著者
高橋 義明 平川 篤 山本 直人 田中 美礼 浦 亜沙美 猪狩 和明 吉原 俊平 大塚 浩平
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.73, no.10, pp.585-589, 2020-10-20 (Released:2020-11-20)
参考文献数
7

近医にて汎血球減少を指摘された1歳2カ月齢,未去勢雄のトイ・プードルが紹介受診し,骨髄検査を含む各臨床検査により,特発性再生不良性貧血と診断した.プレドニゾロンとシクロスポリンによる免疫抑制療法と顆粒球コロニー刺激因子とエリスロポエチンによるサイトカイン療法を実施したところ,第32病日に寛解に導入することができた.その後,良好に推移し,第89病日にはプレドニゾロンを休薬し,第395病日現在,シクロスポリン単独投与により寛解を維持されている.
著者
町井 研士 岩井 浤 大塚 佑子 上田 雄幹 平野 紀夫
出版者
公益社団法人 日本実験動物学会
雑誌
Experimental Animals
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.251-255, 1988

ELISAによるラット血清中の抗コロナウイルス抗体検出のために, 唾液腺涙腺炎ウイルス (SDAV) TG株, パーカーのラットコロナウイルス (PCV) 8190株, 及びマウス肝炎ウイルス (MHV) S及びNuU株で作製した抗原の, 免疫血清及び自然感染血清との反応性を比較検討した。免疫血清についての検討では, SDAV及びPCV抗原は, 同種抗原に対する抗血清と最も高い反応性を示した。一方, MHV抗原はすべての抗血清と同程度の反応性を示し, また, MHV-Sの方がMHV-NuUより高い反応性を示した。数ヵ所のラット飼育集団由来の自然感染血清と各抗原との反応性は, SDAV, MHV-S, MHV-NuU, PCVという順に高い傾向を示し, SDAV陰性の血清で他の抗原に陽性のものは認められなかった。また, SDAV陽性の血清は, MHV-S, MHV-NuU, PCVの順に陽性率が低下する傾向がみられた。これらの結果より, ELISAによるラットのコロナウイルス抗体の検出にはSDAVおよびPCV抗原の使用が最適であるが, ウイルス株によってはMHV抗原も利用し得ることが示唆された。

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著者
大塚 泰一郎
出版者
CRYOGENICS AND SUPERCONDUCTIVITY SOCIETY OF JAPAN
雑誌
低温工学 (ISSN:03892441)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.134-143, 1999-04-25 (Released:2010-02-26)

The understanding of superconductivity has progressed in four stages. During the first period following the discovery of disappearance of electrical resistivity of mercury by Kamerlingh Onnes, attempts were made to understand superconductivity based only on zero resistance. The second period was initiated by the discovery of the Meissner effect. Based on new knowledge of the magnetic property of zero resistivity, phenomological theories were developed and new aspects of superconductivity were uncovered, culminating in the establishment of the BCS theory. The rediscovery of a second type of superconductivity together with flux quantization initiated the third period where fluxons play an active role. The fourth period, which is still in progress, was initiated by the discovery of oxides with dramatically high critical temperatures. All these activities were initiated by Kamerlingh Onnes' brilliant insight leading to the discovery of superconductivity.
著者
守重 比路美 大塚 喜人 戸口 明宏 平田 雅子 橋本 幸平 山田 智 古村 絵理 小栗 豊子
出版者
一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
雑誌
医学検査 (ISSN:09158669)
巻号頁・発行日
vol.63, no.1, pp.18-23, 2014-01-25 (Released:2015-02-26)
参考文献数
17

Drug resistant Pseudomonas aeruginosa is responsible for severe nosocomial infections, and combination therapy is needed. We studied antibiotic combination effects by “break-point checkerboard Plate (BC plate)” and disk diffusion susceptibility test against drug resistant P. aeruginosa. Thirty-three strains of multi-drug resistant P. aeruginosa (MDRP) and metallo β lactamase (MBL) produced P. aeruginosa collected from February 2010 to June 2012 were tested using BC plate ‘eiken’ (Eiken Chemical Co. Ltd, Tokyo, Japan) to evaluate the effect with combined antibiotics. The isolates have combined effect rather than single drug effect were tested using KB disk (Eiken Chemical Co. Ltd, Tokyo, Japan). As a result, there were higher zone of inhibition against some isolates for AMK/AZT, CL/AZT, CL/RFP and RFP/AZT, and the other isolates were not strong zone (≤0.5 mm). Therefore, disk diffusion susceptibility test for MDRP and MBL produced P. aeruginosa is able to determine antibiotic combination effects when it is recognized apparent zone.
著者
桑木 共之 山中 章弘 李 智 礒道 拓人 山下 哲 大塚 曜一郎 柏谷 英樹 宮田 紘平 田代 章悟 山口 蘭 石川 そでみ 桜井 武 加治屋 勝子 上村 裕一 二木 貴弘 Khairunnisa Novita Ikbar 有田 和徳 垣花 泰之
出版者
鹿児島大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2016-04-01

