著者
古郡 規雄 下田 和孝
出版者
獨協医学会
雑誌
Dokkyo Journal of Medical Sciences (ISSN:03855023)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.259-265, 2020-10-25

パーソナリティとは,個人の感情,認識,欲望,行動のパターンにおける一貫性と一貫性を説明するために使用される抽象化されたものである.近年,ビッグ・ファイブ理論の一般的普及や,行動遺伝学,神経生物学等の発展を背景にして,パーソナリティに対する関心が高まっている.次元論的人格理論のうち代表的なものとしては,Cloninger による7次元モデルやCosta & McCrae によるビッグ・ファイブ理論がある.近年の分子遺伝学の進歩によりパーソナリティに関与する遺伝子は数多く,一つ一つの効果は小さいと結論づけられている.本稿では7次元モデルとビッグ・ファイブ理論を紹介し,過去に我々が行った研究ではドパミンDRD4遺伝子多型は新規性追求と血液型ABO 遺伝子多型が固執に影響を及ぼしていた.今後は,脳画像研究や神経生理学的検証でさらなる確認試験が必要となる.
著者
古田 一人
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会誌 (ISSN:13405551)
巻号頁・発行日
vol.134, no.11, pp.754-757, 2014

ナトリウム硫黄電池の技術動向 古田 一人
著者
岩崎 亘 古川 徹生
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第31回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.444-447, 2015 (Released:2016-02-26)

テンソルSOMは関係データから複数のマップを同時に生成する.テンソルSOMを用いることにより,高次データを可視化することができる.本発表ではテンソルSOMのアルゴリズムを述べ,テンソルSOMによる可視化手法を紹介する.
著者
古賀 正史 村井 潤 曽我 純子 斎藤 博
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.56, no.11, pp.841-848, 2013

異常ヘモグロビンはHbA1cが異常値を示すために血糖コントロール状態の判断を誤る危険性がある.今回,人間ドック受診者でHbA1c(NGSP値)の異常低値(4.2 %未満)を契機に発見した異常ヘモグロビンの5例を報告する.HPLC法で測定したHbA1c(HPLC-HbA1c)の異常低値例に対して,グリコアルブミン(GA)および免疫法によるHbA1c(IA-HbA1c)を測定した.HPLC-HbA1cがGAおよびIA-HbA1cと乖離した非糖尿病の5例全員に<i>β</i>鎖グロビンのヘテロ変異(Hb Shizuoka 1例,Hb Moriguchi 2例,Hb G-Szuhu 2例)を認めた.HPLC-HbA1cが異常低値を呈し,GAおよびIA-HbA1cとの乖離を認めれば,異常ヘモグロビンが強く疑われる.HPLC-HbA1cが異常低値を示す例に対して我々が用いている診断のためのフローチャートを併せて提示する.
著者
古川 智一 中野 博 平山 健司 棚橋 徳成 吉原 一文 須藤 信行 久保 千春
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.51, no.9, pp.790-798, 2011
参考文献数
51
被引用文献数
1

閉塞性睡眠時無呼吸(obstructive sleep apnea:OSA)は,のちに患者であることが判明した新幹線運転士の居眠り運転にみられるように,その社会的インパクトから最近注目されるようになった.また,OSAと合併症である高血圧,心血管障害,脳卒中との関連についても,多くの研究結果から明らかにされてきている.OSAの主症状であり日常的によくみられるいびきは,いびき症者のみならずベッドパートナーの睡眠も妨げるため重要な問題である.質問紙を用いた主観的ないびきと心血管障害との関連が過去の疫学研究によって報告されているが,そのいびきはOSAの代理指標とされ,OSAのないいびき症の臨床的意義についてはあまり注目されていなかった.しかし,最近の研究でいびきがOSAとは独立して眠気や血圧上昇に関与することが示唆されており,今後その臨床的意義について明らかにされることが望まれる.
著者
古賀 俊介 吉留 忠史 河原崎 徳之
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
ロボティクス・メカトロニクス講演会講演概要集 2010 (ISSN:24243124)
巻号頁・発行日
pp._2A1-D28_1-_2A1-D28_4, 2010 (Released:2017-06-19)

