著者
原 昌道 大塚 謙一
出版者
公益社団法人日本生物工学会
雑誌
醗酵工學雑誌 (ISSN:03675963)
巻号頁・発行日
vol.45, no.2, pp.137-144, 1967

Using malic adapted bacterial cells, the various conditions that induce malo-lactic fermentatzion (MLF) in grape juice, apple juice and wine sterilized with diethylpyrocarbonate (DEPC), were studied.1. DEPC showed inhibitory action against MLF with malic adapted cells of Leuc. mesenteroides at a concentration higher than 200 ppm.2. The rate of MLF in the grape juice, the grape juice containing 250 ppm of DEPC and wine was more rapid with Leuc. sp. than with other lactic acid bacteria strains.3. SO_2 extremely inhibited MLF as shown in a previous paper, but the inhibition was not influenced with DEPC.4. Yeasts in grape juice or wine under SO_2-free conditions were killed completely at above 70ppm of DEPC, but DEPC had no effect on the prevention of browning of grape and apple juice or wine.5. MLF and microbicidal action of DEPC were not influenced by sodium erithorbate (antioxidant).6. From the above results, the appropriate methods of wine and cider making using malic adapted cells are suggested as follows.a) To grape juice or apple juce containing sodium erithorbate (SO_2-free), DEPC (about 200 ppm) should be added to kill microorganism in juice. After an hour, the washed malic-adapted cells (about 10^7/ml) should be added to the juice. This should be kept at 10℃ and allowed to undergo MLF without occuring alcohol fermentation with wild type yeast. When malic acid is decomposed completely, SO_2 (100 ppm) should be added to the grape or apple must and the starter (pure culture of wine yeast, OC No. 2) inoculated. And then this must should be allowed to undergo alcoholic fermentation with the purely cultured yeast at 15℃.b) To wine or cider containing a small amount of SO_2 (20 ppm or less) should be added sodiume erithorbate (about 200 ppm) and DEPC (about 150 ppm). After an hour, the washed malic adapted cells should be added to the DEPC treated wine or cider. Incubations should be carried out at 15℃ for 4〜7 days, and then add SO_2 (about 100 ppm) after complete decomposition of malic acid in order to store safely the resultant wine or cider for long periods.
著者
堀中 真子 大類 方巳 芳賀 とし 瀬田 斉 久内 徹 渡辺 菜穂美 大塚 幸男 原 美佳子 石田 基雄 島田 忠人 寺野 彰
出版者
JAPAN SOCIETY OF NINGEN DOCK
雑誌
健康医学 : 日本人間ドック学会誌 (ISSN:09140328)
巻号頁・発行日
vol.12, no.3, pp.249-254, 1997-10-30
被引用文献数
1

1991年8月から1992年3月までに人間ドックを受診した286名を対象として,血清H.pylori抗体(IgG抗体)と血清ペプシノゲンを測定して検討した。同抗体の陽性率は,全年齢層では69%であった。同抗体陽性群は,同抗体陰性群に比べて,有意に血清ペプシノゲンII値が高く,有意にペプシノゲンI/II比が低かった。さらに同抗体価が上昇するに従い,ペプシノゲンII値は増加傾向,ペプシノゲンI/II比は減少傾向が認められた。
著者
西中川 駿 鈴木 秀作 大塚 閏一
出版者
鹿児島大学
雑誌
鹿兒島大學農學部學術報告 (ISSN:04530845)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.79-86, 1980-03-19

