著者
平原 大助 高原 太郎
出版者
特定非営利活動法人 日本乳癌検診学会
雑誌
日本乳癌検診学会誌 (ISSN:09180729)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.153-157, 2021 (Released:2021-10-01)
参考文献数
5

乳がんは,がんのなかで,日本女性の罹患率トップであり,年間6万人以上が診断され,年間約1万3,000人が亡くなっている。このような背景より,乳がん検診は死亡率低下を達成するために非常に大切なヘルスケア事業である。われわれは DWIBS という微視的な水の拡散を強調したコントラストに優れた画像と,T1WI と T2WI など様々なコントラストが得られる乳腺 MRI 画像の深層学習の研究開発を行っている。深層学習モデル Xception を用い,脂肪抑制 T2強調画像と拡散強調画像の診断補助モデルの開発を行った。両モデルとも AUC が0.87を超えるモデルができた。MRI 画像のもつ特性を生かした診断を補助する AI の組み合わせ診断が実現することで,乳がん検診の死亡率低下という目的にさらに貢献できる可能性がある。
著者
中原 太郎
出版者
日本評論社
雑誌
法律時報 (ISSN:03873420)
巻号頁・発行日
vol.82, no.11, pp.95-100, 2010-10
著者
笠原 太郎 渡部 光 池田 太一 吉越 洋志
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.286-291, 2020 (Released:2020-02-13)
参考文献数
11

マイクロホンで捉えたエンジン放射音から、ノッキング音と筒内圧を推定する深層学習モデルを開発した。深層学習モデルはエンジン放射音と筒内圧から、ノッキング音を抽出するマスクと、抽出したノッキング音を推定筒内圧へ変換する周波数応答を獲得する。本稿ではこのモデルを応用したノッキング検知手法を提案する。
著者
三浦 元喜 杉原 太郎 國藤 進
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.279-287, 2010
参考文献数
15
被引用文献数
1

本稿では,一般教室における無線デジタルペンを利用した授業システムを,日常的な運用を可能とするために行った2つの改良について述べる.まず我々が構築してきた超音波方式ペンとPDAによるシステムの操作と準備作業を軽減するため,近年利用されているアノト方式によるデジタルペンを利用可能とし,両システムを比較した.その結果,後者のシステムによる簡便性および誤差の減少が,理解度の低い生徒の積極的参加を阻害せず,またシステムが筆記をチェックすることに対する,理解度の高い生徒の緊張感を緩和することを確認した.次にアノト方式デジタルペンを用いた授業実践時に,ペンIDと受講者,およびその座席の対応関係を管理する際の教師負担を軽減する「筆席マップ方式」を提案し,システムに導入した.小学校における実践を通じて,筆席マップ方式の可用性と有効性を確認した.
著者
須藤 研太郎 山口 武人 中村 和貴 原 太郎 瀬座 勝志 廣中 秀一 傳田 忠道 三梨 桂子 鈴木 拓人 相馬 寧 中村 奈海 北川 善康 喜多 絵美里 稲垣 千晶 貝沼 修 趙 明浩 山本 宏 幡野 和男 宇野 隆 多田 素久 三方 林太郎 石原 武 横須賀 收
出版者
日本膵臓学会
雑誌
膵臓 (ISSN:09130071)
巻号頁・発行日
vol.27, no.5, pp.656-662, 2012 (Released:2012-11-28)
参考文献数
25
被引用文献数
1 1

