著者
平田 晃正 藤原 修
出版者
社団法人プラズマ・核融合学会
雑誌
プラズマ・核融合学会誌 (ISSN:09187928)
巻号頁・発行日
vol.88, no.8, pp.420-424, 2012-08-25
参考文献数
21

本章では,電磁波の基本的性質について述べた後,非電離放射線に焦点を絞り,電磁界の何が反応の刺激になるかを説明する.この際,電磁界にさらされると人体にはどういう反応が現れるかではなく,電磁界の何が反応の刺激になるかについて概説する.また,電磁界の人体影響と電波防護に関するガイドラインにおいて,数値ドシメトリが果たす役割について説明する.
著者
福原 修
出版者
南西海区水産研究所
雑誌
南西海区水産研究所研究報告 (ISSN:0388841X)
巻号頁・発行日
no.22, pp.p47-57, 1989-03
被引用文献数
8
著者
海老原 修
出版者
横浜国立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1999

平成11年12月〜平成13年1月に実施したアンケート調査「運動部顧問の指導信条に関する調査」の追跡調査を実施した。平成14年12月〜平成15年1月にかけて、高等学校運動部顧問552名、中学校顧問314名の合計866名を対象に郵送調査を実施した。前回と今回2回の調査にともに回答された対象者は294名であり、第1回調査に回答されないが第2回調査にのみ回答された対象者は167名で461名の回答を得た。また、アンケート調査実施に際しては、神奈川県教育庁、神奈川県高等学校体育連盟、中等学校体育連盟より、調査票作成や郵送法の配布・回収方法、および県内学校運動部の問題点について意見を交換した。さらに、同じような学校運動部と地域スポーツの関係に課題をかかえる地域の専門家とのヒアリングや意見交換を重ねた。すでに、アソシエーションとコミュニティを対比して運動部とスポーツ活動の関係性の限界を予測し(2000)、総合型地域スポーツクラブ、民間フィットネスクラブ、企業スポーツクラブ、学校運動部の4機関から、2機関または3機関が合同でクラブを形成することが現実的対応と提言したが、学校運動部の変化は、この提言に沿った形で変化している。このように抜本的な運動部活動の在り方を模索する事態を迎えたとき、先に指摘した4機関の合併にともなう外部指導者導入が運動部存続の活路のように思えるが、ヒアリング調査やアンケート調査からは、顧問教師の指導信条に著しい変化は認められず、指導者の指導信条が多様化する子どもたちのニーズに追いつけない事態を危倶する。今後は外部指導者の指導信条を知り、学校運動顧問のそれと比較することが必須の作業となる。
著者
竹内 幸康 桑原 修 谷 靖彦 太田 三徳 小武内 優 花田 正人
出版者
日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.32, no.3, pp.397-402, 1992-06-20
被引用文献数
3 1

68歳の女性.1989年9月より咳嗽, 喀痰が出現し, 11月13日近医を受診した.胸部X線検査で右下葉に7.0×4.0cmの鏡面像を伴った空洞陰影と, その周囲に多発性の小空洞陰影を認め1990年1月5日, 当院へ入院した.気管支鏡検査等を施行したが悪性腫瘍との診断は得られず, なんらかの感染により鏡面像と散布巣を形成した気管支性嚢胞と診断し, 1990年1月25日, 右下葉切除術を施行した.病理組織診断は細気管支肺胞上皮癌であった.また胃癌を合併していたため, 1ヵ月後に胃切除術を行った.病理組織所見は低分化腺癌, 深達度は固有筋層内で, リンパ節転移はなかった.原発性肺癌の中で多発性空洞陰影を呈する症例は, 本邦では文献上8例のみで, そのうちの6例が細気管支肺胞上皮癌であった.それら6例は診断時には既に病巣が両側肺に存在し, 外科的治療は施行されなかった.本例は病巣が一葉に限局し多発性空洞を形成したため, きわめて特異な画像を呈した.
著者
犬飼 敏彦 萩原 修 今 陽一 藤原 隆 吉江 康正 冨澤 貴 柁原 昭夫 小林 節雄 森松 光紀
出版者
The Japanese Society of Internal Medicine
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.72, no.4, pp.423-429, 1983
被引用文献数
5 2

