著者
田中 功一 小倉 隆一郎 鈴木 泰山 辻 靖彦
出版者
日本電子キーボード音楽学会
雑誌
電子キーボード音楽研究 (ISSN:21899339)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.4-16, 2017 (Released:2018-01-22)
参考文献数
3

筆者らは、保育士・教員養成校で学ぶピアノ初学者の学習を支援するため、学習者と教員の演奏状況をグラフに出力してフィードバックするプログラム「ピアノ演奏見える化ツール」を開発した。このツールを中核として、その前に自学自習プログラム、ピアノ対面指導、及び学習者自身が演奏録音を聴く、以上を加えて、さらにこれらを学習者が振り返り、感想を記述する「ピアノ学習プロセス」を構築した。この「ピアノ学習プロセス」の実践における学生の記述と教員のコメントに対して、質的分析手法の一つであるSCATを用いた分析を行った結果、「ピアノ学習プロセス」の特徴として計18の理論記述を導き、学びにおける構造的な意味を抽出した。
著者
小倉 幸雄 三苫 至 半田 賢司
出版者
佐賀大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

本研究では、まず一次元拡散過程について強マルコフ性の条件は満たさないが、マルコフ性を満たす多くの新しい確率過程を解明し、それらのクラスを決定した。つぎにファジィ集合値確率変数について大数の法則の拡張を行い、大偏差原理を導出した。さらに、ファジィ集合や集合を係数にもつ確率微分方程式の確率1でファジィ集合や集合の値をとる解の一意的な存在を証明した。Chern-Simons解析における指数3次の項を被積分関数とする漸近剰余の評価を行った。2パラメータPoisson-Dirichlet分布について新たな特徴づけを与えた。
著者
大谷 靖 川瀬 勝凡 林 敬一郎 龝本 晃 平山 宏 中村 勝一 小倉 勲
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
薬学雑誌 (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.89, no.8, pp.1115-1118, 1969-08

Formation of azulene from hydronaphthalene by the application of Lang's method was observed when using decalin as the starting material, with single metal such as iron and Raney nickel or activated carbon as a catalyst, and the amount of the product was greater when using trans-decalin rather than cis-decalin. This is considered to be due to the difference in the distance between hydrogen atoms at 5- and 9-positions. A part of the cis isomer was found to change into the trans type when heated. There was no formation of azulene when using tetralin as the starting material. The spectra of azulene solution after irradiation of ultraviolet or γ-rays showed smaller change in absorption intensity than that of guaiazulene. Irradiation of γ-rays on azulene solution was found to produce reduction and polymerization, as in the case of guaiazulene, from the result of gas chromatographic analysis. In the case of oxygen-containing compounds, irradiation with ultraviolet or γ-rays was found to produce turbidity but isolation and identification of this product were not possible due to the minute amount formed. These irradiation experiments indicated that azulenes without a side chain were more stable than guaiazulenes.
著者
中西 智也 小倉 隆輔 河西 理恵
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2014, 2015

【目的】問題基盤型学習(Ploblem-based learnig:以下,PBL)の活用は,臨床推論能力の向上や自己主導型学習態度の育成に有効的であるとされている。本邦でも卒前教育での実践例は多く報告されているが,卒後教育における報告は少ない。そこで本調査は,臨床経験の浅い有資格者の卒後教育としてのPBLの有効性を検討し,効果的な卒後教育の在り方を明らかにすることを目的とした。【方法】対象は経験年数2年目の理学療法士8名とした。方法は河西(2006)が養成過程において実施した内容を参考とし,ファシリテーター役をおき,紙上患者1例に対し2回の討論を行った。計4ヶ月で3症例の検討を行った。PBL終了1ヶ月後にPBL好感度,臨床・学習への影響,運営方法,仲間好感度に関する4項目13設問とPBL実施前・中・後の自主学習時間からなるアンケートを,集合調査法にて実施した。13設問は,設問ごとに100点満点の採点法と自由記載法を併用し,項目ごとの平均点および標準偏差を算出した。【結果と考察】対象となる8名のうち7名から有効回答を得た。PBLへの好感度は81.9±16.8点,仲間好感度は84.3±16.9点,臨床・学習への影響は80.3±14.3点,運営方法は75.2±17.0点であった。また,PBL実施前の学習時間は0.83±0.28時間,実施中は1.50±0.54時間,実施後は0.90±0.36時間となった。自由記載では,他者との討論を通じて自己省察が深まった,仲間意識が向上した,時間配分や手際が悪く疲労感が残った,などの意見が得られた。PBLにより臨床推論力や知識の向上,学習意欲や組織力へ好影響を及ばす可能性が示唆され,卒後研修として有効であると考えられる。一方,導入のためには時間的・身体的負担への配慮や,研修終了後の継続した自己学習時間を確保する工夫が必要になると考えられる。
著者
小倉 仁志
出版者
日経BP社 ; 1992-
雑誌
日経情報ストラテジー (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.23, no.4, pp.76-78, 2014-05

