著者
本郷 隆治 小倉 明夫 井上 博志 林 浩二 石黒 秋弘
出版者
公益社団法人 日本放射線技術学会
雑誌
日本放射線技術学会雑誌 (ISSN:03694305)
巻号頁・発行日
vol.57, no.5, pp.573-580, 2001-05-20 (Released:2017-06-30)
参考文献数
8

In recent years, as gradient magnetic resonance imaging (MRI)systems have become larger and faster, the influence of low-frequency alternating magnetic fields on the human body during rapid scanning have become significant in terms of patient health. It has become more important to monitor time-variant magnetic fields (dB/dt). From this point of view, we measured the maximum dB/dt for clinical scanning using a self-made search coil and storage oscilloscope that conformed to international standard IEC 60601-2-33(1995). The results were almost the same as the calculated values. In this brief report, we introduce to clinical operators the method of measuring maximum dB/dt.
著者
清水 健太郎 小倉 裕司 中川 雄公 松本 直也 鍬方 安行 霜田 求 田中 裕 杉本 壽
出版者
一般社団法人 日本救急医学会
雑誌
日本救急医学会雑誌 (ISSN:0915924X)
巻号頁・発行日
vol.21, no.4, pp.185-190, 2010

生体肝移植のドナーとしての意思決定に対して家族間で軋轢が生じ,臨床倫理問題について検討が必要であった症例を経験したので報告する。症例は40代,女性。薬剤性肝障害で意識障害が進行するため当院へ転院となった。来院時,肝性脳症III度,PT 19%,総ビリルビン濃度26.6mg/dlであった。集中治療を行ったが患者の意識状態が悪化したため,家族に最後の治療手段として生体肝移植の選択肢を提示した。ドナー候補は離婚した父親だけであった。父親は移植ドナーを希望したが,内縁の妻は手術に反対であった。手術までの過程で家族関係は急激に悪化したが,最終的には医学倫理委員会でドナーの同意権の妥当性を確認した上で,父親の意思を尊重して手術が行われた。患者は,肝不全,敗血症を合併して数カ月後に死亡した。意識障害を伴う難治性の急性肝不全症例では,最後の治療手段として生体肝移植を患者家族に提示した時点で,ドナー候補は,「自由な意思決定」が望まれるが,「時間的制約」の中で心理的圧力を受ける。ドナー候補の意思決定のいかんに関わらず,ドナー候補・家族に対する心理的な支援体制が必要である。
著者
佐藤 樹典 小倉 暢之 入江 徹
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.84, no.755, pp.269-275, 2019
被引用文献数
1

&nbsp;This study aims to consider the value and possibility of a design method that integrates regional design and environmental design, through the five proposals in the competition for the new House of Parliament.<br>&nbsp;The major argument was how to integrate the modernism style and Thai regional design and, at the same time, the architectural ideology for responding to environmental and economic issues pervaded in Thailand.<br>&nbsp;The 5 proposals that made the final judgment stage of the design competition for the new House of Parliament suggest an aspect of a Thai architectural image that responds to demands from a society and an age. All 5 of the final proposals decide their form originating from regional design, but the judgment uses a system that also evaluates their environmental efficiencies. Thus, ways of suggesting national identity as well as improving environmental performance were expected, namely the way of integrating regional design and environmental design.<br>&nbsp;The environmental designs affecting the forms of the 5 proposals respond to the rating credits of LEED2009, which are related to heat island effects and energy efficiency. Especially, reducing heat load is an essential factor among the 5 proposals, not only to be recognized by LEED but also to clear the OTTV&middot;RTTV rating system that has operated in Thailand for many years.<br>&nbsp;And it is clarified that integrating methods are classified into two types according with types of environmental design, the &ldquo;Supplemental environmental design: incorporate supplementary environmental design into form based on regional design,&rdquo; and the &ldquo;Interactive environmental design: both regional design and environmental design affect deeply for the process of deciding the form.&rdquo; Furthermore, these integrating methods are classified into two types of expression, the &ldquo;Similized regional design&rdquo; and the &ldquo;Metaphorical regional design&rdquo;.<br>&nbsp;Through this design competition, it is suggested that architectural compositions that integrate regional design and environmental design are formulated in this age, in which both factors are demanded. These methods are also adaptable for other building types as possibilities for contemporary architecture observing through the tendency of architects in the age placing a high priority on environmental performance considering the effects of the environmental rating system on architectural compositions.
著者
鈴木 真之 浜本 真規子 久利 恭士 上杉 春香 小倉 正義 能勢 有希
出版者
名古屋大学
雑誌
名古屋大学大学院教育発達科学研究科紀要. 心理発達科学 (ISSN:13461729)
巻号頁・発行日
vol.52, pp.183-197, 2005

