著者
加藤弘之 著
出版者
博文館
巻号頁・発行日
1900
著者
喜馬 佳也乃 猪股 泰広 曽 斌丹 岡田 浩平 加藤 ゆかり 松村 健太郎 山本 純 劉 博文
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2017, 2017

本研究で対象とする筑波山は,茨城県つくば市と桜川市との市境に位置する山であり,日本百名山の一つに選定されている.筑波山は二つの嶺を有し,西側の標高871mの嶺が男体山,東側の標高877mの嶺が女体山と称される.南の山麓には男体山と女体山とをご神体とする筑波山神社が鎮座し,門前町が形成されている.本研究では筑波山における来訪者の特性や交通媒体の変化に伴う筑波山門前町の観光空間としての性格の変容とその過程を明らかにした.<br> 筑波山は古代から文献に登場しており,万葉集には歌垣の地として紹介されている.古くから人々に親しまれる筑波山には筑波山神社が古代,知足院中禅寺が781年には建立された.しかし,中世には神仏習合が進んだ.江戸時代には,都の鬼門を守護する山として幕府の保護を受け,中禅寺の南方に門前町が整備された.それによって旅籠や遊女屋,茶屋や土産物屋が集積し,現在まで続く門前町が形成されることとなる.明治時代に入ると,廃仏毀釈によって中禅寺が取り壊され,中禅寺本堂跡地に現在の筑波山神社拝殿が造営された.これにより中禅寺の門前町であった地域が筑波山神社の門前町となった.<br> 門前町は明治時代に一時衰退するも,東京と水戸や土浦とを結ぶ鉄道が整備される中で,再び賑いをみせた.1925年にはケーブルカー,1966年にはロープウェイが設置され容易に登頂できるようになった.また1914年から1987年まで運営していた土浦と筑波山を結ぶ筑波鉄道,1965年に完成した筑波スカイライン,2005年に開通したつくばエクスプレスのように道路や鉄道の整備が行われ筑波山域内および筑波山への交通の利便性が向上した.<br> 筑波山は都心から70 kmという立地もあり,戦前は宿泊を伴う参拝客や,講組織のような団体客が多かった.それが戦後になると,道路交通網の発達や自動車の普及により,バスを利用した団体ツアー客や自家用車による個人客が増加した.しかし,この頃には日光を代表とする関東圏の他の観光目的地へのマスツーリズム形態が進展したことにより,筑波山の観光地域としての相対的地位が低下した.モータリゼーションの進展は,旅館から土産物屋に転向する店舗をもたらしたとともに,筑波鉄道などの公共交通の衰退に繋がり,筑波山門前町の観光地域としての地位をさらに低下させた.<br> 観光地として低迷していた筑波山門前町に新風をもたらしたのが2005年のつくばエクスプレス開通と近年の登山ブームの到来である.2001年に開湯した筑波山温泉も,多くの登山者に利用されている.しかし,登山ブームによって創出された来訪者は交通の結節点となる門前町に食事等で滞在することが少なく,観光地内での門前町の実質的な中心性はそれほど上昇していない.<br> このように門前町では登山ブームにより創出された来訪者を十分に取り込めていない.その背景には,門前町の観光関連施設経営者の高齢化といった地域内部の課題も少なからず関係している.しかし,門前町の活性化には筑波山神社を主目的とする来訪者の存在も必要であり,その意味では御朱印帳などの新たな取り組みは注目される.<br>
著者
熊谷 匠純 菊地 拓翔 澤 信吾 加藤 菜美絵 関 良明
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J101-D, no.10, pp.1438-1442, 2018-10-01

情報システムのユーザ認証に用いるパスワード等を学生間で共有する事例が散見される.大学生にはISMSによる内部統制が効きにくいことが原因と考えられる.本論文では,質問紙調査により,友人関係が情報セキュリティ行動に与える影響を調査する.
著者
加藤 薫
出版者
文化学園大学
雑誌
文化学園大学紀要. 人文・社会科学研究 (ISSN:09197796)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.1-13, 2012-01

日本語にあっては「文」の成立に占める「主語・目的語」のウェイトが英語等にくらべると軽い(省略,自動詞表現への傾斜,二重主語構文,ウナギ文等の存在)。日本語は,「主体」と「客体」を設定して「文」を組み立てようとする志向が希薄であると言える。いっぽうで,日本語には,敬語,多様な人称表現,授受益を表わす補助動詞,授受動詞「あげる・くれる」の使い分け,終助詞,あいづち等の,英語等においては存在しないか存在はしても日本語におけるよりずっと存在感の薄い表現が認められ,「文」の成立上重要な位置を占めている。これらの表現は,いずれも話者本人すなわち「自分」と「相手」との関係性をめぐるものである。 日英両言語の違いはウェイトの置かれる側面の違いとして理解できる。そして,構文上のウェイトの置かれ方の違いから見えてくるのは,世界を成り立たせるもの(「主体」)の設定・表現に拘りを見せる分析的な志向を持つ英語に対して,「自分」と関係を取り結ぶ「相手」との関係性の表現に拘りを見せる相手志向性を強く持つ日本語の姿である。なお,今回焦点を当てた日本語の姿と日本文化論で指摘されてきた「恥の文化」等の日本人の姿との関連については今後の課題としたい。
著者
加藤歩簫 著
出版者
加藤専一
巻号頁・発行日
vol.後編, 1926
著者
児玉 良明 角川 明 高橋 孝仁 石川 暁 川北 千春 金川 健 戸田 保幸 加藤 洋治 地本 晶彦 山下 和春 永松 哲朗
出版者
The Japan Society of Naval Architects and Ocean Engineers
雑誌
日本造船学会論文集 (ISSN:05148499)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.192, pp.1-13, 2002 (Released:2007-05-30)
参考文献数
17
被引用文献数
5 2

