著者
佐々木 哲朗 堀越 和夫
出版者
首都大学東京
雑誌
小笠原研究 (ISSN:03868176)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.155-171, 2008-03

南硫黄島周辺海域において、貝類、甲殻類および魚類の動物相調査を行った。同定作業は継続中であるが、現在までに27科53種の貝類、4科9種の甲殻類、22科63種の魚類を確認した。確認種は南硫黄島からの新記録種を多数含むが、多くは小笠原群島にも分布する種で占められていた。
著者
堀江 良典
出版者
社団法人日本経営工学会
雑誌
日本経営工学会誌 (ISSN:03864812)
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.225-231, 1995-08-15
被引用文献数
1

本研究はVDT作業の休憩時間の過ごし方を主題として実験的に検討した.主作業として一位数検索・加算作業を負荷し, 一連続作業時間は60分, 休憩は15分とした.休憩時間の過ごし方は15分間閉眼安静, 5分間の肉体作業(ハーバード・ステップテスト)負荷, 10分間の精神作業(労研性能検査 : 図形分割)負荷の3条件とし, 全作業時間120分, 作業前安静5分, 作業後安静10分である.被験者は視覚, 聴覚, 筋骨格系の健康正常な男子大学生8名である.測定項目は心搏数, CFF値, 作業量, 聴覚信号弁別, 自覚症状調査, 物理的環境条件などである.結果は開眼安静といった消極的対応より, 肉体的な負荷を課すことによって大脳皮質に刺激を与え生体の活性化をはかる休憩時間の過ごし方のほうが.心身諸反応, 作業能率などの観点から有効であることが認められた.また主作業と異なる精神作業を負荷することも効果が認められた.
著者
堀内 貴司 千葉 靖伸 浜本 武 宇津呂 武仁
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLC, 言語理解とコミュニケーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.200, pp.93-100, 2002-07-09

本論文では,WWW上の報道記事サイト等から日本語および英語など,異なった言語で書かれた文書を収集し,多種多様な分野について,分野固有の固有名詞(固有表現)や事象・言い回しなどの訳語対応を半自動的に獲得する枠組を提案する.特に本論文では,言語を横断して内容的に関連した日英報道記事を収集する手法について述べ,さらに,言語横断関連報道記事検索により自動収集された日英関連記事対から,半自動的に訳語対応を獲得する手法を提案する.評価実験においては,評価用記事集合に対して言語横断関連報道記事検索の性能を評価した後,言語横断関連報道記事検索の性能と訳語対応獲得の性能の相関について分析した結果について詳しく述べる.
著者
小田 光宏 堀川 照代 間部 豊 庭井 史絵 仲村 拓真
出版者
青山学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

学校図書館職員(司書教諭,学校司書)に求められる技能(知識・技術)に対して,資格教育の内容が十分であるかどうか,また,資格教育で扱われる内容は,求められている技能と乖離していないどうかを解明する研究を実施した。具体的には,資格教育で使用されるテキストブックの分析,資格教育の担当者への聴取調査,司書教諭への聴取調査,学校司書への聴取調査行い,結果を統合的に分析した。結論として, 司書教諭に求められる技能は,資格教育で獲得できるものの一部に乖離が見られること,また,学校司書に求められる技能は,資格教育において不足するものがあり,乖離が大きいことを導き出し,得られた示唆についての意義を検討した。
著者
堀田正敦 編
出版者
巻号頁・発行日
vol.[119],

2 0 0 0 IR 松と竹

著者
堀 正一
出版者
日本幼稚園協會
雑誌
幼兒の教育
巻号頁・発行日
vol.39, no.12, pp.9-11, 1939-12
著者
堀口 司 大岡 幸裕 小倉 伸夫 飯高 陽介
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物学会研究発表会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.19, pp.189-189, 2008

近年、廃棄物最終処分場浸出水から1,4-ジオキサンが検出されたとの報告がされており、廃棄物焼却施設からの焼却灰が起源として指摘されている。廃棄物の適正処理が確保されていなければ、1,4-ジオキサンの環境への拡散を引き起こす原因となる。そのため、当社の焼却施設から排出される燃え殻、脱水汚泥、処理排水、排ガス中の1,4-ジオキサンを測定・推定し、廃棄物としての移動量および環境への排出量について調査を行った。 当社の焼却施設から排出される燃え殻・脱水汚泥の溶出液、処理排水において検出下限値の5μg/lを下回った。また、排ガス中の1,4-ジオキサン量は洗浄排水の濃度より推定し、洗浄排水において検出下限値の5μg/lを下回った。このことから、今回の調査では、1,4-ジオキサンの移動および環境への排出はほとんどなかったと言える。適正な処理条件が確保されていれば、産業廃棄物焼却施設から一般環境への移動は極めて小さいことが確認された。
著者
夏堀 摂
出版者
日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.11-22, 2001-11-30
被引用文献数
7

