著者
髙間 晴之 太田 明雄 布施 純郎 久保田 章 小花 光夫 関口 信哉 田中 逸
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.56, no.10, pp.753-758, 2013-10-30 (Released:2013-11-07)
参考文献数
19

HMG-Co A還元酵素阻害薬が糖代謝に及ぼす影響を検討する目的で,非肥満の高LDLコレステロール血症を合併する2型糖尿病患者を対象に,ロスバスタチン2.5 mgとアトルバスタチン10 mgのクロスオーバー試験を行った.薬剤開始前および両剤開始3カ月後に,75 g-OGTTを施行して糖代謝の指標を比較した.その結果,FPGとHbA1cは開始前と各薬剤投与後の変化はなかったが,グリコアルブミンはアトルバスタチン服用後で有意に上昇した.75 g-OGTTから得られる血糖とインスリンの変動曲線下面積,HOMA-Rとwhole body insulin sensitivity index,およびinsulinogenic indexは各薬剤投与前後や両剤間での有意差はなかった.さらに膵β細胞機能を示すdisposition indexも投与前後や両剤間での有意差を認めなかった.以上から少なくとも低用量ロスバスタチン(2.5 mg)は非肥満2型糖尿病の短期間の血糖コントロールに影響しない可能性が示唆された.
著者
太田 明 冨山 善三 北川 始 古瀬 忠雄
出版者
一般社団法人日本森林学会
雑誌
日本林學會誌 (ISSN:0021485X)
巻号頁・発行日
vol.69, no.8, pp.321-325, 1987-08-25

Utsukushimatsu is one form of Japanese red pine (Pinus densiflora S. and Z.) growing only at Kosei-cho, Shiga Prefecture. The main characteristic distinguishing it from typical Japanese red pine is the occurrence of many stems of diameters similar to each other. Seedlings grown from seeds of native utsukushimatsu have many branches until 7-year-old. Twelve-year-old trees are classified into two types, the "many-stem" type and the "few-stem" type. The average number of stems of the former has been 12.6 and the later 2.0. The "many-stem" type also has characteristics similar to native utsukushimatsu other than the number of stems, such as the change of needle color in the winter season, the short length of needles, and the abnormal location of the female flowers. The proportion of the number of the "many-stem" type of the total trees fluctuated from 19% to 82% depending on the mother trees. These facts suggested that the characteristics of utsukushimatsu are inherited recessively.
著者
太田 明生
出版者
財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化機病學會雜誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.55, no.8, pp.547-562, 1958 (Released:2011-06-17)
参考文献数
21

Citrate metabolism was studied in control subjects and patients with liver diseases and nephritis, and following results were obtained.1) The plasma citrate level in fasting state was 8.6-21.3 γ/cc (average 15.8) in 42 control subjects, 11.8-60.0 γ/cc on 62 determinations in 20 patients with hepatitis, (being parallel with icteric index), 15.2-41.8 γ/cc in 24 patients with liver cirrhosis, (being parallel with severity of cirrhosis), 7.2-20.1 γ/cc (average 13.6) in 6 patients with obstructive jaundice, and 9.521.5 γ/cc (average 15.2) in 11 patients with nephritis.2) The amount of urinary citrate excreted in two hours at fasting state was 45.0 mg in control subjects and it was increased in patients with liver diseases, being parallel with its plasma level in most cases. After the intravenous administration of citrate, the amount of urinary citrate increased and its increment in two hours corresponded to 5.1-9.0% of administered citrate in control subjects, while it was greater in patients with liver diseases.3) The citrate levels in blood plasma of peripheral artery, cubital vein, hepatic vein, and renal vein were compared and the concentration gradient was found to be as follows.Cubital V.>Peripheral A.>Renal V.>Hepatic V.4) According to the citrate tolerance test (intravenous administration of 20 mg per kg. as sodium citrate), plasma citrate level in control subjects returned to the previous level in one hour, but it was delayed in patients with hepatitis and liver cirrhosis, while in patients with obstructive jauttaide and nephritis the curve was similar to that of control subjects. When 10 mg of vitamine B1 was subcutaneously injected 30 minutes prior to citrate administration, citrate metabolism was accelerated in control subjects, but not in patients with liver diseases.5) After the intravenous administration of citrate, α-ketoglutarate in blood was significantly elevated and its peak was at 15 minutes after administration in control subjects, but was at 30 minutes in patients with liver diseases.6) It may be presumed that the citrate tolerance test is a reliable method for detecting the impairment of TCA cycle in liver.
著者
太田 明廣
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.50, no.4, pp.297-300, 2002-04-20 (Released:2017-07-11)
参考文献数
6
被引用文献数
1

