著者
齊藤 剛史 小西 亮介
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.90, no.4, pp.1105-1114, 2007-04-01
被引用文献数
42

本論文では視覚情報を利用して人間の発話内容を理解する,いわゆる読唇において高認識率が得られるトラジェクトリ特徴量を提案する.トラジェクトリ特徴量は,口唇領域または口内領域より計測できる面積とアスペクト比の二つの特徴量をもとに,発話により生じる2特徴量の時間的変化を口形の軌道として表現される.認識はトラジェクトリ特徴量に二次元DPマッチングを適用する.(1)車椅子制御用10単語と(2)数字10単語の動画像において,これまで提案されている特徴量とトラジェクトリ特徴量の比較実験を行った結果,従来特徴量で最も高い認識率は(1)92.5%,(2)72.0%であったのに対し,トラジェクトリ特徴量は(1)99.5%,(2)83.5%の高認識率を得た.また処理速度,発話速度を考慮して擬似的にフレームレートを変更して比較実験を行った結果,従来の特徴量で最も高い認識率は69.5%であるのに対し,トラジェクトリ特徴量では98.0%と高い認識率であった.これより,トラジェクトリ特徴量は発話速度に対してロバストであり,かつ高い認識精度を有することを確認した.
著者
長谷 芳樹 橘 亮輔 阪口 剛史 細井 裕司
出版者
一般社団法人日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.64, no.11, pp.647-649, 2008-11-01
被引用文献数
2

近年,日本語単語及び単音節の聴取実験に「親密度別単語了解度試験用音声データセット(FW03)」(NII音声資源コンソーシアム,2006)が広く用いられている。しかし,FW03の音声レベルは等価騒音レベルが等しくなるよう校正されているため,特に単音節音声の聴感レベルが試験語ごとに大きく異なるという問題があった。そこで我々は,単音節音声について聴取実験によるラウドネス校正を行い,その校正値を公開することとした。実験の結果,必要な補正量は最大で12dBを超えていた。FW03の単音節音声を用いる際には,この校正値を適用することが望ましい。
著者
村上 治 礒部 真志 西脇 剛史
出版者
Japan Society of Sports Industry
雑誌
スポーツ産業学研究 (ISSN:13430688)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.9-16, 1999
被引用文献数
7 2

Flexibility is one of the important properties of running shoes. This function has been evaluated by the bending stiffness of the shoe sole. However, this evaluation method seems to be insufficient because it cannot consider the deformation behaviors of the human foot and the shoe sole. The human foot can flex at the metatarsophalangeal joint only. This indicates that deformation of shoe sole must be considered. In this study, a new evaluation method for the flexibility of running shoes based on shoe sole deformation is proposed. In this method, curvature distributions of the plantar surface and shoe soles were measured at heel 100 mm up. The proposed flexibility is evaluated from the comparison. The influences of groove position and depth upon the sole curvature distribution were measured by both the experiment and the finite element method. Then, based on the analytical results, several shoes were made and these were evaluated by sensory evaluation test. From these results, it is suggested that matching the maximum flexion point of the shoe sole with that of plantar surface is important.
著者
青木 多寿子 橋ヶ谷 佳正 宮崎 宏志 山田 剛史 新 茂之
出版者
広島大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2007

東京都のA区が取り組み始めた人格の完全を目指した品性・品格教育を、研究者で支援するのが本研究の目的である。本研究の3年間の目的は、(1)品性・品格教育の全国初の実践に向けて、取り組みの理念や教育的意義を、教員や保護者に向けて正確に伝えるため、教育委員会の活動を支援すること、(2)品性に関する教育の成果を、well-beingとの関係を中心にアンケートで調査し、この取り組みをエビデンス・ベースの展開にすること、(3)アメリカで教員達に品性・品格教育を教え、全米で学校を支援しているボストン大学の先生をお招きし、A区の品性・品格教育にコメントしていただき、旧来の教育と違った新しい視点を取り入れることである。本年度はまとめの年なので、(1)、(2)を中心に行った。(1) 地域の保護者向け講演会、校内研修会、教育委員会主催の研修会等で、交通費、講演料なしの講演を行い、全区実施に向けて教員研修等のお手伝いをした。また、教育委員会は、全学区で使用する教師用手引き書を作成したが、これを作成する際、知識提供、翻訳した資料の提供を行った。(2) アンケート調査は、A区が取り組みを始める前の段階から毎年、2月に調査を行っている。今回で4回目のアンケートを実施した。3回目までのまとめは、アンケートに協力してくださった学校と教育委員会にお伝えした。この分析の結果、規範意識は確かにwell-beingと関わっているが、その教育の成果の様相は内容(根気、活力、寛容など)によって多様であることが窺えた。(3) 昨年のボストン大学の教授による講演の逐語録をまとめ、多くの方に配布できるようにした。
著者
久保田 尚 松本 正生 藤井 聡 羽鳥 剛史 高橋 勝美
出版者
埼玉大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