「いっ、痛っ!」。肩を押さえるカズオさん。自動ドアを通り抜けようとしたところ、開きかけたドアに肩をぶつけてしまったのだ。たまたま通路の向かい側を歩いていた同期のミカさんが、心配してカズオさんに駆け寄り、「そそっかしいわね。
著者
魏 建寧 小倉 加奈代 西本 一志
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.10, pp.1-7, 2013-03-06

漢字圏の文字入力システムでは,主に読み方から漢字へ変換する方式が採用されている.このため,使用者が漢字入力システムに過度に依存すると,漢字の字形を正確に把握できず,結果として手書きで漢字を書くことができない人が増加するという問題が生じている.本稿では,読み方から漢字へ変換する入力方式を対象として,一部の文字を不正な字形の漢字に差し替えることによって,強制的に使用者に漢字字形を確認させ,漢字形状記憶の損失を防ぐ漢字入力方式を提案し,その有効性を検証する.The Chinese character input method is different from that of segmental script like English. The main of that we use is the method converts pronounce into character. Since we overly depend on this system, it causes the problem of forgetting or the wrong memory of the exact shape of a Chinese character. As a result, people who cannot write Chinese characters correctly are increasing. In this study, we focus on the input method of converting pronounce into character and insert some incorrect characters to compel a user to confirm the shape of the characters. We investigate the effect of the prevention from forgetting the exact shape of a Chinese character.
著者
宮田 留美 中川 圭子 大浦 暢子 柴野 泰子 小倉 悠里子 竹澤 みどり 立浪 勝 中村 滝雄 松井 祥子
出版者
富山大学保健管理センター
雑誌
学園の臨床研究 (ISSN:13464213)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.5-8, 2017-03 (Released:2017-03-30)

高照度光療法は、1980年代にスウェーデンの医師が世界で初めて有効性を報告した治療法である。目の網膜から一定量の強い光を取り込み、脳の中枢部にある睡眠ホルモンのメラトニンを抑制することによって生体リズムを整える治療法で、概日リズム睡眠障害やうつ病に効果があるとされている。今回、気分の落ち込み、睡眠や生活リズムの乱れが原因で就学への支障を自覚した学生に対し、高照度光療法を行い著効したと考えられる2事例について報告する。
著者
石川 みち子 小倉 美沙子 吉田 千鶴子 木内 千晶 畠山 怜子
出版者
一般社団法人 日本老年看護学会
雑誌
老年看護学 (ISSN:13469665)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.69-74, 2005
参考文献数
10
被引用文献数
1

わが国は,類をみない速さで男女とも世界の長寿国となった.寿命の延長に伴い,100歳以上の高齢者(百寿者)も増え続けている.増加し続ける百寿者であるが,I県における百寿者の生活実態は把握されていない現状にある.そこで,百寿者の生活実態を明らかにすることを目的に,百寿者名簿で氏名と在住する市町村名が公表されている百寿者303名を対象として,質問紙調査を行った.データ分析は,質問紙に回答した時点で満100歳を超える180名を対象とした.基本属性,職業の有無,健康状態,日常生活動作および認知機能,食事摂取内容,介護認定状況,利用しているサービス,性格傾向,長生きの秘訣について質問紙調査を行った.今回は,日常生活動作および認知機能と,健康状態,居住形態,退職後の趣味・社会活動の関連性について検討した.居住形態については,自宅で生活している人のほうが有意に日常生活自立群が多く,自宅で生活している人のほうが有意に認知機能保持群が多かった.本研究の調査では, I県における百寿者の生活実態が明らかとなり,健やかな長寿を達成する要因を検討するための基礎資料となった.
著者
原 彰良 黒岩 丈介 諏訪 いずみ 白井 治彦 小高 知宏 小倉 久和
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集
巻号頁・発行日
vol.27, pp.243-243, 2011

