著者
古田 睦美
出版者
一橋研究編集委員会
雑誌
一橋研究 (ISSN:0286861X)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.97-116, 1993-07-31

論文タイプ||論説
著者
西河 正行 八城 薫 向井 敦子 古田 雅明 香月 菜々子
出版者
大妻女子大学人間生活文化研究所
雑誌
人間生活文化研究
巻号頁・発行日
vol.2017, no.27, pp.259-268, 2017

<p> 本稿は,大妻女子大学人間関係学部人間関係学科社会・臨床心理学専攻の「『キャリア心理学セミナー』に関する授業研究」の第4 報である.同セミナーは,2009 年度のFD 活動の結果,必修科目として設置されることが決まり,2012 年度から大妻女子大学の研究助成を受けて授業研究を開始した.本稿では,同専攻3 年生に対して2015 年度後期に初めて実施した授業の概要とその意義について報告する.</p><p> 半期の授業は3 期に分けられる.Ⅰ期は,キャリア形成の自覚を高めることを目的とした.Ⅱ期は,マナー講習,業界・企業研究など,社会人になるための準備教育を行うこと,および,その実践として学生たち自身が卒業生に対してインタビュー調査を実施することを企図した.Ⅲ期はインタビューと,インタビューで得られた情報の整理,調査結果の発表を行い,それを通して自らのキャリアを考える機会とした.学生には,本セミナー終了後に,自らを振り返らせるために個人レポートの提出を求めた.その後,報告会で配布された資料を冊子としてまとめ,学生に配布した.</p><p> 最後に,学生のアイデンティティ形成をサポートすることを目的とした本セミナーの意義を検討した.</p>
著者
古屋 晋一 片寄 晴弘 木下 博 FURUYA Shinichi KATAYOSE Haruhiro KINOSHITA Hiroshi
雑誌
SIG-SKL = SIG-SKL
巻号頁・発行日
vol.01, no.04, pp.17-24, 2008-09-16

重力を利用して打鍵する「重量奏法」は、百年以上の間、ピアノ打鍵動作における熟練技能であると考えられてきた。本研究では、逆動力学計算と筋電図解析により、重量奏法が一流ピアニストのみが用いる運動技能であることを、世界で初めて実証することに成功した。
著者
大山 恵子 大山 博司 藤森 新 渡部 敦子 渡辺 晃矢 古谷 裕恵
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.52, no.6, pp.349-356, 2019 (Released:2019-06-28)
参考文献数
15

われわれの施設では有酸素運動とレジスタンス運動を組み合わせ, 音楽に合わせて透析中に行う運動療法 (Tsubasa Music Exercise: TMX) を行い, 透析患者の運動耐容能向上に成果を上げている. 透析患者は末梢動脈疾患の合併が多く, 下肢挙上を伴う運動によって下肢血流の低下を引き起こすことが懸念される. 独自のフットリスク分類法に従って分類した, ノーマル, リスクⅠ, リスクⅡ, リスクⅢの患者各10名を対象に15分間のTMXを実施し, 運動前, 運動直後, 運動終了10分後にそれぞれ下肢の皮膚灌流圧 (skin perfusion pressure: SPP) を測定し比較した. 検討した4群すべてにおいて, SPPの平均値は運動による有意な変化は観察されなかったが, 運動後にSPPが50mmHg未満に低下した患者が散見された. 透析中の運動療法を実施する場合は, 運動後の下肢状態を詳細に観察する必要があると考えられた.
著者
古屋 裕康 戸原 雄 田村 文誉 菊谷 武 田中 公美 仲澤 裕次郎 佐川 敬一朗 横田 悠里 保母 妃美子 礒田 友子 山田 裕之
出版者
一般社団法人 日本老年歯科医学会
雑誌
老年歯科医学 (ISSN:09143866)
巻号頁・発行日
vol.35, no.4, pp.266-273, 2021

<p> 目的:新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染拡大により,摂食嚥下リハビリテーションの対面診療について,慎重な対応が求められた。本研究では,COVID-19感染蔓延下に対面での診療を中断した患者に対してオンライン診療を実施し,その有用性を検討した。</p><p> 方法:対象は,摂食嚥下リハビリテーションを専門とする歯科大学病院附属クリニックを受診する摂食嚥下障害患者であり,緊急事態宣言により対面診療中断となった患者21名とした。緊急事態宣言期間中にオンライン診療での嚥下訓練と食事指導を行い,期間中の肺炎発症,入院の有無,オンライン診療移行前と対面診療再開後での摂食状況(Food Intake LEVEL Scale:FILS),栄養状態を比較し検討した。また,アンケートでの意識調査を行った。</p><p> 結果:オンライン診療中に,FILSが向上した者は3名,低下した者は2名,変化のなかった者は16名であった。発熱を4名に認めたが,いずれも入院にはいたらなかった。体重減少率が3%以上の者はいなかった。アンケート調査では,オンライン診療の効果として,感染リスク低減や安心感が得られたと回答する者が多かった。</p><p> 結論:感染リスクを考慮した摂食嚥下リハビリテーションの診療形態としてオンライン診療は嚥下機能維持,向上に寄与し,また患者不安を低減した。オンライン診療での摂食嚥下リハビリテーションや食事指導は,対面診療を補完する診療形態として有用であることが示された。</p>
著者
菊地 和美 古郡 曜子
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 = Journal for the integrated study of dietary habits (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.19, no.3, pp.273-279, 2008-12-30
参考文献数
10

