著者
奥下 竜太郎 吉村 奈津江 神原 裕行 辛 徳 ベルカセム アブデルカデル ナサルディン 小池 康晴
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.326, pp.1-6, 2014-11-14

脳活動を用いてこれまで手首などの動作や運動イメージを識別した報告がされてきたが,手指などの末端の動きや力の強弱において脳波(EEG)を用いて識別した報告はされていなかった.本研究では,EEGを用いて皮質信号源電流推定を行い手指の屈曲,伸展および力の強,弱において,高い精度で識別出来る事を確認した.皮質信号源電流は脳波(EEG)と核磁気共鳴画像法(MRI)の脳データを用いて,階層的変分ベイズ法(VBMEG)により推定された一次運動野,前運動野,補足運動野の波形とした.また動作と共に神経細胞の発火頻度が変化することから,波形の周波数スペクトルを用いて識別することで高い識別率が得られる事を確認した.
著者
和田 耕治 森山 美緒 奈良井 理恵 田原 裕之 鹿熊 律子 佐藤 敏彦 相澤 好治
出版者
公益社団法人日本産業衛生学会
雑誌
産業衛生学雑誌 (ISSN:13410725)
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, pp.103-109, 2007-05
被引用文献数
5

慢性疾患は労働者の仕事の生産性に影響を与える.本調査は関東地方にある事業場の労働者を対象にして慢性疾患による仕事の生産性への影響の評価として,慢性疾患の有訴率,慢性疾患の影響として労働障害指数,欠勤による損失労働時間を測定することを目的とした.関東地方にある4つの製造業の事業場における労働者544名を対象に2006年4月から6月の定期健康診断の際にStanford Presenteeism Scaleの日本語版を配布した. 433名(回答率79.6%)から有効な回答を得た.48.9 %の労働者が,なんらかの慢性疾患が仕事の生産性に影響を与えたと回答した.最も仕事の生産性に影響を与えていた慢性疾患のうち,有訴率が高かったのは,「アレルギー」(13.3%),「腰痛・首の不調」(9.7%)であった.労働障害指数が高かった慢性疾患は,「うつ病・不安又は情緒不安定」と「偏頭痛・慢性頭痛」であった.最も影響を与えていた慢性疾患で欠勤により損失した労働時間の総計は,対象労働者の総労働時間の1.4%であった.欠勤による損失労働時間の高かった疾患は「アレルギー」,「腰痛・首の不調」,「うつ病・不安又は情緒不安定」であった.こうした結果をもとに,生産性に影響を与える疾患に対しての対策を講じることが可能となる.
著者
松原 裕之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SITE, 技術と社会・倫理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.355, pp.75-78, 2013-12-07

福岡工業大学では学生が修得すべき就業力を4つの要素「試行する力」「協働する力」「解決する力」「実践する力」に分けて身につけていくカリキュラムを「就業力育成プログラム」として全学的に体系化した.本発表では「解決する力」の育成のための討論を取り入れた技術者倫理教育の試みを報告する.
著者
松原 裕之
出版者
The Institute of Electrical Engineers of Japan
雑誌
電気学会論文誌. A (ISSN:03854205)
巻号頁・発行日
vol.135, no.11, pp.679-685, 2015

This paper discusses engineering ethics education as a way to enhance problem solving skills through group discussions. During group discussions, students are given a role to play in imaginary scenarios. The students hold discussions to work out the reasons for what went wrong in the imaginary scenarios. Once the causes are identified, the students design multiple solution strategies and devise short-term and long-term measures to be implemented. In order to encourage students to carry out discussions and devise solution strategies, we used two frameworks: Seven-step guide and 4M analysis. We have analyzed the correlation between the test scores in engineering ethics and the pre- and post- self-evaluation results, which were measured by the fundamental competencies for working persons. As a result, we conclude that the education is able to demonstrate an educational effect in terms of the development of communication and problem solving skills, it still leaves some issues to be resolved with regard to the students' ability to act and get things done.
著者
小原 裕子 山崎 喜比古
出版者
関東社会学会
雑誌
年報社会学論集 (ISSN:09194363)
巻号頁・発行日
vol.1991, no.4, pp.105-116, 1991-06-15 (Released:2010-04-21)
参考文献数
9