This paper is the first half of the report on the study on microbubbles carried out by the SR239 project of the Shipbuilding Research Association of Japan, and describes the preparatory study for the full-scale experiment using a 116m-long ship. In the present study, first the skin friction reduction effect by microbubbles was investigated including the use of an array-of-holes plate for bubble generation, the effects of streamwise pressure gradient, surface curvature, and vertical plate, the sea-water effect, and the effect of bubble size. Bubble generators for the full-scale experiment were designed and built, and a preliminary injection experiment was carried out. Two new measuring devices for the full-scale experiment were developed; they are skin friction sensors and local void ratio sensors. Microbubble experiments were carried out in a 400m-long towing tank using a 50m-long flat plate ship, in order to obtain the scale effect data and to confirm the validity of the new devices for the full-scale experiment. The use of adhesives to fix measurement devices and cables on the hull surface was tested and established. The hydrodynamic fairing of the cables was also tested and established. Finally, a preliminary microbubble experiment using a small ship was carried out and the bubble behavior was observed.
著者
加藤 浩徳 家田 仁 小野田 惠一
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.523-530, 2003-09-30 (Released:2010-06-04)
参考文献数
15

本論文では, 出発時刻選択モデルを用いて, 通勤者の交通行動を分析し, その結果から, 時間の差に対する意識限界を推定した. 出発時刻選択モデルを構築する上で, 通勤者の選択行動に影響を与える説明変数を検討し, 列車待ち時間・乗車希望列車スケジュール早着・同スケジュール遅延・最終不遅刻列車スケジュール早着の組み合わせが適切であることを示した. そのモデルを用いて, 鉄道利用者の通勤行動を分析した結果, 時間の差に対する意識限界は平均運行時隔にして約4分30秒-4分56秒であることが分かった.
著者
加藤 裕治
出版者
関東社会学会
雑誌
年報社会学論集 (ISSN:09194363)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.13, pp.97-108, 2000-06-05 (Released:2010-04-21)
参考文献数
33

This paper deals with the development of the modern mode of news reporting by newspapers in the early Meiji era. It has been said that modern news can be characterized by its “actuality”, which means that news should report “facts” themselves on the spot. Complete pursuit of “actuality”, however, would render the news itself impossible, because “facts themselves” cannot be defined in principle. How did new-born modern newspapers in the Meiji era break this bottleneck? To explore this question, I analyze several newspaper articles on two murders in this period that indicate different attitudes towards “facts”. In conclusion, I point out that an actual resolution of the impossibility of news at that time was to appropriate texts written by “others”, such as testimonies in the court, as “facts”.

2 0 0 0 OA 農本社会哲学

著者
加藤一夫 著
出版者
暁書院
巻号頁・発行日
1933

2 0 0 0 OA JSD概論

著者
加藤潤三
雑誌
情報処理学会研究報告情報システムと社会環境(IS)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.84(2001-IS-078), pp.37-44, 2001-09-08

JSD(Jackson System Development)の概要をモデル化と機能の仕様化を中心に説明する.JSDの特徴はソフトウェアシステムの開発を仕様化とその実現に明確に分離していることである.JSDの成果物という側面から見たときの特徴としてこの分離に適切な仕様書の構成と構造がある. JSDのモデル化で採用しているアプローチは系統的であり 現在でもそのアプローチは有用である.今まであまり述べられなかった仕様書の構成と構造の特徴とモデル化それからJSDの限界と現時点での応用について述べる.
著者
加藤 一郎
出版者
文教大学
雑誌
文教大学教育学部紀要 (ISSN:03882144)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.95-112, 2003-12

Ĝis la nuna tempo la tradicia holocaŭsta historiografio, kiu rekte frontis kontraŭ la manko de la fizikaj kaj dokumentaj atestaĵoj, skribis la hisotorion de Holocaŭsto, bazitante sin sur la teorio de "koda lingvo" kaj "vidantaj testamentoj". La franca studanto, J.-C. Pressac kritikis tiu ci metodologion de la tradicia holocausta historiografio. Sed, aperis multaj kontraûdiroj en liaj verkoj, ĉar li klopodis eviti la revizionistan konkludon kaj defendi la holocaŭstan ortodoksan historion.
著者
加藤 久美
出版者
日本小児耳鼻咽喉科学会
雑誌
小児耳鼻咽喉科
巻号頁・発行日
vol.31, no.3, pp.209-215, 2010