我々は, Adie症候群,分節性無汗症,起立性低血圧を伴つた皮膚筋炎の1例を経験し,類推例を見ない極めて希な症例と思われたので報告する.症例. 30才,女性.主訴:発熱,咳嗽.現病歴: 1979年8月上旬より両側下肢に関節痛,筋肉痛および筋力低下を自覚, 9月15日より約38°Cの発熱,咳嗽をきたし, 17日当科受診.四肢近位筋の萎縮およびGOT, GPT, LDH, CPKなどの高値と間質性肺炎像が認められ26日入院.筋電図,皮膚および筋生検組織より皮膚筋炎と確診. steroidの投与により皮膚筋炎に基づく臨床症状および検査所見は改善した.一方,初診時より両側性瞳孔緊張,深部反射消失を認め,またmecholyl点眼により両側に著明な縮瞳を確認し,両側性Adie症候群の完全型であると診断.また自律神経機能検査より分節姓無汗症,起立性低血圧の存在も明らかとなつた. Adie症候群と自律神経異常との合併はよく知られており, acute pandysautonomiaの概念で把えられ病態生理学的な検討がなされている.特に無汗症との因果関係については,報告者により見解の不一致を見るが,本例においてはその臨床所見より交感神経節性障害,あるいは広範な節後障害が推測される.一方,他の疾患に伴う"症候性Adie症候群"の報告は蓄積されているが,本例の如く皮膚筋炎との合併例は,我々の検索した範囲では報告されておらず,貴重な症例と考えられ,その病態解明には今後の慎重な経過観察が必要であろう.
著者
柳原 修 清宮 宏臣
出版者
植草学園大学
雑誌
植草学園短期大学紀要
巻号頁・発行日
vol.5, pp.1-27, 2004-03-31

少子高齢化社会にある日本においては、社会保障の成り行きが懸念されている。そこで、社会保障の現状や諸問題を、年金と介護保険を中心にまとめた。社会保障や年金について、フランスやドイツなどヨーロッパの先進諸国の現状や取り組みを概観し、少子高齢化がもたらす社会保障制度への影響を確認した。少子高齢化が進む先進諸国の現状を把握した上で、日本の年金制度について、現在、盛んに論議されている年金制度改正案を取り上げ、改正案の諸問題を述べた。介護保険においては、制度の利用状況や2005年の制度見直しに向けた予防事業への取り組みについてふれ、高齢者の介護施設のゆくえについては、地域に密着した小規模なグループホームや有料老人ホームの今後や問題点についてまとめた。
著者
篠原 修 垣内 恵美子 阿部 大輔 西村 幸夫 鳥海 基樹 西村 幸夫 鳥海 基樹 クサビエ グレフソルボンヌ ナタリー ベルトラン
出版者
政策研究大学院大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

わが国では往々にして対立しがちな景観保全と経済的発展をいかに持続的に両立させていくかという視点から、わが国の都市部の事例として金沢市を、地方都市の事例として近江八幡市を、そしてフランスの都市部の事例としてナンシー市を、地方都市の事例としてフランス・アヌシー地方を取り上げ、両国における自治体レベルの景観行政の到達点と実施上の問題を整理するとともに、両者の比較検討によるわが国への政策的インプリケーションの導出を試みた。
著者
今井 透 野原 修 遠藤 朝彦 深谷 修司
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.54, no.6, pp.559-568, 2005
参考文献数
5
被引用文献数
4