絶食がマウスの乳腺組織, 特に実質および脂肪組織と血管分布に如何なる影響を与えるかを検索するために, ICR-JCL雌マウスを用い, 処女(102例)および泌乳期(74例)の乳腺について観察した.検索方法は前報と同様である.1.成熟処女マウスの絶食後の体重は, 5日で約9gの減少がみられ, 乳腺および卵巣の重量は, 90日齢無処置のものの約1/3,1/2の重さであった.絶食1日目の乳腺の構造と血管分布は, 無処置のものと大差はなかった.絶食2日の乳腺は, 間質のunilocular脂肪細胞の一部に退行がみられ, これらに分布する血管に縮れがみえはじめた.3日では, 脂肪細胞の大きさや量は減少し, 血管は2日のものより退縮していた.4日の乳腺脂肪組織は, 脂質の消失により, 多くの腺様細胞からなり, 血管も著しく縮れていた.5日間の絶食では, 脂肪細胞の顕著な退化とbudや導管の部分的な退行によって, 乳腺域はせばめられ, また, 血管分布の密度も低く, 絶食4日のものより著しく縮れていた.2.泌乳マウスの絶食後の体重は, 6日で, 無処置のものより約13gの減少がみられ, 乳腺および卵巣の重量は, 無処置の約1/3,1/2の重さであった.絶食1日の乳腺構造は, 無処置のものと比べ, ほとんど差はなかった, 2日では, 乳腺実質の腺胞に崩壊がみられ, 脂肪細胞の出現もみられたが, 無処置のものより少なかった.絶食3日の腺胞は, 不規則な崩壊を示し, また, unilocular脂肪細胞の出現は2日のものより多くみられた.これらに分布する血管には縮れが生じていた.4日では, 腺胞の崩壊は著しく, 腺腔はみられなく, また, 脂肪細胞は完全に消失し, 血管分布密度も低く, 縮れていた.絶食5,6日では, 腺胞は退化上皮の塊としてみられ, また, 導管や小葉の周囲には, 結合組織の増加がみられた.これらに分布する血管は著しく退縮していた.3.以上の観察から, 処女期での絶食は, 脂肪組織とその血管分布に退縮を起こさせ, 泌乳期では, 腺胞の不規則な崩壊, 脂肪細胞の出現阻止ならびにその血管に退縮を起こすことが示唆された.
著者
大塚 彌之助
出版者
日本地質学会
雑誌
地質學雜誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.44, no.529, pp.939-946, 1937-10

クズガヤヒ即ちDiodora屬に屬する種は從來日本からの次の8種が報告されてゐる。D.,funiculata (REEVE), D.,sieboldii (REEVE), D.,ticaonica (REEVE), D.,mus (REEVE), D.,tanneri (VERRILL), D.,crucifera (PILSBRY), D.,elaborata (SOWERBY), D humilis (YOKOYAMA)., 此等の種中ticaonicaが淡路で採集されぬこと, 日本のfuniculataとtanneriと稱するものが原のものと異ることが述べてある。日本のfuniculataにはsuprapunicea, 同じくtanneriにはyokoyamai及びyokoyamai kosibensisを新に命名した。大部分Upper Pliocene以後に生き, crucifera, humilis, yokoyamai kosibensisのみが鮮新世にも生きてゐた。
著者
金井 秀作 大塚 彰 沖 貞明 佐々木 由利子 岡林 浩二 安棟 恵 吉岡 幸浩
出版者
県立広島大学
雑誌
広島県立保健福祉大学誌人間と科学 (ISSN:13463217)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.39-46, 2004-03

三原市および周辺地域 (2市, 8町) を対象とした三原市障害者生活支援事業が三原市社会福祉協議会を中心に2000年度より試行, 2001年度より実施されることになった。従来, ソーシャルワーカー等の福祉関連職種が行っていたが, 医学・リハビリテーション・補装具・福祉機器用具に関する相談のニーズが高まったことから, 相談員のメンバーに医師やリハビリテーション専門職, 福祉用具製作者を加え, 各分野の専門相談を実施することにした。2001年度から2002年度までの実績および事例を通じて, 本事業における専門相談員の役割と今後の課題について検証した。その結果, 専門相談に対するニーズが高いことを再認識するとともに, 各地域における専門相談員を増員し, 頻回な訪問実態調査を実施することが今後の課題になると思われた。
著者
養畑 裕紀 大塚 隆史 葛 崎偉 中田 充 斗納 宏敏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CST, コンカレント工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.502, pp.7-12, 2007-01-19
被引用文献数
3

本論文は,実行時間が任意でデッドラインを持たないタスクグラフDAG (Directed Acyclic Graph)を対象とし,タスクの実行が中断できないことを前提とした,マルチプロセッサスケジューリング手法を提案する.提案する手法では,基本的にCP(クリティカルパス)法を用いるが,実行可能なタスク数が少なくなった場合は,実行可能なタスクを増やすことを基準に実行タスクを選択する.その際,実行が完了していないタスクに対応する部分グラフの予想実行完了時間が,そのクリティカルパスの長さより長くなることをチェックする機構を提案する.
著者
大塚 隆 坂 斉
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物學會紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.219-220, 1988-10-01

