Japanese Society for Mastication Science and Health Promotion
雑誌
日本咀嚼学会雑誌 (ISSN:09178090)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.58-66, 2003-11-30 (Released:2010-07-21)
参考文献数
21
被引用文献数
5

米飯咀嚼時の嚥下誘発にかかわる食塊物性を調べるために, 嚥下直前の口腔内から回収した食塊の物性をtexture profile analysisに従って計測した. 濃度の異なる米デンプン糊を混ぜた3種の米飯試料 (R+10%RP, R+20%RP, R+30%RP) を10名の成人被験者に咀嚼させた. 最も付着性の高いR+30%RP咀嚼時の嚥下までの咀嚼回数は, R+10%RPおよびR+20%RP咀嚼時の嚥下回数に比べて有意に大きな値を示した. 嚥下直前の食塊の硬さは, R+30%RP食塊がR+10%RP食塊やR+20%RP食塊に比べて有意に大きな値を示したが, 食塊の付着性と凝集性には有意な差は認められなかった. 付着性を低下させた米飯咀嚼時の嚥下直前の食塊中に存在する飯粒の大きさの平均値は, 通常の場合の嚥下直前の米飯食塊中の飯粒の大きさに比べて有意に大きな値を示した.本研究で得られたこれらの結果から, 米飯食塊の付着性の程度が米飯咀嚼時の嚥下閾値にかかわっている可能性が示されるとともに, 食塊中の飯粒の大きさは米飯咀嚼時の嚥下誘発には直接的にはかかわっていない可能性が示された.
著者
宮下 浩輝 佐藤 靖史
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

血管新生抑制因子vasohibin-1は血管内皮細胞に細胞死を起こすのではなく、逆に抗細胞死・抗老化作用など内皮細胞の生存や恒常性維持に重要な役割を演じていること、その抗細胞死・抗老化作用は長寿遺伝子SIRT1を介していることを明らかにした。この研究をさらに進めることによって内皮細胞の老化によって生じる動脈硬化(心疾患や脳血管疾患の原因)を抑制できることが期待される。
著者
山本 修身 佐藤根 寛
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.419-426, 2011

The fifteen puzzle is a sliding puzzle which has fifteen pieces on which numbers from 1 to 15 are printed. Using the IDA* algorithm with an admissible evaluation function, we can obtain an optimal solution of the puzzle. The performance of the algorithm depends on the evaluation function. The most simple evaluation function is the Manhattan evaluation function, whose value is the sum of the Manhattan distances from the positions of the corresponding pieces in the goal configuration. In this paper, we propose an evaluation function whose values are greater than or equal to that of the Manhattan evaluation function. Our evaluation function refers an approximated database of the gap-2<i>n</i> set. The database is computed beforehand like pattern databases, but it is completely different from pattern databases. The belongingness of a configuration of pieces to the set has to be checked by the database. Using an evaluation function based on the gap-8 set, we were able to reduce the number of search nodes to about 2.5×10<sup>-4</sup> times in average with the IDA* algorithm compared with the Manhattan evaluation function. We also show that combining an evaluation function by gap-8 set and an evaluation function by additive pattern databases of disjoint seven and eight pieces, we were able to reduce the number of search nodes by about 53 compared with the evaluation function only by the additive pattern databases.
著者
橋本 将人 井ノ上 寛人 佐藤 美恵 郭 素梅 小黒 久史
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.13-16, 2012
参考文献数
4

カメラワークは映像作品のクオリティに大きく関与する要素の一つである.CG空間上にカメラワークを設定することで映像を作成する場合,映像の作成者にはカメラワークに関する専門家の持つ感性が必要とされる.このような背景から,適切なカメラワークを自動制御する技術に関する研究が進められている.本研究ではCGによる映像の作成に関して,観賞条件に適合したカメラワークを自動的に決定する手段を感性評価に基づき検討してきた.本稿では,感性評価の要因を解明する一つの指標として,観賞時の視線の推移に注目し,視線計測実験を実施した.その結果から,カメラワークが観賞者に与える印象と視線の動きの関係性を探った.
著者
佐藤 健治 森田 潔
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.185-191, 2013 (Released:2013-05-16)
参考文献数
6

岡山大学病院では1996年に麻酔科の院内急性痛対策をPOPS(Postoperative Pain Service)と命名し,実践的マニュアルを作成した.術後早期の良好な疼痛管理が可能となった.近年注目が集まるERAS(Enhanced Recovery after Surgery)では,離床を促進し経口摂取を妨げない疼痛管理が必要となる.手術室で開始された硬膜外PCAや静脈PCAの漸減や終了,経口鎮痛薬へのステップダウンや嘔気・嘔吐対策などが課題となる.岡山大学病院では手術が決まった外来時点より,多職種連携の医療チームが手術患者にかかわり,快適・安全・安心な手術と周術期環境を効率的に提供する周術期管理センター(ペリオ)を2008年に開設した.われわれはPERIOの取り組みの中でPOPSの課題解決を模索している.