著者
白石 忠義 亀山 啓司 今井 直博 堂本 剛史 勝見 郁男 渡辺 清
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
Chemical & pharmaceutical bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.974-981, 1988-03-25

A series of α-cyanocinnamamide derivatives was synthesized and evaluated for inhibitory activity against tyrosine-specific protein kinase using intact plasma membrane fractions from an epidermoid carcinoma cell line, A-431 cells. Among these compounds, several novel α-cyano-4-hydroxy-3,5-disubstituted cinnamamide derivatives, e.g., α-cyano-3-ethoxy-4-gtdrixt-5-phenyl-thiomethylcinnamamide (ST 638), showed potent inhibitory activity. The studies on the structure-activity relationship revealed that the presence of the hydroxy group at the 4 position and the double bond in the α-cyano-4-hydroxycinnamamide skeleton was important for potent inhibitory activity, and that the presence of hydrophobic groups at the 3 and 5 positions on the benzene ring also enhanced the inhibitory activity of α-cyano-4-hydroxycinnamamide derivatives.
著者
伊藤 一成 福崎 智司 産本 弘之 三宅 剛史
出版者
日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 = Journal of the Brewing Society of Japan (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.106, no.10, pp.687-693, 2011-10 (Released:2012-12-06)

我々は,生もとの小仕込み試験を行い, そこに含まれるオリゴペプチド成分について速醸もとと比較し解析を行った。その結果,生もとでは苦味ペプチドを含む全オリゴペプチドが速やかに減少するのに対し,速醸もとでは多くの苦味ペプチドが残存することを見いだした。こうしたオリゴペプチド成分の動向には酵母は関与しておらず,完成時の苦味ペプチド含量が麹歩合による顕著な影響を受けたことから,麹由来の酵素による苦味ペプチドの分解様式が生もとと速醸もとで異なっていると思われた。
著者
羽鳥 剛史
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.991-996, 2012-10-25 (Released:2012-10-25)
参考文献数
11
被引用文献数
3

本研究では、地域コミュニティにおける「離脱」と「発言」という地域住民の持ち得る2つの行動手段に着目し、ハーシュマンの理論を基に、これらの行動手段の間の関連について実証的に検討することとした。さらに、地域住民の離脱を緩和し、発言を促進する機会として、地域経験に関する「記憶」の役割に着目し、地域経験に関わる記憶の想起が離脱と発言に及ぼす影響を検討することを目的とした。この目的の下、松山市在住の市民145名を対象に質問紙調査を用いた実験を行った。その結果、離脱と発言との間に相互代替的な関係が成立する可能性が示された。また、地域経験の記憶の想起が地域住民の発言傾向を促進する効果を持つ可能性が示された。最後に、本研究の知見が地域計画に示唆する点について検討した。
著者
南 康夫 與儀 剛史 酒井 啓司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. US, 超音波 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.345, pp.1-4, 2005-10-13

光ビート分光Brillouin散乱法を用いて熱フォノン共鳴を観察することで固体(溶融石英)及び気体(窒素ガス)の音速を測定した.従来の光ビート分光Brillouin散乱法を用いて超音波吸収係数の小さいサンプルの1〜100MHz域でのBrillouin散乱スペクトルを測定すると, スペクトルの半値半幅は吸収係数により算出される値に比して大きなものとなる.これは光とフォノンの相互作用時間がフォノンの減衰時間に比べて短いことが原因である.そこで熱フォノンを共鳴させ, 共鳴による鋭いスペクトルを測定することで, 周波数分解能が飛躍的に向上した.溶融石英については音速の測定精度が3桁程度向上し, 0.0014%の精度で測定できた.
著者
釜 剛史 加藤 恵輔 広瀬 茂男
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
ロボティクス・メカトロニクス講演会講演概要集
巻号頁・発行日
vol.2000, 2000