エピノブラシノライドはイネの種子浸漬処理や根部処理により根の生長を, また, 出穂期処理では登熟を促進した.
著者
檀上 和美 神谷 明良 池田 栄司 鳥居 佐紀子 砂田 久一 大塚 昭信
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
Chemical & pharmaceutical bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.40, no.9, pp.2505-2509, 1992-09-25

In the present study, a water/isopropyl alcohol system was selected as the solvent in a hydroxypropylcellulose (HPC) binder solution for the preparation of lactose granules.With a fluidized bed granulation method, the mean granule diameter increased as the adhesion tension (γcosθ) and lactose solubility increased. With an agitating granulation method, the mean granule diameter was independent of the adhesion tension and lactose solubility, but it increased as the viscosity of the binder solution increased.With both granulating methods, greanule hardness increased as the adhesion tension and lactose solubility increased, while the pore volume of the granules decreased as the adhesion tension and lactose solubility increased.The quantitative relationship between the physical properties of the granules and several properties of the solvent solution was investigated by the application of multiple regression analysis.
著者
大塚 登
出版者
尾道大学
雑誌
尾道大学経済情報論集 (ISSN:13469991)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.87-100, 2003-12

古典物理学における多体運動方程式の数値的解法として、近年、多ステップにおよぶ時間積分においても全エネルギーの誤差が一定範囲に留まるようなSymplectic Integrator解法が注目を集めている。筆者らが行ってきたQMD(Quantum Molecular Dynamics)での重イオン衝突の解析において、運動方程式の数値解法としてこれを適用すべくその内容の検討を行った。また、粒子数が多くなると長時間の計算が必要となるが、近年では、大規模計算をPCクラスタによる並列計算で行うことが盛んとなってきている。並列計算のための並列プログラミングとしては、MPI(Message Passing Interface)と呼ばれる仕様のメッセージパッシングライブラリを用いる方法が広く行われている。本稿ではMPIによる並列プログラミングの概要と、MPIの実装であるmpichのインストールおよび並列計算環境の設定について述べている。最後に、多体運動方程式の数値解法のMPIによる並列計算プログラム例について説明する。
著者
大塚 和弘
巻号頁・発行日
2007-03-23 (Released:2007-09-03)

名古屋大学博士学位論文 学位の種類(情報科学)(課程)学位授与年月日;平成19年3月23日

1 0 0 0 本語小考

著者
大塚 光信
出版者
中央図書出版社
雑誌
国語国文 (ISSN:09107509)
巻号頁・発行日
vol.23, no.6, pp.364-376, 1954-06
著者
繁富 利恵 大塚 玲 小川 貴英 今井 秀樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.212, pp.9-16, 2002-07-12

現在、情報の電子化が進んでいることは周知の事実である。こういった電子情報は、非電子情報に比べ、情報の収集、検索や統合などが容易となるため、蓄積情報に対する配慮がより重要となっている。こういった中、貸し出しサービス(図書館、レンタルビデオ、借金など)は情報の電子化が非常に進んでいるサービスの一つである。また、貸し出しサービスにおける情報は、個人の趣味指向だけではなく、生活レベルさえも推測できるような情報を含んでいる。つまり、貸し出しサービスの情報の管理者は貸し出し情報を手にいれることができるだけでなく、各個人の個人的な情報を手にいれることもできる。また、情報が全て電子化されているため一度上記の情報がユーザの意図に反して貸出機関から流出してしまうと、電子情報の持つ特徴により、サービス利用者に関連する他の情報との統合が進む可能性が高く、このような電子化された情報が持つプライバシ問題は大きい。こういった問題を解決するため、"匿名貸し出し"を提案する。この"匿名貸し出し"は、貸し出しの際には匿名で貸し出し、返却期限を過ぎても未返却だった場合にはその匿名性を破るようなシステムである。この論文では、貸し出し機関が匿名で貸していた場合でもユーザ一人当たりの権利の数を制限することができ、(つまり図書館であれば何冊貸しているかを制限できること)しかも、ユーザのプライバシは保たれるような新しいシステムを提案し、耐タンパーデバイスおよびオフライン電子マネー方式を利用してこれを実現した。
著者
福田 光男 有川 千登勢 村上 多恵子 坂井 誠 岩見 知弘 吉野 京子 大塚 亜希子 竹田 英子 中垣 晴男 野口 俊英
出版者
特定非営利活動法人 日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.101-110, 2004 (Released:2005-09-30)
参考文献数
28
被引用文献数
1 3