本研究では、交通計画に関わるサイレント層に着目し、計画論の分野では、地区レベルの合意形成において社会実験がサイレント層に及ぼす影響を明らかにするとともに、ナラティブアプローチによりアンケートでは把握しきれない物語の抽出を測り、それに基づく政策提言を行った。さらに調査論の面から、複数の調査手法を組合わせることによる交通調査の回収率向上や調査コスト削減、データ信頼性向上が期待される結果を得た。
著者
小嶋 章吾 嶌末 憲子 大石 剛史
出版者
国際医療福祉大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究は、地域包括ケア推進に不可欠な多職種連携のために、とちぎソーシャルケアサービス従事者協議会の活動を研究対象とし、ソーシャルケア職能団体基盤型IPWのモデル構築を行なうことを目的とした。その結果、①先行研究より、IPWにとって葛藤対応の重要性が明らかとなった。②同協議会のコアメンバー及び介護支援専門員を加えた16名を対象として実施した連携スキル向上研修の前後比較により、7カテゴリー、18項目からなるIPWコンピテンシーのうち、合意形成の努力の増加が有意に確認できた。③グループワークのリフレクションにより、多職種連携強化のための職能団体基盤型IPWの政策提言機能を実証することができた。
著者
庄司 達也 片山 宏行 掛野 剛史
出版者
東京成徳大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究課題の成果は、倉敷市が所蔵する「薄田泣菫文庫」の資料群の調査と分析を、倉敷市、薄田泣菫顕彰会、就実大学吉備地方文化研究所等の協力を得て、飛躍的に進めたことにある。その資料群が有する文学研究に於ける価値を明らかにし、倉敷市が計画し進めた『薄田泣菫宛書簡集』の刊行に大きく寄与した。また、研究者グループと地方自治体とで行う研究活動に於いて、協働の意義とその有する可能性について考究し実践する機会となった。
著者
古市 剛史 黒田 末寿 伊谷 原一 橋本 千絵 田代 靖子 坂巻 哲也 辻 大和
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010-04-01

ボノボ3集団と、チンパンジー2集団を主な対象として、集団間・集団内の敵対的・融和的交渉について研究した。ボノボでは、集団の遭遇時に融和的交渉が見られるが、その頻度やタイプは集団の組み合わせによって異なり、地域コミュニティ内に一様でない構造が見られた。チンパンジーでは、集団間の遭遇は例外なく敵対的であり、オスたちが単独で行動するメスを拉致しようとするような行動も見られた。両種でこれまでに報告された152例の集団間・集団内の殺しを分析したところ、意図的な殺しはチンパンジーでしか確認されていないこと、両種間の違いは、環境要因や人為的影響によるものではなく生得的なものであることが明らかになった。
著者
所 功 川北 靖之 黒住 祥祐 小林 一彦 宮川 康子 若松 正志 海野 圭介 山口 剛史 飯塚 ひろみ 石田 俊 今江 廣道 宇野 日出生 岸本 香織 京條 寛樹 久世 奈欧 (野村 奈欧) 嵯峨井 建 笹部 昌利 篠田 孝一 宍戸 忠男 末松 剛 土橋 誠 橋本 富太郎 松本 公一 村山 弘太郎 山本 宗尚 吉野 健一 米田 裕之 若杉 準治
出版者
京都産業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

近世(江戸時代)の賀茂大社(上賀茂・下鴨両社)では、世襲の社家神職たちにより、朝廷と幕府の支援をえて、葵祭や社務が運営されてきた。私共は、その実情を伝える社家の記録や祭礼の絵巻などを、朝廷の御記や公家の日記などと照合しながら、相互関係の解明に努めた。その成果は、本学日本文化研究所の紀要や所報などに発表し、また本学図書館所蔵の賀茂関係絵巻などは大半をデジタル化し詞書(ことばがき)の解読も加えて貴重書アーカイブスに公開している。
著者
杉田 毅 山本 剛史 古板 博文
出版者
水産増殖談話会
雑誌
水産増殖 (ISSN:03714217)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.191-198, 2007-06