天然物として不快臭源から芳香物質まで多様なにおい物質が知られている。不快臭源としては腐敗アミン, 含硫物質が代表的で, また, 最近では加齢臭も話題になっている。これら含硫物質や加齢臭源の化学構造について説明する。一方, 芳香物質としては精油, 動物性香料が知られている。特に植物の約80科に含まれる精油はその成分と共に薬剤, 食品, 化粧品などに広い用途が見られる。これら天然におい物質の生成についてふれ, 更に, 化学構造とにおいとの関係についても述べる。
著者
海鋒 有希子 八木 麻衣子 石山 大介 渡邉 紗都 赤尾 圭吾 桑村 雄偉 大森 慎太郎 太田 明雄
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.63, no.4, pp.172-178, 2020-04-30 (Released:2020-04-30)
参考文献数
28

糖尿病(DM)患者の筋力や筋肉の質(MQ)の低下が指摘されているが,患者背景や身体機能との関連は不明である.本研究の目的は,2型DM患者の下肢筋力および下肢MQの維持・低下に関連する因子を調査し,評価特性の違いを明らかにすることである.対象は当院入院・通院中の2型DM患者のうち,取込み基準を満たす95例(男性67例,女性28例,年齢59.0±14.4歳,罹患歴6.9±8.6年,HbA1c 8.8±2.8 %)とした.下肢筋力及びMQ各々について,維持群と低下群における基本属性・体組成・身体機能を比較し,さらにロジスティック回帰分析にて,維持・低下の関連要因を検討した.下肢筋力には体脂肪率が,下肢MQには10 m最大歩行速度が,それぞれの維持・低下に独立して影響していた.2型DM患者ではMQの方が,年齢や体格の影響を受けにくく,歩行能力を鋭敏に反映する指標であることが示唆された.
著者
太田 明 高橋 大志 兼田 敏之
出版者
公益社団法人 日本不動産学会
雑誌
日本不動産学会誌 (ISSN:09113576)
巻号頁・発行日
vol.31, no.4, pp.109-118, 2018-03-26 (Released:2019-03-26)
参考文献数
15
被引用文献数
2

As a case study of around the Shibuya station, the multiple regression analysis of housing, office and commercial rent was examined with building and location measures including visibility and integration value by space syntax theory as candidate factor variables. After the factor variables were adopted by t-test, we compared and considered the multiple regression models of housing, office and commercial use, using the factor ranking by t-value. The result showed integration value of space syntax measures were adopted in all models, although the ranking was different in each models.
著者
森 啓至 太田 明
出版者
藤田保健衛生大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

