著者
岡田 佳之 榊 剛史 鳥海 不二夫 篠田 孝祐 風間 一洋 野田 五十樹 沼尾 正行 栗原 聡
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
JSAI大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.3I4OS14b1i, 2018-07-30

<p>本研究では,Twitterにおけるデマ・流言問題に着目し,デマならびにデマの訂正情報の拡散の仕方を4つのクラスに分類する.デマの拡散に対し,病気の感染モデルとして有名なSIRモデルに基づく「デマ拡散SIR拡張モデル」を提案し,東日本大震災における実際のデマ拡散が再現できるかを検証した.その結果,デマならびにデマの訂正情報の拡散がそれぞれ1回のピークを持つ事例において再現可能であることを確認した.</p>
著者
長谷 芳樹 橘 亮輔 阪口 剛史 細井 裕司
出版者
一般社団法人 日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.64, no.11, pp.647-649, 2008-11-01 (Released:2017-06-02)
参考文献数
4
被引用文献数
2

近年,日本語単語及び単音節の聴取実験に「親密度別単語了解度試験用音声データセット(FW03)」(NII音声資源コンソーシアム,2006)が広く用いられている。しかし,FW03の音声レベルは等価騒音レベルが等しくなるよう校正されているため,特に単音節音声の聴感レベルが試験語ごとに大きく異なるという問題があった。そこで我々は,単音節音声について聴取実験によるラウドネス校正を行い,その校正値を公開することとした。実験の結果,必要な補正量は最大で12dBを超えていた。FW03の単音節音声を用いる際には,この校正値を適用することが望ましい。
著者
野田 尚志 渡辺 剛史 田中 雅彦 山本 一徹 田中 聡 権藤 学司
出版者
日本脊髄外科学会
雑誌
脊髄外科 (ISSN:09146024)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.69-72, 2018 (Released:2018-06-20)
参考文献数
14

A 55-year-old woman felt a left shoulder pain and then left upper weakness 3 days after the pain onset. The patient was introduced to our department because of suspected cervical spondylosis. Muscle weakness was detected in her left deltoid, biceps brachii, and radial flexor carpi muscles. Cervical magnetic resonance imaging demonstrated a significantly expanded left vertebral artery in the C4/5, C5/6, and C6/7 intervertebral foramina. A septum was found inside the dilated vertebral artery, and true and false lumens were confirmed. The septum, expanded false lumen, and shrunk true lumen were also observed on contrast-enhanced computed tomographic (CT) angiography. The nerve root compression symptoms were thought to be caused by the dissection of the left vertebral artery. The symptoms were spontaneously improved after 6 months. The false lumen was markedly reduced on contrast-enhanced CT. We report a case of extracranial vertebral artery dissection presenting with radiculopathy, along with a literature review.
著者
今給黎 征郎 白山 竜次 渡辺 剛史 上野 敬一郎 永吉 実孝 久松 完
出版者
一般社団法人 園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.51-59, 2017

<p>近年,量販店向けの花束加工用にニーズが高まっている切り花長70 cm程度のスプレーギクを"エコマム"と称し,"エコマム"を通年安定的に供給するための生産技術を検討した.現場に普及している直挿し栽培を用いて10 a当たり年4作で24万本出荷することを目標とし,1.効率生産に適した品種の条件,2.栽植様式,3.わい化剤処理による切り花重の改善効果について検討を行った.適品種の条件は,秋スプレーギクと一部作型に夏秋スプレーギクを供試して年4作型を行い,1作80日で栽培できる品種を探索した.その結果,伸長性,早生性(到花日数),揃い(生育・開花)が優れている品種が求められ,秋スプレーギクの'セレブレイト','ピサン'が該当した.ただし高温となる9月開花作型では,それらの特性に加え高温開花性が優れる夏秋スプレーギク品種を用いる必要があることがわかった.栽植様式については,慣行より通路を狭くすることで植付面積を広くとり,10 a当たり4万本から6万本まで栽植本数を増やして,切り花重や花数への影響を検討した.その結果,栽植本数を増やすことで切り花重や花数が減少するものの,通路側のマスを2本植え,内側のマスを1本植えにするなど,植付け方法を工夫することにより切り花重の揃いが向上した.わい化剤散布による切り花重の増加効果については,10 a当たり7万本程度の栽植本数で,過去に輪ギクで効果が認められている方法を応用し,電照打ち切り後にわい化剤を2回散布することで,切り花重が有意に増加し,20 g以上の切り花を6万本以上採花できた.これらの技術を利用することで,直挿し栽培による年4作で,慣行の2倍となる年間24万本のスプレーギクを出荷できることが実証された.</p>
著者
榊 剛史 那須野 薫 柳原 正 那和 一成 古賀 光 加藤 芳隆 松尾 豊
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.27, 2013