【背景】空中飛散花粉の自動計測の有効性が示されているが, 現在は自動計測器による観測法や評価法の標準化は行われていないので, 自動計測情報は混乱している. 【方法】2000年から2004年までの5年間の春季に東京都内で, ダーラム式花粉採集器と自動計測器(KH-3000)を用いて飛散花粉を観測した. 【結果】自動計測値と従来からのダーラム式観測値と良い相関関係を示した時期では, 自動計測器の有用性は高いと考えられた. 両観測値の相関が高い時期は, 大量飛散年の主に2月下旬から4月上旬だった. 逆に少量飛散年や2月上旬と中旬, 4月中旬と下旬は両観測値の相関が低下した. 自動計測値とダーラム式観測値の比はノイズの少ない時期で平均3. 5であり, 自動計測値を換算することでリアルタイムに飛散状況を判断できるようになろう. 【結語】花粉飛散数が多く花粉回避が必要な時期ほど, 自動計測の信頼性が高いので花粉回避に自動計測値は有用である. 今後自動計測の実用性を高めるために, データの集積と計測法の標準化が望まれる.
著者
小川 康 藤原 修
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1995, no.1, 1995-03-27

静電気放電(electrostatic discharge:ESD)とは電荷蓄積に基づく花火放電を指す.これから発生する電磁パルスは,マイクロ波帯に及ぶ広帯域の周波数スペクトルを含み,情報処理装置やディジタル機器に不測の誤動作や破壊を引き起こす.特に,帯電体同士の衝突・接触で生ずる間接ESDは直接的なそれよりも機器システムに及ぼす影響は深刻であり,しかも低電圧ESDほうが高電圧ESDよりも大きなダメージを与えるという.この種の特異現象は点火プラグのそれに酷似しており,両者には類似の機構の存在を思わせる.この観点から筆者らのグループでは,プラグギャップの電流解析法を間接ESDに応用することで発生電磁界を解析し,放射界強度が特定ギャップで最大に達することで発生電磁界を解析し,放射界強度が特定ギャップで最大に達することを数値的に誘導した.本文では,間接ESDモデルとして球対球電極を用い,同電極間の花火放電によるディジタル機器の誤差動作頻度を実測することで上述の特異現象を実験的に示す.また,この場合の機構が前報告の理論から定量的に説明できることも示す.
著者
松久 寛 西原 修 本田 善久 柴田 俊忍 佐藤 進
出版者
京都大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1990

スキ-時の人体の上下運動に関してはひざをリンク機構、筋肉を収縮要素、それと直列につながる弾性要素、並列の減衰要素で模擬した。ひざは大きく曲げる程ばねが柔らかくなるリンク機構による幾何学的非線形性を持ち、筋肉はばねと減衰からなる受動的なダンパ-としての役割と収縮による能動的な運動を行う。動特性としてはひざを深く曲げる程緩衝効果は大きくなるが、筋肉にかかる荷重は大きくなる。能動的に立ち上がる場合は立ち上がりの前半に雪面への押し付け力が増加し、後半に減少する。この雪面押し付け力の増加減少をタイミングより利用することによって、雪面の凸凹による体の不安体を安定化することができる。またスキ-板をはりとして、足首で力とモ-メントが働くとして人体とスキ-板の連成振動の解析モデルを作成した。ここで、人体の動きとスキ-板の形状、剛性などとタ-ンの関係が明らかになった。テニスに関してはボ-ルを一つの質点と一つのばね、ラケットを弾性はり、ガット面を一つのばね、腕を回転とねじり方向各3自由度のばね・質点系でモデル化した。ここで、腕のモデル化においては、腕をインパルス加振したときの各部の回転角加速度を計測し、時系列デ-タの最小自乗法によって各係数を同定した。そして数値計算によって、ボ-ルの飛距離、腕にかかる衝撃力の関係を明らかにした。また、ラケットの特性、すなわち曲げ剛さや、ガットのはり具合の影響についても検討し、このモデルがほぼ妥当なものであることがわかった。また、ラケットの構造の変化、すなわち重心位置とボ-ルの飛距離や手にかかる衝撃力の関係についても検討した。これらの研究により、人体の力学モデルの作製法およびスポ-ツ用具の解析法が確立されたので、これらを組み合わせることにより、人体の運動時の動特性、特に関節にかかる応力等を求める手法が得られた。
著者
上山 博也 前野 剛 平田 晃正 王 建青 藤原 修
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.371, pp.1-6, 2007-11-30
被引用文献数
21