A questionnaire survey and analysis was conducted for 133 women's college students to clarify the current Japanese young generation's acceptability towards foreign people. The Social Distance Scale was made and used In the survey. As a result, young Japanese are willing to accept foreigners according to their social situation (e.g. teacher-student relationship) or their interest in a progressive society, and according not to nationality, race and physical appearance. However, those who tend to show their conservativeness still remain pro-Western.
著者
中村 剛也 本間 隆満 宮原 裕一 花里 孝幸 朴 虎東
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.79, no.5, pp.851-862, 2013 (Released:2013-09-17)
参考文献数
31
被引用文献数
1 1

諏訪湖の Microcystis の見かけの比増殖速度や最大現存量に対して湖水回転率が与える影響を 1992 年から 2003 年で調査した。20% day−1 以上に達するようなフラッシング時に加えて対数増殖期の回転率の上昇が 2% day−1 以上に達すると,Microcystis の見かけの比増殖速度は抑制され始めた。6 月から 7 月の回転率が Microcystis の最大現存量に強い影響を与えていることが示唆された。本研究は短期・長期的な湖水回転率が Microcystis に影響を与えていることを示すものである。
著者
豊田 政史 加藤 宏章 今井 晶子 宮原 裕一
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B1(水工学) (ISSN:2185467X)
巻号頁・発行日
vol.67, no.4, pp.I_1465-I_1470, 2011 (Released:2012-03-14)
参考文献数
21

Numerous attempts have been conducted in order to recover emergent plants and submerged plants in various lakes. However, floating-leaved plants, which make water quality worse, have been rarely focused. The purpose of this paper is to evaluate the effect of mowing down the floating-leaved plants area partially in Lake Suwa, where floating-leaved plants-dominated state is observed in shallow zone. We measure water temperature, turbidity and water velocity inside and outside of the floating-leaved plants area. It is confirmed that 1) The variation range of water temperature inside of floating-leaved plants area is smaller than that of outside. 2) Floating-leaved plants lessen the vertical water circulation. 3) Outside of floating-leaved plants area is easier to be influenced by cold water than inside when cold water intrude into water grass area. 4) Turbidity inside of floating-leaved plants area is higher than outside. 5) The leaves of floating-leaved plants become the resistance of surface current.
著者
高橋 章弘 植松 康 堤 拓哉 南 慎一 笠原 裕作
出版者
一般社団法人 日本風工学会
雑誌
風工学シンポジウム論文集
巻号頁・発行日
vol.20, pp.30-30, 2008
被引用文献数
2

2006年11月7日,北海道佐呂間町でF3クラスの竜巻災害が発生した。この竜巻では,死者9名,負傷者31名の人的被害をはじめ,多数の建物が破損する等,多大な被害がみられた。筆者らは,被災地域の住民を対象に,竜巻による建物被害やライフライン被害などの把握を行うためアンケート調査を行った。調査結果から,竜巻被害の実態と対応状況等より,個人および行政における災害対応と減災のための対応マニュアルを作成する上で,有用と考えられる事項を報告する。
著者
内海 慶 塚原 裕史 持橋 大地
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告自然言語処理(NL)
巻号頁・発行日
vol.2015, no.3, pp.1-8, 2015-01-12

本論文では,教師なし学習による品詞を含めた形態素解析手法を提案する.従来の教師なし形態素解析手法では分かち書きのみを対象としており,品詞の推定は扱われてこなかった.本稿では,品詞遷移確率と単語の生起確率の事前分布に階層 Pitman-Yor 過程を用いた隠れセミマルコフモデルに基づく形態素解析手法を提案し,分かち書きとその潜在的な品詞を同時に学習する.これにより,単語分割自体の精度も向上することを日本語,中国語,およびタイ語での実験により確認した.
著者
輿水 ヒカル 栃原 裕士 東 賢一 池田 耕一
出版者
人間-生活環境系学会
雑誌
人間-生活環境系シンポジウム報告集
巻号頁・発行日
vol.30, pp.283-286, 2006-12-01