高糖質低タンパク質飼料がマダイ稚魚の成長、見かけの消化率および肝膵臓の酵素活性に及ぼす影響を検討するため、粗糖質(CS)12%、粗タンパク質(CP)52%の飼料を対照に、CSを20および28%に増大し、CPを44および38%に削減した3試験飼料を作製し、平均体重11.4gのマダイに12週間給与した( 2水槽/飼料)。20%糖質飼料区におけるタンパク質効率およびタンパク質蓄積率は対照区より高かったが、増重率は低く、28%糖質飼料区における増重率、飼料効率、日間成長率およびタンパク質蓄積率は他区に比べて最も低かった。また、肝膵臓の糖新生酵素およびアミノ基転位酵素の活性に区間差はなく、高糖質低タンパク質飼料給与時においてもアミノ酸が糖新生の基質として積極的に活用されていることが示唆された。以上の結果から、マダイ稚魚は高糖質低タンパク質飼料を効率的に利用できないことが示された。
著者
杉田 毅 山本 剛史 古板 博文
出版者
水産増殖談話会
雑誌
水産増殖 (ISSN:03714217)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.191-198, 2007

高糖質低タンパク質飼料がマダイ稚魚の成長, 見かけの消化率および肝膵臓の酵素活性に及ぼす影響を検討するため, 粗糖質 (CS) 12%, 粗タンパク質 (CP) 52%の飼料を対照に, CSを20および28%に増大し, CPを44および38%に削減した3試験飼料を作製し, 平均体重11.49のマダイに12週間給与した (2水槽/飼料) 。20%糖質飼料区におけるタンパク質効率およびタンパク質蓄積率は対照区より高かったが, 増重率は低く, 28%糖質飼料区における増重率, 飼料効率, 日間成長率およびタンパク質蓄積率は他区に比べて最も低かった。また, 肝膵臓の糖新生酵素およびアミノ基転位酵素の活性に区間差はなく, 高糖質低タンパク質飼料給与時においてもアミノ酸が糖新生の基質として積極的に活用されていることが示唆された。以上の結果から, マダイ稚魚は高糖質低タンパク質飼料を効率的に利用できないことが示された。
著者
牧 剛史
出版者
佛教大学
雑誌
教育学部論集 (ISSN:09163875)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.25-34, 2014-03-01

「臨床心理士」は1988 年に資格化され、現在まで右肩上がりに資格取得者数は増加し続けている。対人援助の専門職を資格化する上で大きな課題となるのが、その養成プログラムであろう。「対人援助」の専門家である以上、実践を行なうことが必須になるが、「学生」というアイデンティティに留まっている者をいかに「実践家」に育て上げるのかは避けては通れない重要な問題である。本論文では、現在の臨床心理士養成プログラムについて呈示し、臨床心理士養成プログラムにおける「省察」や「実践知」の重要性を論じることを目的とした。臨床心理士資格を取得するためには、大学院を修了することが基礎要件となっている。現在は指定大学院が認定されており、臨床心理士の専門資質のレベルを一定水準に維持した養成プログラムとなっている。指定校の一つである佛教大学大学院臨床心理学専攻では、特に「臨床心理実習」を重視したカリキュラムを用意している。この実習には、学外機関での実習とグループスーパーヴィジョン、附属相談室での事例担当と個人スーパーヴィジョンおよびケースカンファレンスが含まれている。臨床心理士の養成においては、自分自身の実践について省察する「行為についての省察」だけではなく、臨床実践中に何を感じていたかという「行為の中の省察」が重要である。「臨床心理実習」を通して学ぶのは「実践のマニュアル」ではなく、「個別的・具体的な実践知」であると言えよう。
著者
谷山 茂人 高谷 智裕 反町 太樹 相良 剛史 久保 弘文 大城 直雅 小野 要 肖 寧 橘 勝康 荒川 修
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.49-55, 2013-02-25 (Released:2013-03-08)
参考文献数
37
被引用文献数
1 5