快情動は疾病予防や健康増進に有益であることが経験的に知られている。その脳内神経回路を明らかにすることによって、経験則に生物学的エビデンスを付与することが本研究の目的であった。快情動によってカタプレキシーを引き起こすことが知られているオレキシン欠損マウスを用い、カタプレキシー発作直前または同時に活性化される脳部位を網羅的に探索したところ、側坐核の活性化が顕著であることが明らかになった。今まで不明であった快情動を研究する際のターゲットとなる脳部位を絞り込むことができたが、健康増進との関連解明にまでは至らなかった。
著者
Fuller Lon L. 大塚 滋
出版者
東海大学
雑誌
東海法学 (ISSN:09134441)
巻号頁・発行日
no.18, pp.105-135, 1997-08
著者
西中川 駿 松元 光春 大塚 閏一 河口 貞徳
出版者
鹿児島大学
雑誌
鹿兒島大學農學部學術報告 (ISSN:04530845)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.147-157, 1983-03-15
被引用文献数
1

黒川洞穴出土の自然遺物, とくに哺乳類の骨を肉眼的ならびに計測学的に調査した.1.自然遺物の総重量は, 20455.5g(貝類を除く)で, そのうち哺乳類が全体の99%である.2.動物種や骨の種類を同定できたものは, 2059個の骨片で, それらはイノシシ, シカ, カモシカ, ツキノワグマ, オオカミ, イヌ, タヌキ, アナグマ, テン, イタチ, ノウサギ, ムササビ, モグラおよびサルの6目14種である.3.出土骨片数は, イノシシがもっとも多く(66%), ついでシカ(21%)であり, そのほかは13%である.オオカミ, ツキノワグマ, カモシカの出土は, 極めて貴重なものである.4.骨の形状は, 各動物ともに現生のものにほとんど類似し, また, 骨の大きさは, シカ, イノシシ, ノウサギで, 現生種より幾分大きい傾向を示した.5.以上の観察から, 縄文後期から晩期の鹿児島地方には, 少なくとも14種以上の哺乳類が生息していたことが伺われ, また, 縄文人がイノシシ, シカをよく狩猟し, 食べていたことが示唆された.
著者
大塚 閏一 豊満 義邦 西中川 駿
出版者
Japanese Association for Laboratory Animal Science
雑誌
Experimental Animals (ISSN:00075124)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.113-127, 1981

キュウシュウノウサギ (以下<I>Lepus</I>) , アマミノクロウサギ (以下<I>Pentalagus</I>) および家兎JW-NIBSの前肢骨・後肢骨を骨計測学的に検索した。<BR>1) 肩甲骨, 寛骨以外の四肢の各骨の長さは, 第一中手骨, 膝蓋骨, 前・後肢の末節骨を除いて, <I>Lepus</I>が最も大きく, ついでJW-NIBSで, <I>Pentalagus</I>が極端に小さい。<BR>2) 肩甲骨, 寛骨以外の四肢の各骨の幅は, 全般的に<I>Pentalagus</I>がやや人きい傾向を示し, <I>Lepus</I>とJW-NIBSの間には顕著な差異は認められない。.<BR>3) 四肢の各骨の関節面の面積は, 骨の長さとの比率でみると, <I>Pentalagus</I>が広い。<BR>4) <I>Pentalagus</I>の末節骨の長さおよび中節骨との関節面の幅は, 最も大きく, 強大で, また, 内側の指または趾列が外側よりも大きい。 JW-NIBSの末節骨は幅狭く, 弱小である。<BR>5) <I>Lepus</I>およびJW-NIBSの寛骨の幅は, 雌が雄よりも明らかに大きいが, <I>Pentalagus</I>ではこの差異は明確ではない。
著者
西中川 駿 松元 光春 大塚 閏一 河口 貞徳
出版者
鹿児島大学
雑誌
鹿兒島大學農學部學術報告 (ISSN:04530845)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.83-93, 1984-03-15