夏期における「クールビズ」実施オフィスの温熱環境およびその勤務者による評価を明らかにするために、実測調査およびアンケート調査を行った。調査は2005年9月中旬に行われ、調査対象は、東京都千代田区にあるオフィスビルであった。建物7階の執務室にて温熱環境条件の測定を行い、併せてそこで働く人を対象に着衣状況や主観的申告をアンケート形式で回答してもらった。その結果は、今回測定されたオフィスにおける室温はおおむね28℃以下で、湿度や平均放射温度等も比較的良好であった。勤務者の着衣状況は、ほぼ全員が軽装で、男性はジャケット着用者はおらず、ネクタイ着用率は1害1幅渡であった。勤務者による温熱環境の評価は、女性はおおむね満足度が高いが、男性は「快適」な人から「暑くて不快」な人まで様々であった。着衣や代謝量、冷房に対する体質の違い等に起因すると考えられる。
著者
榎本 ヒカル 池田 耕一 東 賢一 栃原 裕
出版者
National Institute of Occupational Safety and Health
雑誌
労働安全衛生研究 (ISSN:18826822)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.5-10, 2009
被引用文献数
1 10

夏期における「クールビズ」実施オフィスの温熱環境条件およびその勤務者による性差を中心とした温熱環境評価の違いを明らかにするために,実測調査およびアンケート調査を行った.調査は2005年9月中旬に行われ,調査対象は東京都千代田区にあるオフィスビル及びその勤務者のべ84名であった.建物7階の執務室にて温熱環境条件の測定を行い,併せてそこで働く人を対象に着衣状況や主観的申告をアンケート形式で回答してもらった.その結果,今回測定されたオフィスにおける室温はおおむね28℃以下であった.勤務者の着衣状況はほぼ全員が軽装で,男性はジャケット着用者はおらず,ネクタイ着用率は1割程度であった.勤務者による温熱環境の評価については,女性はおおむね満足度が高いが男性は「快適」な人から「暑くて不快」な人まで様々であった.これは男女の着衣や代謝量,冷房に対する体質の違いに主として起因すると考えられる.また気温28℃におけるより快適な環境条件としてPMV=0.5となる条件の提言を行った.
著者
藤原 裕子
出版者
霞山会
雑誌
中国研究論叢
巻号頁・発行日
no.8, pp.87-115, 2008-08
著者
安藤 拓也 山崎 雅彦 深尾 俊一 中野 浩一郎 呉原 裕樹 堅田 武保 舟曳 純仁 中野 貞生 池上 雅博
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.36, no.12, pp.1698-1702, 2003-12-01
被引用文献数
4

腸閉塞にて発症した非特異性多発性小腸潰癈疾の2例を経験したので報告する.症例1 26歳の男性.繰り返す腸閉塞にて入院.小腸造形にて回腸に粘膜集中像をともなう潰瘍,多発する輪状狭窄を認めた.小腸潰瘍による狭窄にて腸閉塞を呈したと診断し,回腸切除術と狭窄形成術を施行した.症例2 . 31歳の男性.繰り返す腸閉塞と貧血にて入院.逆行け回腸遺影にて回腸末端に不整形潰瘍と軽度の狭窄像を認めた.小腸潰癈による狭窄にて腸閉塞を呈したと診断し回腸切除術を施行した.いずれの症例も切除標本では,亜輪状傾向の潰瘍あるいは潰瘍徹夜を認め,それに伴い腸管の狭窄を呈していた.組織学的にはUl-IIの潰瘍が主体であり,狭窄部では線維化が著明であった.以上から非特異性多発性小腸潰瘍疾による腸閉塞と診断した.
著者
齋藤 彰 宮村 友輔 石川 陽子 村瀬 淳一 赤井 恵 桑原 裕司
出版者
一般社団法人 日本真空学会
雑誌
Journal of the Vacuum Society of Japan (ISSN:18822398)
巻号頁・発行日
vol.52, no.4, pp.218-223, 2009 (Released:2009-05-29)
参考文献数
29
被引用文献数
3

Conspicuous metallic blue of Morpho butterflies is well known and attract interest because it is a brilliant luster of natural beings. The blue is produced by their proteins, which are almost transparent without pigment. The origin of the coloration with high reflectivity (>~60%) is then attributed to an interference effect based on a periodic structure. However, the interference contradicts the blue that is maintained in too wide angular range (>±40° from the normal). This mystery has recently been explained with a specific multilayer, which is a fine combination of regular and random structures at nanometer scale. We proved this hypothesis successfully by emulating the 3D structures by deposition of multilayer film on a nano-patterned substrate. Such artificial structural color can be applied to various industries, because it makes colors qualitatively impossible by pigment, and resistant to fading due to chemical change over longtime. Also we developed a high throughput nano-patterning process by use of nano-imprinting method, and succeeded in controlling the optical properties both in angular and wavelength distribution.