現在, 人道的対人地雷撤去問題に関して, センサ系について注目されているが, 感度・コスト・安全性を両立させることは困難とされている。我々はこれまでに, この問題を解決すべく, 新たに地雷探査に関する概念の提案を行い, 打撃推進型プローブによる地雷センサシステムの試験機を製作し, その基本動作実験を行ってきた。今回, これまでに得た知見を元に, センサ系動作の改良を行い, 新たな試作機を開発した。本報告では, その設計原理と基本動作実験に関する報告を行う。
著者
末松 篤樹 野口 善令 横江 正道 吉見 祐輔 久田 敦史 宮川 慶 吉田 心慈 吉田 紗衣子 渡邊 剛史 井村 洋
出版者
一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
雑誌
日本プライマリ・ケア連合学会誌 (ISSN:21852928)
巻号頁・発行日
vol.37, no.1, pp.36-38, 2014 (Released:2014-03-28)
参考文献数
4

American College of Physicians (ACP) 日本支部年次総会2013において, 「誰も教えてくれなかった診断学・中級編—鑑別診断を絞り込む」をsmall group discussionとして開催した. 症例提示を行い, 鑑別診断から絞り込む思考プロセスを体験するために, マインドマップを利用して疾患の全体像を把握する試みを行った. 参加者からは概ね好評であり, 診断推論を学習する機会を提供し, 診断推論の指導方法も広めることができた. 今後もこのような企画を学会で行い, 診断推論を学ぶ環境を整えていくことが重要と考える.
著者
新浪 剛史
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1650, pp.86-89, 2012-07-16

日露戦争の日本海海戦において、日本はバルチック艦隊を打ち破りました。限られた国力で何とか作り上げた連合艦隊を訓練して磨き上げた「練度」――現場力と、「トーゴー・ターン」とも呼ばれる敵前回頭をリスクを取って大胆に実施し、丁字戦法を遂行した「指揮」――戦略が、見事に合致した結果だということは間違いないでしょう。 ただ、もう1つ。
著者
剛史 柳原 正 那和 一成 松尾 豊
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J98-D, no.6, pp.1019-1032, 2015-06-01

近年はソーシャルメディアを通じて実世界のイベントを観測するアプローチが増加している.これらの研究では,ソーシャルメディア上のユーザをセンサとして扱うソーシャルセンサという考え方を用いている.本研究では,ソーシャルセンサを用いて位置情報付きの道路交通情報を抽出する手法を提案する.これにより既存ITSからは取得できない道路交通情報の収集を実現する.道路交通情報は,既存研究でソーシャルセンサが扱ってきた対象と比べて,詳細な位置情報を必要とするという特徴をもつ.本研究では,(1)GPS情報を利用する手法(2)形態素辞書を利用する手法(3)自動作成辞書を利用する手法(4)周辺格フレーム情報を利用する手法を組み合わせて,精度よく位置を取得する手法を提案する.ツイート収集の従来手法を適用することで適合率0.78で渋滞情報を含むツイートが収集できた.また,提案手法を適用することで適合率0.85で収集したツイートから位置情報を取得することができた.提案手法を用いてデモシステムを構築し,定常的に一定数(1日あたり約2,000件)の道路交通情報を収集できること,既存ITSでは取得できない情報が収集できることを示した.本手法は,道路交通情報に留まらず,細かい位置を特定する必要のある事例に対してのソーシャルセンサの応用可能性を広げる,重要な基礎技術である.
著者
山本 剛史
出版者
慶應義塾大学倫理学研究会
雑誌
エティカ (ISSN:18830528)
巻号頁・発行日
no.1, pp.103-128, 2008