パーキンソン病などの神経変性疾患においては、その発症原因について未だ明らかにされていないが、炎症性サイトカインの増加が発症原因の一つとして考えられている。さらにパーキンソン病では、ドーパミン細胞の変性・細胞死により種々の身体症状が現れるが、その初期症状として嗅覚異常や抑うつ状態が身体症状発現前から認められることが近年明らかとなってきた。一方、嗅覚伝達系の主要な部位である嗅球にはドーパミン細胞が存在し、嗅覚系において重要な機能を担っていると考えられる。このような背景から、lipopolysaccharide(LPS)を投与したマウスの嗅球を研究対象とし、炎症性サイトカインの嗅覚系に与える影響に関して詳細に検討を加え、神経変性疾患の病態解明の手掛かりとなることを期待し本研究課題を実施した。その結果、マウスへのLPS投与により嗅球内のTNFαおよびTNFαを介したアポトーシス誘導に関連する遺伝子発現が増加することを確認し、さらに嗅球の顆粒細胞層においてTUNEL染色陽性細胞が増加する結果を得た。また、TNFα受容体欠損マウスを用いて同様にLPSを投与したところ、TUNEL染色陽性細胞の増加は認められなかったことから、LPSによる嗅球内でのアポトーシス誘導には、TNFα受容体を介する刺激伝達系が必須のものとの結果を得た。このように、嗅球において増加した炎症性サイトカインにより細胞死が誘導されたことから、炎症性サイトカインが嗅覚系に何らかの影響を及ぼす可能性が示唆されたが、嗅球のドーパミン細胞に対する影響に関しては明らかな結果は得られていない。現在、LPSの長期間投与が嗅球のドパミン細胞へ及ぼす影響について、また嗅球の機能維持に必須となる脳室下帯周囲の神経幹細胞および細胞新生機構への炎症性サイトカインの影響に関して引き続き研究を行っている。
著者
植木 伸明 手塚 弘明 太田 明
出版者
一般社団法人 日本画像学会
雑誌
日本画像学会誌 (ISSN:13444425)
巻号頁・発行日
vol.44, no.3, pp.149-155, 2005 (Released:2006-07-01)
参考文献数
5
被引用文献数
3

富士ゼロックスが開発した複写機・複合機向けVCSELアレイについて,その特長,特性,製造プロセスから搭載製品まで,一連の過程を述べた. 複写機・複合機の高速・高画質化の鍵を握る主要部品として世界に先駆けて採用し,2003年8月より国内向け機種に,2004年9月からは海外向け機種にも搭載し,中・高速機への展開を図っている. 日本発の半導体発光素子であるVCSELを,その特長である2次元アレイ化が容易な点を利用して民生機器に応用,商品化したことの意義は大きく,今後様々な応用への検討が加速されるだろう.
著者
Ohta Asuka Yamamoto Yuuki Kamihata Hidenobu Lee Young Hoon Ichikawa Fusao Ohta Kazuchika Abe Yuriko Hoshino Naomi Kojima Masaaki Hayami Shinya オオタ アスカ ヤマモト ユウキ カミハタ ヒデノブ イチカワ フサオ オオタ カズチカ アベ ユリコ ホシノ ナオミ コジマ マサアキ ハヤミ シンヤ 太田 明日香 山本 裕貴 上畠 秀允 市川 聡夫 太田 和親 阿部 百合子 星野 直美 小島 正明 速水 真也
出版者
Elsevier
雑誌
Inorganic Chemistry Communications (ISSN:13877003)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.89-91, 2012-02
被引用文献数
12

The chiral and racemic oxovanadium(IV)salmmencomplexes, [VO(X)-(C16-salmmen)] (X =R(1),S(2), and rac(3); C16-salmmen = N,N'-monomethylenebis(5-hexadecyloxysalicylideneimine))containing 5-substituted alkoxy chains on aromaticrings were synthesized, and their mesomorphicbehaviorsand ferroelectric properties were alsoinvestigated. All complexes exhibited bothsmectic Aand chiral smectic C mesophasesabove 360 K, andtheyshowed ferroelectric properties in the chiral smectic Cmesophase.
著者
林田 義伸 渡邊 道治 中村 裕文 太田 明子
出版者
都城工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

