著者
山本 まゆみ 倉沢 愛子 Horton William.B 高地 薫 山崎 功 後藤 乾一 スリョメンゴロ ジャファール
出版者
宮城大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2019-04-01

歴史研究では、政治体制の変化で時間軸を「分断」する傾向があり、インドネシア近現代史では、第2次世界大戦で歴史の流れを「分断」する研究が通例となっている。だが、人脈や教育、社会活動という点から通観すると、スカルノと日本軍政監部の関係、インドネシア国軍やPETAの軍事教練、そして現在も存続する「隣組」のように、「分断」ではなく「連続性」や「継続性」を見出せる。本研究は、日本占領期を、独立後のインドネシアの播種期と捉え、占領期の軍の人脈、教育、文化・社会活動が、戦後社会に与えた影響を検証することを目的とする。本研究は、研究の国際貢献を念頭に、占領期研究の多言語史料や研究成果を英語で発表する。
著者
倉沢 愛子
出版者
慶應義塾経済学会
雑誌
三田学会雑誌 (ISSN:00266760)
巻号頁・発行日
vol.107, no.3, pp.425-443, 2014-10

特集 : 1940年代の地域社会と人の移動 : 日本帝国膨張・収縮期の地域社会第二次世界大戦中, 日本軍占領下のインドネシア, ジャワ島で行政補佐のために日本式の隣保制度が導入された。短い間ではあったが, 上意下達, 相互監視, 防諜・防空, 配給などにおいて活用され, 統治者にとって非常に有益な役割を果たした。そして敗戦で日本軍が去ったのちにも現地の社会に生き続け, とりわけ開発独裁の時代(1966–1998年)には重用された。それは日本の占領統治とスハルト政権による権威主義的な統治とが持つ基本的な性格の類似性によるところが大きい。本稿は戦時期ジャワにおいてこの隣保制度がどのように設立され, どのように機能したのかを当時の日本軍関係の文書, 新聞報道ならびにフィールド調査に基づいて検証し, 同時にそれが現在のインドネシアにおいてどのように活用されているのかを概観する。
著者
倉沢 康大 本田 聡 綿貫 豊
出版者
日本鳥学会
雑誌
日本鳥学会誌 (ISSN:0913400X)
巻号頁・発行日
vol.60, no.2, pp.216-227, 2011 (Released:2011-10-26)
参考文献数
44
被引用文献数
4 6

A survey of the at-sea distributions of 1) planktivorous Short-tailed Shearwater Puffinus tenuirostris, migrating to their northern summering area and 2) piscivorous Rhinoceros Auklet Cerorhinca monocerata, breeding in the northern Sea of Japan off Hokkaido, was carried out by ship, from 16 to 28 May 2008. Avian censuses were combined with: acoustic surveys aimed at measuring prey density, and sea surface temperature (SST) surveys. Surface Chlorophyll a distribution was obtained using satellite imagery. The density of shearwaters was correlated positively with 200 kHz SA (the index of density of zooplankton including krill) at the 10 km scale, and 200 kHz SA was correlated negatively both with SST and Chlorophyll a. However, shearwater densities were not correlated significantly with SST and Chlorophyll a. The result suggest that migrating shearwaters may be able to find patches of krill in cold water. In contrast, the density of Rhinoceros Auklets was not correlated with 38 kHz SA (the index of pelagic fish density) or 200 kHz SA at any scale.
著者
倉沢 一男
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密機械 (ISSN:03743543)
巻号頁・発行日
vol.51, no.4, pp.730-737, 1985-04-05 (Released:2010-02-16)
参考文献数
7
被引用文献数
1 1
著者
庄司 一郎 倉沢 文夫 安立 清一
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.30, no.8, pp.666-671, 1979-09-20 (Released:2010-03-09)
参考文献数
5