Heute werden künftige und sogar gegenwärtige Generationen der ungewissen Wirkung unserer technologischen Handlungen ausgesetzt. Deshalb ist es angezeigt, diemoralische Verantwortung zu untersuchen, und zwar im Rahmen der Ethik des Vorsorgeprinzips, die der Zukunftethik Hans Jonas' entspricht. K. O. Apel kritisiert bekanntlich deren Nicht-Reziprozität und stellt ihr seine diskursive und reziproke Verantwortungsethik gegennüber. Von daher stellt sich die Frage, ob die Ethik desVorsorgeprinzips die reziproke oder nicht-reziproke Verantwortung umfassen soll.Um den Gegensatz aufzulösen, betrachten wir die theologische Ethik Dietrich Bonhoeffers. Die Theologie Bonhoeffers ist bekannt für die "nichtreligiöse Interpretation des theologischen Begriffs". Wenn auch die Meinungen darüber auseinandergehen, ist doch sicher für die Theologie die Handlung als "Nachfolge Christi" am wichtigsten. Deshalb wird in seiner Ethik die Theorie hinter die Handlungen gestellt.Bonhoeffers Ethik betont das menschliche leibliche Leben selbst, weil das Leben, als das Vorletzte, durch das Letzte aufgewertet wird, das das Versöhnungsereigniszwischen Gott und der Welt ist. Demgemäß muß man auf andere antworten. Dieses Leben als Antwort auf das Leben anderer nennt er „Verantwortung auf Stellvertretung". Der Mensch vereinigt in sich das Ich mehrerer Menschen; jeder vertritt und wird vertreten. Aber das impliziert keineswegs die Verneinung der Autonomie jedes Menschen. Deshalb verliert obige Frage ihre Bedeutung. Bonhoeffer entwickelt die Ethik der Verantwortung für das natürliche Leben. DieÜbertragung seiner Ethik in eine rationale verlangt, also die Bildung des Vorsorgeprinzips.
著者
橋本 千絵 古市 剛史
出版者
日本霊長類学会
雑誌
霊長類研究 (ISSN:09124047)
巻号頁・発行日
vol.17, no.3, pp.259-269, 2001 (Released:2009-09-07)
参考文献数
33
被引用文献数
1 5

We examined the 20-years records of female transfer of wild bonobos at Wamba, D. R. Congo. Most females left their natal group between 6 and 9 years old, and immigrated into new groups between 10 and 12 years. Females seemed to travel several groups before settling in a new group. After settling down, they start reproduction and will not transfer to other groups for the rest of their life. We examined average of coefficient of consanguinity of males with whom females may copulate in new groups. The probability of inbreeding drastically decreases when a female transfers groups, and it decreases according to the amount of intergroup travel. Differences in female transfer pattern between bonobos and chimpanzees seem to be due to the differences in the risks of traveling alone, such as predators, social relationships between females, and high social status of females. The balance between cost and benefit of intergroup transfer may determine philopatric social structure in chimpanzees and bonobos.
著者
小曳 昇 齊藤 茂 青山 剛史 梁 忠模 赤坂 剛史 田辺 安忠
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
宇宙航空研究開発機構研究開発報告 (ISSN:13491113)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.1-23, 2008-02

JAXA と川田工業株式会社が、独自のヘリコプタ騒音低減技術開発のため2002 年より実験・解析の両面から共同研究で実施しているアクティブ・タブについての研究結果について報告する。実験結果より、アクティブ・タブが約3dBの騒音制御能力を有しており、ヘリコプタ騒音低減技術として有望であることを実証した。同時に、ホバ及び前進飛行条件におけるアクティブ・タブのブレード揚力、翼端渦、騒音に対する効果を数値解析により評価した。数値解析には3 次元非定常オイラーCFD コード及びFW-H 式のformulation1 に基づく音響解析コードを用いた。アクティブ・タブの動きに対応するため、CFD 計算の各時間ステップで計算格子を時々刻々切り直している。解析結果から、下反角を付したアクティブ・タブがBVI (Blade/Vortex Interaction) 発生時にブレード揚力を変化させることによるブレード/ 渦間距離の増大を可能とし、BVI 騒音低減に十分な効果のあることが明確に示された。
著者
榊 剛史
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.59, no.4, pp.259-263, 2016-07-01 (Released:2016-07-01)
参考文献数
13
被引用文献数
2