高橋貝塚出土の自然遺物, とくに陸棲哺乳類の骨を肉眼的ならびに計測学的に調査した.1.自然遺物の総重量は, 40963,0gで, そのうち, 陸棲哺乳類が全体の85.7%を占める.2.動物種や骨の種類を同定できたものは, 2811個の骨片で, それらはサル, ノウサギ, イヌ, タヌキ, アナグマ, テン, イノシシ, シカ, ウシ, ウマの5目10種である.3,出土骨片数は, イノシシでもっとも多く(60)%, ついでシカ(37%)であり, そのほかはわずか3%である, 4.骨の形状は, 各動物ともに現生のものにほとんど類似し, また, 骨の大きさは, シカ, イノシシ, ノウサギで, 現生種より幾分大きい傾向を示す.5.以上の観察から, 高橋貝塚を遺した人々は, イノシシ, シカをよく狩猟し, 食料としていたことが示唆された.
著者
西中川 駿 大塚 閏一 林田 重幸
出版者
鹿児島大学
雑誌
鹿兒島大學農學部學術報告 (ISSN:04530845)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.91-98, 1966-03-14

家畜の乳房血管系の研究として, さきに山羊28例の乳房血管分布について報告したが, 今回は乳牛(Holstein)14例の乳房血管分布を肉眼的に精査し, その走行および分岐状態を明らかにした.1.乳房に分布する動脈はA.pudenda ext.とA.perinealisがある.しかしこのA.perinealisの乳房実質への分布はほとんどみられなく, 乳房後部および乳鏡の皮膚に分布し, 乳房上リンパ節枝からの分枝と吻合する.A.pudenda ext.は一般に, A.subcutanea abdominisを分岐して, A.mammariaになると記されているが, 検索した乳房全例ともこのA.subcutanea abdominisはA.mammaria cranialisの移行枝としてみられた.2.A.mammariaは後乳区の乳房基底部で乳房実質に入り, 直ちにA.mammaria cranialisとA.mammaria caudalisとに分かれる.A.mammaria cranialisは後乳区の実質と後乳頭に達する枝を分け, さらに前乳区実質および前乳頭に分布する内側乳腺動脈を分けて, A.subcutanea abdominisに移行する.A.mammaria caudalisは乳房上リンパ節へ枝を分け, 後乳区実質に広く分布して, 後乳頭に達する.前後の乳区間の動脈吻合枝として, A.mammaria cranialisからの後乳頭枝がみられ, 左右乳区間には内側乳腺動脈からの分枝と乳房上リンパ節枝からの分枝がみられた.3.A.mammariaからの枝の分かれ方に4つのTypeがあり, そのTypeと出現頻度についてはFig.5に示した.4.静脈はおおよそ動脈に随伴して走り, 外径は同名の動脈の約2〜3倍の大きさで, 乳房基底面および腹面では左右の静脈が連絡し, いわゆる静脈輪を形成している.5.従来, 血液の流出する径路にはV.pudenda ext., V.subcutanea abdominisおよびV.perinealisの3つの径路があると記されている.しかし, 静脈弁の位置と構造からして, V.perinealisは乳房から血液の流れ去る径路とはならず, むしろ乳鏡付近でこの静脈に入つた血液は乳房に向い, 会陰静脈吻合枝, V.mammaria caudalisを通り, V.pudenda ext.へ流れると考えられ, また乳房を環流した血液はV.subcutanea abdominisよりもV.pudenda ext.へ流れ去るものが多いと考えられる.
著者
西中川 駿 松元 光春 大塚 閏一 出口 浩
出版者
鹿児島大学
雑誌
鹿兒島大學農學部學術報告 (ISSN:04530845)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.19-27, 1992-03-30

縄文後期の草野貝塚出土の哺乳類の骨を肉眼的および計測学的に検索し, 動物種や骨の種類を明らかにした.1.自然遺物の総重量は, 157.843kg(貝類を除く)で, そのうち哺乳類が152.983kgで, 全体の96.9%を占めている.2.哺乳類の種や骨の種類を同定できたものは, 16,323個の骨片で, それらはニホンザル, ムササビ, ネズミ, ノウサギ, オオカミ, イヌ, タヌキ, アナグマ, カワウソ, テン, イタチ, イノシシ, シカ, カモシカ, イルカおよびクジラの6目16種である.これらのうちイノシシ(11,590個), シカ(4,155個)が全体の96.5%を占める.3.骨の形状は, 各動物ともに現生のものとほとんど差はないが, 大きさは出土骨の方が幾分大きい.4.以上の観察から, 草野貝塚を遺した人々は, イノシシ, シカを中心に狩猟していたことが示唆され, また, オオカミ, カワウソなどの出土は, 当時の動物相を知る上に貴重な資料である.
著者
西中川 駿 臂 博美 松元 光春 大塚 閏一 中島 哲郎
出版者
鹿児島大学
雑誌
鹿兒島大學農學部學術報告 (ISSN:04530845)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.105-113, 1987-03-16
被引用文献数
1