本研究は, 口臭外来を受診した756名の患者の問診票を分析することにより, 口臭を主訴とする患者の心理的背景を読み取り, 患者対応を的確にすることを目的とした。口臭を意識したきっかけは, 63.6%が 「人に指摘されて」であり, 「人の仕草や態度で」33.7%, 「自分で気がついた」33.5%であった。口臭を指摘した相手は, 配偶者, 子供, 友人の順であった。口臭を感じる時間帯は 「起床時」が最も多く, 「一日中」「空腹時」「仕事中」「疲労時」と続いた。口臭を意識する時として 「対話中」が最も多く, ついで 「対話中の相手の態度を見た」「常に」「混んだ場所や狭い場所にいる」であった。口臭のため困ることでは 「話をするとき」が最も多く, ついで 「消極的になる」「人と一緒に行動できない」「物事に集中できない」の順であった。口臭に関する相談相手がいないと回答した人が半数以上みられた。また, 人からの指摘はなく自分で口臭に気づいたというケースでは, 人に口臭を指摘されて来院したケースより, 「消極的になる」「人と一緒に行動できない」「物事に集中できない」などの回答が有意に多かったことから, より生活上の制約を感じていることが示唆された。以上より口臭を主訴とする患者を診察する場合, 口臭を他人の態度や自分で気づいたと訴えるケースや, 相談相手がいないケースに, 患者の心理的背景まで考慮した対応が必要となってくると推察される。
著者
大塚真吾 宮崎収兄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌データベース(TOD) (ISSN:18827799)
巻号頁・発行日
vol.42, no.8, pp.1-9, 2001-07-15
被引用文献数
2

本論文ではテキストファイルの圧縮と検索について述べる.通常,テキストはハードディスクなどの二次記憶装置に格納されるため,その容量の節約のため何らかの圧縮が施されていることが多い.それら圧縮テキストへの検索は復号処理をともなうため高速化が困難である.一方,検索の高速化にはあらかじめ索引などを用いる方法がある.しかし,索引を用いることにより必要な記憶容量が増加する.我々は索引を用いてテキストファイルを符号化し,そのファイルをさらに他の符号化法で符号化を行うことにより,圧縮率が高く高速な検索が可能となる二段階圧縮法を提案した.本論文では日本語テキストの二段階圧縮法とその有効性について論じる.In this paper, we discuss compression and search of text files. The texts are usually stored in secondary storage, and they are frequently compressed for file size saving. When we search compressed text files, it is usually necessary to decode them before search. Therefore, search is time consuming. On the other hand, we can use indexing for fast search. But indices consume extra amount of secondary storage. We proposed a two stage compression method to improve the performance. It compresses text files using index files and compresses the result again with another algorithm. This paper applies the two stage compression method to Japanese text files and discusses its effectiveness.
著者
大塚真吾 喜連川 優
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.77, pp.155-162, 2006-07-12

検索技術の進歩により検索精度は向上し,自分が調べたい事柄を検索語として入力するだけで様々な情報を得ることが可能となった.しかし,ユーザがいつでも検索目的に適した検索語を思い付くとは限らない.我々はテレビ視聴率調査と同様,統計的に偏りなく抽出された日本人(パネル)を対象にURL履歴の収集を行う大域ウェブアクセスログ(パネルログ)を用いて,与えられた検索語に関連する語(関連語)群を提示し,ユーザに検索語を想起させるシステムの提案をの提案を行った.本稿では構築したシステムの評価方法についての検討を行う.Due to the improvement of searching accuracy with development of technologies, it the becomes possible that users can get kinds of information by just inputting search word(s) representing the topic which users are interested in. But it is not always true that users can hit upon search word(s) properly. By using Web access logs (called panel logs), which are collected URL histories of Japanese users (called panels) selected without static deviation similar to the survey on TV audience rating, we proposed search keywords remembrance support system in order to show the related search words associated with the search words inputted by users. In this paper, we perform examination about evaluation methods of our system.