本研究の目的は、障害種別による母親の障害受容過程の差異を検討することである。対象者は、自閉症児の母親55名とダウン症児の母親17名。調査は質問紙法を用い、選択方式および自由記述方式で回想法により回答を求めた。その結果、以下の点が明らかになった。(1)種別によって、障害の疑い、診断、療育開始の時期、心理的混乱がもたらされる時期に有意差が認められた。(2)受容までに要する時間は、ダウン症群に比べ自閉症群の方が有意に長かった。(3)障害種別間で有意な関連が認められた7つの変数は、診断の困難さに関係している変数であった。(4)自閉症児の母親の心理的反応には、障害の疑いから診断までの第一次反応と診断後に生じる第二次反応があった。診断が確定され障害認識に至っていても新たな問題の生起によって、母親の障害受容は阻害されていた。
著者
堀田正敦 編
出版者
巻号頁・発行日
vol.[216],
著者
島田 明男 バリ ゲローフィ 堀 敦史 石川 裕
雑誌
研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)
巻号頁・発行日
vol.2012-HPC-135, no.3, pp.1-8, 2012-07-25

エクサスケールのスーパーコンピュータ実現に向けてメニーコアアーキテクチャが注目されている.メニーコア環境では,ノード内の計算処理の並列化が重要となる.本研究では,マルチプロセス型並列アプリケーションにおいて,低コストなプロセス間通信を実現するためのプロセスモデルとして,Partitioned Virtual Address Space (PVAS) を提案する.PVAS を用いることで,プロセス間通信で発生するコストを低減し,従来よりも効率的なノード内並列化を実現することができる.PVAS のプロセス間通信を利用する MPI 通信を実装し,評価したところ,通信のレイテンシとスループットを大幅に改善可能であることが分かり,本提案の有効性を確認することができた.
著者
堀田正敦 編
出版者
巻号頁・発行日
vol.[268],
著者
堀井 郁夫
出版者
一般社団法人 レギュラトリーサイエンス学会
雑誌
レギュラトリーサイエンス学会誌 (ISSN:21857113)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.71-79, 2016 (Released:2016-02-05)
参考文献数
12

創薬早期における臨床開発候補化合物選択時に, 動物実験データからその結果のヒトへの外挿性について薬効と安全性を検索することは重要である. 一般的に, ヒト組織を利用した医薬品探索・開発研究には, 開発候補化合物のスクリーニングを目的として生体外モデル系の開発, 医薬としての標的の特定, 有効性・安全性に関わる標的の分布とその機能の検討などがなされている. 近年, この10年の医薬品治療において, 治療・改善がほぼ十分に見込まれる疾病に対して, いまだ不十分な疾病領域 (癌, 中枢神経系疾患など) があることが提示されてきている. 創薬におけるこれからの挑戦は, いまだ充足されていない疾病領域への対応であることが明白になってきた. 分子生物学の新しい進展に伴い, 遺伝子解析に関わる科学的・技術的向上がみられ, 病気・病因の理解度が高まってきた. その一環として, 以下に示すような事項の検索に基づく個別化医療への道が開かれ, 診断に基づく適確医療の方向へと進みつつある. ①病態の理解と医薬としての展開の可能性の検討. ②探索研究とその臨床応用時の両方に関わるバイオマーカーの探索・設定, 測定系開発およびそのバリデーション. ③臨床応用時の患者の層別化あるいは選択のための診断方法の開発とそのバリデーション. 最近の新薬創生の場では, その創薬戦略における新薬に対して「病気・病因に対する正しい標的か?, それに対応する正しい化合物が選択されているか?, 対応する正しい患者が選択されているか?」という疑問が投げかけられている. 医療の場でのこのような思索が, 従来型医療 (one-size-fits-all) から個別化医療 (personalized medicine) ・適確医療 (precision medicine) へと道を開けつつある.
著者
加藤 英寿 堀越 和夫 朱宮 丈晴 天野 和明 宗像 充 加藤 朗子 苅部 治紀 中野 秀人 可知 直毅
出版者
首都大学東京
雑誌
小笠原研究 (ISSN:03868176)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.1-29, 2008-03
被引用文献数
1

2007年6月、東京都環境局と首都大学東京は南硫黄島自然環境調査を実施した。南硫黄島で山頂部を含む上陸調査が行われたのは1982年以来25年ぶり、史上3回目である。その厳しく危険な自然環境故に、調査時の安全確保が最大の課題となったが、現地情報がほとんど無い中での計画立案はほとんど手探りの状態で、準備も困難を極めた。また貴重な手つかずの自然を守るため、調査隊が南硫黄島に外来生物を持ち込まない、そして南硫黄島の生物を持ち出して父島などに放さないための対策にも細心の注意を払った。幸いにして今回の調査では事故もなく、数多くの学術成果を得て帰ってくることができたが、調査隊が経験した困難・危険は、通常の調査では考えられないことばかりであった。よって今後の調査の参考となるように、今回の調査を改めて振り返り、準備段階から調査実施までの過程について、反省点も含めてできる限り詳細に記録した。