It has been ten years since school counseling was installed into Japanese public schools. Their activities were, however, being restricted because of the several limitations. On this condition, primary protection should be focused on for school counselors to be more effective. For the first, in this article, we reviewed conventional activities that had already been conducted in school setting and that could be seen to have the characteristics of primary protection, respectively each for students, families and teachers. Secondary, we pointed out that these programs were not against the conventional Japanese education system, rather the ones that would help it. Thereafter, some of the primary protection programs that had not been prevailed yet, were introduced. Finally, in discussion, we indicated it important for school counselors to give teachers an idea of primary protection and suggested the way to install those programs into current Japanese educational setting.国立情報学研究所で電子化したコンテンツを使用している。
著者
小倉 倉一
出版者
農林協会
雑誌
農林春秋
巻号頁・発行日
vol.2, no.3, pp.32-36, 1952-03
著者
小倉 徹也 石川 貴一朗 天野 嘉春 橋詰 匠
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集 2011年度精密工学会秋季大会
巻号頁・発行日
pp.137-138, 2011 (Released:2012-03-05)

MMSの計測データには対向車など不要なデータが計測される。そのため、使用用途によっては対向車の除去が必要である。筆者らは、これまでに進行方向を向いたカメラとレーザを用いた対向車除手法を提案してきた。本報では、前後方向を計測できる複数のレーザを搭載したMMSに着目し、1回の走行の中で複数のレーザで計測された対向車の点群を検出し、除去する手法を提案する。
著者
小倉 喜一郎
出版者
一般社団法人 口腔衛生学会
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.50, no.3, pp.341-350, 2000
参考文献数
28
被引用文献数
3

亜鉛(Zn)は必須微量元素の1つであり,生体内の数多くの酵素の構成成分として生理機能に重要な働きを示しており,その欠乏時には味覚異常や成長抑制などの障害を引き起こすことが知られている。本研究はWistar系雄性ラットを用いて,Zn欠乏飼料で4週間飼育し,Zn欠乏における味蕾細胞のターンオーバータイム延長および大腿骨に及ぼす影響を調べる目的で,舌微小血管構築の走査電子顕微鏡観察,大腿骨骨密度および機械的特性について検討した。それらの結果としてZn欠乏群ラットは,対照群に比べて食餌摂取量が減少し,体重増加が抑制されたことや,実験開始3週間頃よりZn欠乏の特徴とされる皮膚症状や立毛などの肉眼所見が観察された。また,血液生化学値に関しては対照群に比べ血清中Zn濃度および血清ALP活性が有意に低値であった。舌中Zn濃度については対照群に比べ有意に低値であり,大腿骨における骨長,骨密度および最大ひずみ,最大曲げ応力は,対照群に比べともに有意に低値であった。さらに,舌微小血管構築像の電子顕微鏡観察により舌微小血管の漏洩像が観察された。これらのことから,Zn欠乏による味覚異常は,味蕾細胞の栄養供給路である舌微小血管の障害が関連しており,かつ大腿骨骨密度の成長障害および骨密度の低下が認められた。これらからZn欠乏が舌乳頭の局部組織障害とともに硬組織への影響が無視できないことが示唆された。
著者
青島 千洋 小倉 浩一郎 立花 栄二 告野 正典 中根 幸実 住友 正樹
出版者
一般社団法人 日本脳卒中学会
雑誌
脳卒中 (ISSN:09120726)
巻号頁・発行日
vol.33, no.3, pp.363-369, 2011-05-25 (Released:2011-05-27)
参考文献数
19

Motor cortex stimulation(MCS)が脳卒中後慢性期の上肢麻痺を改善する可能性があり,われわれはこれまで25例のMCS治療を行ってきたが,今回MCSが即時改善効果を呈した2例を報告する.症例は56歳女性(脳梗塞後6カ月,左片麻痺)と49歳男性(視床出血後3年,右片麻痺)で,ともに中等度以上の上肢麻痺が見られた.Functional MRIで同定した運動野の硬膜外に刺激電極を設置し,その手術の翌日に電気刺激をONにすると麻痺側の肩挙上が改善し,OFFにすると元のレベルへ戻るという所見を両症例で観察した.7–10日後にはON-OFFの差がなくなり,改善は持続し,3カ月後のFugl-Meyer運動機能評価では,10点以上改善していた.MCSによる上肢麻痺改善の機序は不明であるが,今回の所見は,MCSがシナプス伝達への直接的な効果を有することを示唆するものと考えられた.
著者
森 貴久 伊部 弘 小倉 久美子 佐藤 誉康 大谷 結
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
保全生態学研究 (ISSN:13424327)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.61-70, 2010
参考文献数
17