2009年1~6月に沖縄県沿岸で採集した小型巻貝8科15種計64個体のうち,5種にマウス毒性が認められた.このうち,キンシバイの毒力は総じて高く,筋肉で最高461 MU/gに達した.その他の4種(サツマビナ,ヘコミマクラ,イボヨフバイ,カゲロウヨフバイ)の毒力はおおむね10 MU/g前後であった.LC-MS分析により,有毒個体の毒の主体はいずれもTTXで,キンシバイではこれに加えて4,9-anhydroTTX,4-epiTTX,11-oxoTTXを含むことが示された.また,アワムシロの可食部からもTTX(5.08 MU/g)が検出された.一方,残りの9種には,マウス毒性もTTXも全く認められなかった.
著者
落合 陽一 大山 剛史 星 貴之 暦本 純一
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.18, no.3, pp.277-286, 2013

A transparent screen is demanded in various applications. Our proposition is to use a membrane of colloidal liquid. We developed an ultra-thin and flexible BRDF screen, which is soap film exposed to ultrasound. The transparency of the film is controlled by ultrasound so that it modifies projected images to be realistic, distinctive, and vivid. A multi-layered 3D screen is developed by placing the multiple films and changing their transparencies alternately and adequately. The film also can be deformed by higher-amplitude ultrasound. The proposed screen contributes to the real world as the first prototype of a new concept of programmable screen.
著者
前川 宏一 半井 健一郎 牧 剛史 千々和 伸浩 浅本 晋吾 石田 哲也 石原 孟 三島 徹也 石橋 忠良 田辺 成 坂田 昇
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2011-04-01

①ナノ流体モデルを拡張展開し,雨水の急速侵入,降雨後の蒸発散を高精度で評価可能とした。PC暴露試験体の曲率等の推移と水分計測から検証を重ねた。②水分準平衡と構造モデルを連成させ,中高層RC建物と原子力施設の中長期固有振動数の変化を予測できた。③浅地中ダクトの遅れせん断破壊を数値解析で予見し非破壊検査から現象を確認した。地盤との相互作用から長期せん断破壊が評価可能であることを示した。④ASRゲル,腐食ゲル,常温液状水,氷晶の混合移動を考慮できる数値解析モデルを開発した。⑤ASRに伴う構造損傷と凍結融解に伴う損傷に相互作用が強く表れること,これが部材のRC床版疲労延命化に寄与する機構が解明された。
著者
池田圭佑 岡田佳之 榊剛史 鳥海不二夫 篠田孝祐 風間一洋 野田五十樹 諏訪博彦 栗原聡
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告知能システム(ICS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.7, pp.1-7, 2014-01-16

2011 年 3 月 11 日に発生した東日本大震災後,Twitter 等ソーシャルメディアの果たした役割はとても大きく,今後起こるであろう各種災害においても重要な役割を担うことが予想される.しかし,誤った情報 (流言・デマ) が広がったことも事実であり,大きな社会問題となった.災害時には,必要な情報をいち早く拡散させるだけでなく,誤った情報の拡散を早期に収束させることが重要である.これまで,我々は情報拡散モデルとして,感染症の拡散モデルとして有名な SIR モデルを拡張させたモデルを提案しているが,この手法では情報を伝搬させるかどうかを確率的状態遷移モデルで表現している.しかし,実際には人は情報に対する興昧度や,情報発信元の信頼,また日常生活パタン等に基づいて情報を伝搬させるかどうかの判断を決定していると考えられる.本研究では,マルチエージェント型拡張 SIR モデルを提案すると共に,それを用いた情報拡散シミュレーションの定量的な評価手法を考案し,評価を行った.
著者
飯田 剛史
出版者
日本社会学会
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.178-192, 1984-09-30 (Released:2009-10-19)
参考文献数
62

デュルケームの儀礼論を、サイバネティクスの観点より、「集合力-象徴モデル」を構成することによって、分析する。サイバネティクスとは、パーソンズによると「高情報・低エネルギーのシステムが、高エネルギー・低情報のシステムに有効な制御を行いうる諸条件に関わるもの」とされる。ここで、前項に宗教的信念体系を、後項に「集合力」を当てることによってモデル化を行う。集合力とは、人々のエネルギーが、社会的事実として客体化されたものである。またここで、象徴作用は、記号の媒介によって、集合力を喚起するはたらきと定義される (記号は、なんらかの物質的形式によって、イメージあるいは観念を、指示するはたらきと定義される) 。集合力は、象徴的制御のもとに、種々の社会機能に変換される。伝統社会の諸儀礼において、集合力は、宗教的象徴作用を介して、社会統合機能、集合表象維持機能に転換される。しかし、集合力は本来、無名のカオスの力であり、新たな象徴に方向づけられて、社会の変革・再統合の力にも転化しうるのである。