車載電子機器のプリント回路基板(PCB)からワイヤハーネスへ流出する伝導雑音電流は,車載ラジオの妨害源となる.ワイヤハーネスへの伝導雑音電流を流出させにくいPCBグラウンド層のスリット効果の解明を目的として,スリットの入ったグラウンド層を共通とする直交配線パターンの簡易PCBを作成し,配線パターン間のクロストークのFDTD計算と測定を,FM周波数帯を含む300kHz〜1GHzの周波数範囲でスリット数との関係において行った.その結果,計算結果は測定結果を概ね表すこと,2スリットのクロメトークレベルは1スリットのそれに比して必ずしも大きいわけではなく,スリットの配置によってはクロストークレベルを低減し得ること,などが確認できた.
著者
樫原 修
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2002

本研究の基礎には、広島県神辺町の高橋家に伝わる北條・高橋家文書を中心とした調査がある。そうした調査をもとに、原資料と鴎外史伝の比較検討を次に行った。鴎外が見得なかった資料をも含めた原資料と、鴎外の参照した資料、引用した資料を多面的に比較検討する事によって、鴎外の拠った資料自体の傾向を明らかにするとともに、作品形成の筋道や特色を探り、『北條霞亭』を資料的基礎から検討していったのである。その結果であるが、鴎外の『北條霞亭』、鴎外が執筆に利用した資料(鴎外文庫蔵)、北條・高橋家文書の三者を比較すると、鴎外が作中で述べている以上に、北條・高橋家文書が執筆に寄与した度合いが高いことが分かった。鴎外は、おもに筆写された資料を見ているが、そこには二重の読みが介在するため、誤差も生じていることが確認できた。以上をふまえて、鴎外の考証のあり方を検討したが、鴎外の考証にはいくつかの問題点が含まれていることが確認できた。鴎外の考証は、一つ一つは合理的に行われているが、自己の考証相互に含まれる矛盾を十分顧慮していない場合があること、霞亭の書簡中の文言をあまりに字義通りに受け取ってしまった結果、誤った結論に導かれた例があること、正しい方向に導くべき資料を無視する結果に陥った例があること、などである。そこからして、的矢書牘のうち、霞亭の林崎時代に書かれた書簡の年代に関する鴎外の考証は、全面的に見直すべきであるとの結論も得た。しかし、だから鴎外の『北條霞亭』には意味がないというのではない。そのように分析して見えてくるのは、数々の矛盾に苦しみながら考証を重ねていく、鴎外の思考の過程であり、そこにこそこの作品のボディーがあると見られるのである。
著者
向出 尚正 王 建青 藤原 修
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.488, pp.11-15, 2003-11-28
被引用文献数
2

遠方界曝露の人体において,体内器官で生ずる30MHz〜3GHz帯の局所共振現象を解剖学的人体全身数値モデルに対して並列FDTD法で解析した.主要器官に対する平均SARの周波数特性から,65MHz,200MHz及び700〜900MHz付近での局所共振発生を明らかにし,65MHz付近での共振は人体縦方向での全身共振,200MHz付近での共振は人体横幅方向での共振,700〜900MHz付近での共振は,器官自身の寸法によるものと推察できた.また,胴体内器官での局所共振時のSAR値は,全身共振時のそれより低いが,頭部,脳,眼球,睾丸では,全身共振時のSAR値よりも高いレベルで局所共振が起きることがわかった.さらに,人体モデルの体重が同じで身長が異なる場合は共振周波数での全身平均SARはほとんど変わらないのに対し,身長が同じで体重が軽い場合には共振周波数での全身平均SARは著しく増加することがわかった.