&nbsp;&nbsp;クロテッドクリームの基礎的性状を調べるために, 北海道産クロテッドクリームを用いて, 色調, 動的粘弾性, 示差走査熱量分析 (DSC測定) を行った。さらに, クロテッドクリームを用いて北海道江別市の大学生を対象とした江別産小麦粉を用いた焼き菓子調理および官能検査を試みた。<BR>1. クロテッドクリームの色調は, ホイップクリームに比べて明るさのある黄色を呈していた。<BR>2. 動的粘弾性ではクロテッドクリームおよびホイップクリームともに, 最大貯蔵弾性率は5℃付近に存在し, 温度が上昇すると粘性要素が高くなった。<BR>3. 示差走査熱量分析ではクロテッドクリームの吸熱エンタルピー (&delta;H) は乳脂肪クリームのそれよりも大きかった。<BR>4. 北海道産食材を用いた調理体験では, クロテッドクリームに抹茶粉末やキャロットジャムなどを混合している様子が観察された。<BR>5. 官能検査では, 焼き菓子のみに比べて焼き菓子にクロテッドクリームを添えたものは総合評価が有意に高かった。さらに, クロテッドクリームのみに比べて, 風味では抹茶入りクロテッドクリーム, 外観ではキャロットジャム入りクロテッドクリームの評価が有意に好まれた。<BR>&nbsp;&nbsp;以上より, クロテッドクリームはジャムと混ぜたり, しぼりだして用いることができるため, その特性を活かして焼き菓子などへ利用できる可能性が示唆された。
著者
湯藤 端代 瀬川 真砂子 中保 仁 山本 雅恵 古川 宇一
出版者
北海道教育大学教育学部旭川校特殊教育特別専攻科障害児教育研究室
雑誌
情緒障害教育研究紀要 (ISSN:0287914X)
巻号頁・発行日
no.20, pp.209-216, 2001

本論は子どもと積極的にかかわりたいと願いながらも,ためらい迷っていたかかわり手が,子どもの感じ方に気づいていくために「遊び」を大切に考える意識を持つことにより,「迫いかけっこ」遊びで子どもとの関係を深めることができたという報告である。またその「追いかけっこ」遊びになるまでのプロセスを追っていくことで,「遊びの技術」について検討した。
著者
田中 亜美 星 友二 長谷川 隆 坂田 秀勝 古居 保美 後藤 直子 平 力造 松林 圭二 佐竹 正博
出版者
一般社団法人 日本輸血・細胞治療学会
雑誌
日本輸血細胞治療学会誌 (ISSN:18813011)
巻号頁・発行日
vol.66, no.3, pp.531-537, 2020
被引用文献数
5

<p>E型肝炎ウイルス(HEV)の輸血感染対策を検討するため,輸血後E型肝炎感染患者として,既報(Transfusion 2017)の19例も含め,2018年までに判明した34症例について解析した.</p><p>原因献血者は全国に分布し,関東甲信越での献血者が半数以上を占めた.原因血液の88.2%(30例)がHEV RNA陽性かつHEV抗体陰性で,多くはHEV感染初期と考えられた.分子系統解析の結果,原因HEV株の遺伝子型は3型が29例(90.6%),4型が3例(9.4%)で,それぞれ異なるクラスターに存在し,多様性に富むことが示された.</p><p>一方,輸血後感染34症例中少なくとも16例(47.1%)は免疫抑制状態にあった.多くは一過性急性肝炎であったが,確認できた半数(8例)でウイルス血症が6カ月以上持続した.臨床経過中の最大ALT値の中央値は631IU/<i>l</i>で,輸血による最少感染成立HEV RNA量は2.51log IUと推定された.輸血されたウイルス量や遺伝子型と,最大ALT値に相関は認められなかった.</p><p>HEV RNAスクリーニングの全国導入はHEV輸血感染対策として有効と考えられる.</p>
著者
川上 勝 古川 英光
出版者
一般社団法人 日本画像学会
雑誌
日本画像学会誌 (ISSN:13444425)
巻号頁・発行日
vol.58, no.4, pp.434-440, 2019-08-10 (Released:2019-08-10)
参考文献数
8

3Dプリンタは製造業において試作の手段だけでなく,立体造形を活かした独自の製法として発展しようとしている.食品3Dプリンタも,食品の開発という点で大きな可能性を秘めているが,現時点では食材の吐出技術の制限があるため,まだ発展初期の分野である.食品3Dプリンタの主な利点は,食品のカスタマイズ性,オンデマンド生産性と,複雑な形状を内部,外部に造形できる点である.我々は介護食の開発に食品3Dプリンタを応用している.柔らかい介護食は3Dプリントの食材として適しており,さらに複数のノズルを用いて,食品の内部に味や硬さなどの変化をつける技術を開発している.従来の食品の再現だけでなく,斬新な食品の開発に食品3Dプリンタが応用されることを期待する.
著者
嶋村 裕樹 白石 洋一 茂木 和弘 小林 康弘 古賀 誉大 中本 英治 内田 潤 東籐 隆志
出版者
自動制御連合講演会
雑誌
自動制御連合講演会講演論文集 第57回自動制御連合講演会
巻号頁・発行日
pp.1311-1316, 2014 (Released:2016-03-02)

組込みシステムの設計においてモデルベース開発手法を適用するには,部品の高精度なモデル化が必要である.我々は,超小型モビリティに実際に使用するモータのパラメータを測定し,電磁界シミュレータによりモータのモデルを作成した.本発表では,まずモデリングの詳細について報告し,さらにHILS環境におけるモータモデルの検証結果について報告する.