著者
小倉 明夫 前田 富美恵 宮井 明 本郷 隆治
出版者
公益社団法人日本放射線技術学会
雑誌
日本放射線技術學會雜誌 (ISSN:03694305)
巻号頁・発行日
vol.60, no.11, pp.1543-1549, 2004-11-20
被引用文献数
14

The contrast-to-noise ratio (CNR.) is often used to evaluate magnetic resonance images, because it has two components, contrast and SNR, and indicates the detectability of clinical lesions. Two methods (using a phantom and using clinical images) are employed to measure CNR. In addition, there are some methods of measurement that use clinical images. In this report, the accuracy of measurement and correlation for signal detectability were evaluated in four methods of measuring CNR using clinical images. The results indicated that the inter-tissue method using an air signal provided good accuracy and was consistent with signal detectability using observer performance. In addition, a small region of interest (ROI) was better suited as the target for CNR measurement using clinical images.
著者
石塚 丈晴 高田 浩二 堀田 龍也 森谷 和浩 前田 喜和
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.77-80, 2008
被引用文献数
4

本研究では,携帯情報端末の中でも児童にとって親和性が高いと考えられる携帯電話を,水族館での学習に使用するシステムを設計し開発した.開発したシステムを用いて実証実験を行ない,児童の水族館での学習への携帯電話端末利用の可能性について検討した.その結果,児童は日本語入力を含め,問題なくシステムを利用していたという結果が得られた.また,携帯電話端末を積極的に利用した児童は,携帯電話を利用した本システムの有効性を評価し,今後も利用したいと回答しており,携帯電話を端末としたシステムの利用可能性が示された.
著者
古田 一雄 前原 基芳 高島 亮祐 中田 圭一
出版者
社会技術研究会
雑誌
社会技術研究論文集 (ISSN:13490184)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.299-306, 2003 (Released:2009-08-19)
参考文献数
11
被引用文献数
1 1

社会的決定においては公衆の参加による社会的合意形成への要望が高まる一方,インターネットの急速な展開にともない,電子掲示板などを用いた電子会議が社会的合意形成に一定の役割を果たすようになった.本研究では,こうした電子会議を用いた合意形成における参加者の発言内容や会議の進行に対する理解を深め,円滑な合意形成を支援するために,会議発言録から話題を抽出し,要約を作成して参加者に提示する手法を開発した.さらに開発手法を組み込んだ電子会議システムTSS (Transcript Summarization System)を開発し,既存の会議発言録を用いて機能確認を行った.
著者
井口 雅保 三浦 克介 中前 幸治 藤岡 弘
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会秋季大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1994, no.2, 1994-09-26

最近の大規模化・高密度化したLSIのテスト効率を高める新しい技術として、CADリンク電子ビームテストシステムが注目されている。このテストシステムでは、CADデータベースのレイアウト、 回路接続を示すネットリスト、回路図、及び実デバイスのレイアウトが相互にリンクされている。しかし、テストの実行に際してレイアウトデータだけしか入手できない場合がしばしば生じている。我々は先に、このような場合の故障診断手法として、CADレイアウトからの逐次回路抽出によるVLSI自動故障追跡法を提案した。このアルゴリズムでは、トランジスタレベルの回路データを逐次抽出しながら故障信号線の上流配線の故障追跡が行われる。この際、回路機能の認識が効率的な診断のために重要となる。本報告では、逐次回路抽出アルゴリズムを利用してCADレイアウトからSPICE形式の回路データとして抽出し、それからゲートレベルの回路データに自動変換する手法について報告する。
著者
大窪 久美子 前中 久行
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
造園雑誌 (ISSN:03877248)
巻号頁・発行日
vol.55, no.5, pp.193-198, 1992-03-31
被引用文献数
2 4

野生草花の保全を目的とする半自然草地の管理を検討するため,クマイザサSosa senanensisの優占程度が異なる二つの群落において,時期を変えた刈取り実験を行った。刈取り区には6,7,8,9月刈り,無処理区を設け,二年続けて同じ処理を行った。その間,無言期に毎月一回追跡調査を行い,群落の動態を解析した。また,地域周辺でみられる主な植物について,フエノロジー調査を行った。マツムシソウ等の草本植物を庇陰してしまうクマイザサは,8,9月刈で再生を著しく抑制された。一方,野生草花の開花期は7月下旬から8月下旬に集中していた。刈取りの競合植物への影響が最大になる時期と野生草花への影響が最小になる時期とで刈取りの適期を議論した。
著者
前田 章 柴山 純一
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会技術報告 (ISSN:03864227)
巻号頁・発行日
vol.3, no.32, pp.9-14, 1980-01

最近, 各産業分野とも加工やマテリアルハンドリングの自動化によって, 生産現場での生産性は飛躍的に向上してきたが, 人件費や資材費の高騰, 円高など国内外の急激な情勢変化に対処するため, さらにより以上の向上が要求されている。一方, 生産工程の中で, 視覚的あるいは感覚的な判断をともなう検査, 仕分けなどの過程ではまだ多くを人手に頼っており, 自動化はそれほど進んではいない。しかも, これらの検査, 仕分け過程は高温, 騒音, 暗室などの良好ではない環境の下での作業が多いため, 労働衛生の見地からも自動化が強く要求されはじめている。このほどパターン計測・選別システム"MELSORT"が, この時代の要請に応え, 視覚的な判断を伴なうもののうち, まず比較的単純なパターン要素を対象として, 検査, 流通過程の判定, 仕分け作業の自動化, 省力化を図るため製品化された。
著者
前川 進
出版者
神戸大学
雑誌
神戸大学農学部研究報告 (ISSN:04522370)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.199-204, 1975
被引用文献数
1