沖縄島北部のやんばる地域にのみ生息しているヤンバルクイナGallirallus okinawaeの交通事故記録を解析し、事故地点の特徴と月別の事故件数に関連する要因を調べた。ヤンバルクイナの交通事故死は1995年6月〜2007年8月の間に69件報告されており、増加傾向があった。事故地点は県道70号線上と県道2号線上に多く、県道70号線では近年北上している傾向がみられた。事故記録数は、5月(30.4%)、6月(30.4%)、8月(13.0%)に多く、事故個体の成長段階は、性に関係なく、成鳥が最も多かった(78.3%)。成鳥以外では、雛が4月、幼鳥が5月、6月、若鳥が7、8、12、1月に確認された。ヤンバルクイナの目撃数は5月〜7月が多く、観光客数は8月が最も多かった。2006年7月〜2007年10月の期間について、月別事故数と目撃数、事故数と観光客数にはそれぞれ正の偏相関がみられた。2005年〜2007年に事故が起きた36地点については、長い直線あるいは緩やかなカーブで、ガードレールがない場所が多かった。県道70号線の事故現場付近で通過車両の速度を測定したところ、制限速度以下で走行していたのは全体の15%であり、また、23%が制限速度を15km/h以上超過していた。これらのことから、ヤンバルクイナの交通事故がどの時期にどこで発生するかについてのリスクに影響する要因として、(1)ヤンバルクイナの繁殖生態に関連した活動性、(2)やんばる域内での交通量、(3)走行のしやすさやヤンバルクイナの接近のしやすさなどの道路環境、が示唆された。ヤンバルクイナの個体数減少をもたらす交通事故を減らすためには、ヤンバルクイナの生態とやんばる域内での交通量を考慮しながら、ヤンバルクイナの交通事故リスクを減少させるための道路環境の改良を行うことが重要である。これまでの、ヤンバルクイナを認識しやすくする取組みに加えて、ヤンバルクイナが路上に接近しにくくする対策が有効かもしれない。
著者
小倉 毅 川野 哲生 清水 健司 丸山 充 高橋 直久
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 = The transactions of the Institute of Electronics, Information and Communication Engineers. B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.86, no.8, pp.1533-1543, 2003-08-01
参考文献数
21

本論文では,筆者らが提案するリンクレイヤプロトコルMAPOSに準拠した高速スイッチ COREswitchについて述べる.COREswitchは,OC-3c (155 Mbps),OC-12c (622 Mbps),OC-48c (2.4 Gbps)の3種類の回線を最大16回線まで混在して収容でき,87.04 Gbpsの内部転送容量をもつ.高速ストリーム処理向きのデータパスや高効率の可変長フレーム転送アービタ等により,ハードウェアの簡略化による開発期間の短縮と高速性を両立した.想定する主なアプリケーションとして,広帯域映像IP転送システム及びインターネットバックボーンスイッチを取り上げ,それぞれの性能評価を行った.その結果,広帯域映像IP転送システムとして約1.5 Gbpsの映像業界向け非圧縮HDTV映像をスイッチングするのに十分な性能をもつことを明らかにした.また,インターネットバックボーンスイッチの構成の一例として,14本のOC-12c回線,2本のOC-48c回線の構成を用いて,同時競合転送試験を行った結果,フレームサイズが512 byte以上であればワイヤレートのスイッチングが達成できることを明らかにした.
著者
小倉 仁志
出版者
日経BP社
雑誌
日経情報ストラテジー (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.86-88, 2012-03

ナゼナゼ社の工場にて。太郎さんと同僚の杉さんが休憩室でコーヒーを飲んでいるところに、課長が飛び込んできた。「2人とも、ちょっと事務所に来てくれないか」。突然の呼び出しに不安を抱えたまま、2人は課長についていく。歩きながら課長が2人に話しかける。 「昨日ロジック社に納入した製品(設備)で、オプション品の天板が外れているという連絡が入ったんだ」「えっ、天板。
著者
須藤 勝弘 小倉 広実 三上 秀秋 深瀬 政秋
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.96, pp.49-52, 2004-09-24
参考文献数
6

汎用の負荷分散装置を用い,研究用および教育用メールサーバの多重化を行った。メールサーバの多重化は,負荷分散およびフェイルオーバーにより実現している。メールサーバが提供を行うサービスのうち,SMTP,POP3およびPOP3 over SSLについては,負荷分散をおこなっており,目的を達成したが,IMAP4およびIMAP4 over SSLでは,負荷分散により,受信メールの処理に不具合が発生することが想定されたため,負荷分散はおこなっていない。全てのサービスで負荷分散が行われているわけではないが,メールサーバのサービスを停止することなく,サーバ機を停止して保守作業を行うことが可能となり,メールサーバの可用性が高まった。さらに,負荷分散をおこなっているサービスについては,今後,負荷が上昇した場合,新たにサーバを追加することが容易である。Contemporary mail services are frequently interrupted in order to meet with various attacks like computer virus, denial of service, etc. Since those services are public activities, it is crucial to provide a full time mail service even if a mail server system stops in case of its maintenance. With respect to robustness, we have constructed a mail server system by integrating four mail servers, which are controlled by general-purpose server load-balancers. Although IMAP4 and IMAP4 over SSL protocols have redundancy by hot standby system, SMTP, POP3 and POP3 over SSL protocols are completely load-balanced. Thus this integrated system is actually non-stop. If the load of mail servers will continuously rise to be full up to capacity, we can append a new mail server and can connect to the load-balancer at ease.