円形のローマとアウグストゥス神殿(1C.B.C.)を構成する石材について、3Dスキャナを用いて実測し、その実測図を作成し、平面及び立面の各部寸法について復元した。また、本神殿はエレクテイオン(5C.B.C.)を殆ど模して建設されたものであるが、各部寸法や施工痕を分析し、エンタブラチュアの割付方や接合部等、当時の手法が用いられていたことを明らかにした。関連研究として、古代ギリシアのトロス等の設計法や、神格化されたローマとアウグストゥス崇拝に関し考察した。
著者
太田 明
出版者
玉川大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究は主に次の3点を明らかにした。第一に、1997年にユネスコが採択した「現在の世代の未来世代に対する責任に関する宣言」とハンス・ヨナスの『責任という原理』の未来倫理を中心にして、その主張の論理を検討し、両者は異なった正当化原理を用いており、両者の間には責任の階層性と言うべきものがあることを示した。第二に、それを明確にするために「責任」概念の歴史的展開を検討し、責任概念の構造図式を提案し、この図式に基づいて、上記の階層性を考察し、それが責任規範(価値理論)の違いに由来することを示した。第三に、論法」の観点から分析しさまざまな「世代間正義論」の難点を認識した。
著者
下地 秀樹 山崎 鎮親 太田 明
出版者
東京大学
雑誌
東京大学教育学部紀要 (ISSN:04957849)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.25-44, 1992-03-30

Niklas Luhmann, der mit seiner Systemtheorie einen unubersehbare EinfluB auf verschiedene Disziplinen ausubt, beobachtet, zusammen mit Padagoge K. -E. Schorr, das Erziehungssystem aus seiner eigenartige Perspektiv. Seit 80er Jahren, angereizt durch Problemstellung Luhmanns, die Selbstthematisierung der Padagogik und Refexion auf Reflexion des Erziehungssystems impliziert, sieht sich die Padagogik gezwungen, die Uberlegungen uber die padagogische Selbstverstandnis anzustellen und die Gegenuberstellungs-oder AnschuluBpunkt gegen oder an die Systemtheorie klar zu machen. Der vorliegende Beitrag bring die Problematik zwischen Systemtheorie und Padagogik (I), uberblickt die systemtheoretische Voraussetzung des Erziehungssystems (II), disktiert dann die Reaktion der Padagogik auf das systemtheoretische Verstandnis des Erziehungssystems (III), und schlieBlich betrachtet, was Luhmanns Systemtheorie fur Theorie der Erziehung leistet (IV).
著者
太田 明子 (中川 明子)
出版者
熊本大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2002

平成17年11月に全国の全自治体を対象として、以下に示す歴史的建造物保存活用に関するアンケート調査を実施した。すなわち、1.歴史的建造物の保護を担う担当部署、2.歴史的建造物の保護に携わる専任職員の設置状況、専任職員の専門領域、3.市民団体との協働の度合い、4&5.歴史的建造物保存活用のメリット、6.自治体自身の歴史的建造物保存活用への取組に対する自己評価について質問した。その結果、全体の約6割の自治体からの回答を得た。特に都道府県レベルでは8割の自治体から回答を得、現在、これらの調査結果を集計しつつあるところである。故に、正確な結果はまだ得られていないが、データ入力の過程で、歴史的建造物に専門的に関わっている自治体職員は京都府、奈良県などのごく一部の自治体を除き、殆ど存在しないことは既に判明している。1997年、「建築文化財専門職の設置」の要望書が日本建築学会から各都道府県及び政令指定都市宛に出されているにもかかわらず、状況が殆ど改善されていない様子が明らかになったことは大変残念なことであり、再度、何らかの提言を行う必要があると考える。一方、自治体が、地域住民やNPO等と協働することによる、歴史的建造物の継承に踏み出し始めていることも判明し、この分野でも地方が自らの知恵を出し、活動する時代になっていることが明らかになっている。また、この作業と平行し、全国の自治体のHPから歴史的建造物に関する情報をどれだけ得られるか検証しつつあるが、市町村合併が振興している最中であるため、確認に時間がかかっている。今後、速やかの上記の結果をまとめ、HP上で公開する必要がある。また、これまでまとめた、フランスの歴史的建造物に関わる人材育成の様子、保存理念に関する研究と合わせ、今後の日本の文化財行政に対する提案を行う予定である。