紫外線や光の強さがカーネーションの生育や花色の発現にどのように影響するかを知るために, 'ショッキング・ピンク・シム'及び'イルミネーター'を用いて紫外線吸収フィルムや黒寒冷しや被覆下で実験を行った。1. 被覆フィルムの紫外線透過の良否によって, アントシアン生成量はほとんど影響されなかった。2. 黒寒冷しや被覆による低照度のもとで, 葉, 花弁及で花冠はいずれも小さくなり, 特に, 茎が細くなるのが目立った。3. アントシアン生成量はしゃ光しない高照度下のものに比べ, 低照度のもとで少なかった。その程度は, イルミネーターの場合に著しかった。4. 花弁の表色はアントシアン生成量と関係が深く, 低照度下で退色が認められた。また, 高照度下での花弁は低照度のものよりやや黄色味が強かった。5. 葉ならびに花弁中の直接還元糖, 非還元糖及び粗殿粉含量は低照度のもとでいずれも少なかった。なお, 還元糖は葉より花弁中に多量に含まれた。
著者
谷口 清英 坪田 典之 川口 仁 林 栄一 中元 賢武 前田 昌純
出版者
日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.31, no.7, pp.1071-1076, 1991-12-20

症例は74歳男性.1期肺腺癌術後肝転移に対し,rhG-CSF併用chemotherapy(MVP療法:CDDP80mg/m^2,VDS3mg/m^2,MMC8mg/m^2,2週間隔,5クール)で画像上PR(PertialResponse)を得た.化療中のCEA値を経時的に測定した結果,腫瘍体積と有意の相関をみた.画像上PRであったがCEA値は完全に正常化した.このことは,縮小した塊状影が腫瘍の壊死組織である可能性を示している.本症例の血清CEA値は,予後判定のうえで再発の指標となり,抗腫瘍効果のマーカーとして鋭敏に反応した.血清CEA値は画像診断の限界を補う新たな化療効果判定方法になりうることが示唆された.
著者
江木 鶴子 前田 直樹 長田 一興
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.79, no.10, pp.1742-1753, 1996-10-25
被引用文献数
1

本論文は,学生プログラマのプログラム生成過程の認知科学的な分析に基づいて構築されたプログラム生成過程モデルを提案する.学生プログラマは,保持しているプログラミングプランを与えられた課題を実現するためだけでなく,プログラム生成を合理的に進める目的にも用いる.本論文では,前者の目的を課題ゴール,後者を戦術ゴールと称する.本モデルは,基本的にはPROUST[12]のゴール/プランモデルを踏襲したゴール主導のモデルであるが, PROUSTでは課題ゴールだけを前提にしているのに対して,本モデルではこれら2種類のゴールの使用を考慮している点が異なる.これにより学生プログラマのプログラム生成過程時の思考錯誤的な振舞いをより正確に表現することができる.本論文では,学生プログラマが用いた戦術をプログラム生成計画,仮プラン策,後回し策,ゴール変更策,調査確認策,奇襲策,安全無策,復帰策に分類し分析した.その結果として戦術プランを使用する意図が,(1)プログラム生成過程で使用したプランを確認し定着させる,それにより(2)プログラム生成過程を促進させる,更に(3)プログラム生成過程を後退させない,などであることを述べる.
著者
岡留 剛 前川 卓也 服部 正嗣 柳沢 豊
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.48, no.7, pp.2351-2361, 2007-07-15
被引用文献数
4

センサネットワークを前提とした実世界イベント検索システムを提案する.そのシステムは,GooやGoogle といったウェブ検索の入力と同じく,いくつかの単語を入力とする.システムは,1. 実世界で起こったイベントに関係する入力単語の集合を,イベント記述子に変換し,2. そのイベント記述子に付随しその解釈の物理量を用いた表現に整合するセンサデータセグメントを抽出し,質問に対する返答として,抽出されたデータセグメントをもとにイベントが起きた時刻や関与したモノの名称などを出力する.Assuming an environment in which a sensor network always collects data produced by sensors attached to physical objects, the system presented here searches for data segments corresponding to real-world events using natural language (NL) words in a query. The system translates each query into a physical quantity representation, which we also introduce here, searches for a sensor data segment that satisfies the description by the representation, and shows the event occurrence time, its place, or its related objects as a reply to the query.
著者
多田 幸生 西本 一志 前川 督雌 間瀬 健二 中津 良平
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.94, pp.1-8, 2000-10-12
被引用文献数
1

本稿では、無線通信機能を持ち、かつ身につけて移動しながら演奏できるような装着型の楽器を提案する。これは、複数の楽器を通信機能を用いて接続することで、場所や相手に囚われない自由なセッションを可能にし、新しい楽器演奏のシチュエーションを生成するものである。また、装着した楽器から自分の音楽の嗜好や気に入ったフレーズを発信する事で、セッション相手を自動的に探すことはもちろん、音楽による自分自身の演出をも行うことができる。さらに、本楽器から発信されるフレーズを蓄積するサーバーを町中に設置し、その町に訪れる人が無意識のうちにその町の音楽を創造することで、その町自体を演出することも可能とする。In this paper, we propose a novel wearable and mobile musical instrument that is equipped with communication facility. This instrument allows people to perform a session anywhere and with anyone. This instrument also can scatter information of the performer's taste of music as well as his/her favorite phrases within the restricetd area around her/him. Thus, this instrument automatically looks for performers with whom s/he can perform a session on street. Additionally, the performer can direct himself/herself with the scattering music like dress. Furthermore, a town can be directed by putting a server that collects phrases scattered by the instruments and scatters the collected phrases at a square. We believe that this instrument creates a new musical culture.