近年,化学療法および化学放射線療法の進歩により局所進行膵癌の治療成績は向上している.切除不能症例を対象とした臨床試験で生存期間中央値15ヶ月を超えるものも報告される.また,非切除治療が奏効し根治切除可能となった局所進行例も報告され,conversion therapyとしての役割も注目される.一方,局所進行膵癌に対する治療はエビデンスの乏しい領域であり,化学放射線療法の意義についても未だcontroversialである.今回,われわれは化学放射線療法82例(S-1併用56例,その他26例)の成績を供覧し,非切除治療の現状と意義について考察を行う.全82例の生存期間中央値15.4ヶ月,3年生存率17.5%,5年生存率6.7%と化学放射線療法のみでの長期生存例も経験された.さらなる成績向上のためには外科切除との連携に期待されるが,本稿ではわれわれの経験を供覧し,今後の展望について考察を行う.
著者
杉原 太郎 森本 一成 河村 知典 島田 雅之 黒川 隆夫
出版者
日本感性工学会
雑誌
感性工学研究論文集 (ISSN:13461958)
巻号頁・発行日
vol.5, no.3, pp.127-134, 2005-05-31 (Released:2010-06-28)
参考文献数
23
被引用文献数
1 7 3

We aim to select several pairs of kansei words for use in a kansei-based music retrieval system. In order to evaluate kansei for music, we collected 530 kansei words from music magazines and a related work. Forty pairs of kansei words were selected out of them according to the results of 2 questionnaires. Using the those pairs, we conducted an evaluation test in which 76 subjects listened to 12 pieces of instrumental music through stereo speakers, and they rated the degree of their impression on each piece based on the 7-level semantic differential method. Factor analysis revealed that the psychological space of impressions was composed of 8 factors: There were uplift, mosso and so on. Next, we conducted simulation of retrieving. It was shown that many subjects often used 8 pair of kansei words for system input. Finally, we selected 19 pairs of kansei words, which were important to build a kansei-based music retrieval system
著者
松原 太郎
出版者
金澤醫科大學十全醫學會
雑誌
十全醫學會雜誌
巻号頁・発行日
vol.51, no.4, pp.103-105, 1948-11-20
著者
藤波 努 杉原 太郎
出版者
北陸先端科学技術大学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

認知症対応型介護施設において入居者の行動をデータ化し、解析する手法を見出した。研究により転倒事故の前兆や老衰の兆しなどが検知できる可能性を示した。これらの成果は高齢者の生活の質を高めることに役立てられる。一方、調査を通じて介護施設の多様性が明らかとなった。得られた結果がどの程度汎用性を有するのかは今後その他の施設でデータを集めて検証する必要がある。介護者の行動推定については、得られたデータから次の行動を推定するより、よりよい介護の仕方を探索することの方が重要であり、また介護者からの期待も高いことがわかった。仮説検証より発見を促す仕組みが求められている。これらの知見は次の研究に生かしていく。
著者
近藤 律男 榎本 浩幸 田口 享秀 長原 太郎 佃 守
出版者
耳鼻咽喉科臨床学会
雑誌
耳鼻咽喉科臨床 (ISSN:00326313)
巻号頁・発行日
vol.98, no.4, pp.309-313, 2005-04-01 (Released:2011-10-07)
参考文献数
21
被引用文献数
1

Behçet's Disease is a systemic disease characterized by mucosa, dermis and eye lesions. Otolaryngologists sometimes examine patients of this disease who complain of inveterate aphthae. Patients with Behçet's Disease often have histories of tonsillitis and many caries of the tooth. Based on these facts, streptococcus in the oral cavity is suspected to be closely related to this disease.We report a case of Behçet's Disease whose first symptom was acute tonsillitis.A 33-year-old male complaining of sore throat and elevated fever was referred to our hospital. Oral aphthae was seen and the bilateral palatine tonsils were swollen, reddish and coated with fur. We diagnosed acute tonsillitis and treated him with antibiotics. However, elevated fever, inflammation and oral aphthae were not remitted and a pudendal ulcer appeared. We suspected Behçet's Disease and consulted with doctors of internal medicine, dermatology and ophthalmology. Fourteen days after admission, folliculitis and arthritis appeared and finally he was diagnosed with incomplete type Behçet's Disease.This case suggests that tonsillitis is closely related with the appearance of Behçet's Disease. Furthermore, oral aphthae and tonsillitis are very important symptoms regarding Behçet's Disease, in patients with oral aphthae.
著者
杉原 太郎 藤波 努 高塚 亮三
出版者
社会技術研究会
雑誌
社会技術研究論文集 (ISSN:13490184)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.54-65, 2010
被引用文献数
1 7