本稿では、より充実したドライブ体験を実現するために、ソーシャルメディアから地域イベントを抽出する手法を提案する。特に、前もって参加要旨を掲載する予告型の地域イベントに着目し、同時にイベントにいるユーザの参加状態も抽出することで、「今」「そこで」しか味わえないドライブ体験を提供する。
著者
荒川 剛史 秋山 邦裕
出版者
鹿児島大学
雑誌
鹿兒島大學農學部學術報告 (ISSN:04530845)
巻号頁・発行日
vol.55, pp.55-67, 2005-03-01
被引用文献数
2

近年,都市住民を中心に,自然をコンセプトにしたテーマパークが注目を浴びている。その先駆的な企業が「株式会社ファーム」である。同社はファームパークを手掛け16年,全国に19の施設を持ち,18施設が黒字転換している。そこで,株式会社ファームの運営するファームパークの現状をみることで成功要因を探った。それらを要約すると以下のとおりである。一つに,基本コンセプトを「自然」とすることで来園者に憩いと安らぎの場を提供する。二つに,移動1時間程度に,100万人都市がある山間部に建設。荒廃した広大な土地を安価で購入し,自然の壮大なスケールをみせる。三つに,第3セクター方式・公設民営方式を採用することで,初期投資額を大幅に削減することが可能である。また,「自然」がテーマであるため追加投資はそれほど必要ではない。四つに,1人当たりの入場料が1,000円以下であり,家族4人が1日遊んで10,000円程度で過ごすことを可能にした。いずれも,今後のファームパークの展開において重要な示唆を与えるものと考える。
著者
伊東 剛史
出版者
東京外国語大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

欧米諸国の中でイギリスは、いち早く動物福祉を整備した国であると考えられてきた。本研究はこの「動物福祉の先進国」としてのイギリス国家像を再検討することだった。具体的には、動物を資源として活用する社会基盤が整備される一方、人道主義ネットワークに基づく動物保護運動が隆盛したことを考察した。そして、動物の処遇に関する法制度の展開を検証し、国家、市場、チャリティの間の複合的な関係のもとで、動物福祉の理念と制度が構築されたダイナミックな歴史的過程を明らかにした。
著者
王 夢 小川 剛史
雑誌
研究報告デジタルコンテンツクリエーション(DCC)
巻号頁・発行日
vol.2013-DCC-4, no.7, pp.1-6, 2013-06-20

拡張現実感における現実世界に重畳表示した仮想オブジェクトのリアリティを向上させるためには,視覚的な提示だけでなく,触覚や聴覚など,より多くの感覚刺激を提示することが重要である.本研究では,聴覚刺激の提示のみで任意の場所に音像を定位することは困難なため,視覚と聴覚のクロスモーダル知覚を用いたシステムを提案する.本稿では,提案システムの実現に向け視覚刺激が音像知覚に与える影響を調査した初期実験について報告する.実験により,視覚と聴覚のクロスモーダル知覚を用いることで,聴覚刺激のみを与えたときと比較して,被験者が音像の位置をより強く認識できることが分かった.
著者
古市 剛史
出版者
明治学院大学国際平和研究所
雑誌
PRIME = プライム (ISSN:13404245)
巻号頁・発行日
no.27, pp.15-19, 2008-03

特集1 : 世界の中の憲法9条 : 9条について考えること
著者
伊豆丸 剛史
出版者
日本犯罪社会学会
雑誌
犯罪社会学研究 (ISSN:0386460X)
巻号頁・発行日
vol.39, pp.24-36, 2014

長崎県地域生活定着支援センターでは,主たる業務である矯正施設を退所する障がい者・高齢者への福祉的支援だけではなく,捜査・公判段階にある障がい者・高齢者に対する福祉的支援にも積極的に取り組んできた.その理由は,ひとえに矯正施設退所者を支えるシステムだけではなく,矯正施設に至る前のより早い段階,即ち刑事司法手続上の捜査・公判段階から福祉的介入がなされるシステムも同時並行的に構築していかなければ,社会的弱者を犯罪へ至らしめる負の連鎖は,真の意味で断ち切ることができないのではないかと実感したからである.こうした問題意識から,長崎県地域生活定着支援センターでは,社会福祉法人南高愛隣会等と協働し,平成23年度から調査研究事業に基づく様々な司法と福祉のモデル的実践を積み重ねてきた.また,その一環として,平成25年度には定着支援センター内に「司法福祉支援センター」をモデル的に開設し,被疑者・被告人に特化した支援も実践してきた.本稿では,これらの取り組みから見えてきた捜査・公判段階からの障がい者・高齢者支援における成果や課題について述べるとともに,司法と福祉の狭間を紡いでいくために,これまで交わることのなかった様々な機関が互いを知り,深めあうことでの「イノベーション」の必要性を説く.
著者
馬場 剛史 安東 寛之 重田 育照
出版者
分子シミュレーション研究会
雑誌
アンサンブル (ISSN:18846750)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.36-41, 2014