This paper proposes the method to analyze the musical intervals from recorded musical data by using FFT. We aim to build a system that teaches songs to a robot. Our method was able to reproduce a recorded monotonous song by Beep sound as a result to transform the song into frequency every 50msec. As a result of the experimentation of frequency analysis with the monotonous music and the song of voice synthesis, the small error was measured to sounds of more than 145[Hz].
著者
山田 忠比古 後田 澄夫 近藤 芳孝
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌A(基礎・材料・共通部門誌) (ISSN:03854205)
巻号頁・発行日
vol.114, no.6, pp.459-466, 1994
被引用文献数
1

Luminosity of wire corona has been observed by the technique of the computed tomography. The light output from wirecorona has been compared with the calculated result. Spatial distributions of space-charge and current density of each type ofcharges carrier in a corona field has been also determined by computing the ionization and attachment process under the Deutschassumption and compared with experimental results.<br>The calculated results along the symmetry axis of the electrodes show very good agreement with measurements.Unfortunately, there is a slight difference between the experimental results and those of the calculation under the Deutschassumption in the distribution of luminosity.
著者
田中和幸 河原好孝 古市昌一
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.555-556, 2014-03-11

2011年に発生した東日本大震災では,津波による被害者の数が膨大であった.災害時,多くの避難民はどこに避難すれば良いのか判断することが困難である.そこで,本研究では地震や災害発生時に避難民が効率良く逃げることのできるような方法を,地方自治体等の担当者が検討するために用いるツールとして,災害シミュレーションシステム(Agent for Disaster Simulation System,以下ADSSと称す)の構築を提案する.ADSSでは避難民をエージェントとして再現し,国土地理院の数値地図25000を用いるとともに,既存のハザードマップを入力として用い,各条件の違いによる避難民の被害度の違いを結果として得ることができる.
著者
古井 景
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.59, no.2, pp.137-143, 2019 (Released:2019-03-01)
参考文献数
4

公認心理師法第42条第2項において, 公認心理師は主治の医師の指示を受けなければならないとされている. その一方で, 公認心理師の業務は診療補助行為ではないとされている. 医療領域における公認心理師の位置づけについては, さまざまな課題が残されており, 今後解決していかなければならない. 近年, bio-psycho-social modelが重視されてきており, 公認心理師がbioとsocialのつなぎ役を担うことになろう. 本論では, 医療に関わる公認心理師 (医療心理士) の位置づけについて整理し, 今後の役割について, 私見を述べた.
著者
古松 弥生 岡田 宣子 松山 容子 有馬 澄子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.40, no.10, pp.919-925, 1989 (Released:2010-03-10)
参考文献数
7
被引用文献数
2