本稿では,認知症高齢者をどのようにしてカメラシステムで支えるかという切り口で行った3軒のグループホームに対するアクションリサーチ,その中でもシステム開発および導入にまつわる問題ついて述べる.調査はインタビューにより行い,情報は介護者から収集した.調査結果から,カメラシステムは介護者の肉体的・精神的負担感を低減させ,提供する介護作業の最適化に寄与したことが明らかとなった.さらに,認知症を原因とする問題に対処するためには周囲の環境から支えることが重要であること,システムの開発・導入に当たっては,周囲の人々が抱く抵抗感に配慮する必要があること,「家」のメタファを損なうことの無いようなシステム作り・導入が求められることを示した.
著者
杉原 太郎
出版者
ヒューマンインタフェース学会
雑誌
ヒューマンインタフェース学会誌 (ISSN:13447254)
巻号頁・発行日
vol.14, no.4, pp.279-288, 2012

本シリーズは、HI 研究の評価において、最も基礎となる考え方についての稿である。初回は、初学者のためのリサーチデザインの導入として、実験・定量的調査・定性的調査(質的調査とも言う)の考え方、基本的なプロセスを、第2回目は定量的・定性的調査の特性、そのプロセス、各々で得られるデータの特性について説明した。本稿は、4回シリーズの第3回として、定量的調査、その中でも多用される事が多い心理学的実験と質問紙法について述べる。
著者
三浦 元喜 杉原 太郎 三村 修 國藤 進
出版者
日本創造学会, 北陸先端科学技術大学院大学
雑誌
第六回知識創造支援システムシンポジウム報告書
巻号頁・発行日
pp.45-52, 2009-03-30

Usually practitioner of KJ method utilizes paper labels and four-colored ball-point pens to externalize their thoughts and ideas during the process. The similar approach and method are taken in group KJ lessons. However the conventional way restricts effective capturing and sharing of outcomes due to the large paper size. Considering merits of the conventional paper-and-pen approach and the demand for quick sharing of outcomes after the session, we have designed and implemented a system to digitize the group KJ session not only the outcomes but also detailed creative work processes. We employ digital pens to capture position and orientation of labels as well as the contents written on the labels during the session. We confirmed the efficiency of our system from several KJ sessions.
著者
倉橋 良雄 新木 康夫 金原 太郎 PONTZEN Rolf 山口 勇
出版者
日本農薬学会
雑誌
日本農薬学会誌 (ISSN:03851559)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.22-28, 1998-02-20
被引用文献数
8

カルプロパミド(ウィン^[○!R])はP. oryzaeやV. dahliaeなどの平面培養やいもち病菌の振とう培養での菌の色素沈着を強く抑制した.そしてそれらの野生株の培養物の抽出によって白色の結晶が単離された.薄層クロマトRf 0.36付近のスポットから得られた白色結晶の化学分析値は既に報告されているシタロンのデータとよく一致した.カルプロパミド10μg/mlを処理したそれらの培養物中には多量のシタロンと少量のバーメロンが蓄積したが, 2-ハイドロキシジュグロンは検出されなかった.P. oryzaeのアルビノ変異株(P_2-alb)の振とう培養にシタロンを加えると速やかに代謝され, その培養は薄い褐色となった.しかしその培養にあらかじめカルプロパミドを加えるとシタロンはあまり代謝されないで培地中に残った.P. oryzaeのアルビノ変異株(P_2-alb)の平面培養の菌叢先端に局所処理したシタロンとバーメロンは黒色色素に変換されたがその着色はカルプロパミドによって阻害された.これらの試験結果はカルプロパミドが菌類メラニン生合成においてシタロン及びバーメロンの脱水反応を阻害することを示唆している.