&nbsp;&nbsp;小児の閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)は成人と異なり,眠気よりも学力低下や,多動性・攻撃性などの注意欠陥/多動性障害(AD/HD)様の認知・行動面の問題が生じやすく,発達に影響を及ぼすとされているが,そのメカニズムはまだ明らかではない。脳に器質的な影響を及ぼすとの報告,全例ではないが OSAS 治療後に落ち着きや集中力などが改善することより,小児 OSAS に対する早期介入が重要であると考えられる。小児睡眠診療では AD/HD,広汎性発達障害(PDD)の発達障害を持つ児の受診が多く,未診断のケースも少なくない。小児睡眠診療を行う上では,発達面に留意して診療を行い,保護者の困り感や,脳波所見など気になる所見がある場合に,小児科や児童精神科,療育センターなどにコンサルテーションできる体制を整えておくべきである。小児 OSAS では,発達面を含めた長期視野でのフォローが重要である。
著者
有川 智子 眞鍋 治彦 久米 克介 加藤 治子 武藤 官大 武藤 佑理
出版者
一般社団法人 日本ペインクリニック学会
雑誌
日本ペインクリニック学会誌 (ISSN:13404903)
巻号頁・発行日
pp.15-0010, (Released:2017-05-26)
参考文献数
11

静脈穿刺による末梢神経障害は,時に痛みや感覚障害が長期に持続し,治療に難渋する.静脈穿刺に伴う末梢神経障害で受診した16例について,症例の背景,穿刺部位,症状,治療経過を診療記録より後ろ向きに検討した.対象は,女性14例,男性2例,21~79歳.穿刺部位は,肘皮静脈11例(正中5例,橈側4例,尺側2例),橈側皮静脈3例,前腕尺側静脈2例であり,初診時に14例が痛み,2例が違和感を訴えた.握力低下10例,アロディニア6例,冷覚鈍麻6例,腫脹3例,血腫2例があった.治療は薬物療法を13例,リドカイン点滴を8例,星状神経節ブロックを4例,持続硬膜外ブロックを2例で行った.転帰は軽快10例,治療中4例,転院2例であった.今回の調査では,静脈穿刺による末梢神経障害は報告が少ない肘部橈側静脈でも発生していた.末梢神経と静脈の走行と神経損傷の知識の普及が重要である一方,どの部位でも起こりうることから,末梢神経障害を疑った場合にはただちに抜針・止血し,早期より治療を開始するよう啓発する必要がある.
著者
デビ マリア ベルナデット カリナ 加藤 孝明
出版者
Institute of Industrial Science The University of Tokyo
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.70, no.4, pp.247-250, 2018-07-01 (Released:2018-08-01)
参考文献数
19

本論文では,既存の災害復興理論および復興評価と,コミュニティレベルにおける実際の復興事例との比較について述べる.災害復興評価に関する既往研究は,住宅やインフラなどの定量的な指標に焦点を当てている.しかし,実際の復興事例を通じた観察と包括的な観点を含めた復興評価が必要である.コミュニティの見解と既往研究との違いに基づいて,理想的な復興評価は利害関係者を含めた復興の過程と物理・社会・環境などのすべての側面における復興結果に関して,より質的な視点を考慮すべきである.
著者
原 裕司 山内 亮 加藤 宏治 石川 仁治
出版者
岐阜大学
雑誌
岐阜大学農学部研究報告 (ISSN:00724513)
巻号頁・発行日
vol.63, pp.145-151, 1998-12-26

ニンニク磨砕物に蒸留水,牛乳,乳脂肪,カゼイン,乳清をそれぞれ加え,発生するニンニク臭気量を比較した。蒸留水のみを添加したときの臭気発生量を100%とすると,牛乳,乳脂肪,カゼインなどの添加は臭気を80〜20%減少させたが,乳清は減少させなかった。次にニンニクより粗アリイナーゼ及び臭気成分前駆体を調製し,(1)カゼインとアリイナーゼ(2)カゼインと臭気成分前駆体をそれぞれ混合して4℃に20時間放置した後,(1)には臭気成分前駆体,(2)にはアリイナーゼを加え,ニンニク臭が発生するか否か検討したところ,どちらにも発生が認められ,その量も共に対照と差異はなかった。以上から,カゼインはアリイナーゼが臭気前駆体に作用し臭気を発生させる反応に影響を与えないと結論した。一方,カゼインと臭気成分モデル化合物であるジアリルジスルフィドを混合すると,雰囲気中のジアリルジスルフィド量が減少し,さらに,混合後のカゼイン(無臭)からこの化合物をエタノール抽出によって回収することが出来た。このことから,カゼインによるニンニク臭抑副作用は,臭気成分がカゼイン蛋白に吸着されることによるものと考察した。