成人女子の体幹の形状特性を, 年齢的変化に着目しながら類型的に把握することを目的としている。工技院の体格調査資料 (484名) を用いて主成分分析を行うことにより, 主成分を代表する計測項目を選定し, クラスター分析を行い体型の類型化を試みた.1) 得られた主成分 (Table1) は第1主成分としてはサイズファクター, 第2主成分としては体幹部の厚みに対する肩部の幅のプロポーション, 第3主成分としては体幹の丈と肩部の幅のプロポーション, 第4主成分としては肩部の傾斜度, 第5主成分としては体幹上部の丈と下部の丈とのプロポーションと解釈された.形態特徴を表すこれらの主成分は年齢が加わってもあまり変化しない.しかし, 主成分へのかかわりは年齢により相違すると考えられる.2) 計測項目・示数項目の検討から, 体幹の厚みを表す腰部や胸部の矢状径, および体幹の太さを表す胸囲・胴囲などの周径項目は, 加齢とともに増加傾向を示し, 体幹の厚み・太さが著しく増加し, 腰囲/胴囲・腹囲/胴囲などの年齢的変化 (Fig.1, Table4) から, ずん胴型へ移行していることが確認された.3) 体幹の形状の情報を表す主成分に強いかかわりをもつ項目として, 胸囲・背肩幅・背丈・B.N.P.-W.L.・W.L-座面・肩傾斜の6項目を選定し, クラスター分析により体型の類型化を行った.その結果12個のクラスターが得られ, 年齢グループ別の分析でもほぼ同様なクラスターが得られた (Fig.2, Fig.4) ことから, クラスターそれぞれは体型の個体差を表す類型であると判断される.一方, 各クラスターの身体部位の計測値 (Table5) や出現率 (Fig.3) には年齢の影響がみられた.これらは, 成人期においては体型の個体的特徴は年齢を越えて持続すること, しかし年齢の影響は同一類型でも具体的なサイズや寸法を変化させ, さらに各類型の出現頻度の変化を引き起こしていることを明示するものである.
著者
古閑 美奈子 藤井 まさ子
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.68, no.5, pp.320-330, 2021-05-15 (Released:2021-06-03)
参考文献数
31

目的 本研究では,食品群の中でもっとも食塩摂取量が多い調味料に注目し,調味料を使用した料理の摂取状況を明らかにすることを目的とした。方法 平成26年山梨県民栄養調査で得られた20歳以上の503人のデータを用いた。食塩を含む調味料の摂取状況については,調査票の内容に基づき使用頻度の多いしょうゆ,塩,味噌,めんつゆ,ケチャップ,ソース,マヨネーズ,顆粒和風だし,固形ブイヨン,中華だし,ドレッシング,ルウの12種類を抽出し,食塩摂取源調味料とした。調味料の食塩摂取量は,世帯の総摂取量,案分比率より個人ごとの調味料の摂取量を算出し,日本食品成分表を使用して食塩量を求めた。料理区分は,ご飯類,めん類,汁物類,焼き物類,炒め物・揚げ物類,煮物類,和え物類,その他の8区分に分類した。朝食・昼食・夕食別の料理ごとの食塩摂取源調味料の摂取者割合および寄与率を算出した。また,年齢階級と料理ごとの食塩摂取源調味料の摂取者割合の関連,料理ごとの食塩摂取源調味料からの食塩摂取量の関連を検討した。結果 1日の食事で食塩摂取源調味料を摂取する者の割合は,しょうゆ86.3%,塩84.5%,味噌73.4%,顆粒和風だし69.6%であった。食塩摂取源調味料を使用した料理を摂取する者の割合は,和え物類84.5%,汁物類74.2%,焼き物類67.0%,煮物類67.0%であった。料理ごとの調味料摂取をみると,汁物類に味噌を使用する摂取者割合は67.8%であった。年齢階級と料理別の食塩摂取源調味料の摂取者割合の関連については,汁物類および和え物類は,年齢階級が上がるにつれ,摂取する者の割合が有意に増加した(P<0.001)。炒め物・揚げ物類および焼き物類は,年齢階級が上がるにつれ,摂取する者の割合が有意に減少した(P<0.001, P=0.028)。年齢階級と料理ごとの食塩摂取源調味料からの食塩摂取量との関連は,年齢階級が上がるにつれ,和え物類からの食塩摂取量が有意に増加している(P=0.008)一方,炒め物・揚げ物類からの食塩摂取量は年齢階級が上がるにつれ有意に減少していた(P<0.001)。結論 本県において,食塩摂取源となる主な調味料を摂取する者の割合について年齢階級別にみると,汁物類,和え物類は年齢が上がるほど有意に増加した。一方で,焼き物類,炒め物・揚げ物類は若年者の摂取が多かった。年齢別に食塩摂取源調味料の摂取に違いがあることを踏まえて,調味料の使用量を減らす啓発をすることが重要であることが示唆された。