縄文後期の麦之浦貝塚出土の自然遺物, とくに哺乳類の出土骨を肉眼的ならびに計測学的に調査した.1.自然遺物の総重量は, 72,174.2g(貝類を除く)で, そのうち哺乳類が99%を占めている.2.哺乳類の種や骨の種類を同定できたものは, 3,865個の骨片で, それらはニホンザル, ムササビ, ネズミ, ノウサギ, ツキノワグマ, オオカミ, イヌ, タヌキ, アナグマ, カワウソ, テン, イタチ, アシカ, イノシシ, シカ, カモシカ, ウマ, イルカおよびクジラの7目19種である.これらのうち, 出土骨片数の多いものは, イノシシ(2,414個), シカ(1,310個)で全体の89%を占め, ほかのものはわずか11%である.3.骨の形状は, 各動物ともに現生のものとほとんど差異はなく, また, 骨の大きさは, イノシシ, シカ, タヌキ, アナグマ, ノウサギで, 現生のものより大きい.4.以上の観察から, 麦之浦貝塚を遺した人々は, イノシシ, シカを中心に狩猟していたことが示唆され, また, オオカミ, ツキノワグマ, カワウソなどの出土例は, 動物地理学上貴重な資料となるであろう.
著者
大塚 閏一 山入端 正徳 西中川 駿
出版者
鹿児島大学
雑誌
鹿兒島大學農學部學術報告 (ISSN:04530845)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.277-281, 1973-03-24

1)ラットの耳下腺, 下顎腺および単孔舌下腺について, 血管分布密度を組織切片一定面積中の血管断端数で検討した.2)血管分布密度は耳下腺が最も高く, 下顎腺がこれにつぎ, 単孔舌下腺が最も低かった.3)下顎腺においては, 雌の血管分布密度が雄よりも高かった.
著者
松元 光春 西中川 駿 九郎丸 正道 林 良博 大塚 閏一
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
日本獣医学雑誌 (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.54, no.5, pp.937-943, 1992-10-15
被引用文献数
6

妊娠および泌乳期のマウス乳腺における毛細血管の微細構築の変化を血管鋳型で走査電顕により, また微細構造の変化を透過電顕および形態計測を用いて検索した. 血管鋳型の走査電顕観察では, 妊娠に伴って導管周囲の毛細血管叢から盛んに血管が新生され, 分岐と吻合を繰り返しながら, 導管や腺胞を密に取り囲み, 籠状の構築を形成していた. 泌乳期でもこの血管構築は維持され, しかも毛細血管は蛇行していた. 透過電顕観察と形態計測学的検索から, 内皮細胞内の飲小胞の密度は妊娠18日目から泌乳5日目に処女期の約2倍に, さらに泌乳10〜20日目には3倍に増加し, 離乳期に漸減した. 辺縁ヒダや微絨毛様突起の長さは妊娠に伴って漸増し, 泌乳5〜15日目に最大となり, その後漸減した. また, 毛細血管は妊娠末期から泌乳期にかけて壁が薄く, しかも腺胞に極めて接近していた. さらに腺胞の上皮細胞では, 泌乳期に基底陥入がよく発達していた. これらの所見から, 乳腺の毛細血管ほ乳汁産生に必要な物質の輸送に重要な役割を果たしていることが示唆された.
著者
西中川 駿 松元 光春 鈴木 秀作 大塚 閏一 河口 貞徳
出版者
鹿児島大学
雑誌
鹿兒島大學農學部學術報告 (ISSN:04530845)
巻号頁・発行日
vol.32, pp.157-166, 1982-03-19

南九州の古代にどのような動物が生息し, また, 古代人がどのような動物を狩猟し食していたか, さらには現生種との間に骨学的差異があるかなどを知る目的で, 今回は鹿児島県片野洞穴出土の哺乳類, 鳥類の骨を肉眼的ならびに計測学的に調査した.1.自然遺物は, 縄文後期から晩期の土器と共に出土し, 総出土量約10547gで, そのうち哺乳類が7204g(68%)で, 鳥類はわずか0.8gであり, その他貝類などであった.2.動物種や骨の種類を同定出来たものは, 773骨片で, それらはイノシシ, シカ, ツキノワグマ, イヌ, タヌキ, アナグマ, ノウサギ, ムササビ, サルおよびキジの6目10種であった.3.動物別出土骨片数をみると, イノシシが最も多く(53%), ついでシカ(38%)であり, その他の動物はそれぞれ2〜5%にすぎなかった.ツキノワグマの出土は貴重なものであり, 最大長186mmで, 両骨端の欠如していることから若い個体と推定した.4.骨の形状は, 各動物共に現生のものにほとんど類似し, また, 骨の大きさはシカ, ノウサギで現生種より幾分大きい傾向を示した.5.以上の観察から, 縄文後期から晩期の鹿児島県大隅地方には, 少なくとも6目10種以上の動物が生息していたことが伺われ, また, 古代人がイノシシ, シカをよく狩猟し, 食べていたことが示唆された.