溶液中や酵素などの大自由度系の化学反応において,自由エネルギーの計算は非常に重要である.本解説では熱力学積分法に基づくブルームーンアンサンブル法,および,ヒューリスティックな方法では有るが非常に強力な研究手段であるメタダイナミクス法について説明し,SN2 反応や酵素反応での応用例を示す.
著者
石黒 章夫 青沼 仁志 松坂 義哉 加納 剛史 坂本 一寛
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2012-04-01

現在のロボットは,設計時に想定した稼働環境や使用目的に極度に最適化されているため,その振る舞いは著しく単調かつ画一的であり,またそれゆえに環境や身体の変化に対して脆弱である.一方で生物は,身体が持つ膨大な自由度の間に時空間的秩序を生み出すことで,適応的かつ多様な振る舞いを自己組織的に創り出している.本研究では,特異な対称性を持ち,自切する動物であるクモヒトデに着目し,状況依存的に多様かつレジリアントな振る舞いを発現する機序の解明を目的とした.その結果,比較的シンプルな自律分散制御則によって優れた適応性と耐故障性を有する振る舞いを再現できることを実験的に明らかにした.
著者
山口 剛史 中込 一之 宇田川 清司 高久 洋太郎 佐藤 長人 杣 知行 萩原 弘一 金澤 實 永田 眞
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.58, no.6, pp.657-664, 2009-06-30 (Released:2017-02-10)
参考文献数
19

【背景】局所麻酔薬に対する副反応は,しばしば,局所麻酔薬アレルギーと診断されているが,これらのほとんどは非アレルギー性の機序によることが明らかとなっている.【方法】局所麻酔薬に対する副作用の既往があり,歯科治療を予定している20名に対し,リドカインなどの局所麻酔薬に対する,皮膚テスト(プリックテスト,皮内テスト)及び漸増皮下注射で行うチャレンジ・テストにより,局所麻酔薬アレルギーの有無について評価した.【結果】17名(85%)で,リドカインに対する即時型アレルギー反応が陰性であった.これらの症例では,同薬による局所麻酔が可能となった.一方,3名(15%)ではリドカインに対して陽性反応を示した(プリックテストで1名,皮下注射で2名).【結語】局所麻酔薬アレルギーが疑われた患者における,局所麻酔薬に対する即時型反応の頻度は少ないが稀ではないと考えられる.従って,局所麻酔薬アレルギーを確認する診断アプローチは,臨床的に重要であり,今後はより多くの集団を対象に検討する必要があると思われる.
著者
今給黎 征郎 白山 竜次 渡辺 剛史 上野 敬一郎 永吉 実孝 久松 完
出版者
一般社団法人 園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.51-59, 2017 (Released:2017-03-31)
参考文献数
18

近年,量販店向けの花束加工用にニーズが高まっている切り花長70 cm程度のスプレーギクを“エコマム”と称し,“エコマム”を通年安定的に供給するための生産技術を検討した.現場に普及している直挿し栽培を用いて10 a当たり年4作で24万本出荷することを目標とし,1.効率生産に適した品種の条件,2.栽植様式,3.わい化剤処理による切り花重の改善効果について検討を行った.適品種の条件は,秋スプレーギクと一部作型に夏秋スプレーギクを供試して年4作型を行い,1作80日で栽培できる品種を探索した.その結果,伸長性,早生性(到花日数),揃い(生育・開花)が優れている品種が求められ,秋スプレーギクの‘セレブレイト’,‘ピサン’が該当した.ただし高温となる9月開花作型では,それらの特性に加え高温開花性が優れる夏秋スプレーギク品種を用いる必要があることがわかった.栽植様式については,慣行より通路を狭くすることで植付面積を広くとり,10 a当たり4万本から6万本まで栽植本数を増やして,切り花重や花数への影響を検討した.その結果,栽植本数を増やすことで切り花重や花数が減少するものの,通路側のマスを2本植え,内側のマスを1本植えにするなど,植付け方法を工夫することにより切り花重の揃いが向上した.わい化剤散布による切り花重の増加効果については,10 a当たり7万本程度の栽植本数で,過去に輪ギクで効果が認められている方法を応用し,電照打ち切り後にわい化剤を2回散布することで,切り花重が有意に増加し,20 g以上の切り花を6万本以上採花できた.これらの技術を利用することで,直挿し栽培による年4作で,慣行の2倍となる年間24万本のスプレーギクを出荷できることが実証された.