米菓を製造するときの蒸煮条件および冷却条件と米菓の品質や生地の糊化, 老化との関係をおもにアミログラム, 焼き上げ生地容積, 硬度等で検討し, 次の結果を得た.1) 焼き上げ生地の品質を容積, 硬度から検討した結果では, 蒸煮条件においては110℃蒸煮は99℃蒸煮よりも容積が大で, 軟らかな焼き上げ生地が得られた.また110℃に蒸煮した生地を冷却した場合では凍結, 流水中冷却の品質がよく, 室温, 冷蔵庫冷却はよくなかった.そして冷却時間では15分冷却がよく, 24時間冷却すると品質が低下した.2) 蒸煮および冷却後脱水乾燥生地のアミログラムからは蒸煮条件においては110℃, 10分以上蒸煮すると初発粘度が高い値を示し, 粘度上昇はみられず, たんに温度変化とともに粘度が多少変化するのみで未糊化生地と考えられるピークはみられず糊化されていることが明らかとなった.99℃は20分蒸煮しても初発粘度が低く, 未糊化生地と考えられるピークがみられ糊化は完全には行われていなかった.蒸煮後冷却条件を検討した結果, いずれの冷却方法においても110℃蒸煮にみられたような一直線の曲線はみられなかったが, 凍結, 流水中冷却は初発粘度が高い値を示し, 室温冷却は低い値を示した.冷却時間では15分に比して24時間はいずれの冷却方法とも各特性値が低い値を示す傾向がみられた.3) 以上のように米菓の品質は蒸煮条件では糊化が完全に行われた110℃蒸煮のほうが糊化が不十分な99℃蒸煮よりも品質がすぐれており, アミログラムとの関係では品質の良い生地は初発粘度が高く, 未糊化生地と考えられるピークはみられないが, 品質の良くない生地は初発粘度低く, 未糊化生地と考えられるピークがみられた.一方冷却条件では凍結, 流水中冷却の品質が良く, 室温, 冷蔵庫冷却は品質がよくなかった.そして品質の良い生地は初発粘度が高く, 良くない生地は逆に低い値を示した.最高粘度, 冷却最終粘度においてもだいたい同様な傾向を示した.
著者
山田 哲雄 倉沢 新一 笠原 久弥 林 淳三
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.6, no.3, pp.23-33, 1996-03-31 (Released:2011-01-31)
参考文献数
62

本研究は, エネルギー1, 000kca1当たりの栄養素摂取量を維持する食事条件下での5日間の運動 (1時間または2時間/日) 時におけるナトリウム (Na), カリウム (K), カルシウム (Ca), マグネシウム (Mg) およびリン (P) 出納の変動を検討するために行われた.健康な男性5名が被験者となった. 実験は6日間の安静期に続くおのおの5日間の第1運動期および第2運動期から構成された.運動期には, 60%V02maxを目標強度とした自転車エルゴメーターによる60分間 (第1運動期) または120分間 (第2運動期) の運動が負荷された.付加エネルギー摂取量は, 付加運動によるエネルギー消費量に応じて計算された.安静期のレベルを上回るNa, K, CaおよびMgの汗中排泄量の増加分は, これらの摂取量の増加分を下回った. 尿中排泄量の減少によるNaとPの体内保留が観察されたが, K, CaおよびMgの出納は変化しなかった. 尿中アルドステロン排泄量と血清副甲状腺ホルモン (PTH44-68) は, わずかに増大した. 以上のことから, 運動時におけるエネルギー1, 000kca1当たりの栄養素摂取量を維持する食事方法がこれらの無機質については理にかなっていることが示唆された.
著者
倉沢 愛子
出版者
慶應義塾経済学会
雑誌
三田学会雑誌 (ISSN:00266760)
巻号頁・発行日
vol.94, no.4, pp.645(81)-664(100), 2002-01

小特集 : マス・キリングの社会史はじめに第一章 9・30事件第二章 殺戮の背景 : 対立の構造第三章 「ジハド」の名における殺戮おわりに
著者
倉沢 愛子
出版者
慶應義塾経済学会
雑誌
三田学会雑誌 (ISSN:00266760)
巻号頁・発行日
vol.94, no.4, pp.645-664, 2002-01

はじめに第一章 9・30事件第二章 殺戮の背景 : 対立の構造第三章 「ジハド」の名における殺戮おわりに小特集 : マス・キリングの社会史
著者
倉沢 康大 板橋 豊 山本 麻希 綿貫 豊
出版者
日本鳥学会
雑誌
日本鳥学会誌 (ISSN:0913400X)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, pp.137-141, 2012 (Released:2012-04-27)
参考文献数
26
被引用文献数
2 6

繁殖地を離れて1週間にもおよぶロングトリップ中にミズナギドリ類は餌の大部分を消化・吸収し,吸収しづらいトリアシルグリセロール(TAG)やワックスエステルを胃油として胃に蓄積する.胃油のもととなる餌生物を特定するため,胃油中のTAGの脂肪酸組成を新潟県粟島で育雛中のオオミズナギドリにおいて分析し,潜在的な餌の脂肪酸組成と比較した.胃油の脂肪酸組成は,カタクチイワシあるいはサンマに似ていたが,他の外洋性の生物を食べた可能性も完全には否定できない.この2種だけを食べたと仮定すると,その比率はオイルベースでカタクチイワシが77%,サンマが24%と推定された.
著者
児玉 孝 倉沢 正樹
出版者
日経BP社
雑誌
日経ドラッグインフォメーションpremium
巻号頁・発行日
no.126, pp.40-42, 2008-04-10

児玉 私は今、会員の間に、薬剤師は今後どうなっていくのか、あるいは日本薬剤師会の組織としての方向性をどうしていくのかを具体的に示してほしいという気持ちが非常に強まっていると感じています。そういう会員の声を具現化するのが会長の仕事ですから、とにかくやろうという意欲を新たにする一方で、責任の重さを痛感しているというのが現在の心境です。
著者
福島 康記 倉沢 博
出版者
地球出版
巻号頁・発行日
pp.469-544, 1961-06

「日本林業の生産構造」の一部