本研究では,ロボカップサッカーシミュレーション(Robo Cup SoccerSimulation:RCSS) 2D リーグにおけるエージェント開発を支援するためのログビューワを開発する. RCSS は実機を使うことなく,コンピュータ上の仮想フィールドで 11 対 11 の自律プレイヤーエージェントがサッカーを行う.プレイヤーエージェント開発者は,自分の開発したプレイヤーエージェントが,意図した戦術通りに動作するかを試合を通して確認しながらプレイヤーエージェント開発を行う.この作業は労力を要し,更に何にどう注目するかで得られる結果も変わり経験が要求される.そこで本研究では,試合ログを使用し,試合の再生に合わせてこれまでのエージェントの軌跡,重心位置及びその軌跡,加えてこれからどう動くのかの軌跡を表示するログプレイヤーの設計と実装を行った. 具体的には,ログに書かれたエージェントの位置座標を利用して,エージェントの軌跡を表示する軌跡表示機能と,チームの重心を表示し,チームの攻守の傾向を把握可能なチームの重心表示機能,及びログ情報から得られるこの後の時点での動作を表示する未来動作表示機能,以上 3 つの機能を持つログプレイヤーである. これら新しい機能を試合の再生に合わせて表示することで,ただ試合を見直すより一度に得られる情報量が増えると考えられる. また,それにより開発者の負担軽減に繋がると考えられる.
著者
山川 一馬 相原 守夫 小倉 裕司
出版者
日本腹部救急医学会
雑誌
日本腹部救急医学会雑誌 (ISSN:13402242)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.787-793, 2014-05-31 (Released:2014-12-19)
参考文献数
8

近年,日本初の敗血症診療に関するガイドライン『日本版敗血症診療ガイドライン』が報告されたが,世界的な敗血症診療のスタンダードであるSurviving Sepsis Campaign Guideline(以下,SSCG)とはいくつかの項目において異なる推奨を提示している。ガイドライン間における推奨の乖離は,推奨の策定方法に起因するものであると考えられる。SSCGではGRADEシステムに準拠してエビデンスの質評価と推奨度を設定している。一方,日本版敗血症診療ガイドラインでは推奨の表記方法は,推奨度とエビデンスの質からなり,一見GRADEシステムに類似しているものの,その設定基準は大きく異なっている。本稿では,日本版敗血症診療ガイドラインについてIOM基準に従って評価するとともに,曖昧な推奨作成プロセスがガイドライン利用者の混乱をもたらす可能性がある具体例をあげ,その解決策について検討した。
著者
小倉 通男
出版者
The Japanese Society of Fisheries Science
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.34, no.7, pp.581-585, 1968

The mackerel small Tenbin angling (balance line angling) boats based on Katsuyama harbour in Chiba Prefecture are operating in Tokyo Bay through a whole year, changing season to season gear and kinds of fish to be caught as follows, mackerel pole and line fishing, squid angling miscellaneous angling (line fishing for sea bream, troll fishing for yellowtail, vertical long line for blue fishes and etc.).<br> In this study, whether the fishing ability of the boats will be fluctuated or not by the change of gear and fish were investigated on selected twenty boats operating over 100 days a year from the ones based on Katsuyama.<br> In three kinds of the fisheries, mackerel Tenbin angling, mackerel pole and line fishing and squid angling, the correspondent degree of good or worse catch in any combination of two kind of the fisheries was high, especially remarkable between the Tenbin angling and the pole and line fishing for mackerel, due to, perhaps, the reason that the fishermen well know the behaviour of the fish. In miscellaneous angling, however, such relation was not found.