著者
大槻 信 小林 雄一 岡村 弘樹
出版者
京都大学図書館機構
巻号頁・発行日
2015-10-23

平成二十七年度京都大学図書館機構貴重書公開展示『本を伝える―高山寺本と修復』, 会期 2015年10月27日-11月8日, 会場 京都大学百周年時計台記念館歴史展示室内企画展示室, 主催:京都大学図書館機構
著者
小林 健彦 KOBAYASHI Takehiko
出版者
新潟産業大学附属東アジア経済文化研究所
雑誌
新潟産業大学経済学部紀要 = Bulletin of Niigata Sangyo University Faculty of Economics (ISSN:13411551)
巻号頁・発行日
no.45, pp.41-78, 2015-06

日本列島の中では、文献史資料に依って確認を取ることが可能な古代以降の時期に限定してみても、幾多の自然災害―気象災害、津波や地震災害、火山噴火、伝染病の蔓延等―に見舞われ、その度に住民等を苦しめて来た。現在の新潟県域に該当する地域に於いても、当該地域特有の気象条件より齎される雪害を始めとして、大風、大雨、洪水、旱魃、地震、津波、火山噴火、そして疫病の流行といった諸々の災害が発生当時の民衆に襲い懸かっていた。しかし、民衆はそれらの災害を乗り越えながら現在に続く地域社会を形成し、維持、発展させて来たのである。日本人に依る地域社会の形成は、災害に依る被害とその克服の歴史であると言っても差し支えは無いであろう。筆者は従前より、当時の人々がこうした災害を如何にして乗り越え、対処をして来たのかという、「災害対処の文化史」を構築するのに際し、近年自然災害が頻発している現在の新潟県域を具体的な研究対象地域の一つとして取り上げながら、その検証作業を行なっている処である。本稿では、平安時代より鎌倉時代にかけての時期に発生し、当該地域に甚大な被害を齎したとされる、「謎の巨大地震」に関し、新潟県出雲崎町と同長岡市所在の「宇奈具志神社」に就いて、その事例検証作業と共に、当時の人々に依る対処法とに就いて、検討を加えたものである。
著者
重宗 明子 三浦 清之 上原 泰樹 小林 陽 古賀 義昭 内山田 博士 佐本 四郎 笹原 英樹 後藤 明俊 太田久稔#清水博之#藤田米一#石坂昇助#.中川原捷洋#奥野員敏#山田利昭#小牧有三#堀内久満#福井清美#大槻寛#丸山清明
出版者
農業技術研究機構中央農業総合研究センター
雑誌
中央農業総合研究センター研究報告 (ISSN:18816738)
巻号頁・発行日
no.16, pp.17-37, 2011-03

「華麗舞」は1979年に北陸農業試験場(現中央農業総合研究センター・北陸研究センター)において,超多収品種の育成を目的として,インド型多収品種「密陽23号」を母とし,日本型多収品種「アキヒカリ」を父とする人工交配を行って育成された品種である.1990年から「北陸149号」の系統名で関係各府県における奨励品種決定調査試験およびその他の試験に供試してきたものであり,2006年10月4日に新品種として「水稲農林415号」に命名登録された「華麗舞」の特性の概要は以下のとおりである.1. 出穂期は「コシヒカリ」より4~5日早く,成熟期は「コシヒカリ」より5~9日早く,育成地では"中生の早"である.2. 稈長は「コシヒカリj」より20cm程短く" 短",穂長は「コシヒカリ」より長く" やや長"穂数は「コシヒカリ」より少なく"少",草型は"穂重型" で,脱粒性は"難"である.粒形は"細長"である.千粒重は「コシヒカリ」よりやや軽い. 3.収量は,標肥では「コシヒカリ」より少ないが,多肥では「コシヒカリ」並である.4.炊飯米は, 「コシヒカリ」.「日本晴」よりも粘りが少なく,硬い.表面の粘りが少ないのでとろみのあるカレーソースとのなじみが良く,カレーライスへの嗜好性が高い.5. いもち病真性抵抗性遺伝子はPiaとPibを併せ持つと推定され,葉いもち圃場抵抗性は"中",穂いもち圃場抵抗性は不明である.穂発芽性は"やや易",障害型耐冷性は"極弱"である.
著者
高田 大輔 佐藤 守 阿部 和博 小林 奈通子 田野井 慶太朗 安永 円理子
出版者
公益社団法人 日本アイソトープ協会
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.63, no.6, pp.293-298, 2014-06-15 (Released:2014-06-27)
参考文献数
10
被引用文献数
1 3

事故翌年における果実発育期間中の果実中の放射性セシウム濃度の変化を調査した。放射性セシウム濃度は満開後15日で最も高くその後低下し,50日以降はほぼ一定であった。モモの果実と葉の放射性セシウム濃度と40K濃度の動態には差異が生じた。福島県内の24園地より採取した満開後60日果実と収穫果実の137Cs濃度を比較することで,摘果果実を用いた成熟果の放射性セシウム濃度の予測の可能性について検討した。
著者
小林 麻実
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.54, no.9, pp.545-554, 2011 (Released:2011-12-01)
参考文献数
3
被引用文献数
2

2003年東京都港区に私立会員制図書館として創設されたアカデミーヒルズ六本木ライブラリーの理念と実践を紹介する。著者は,図書館の意義を「過去の先人の残した知見や同時代の他者が持つ知識・経験といった情報を共有することにより,新たなイノベーションを個人が創り出していく場」ととらえ,新しい学びや協働を育む「場」を社会人に対して提供してきた。組織を離れた個人としてのつながりや情報交換が図書館内に生まれるように8年にわたってさまざまな工夫を重ねている。その結果としてラーニングコモンズやコワーキングという言葉が生まれる以前に,その内容を実践してきた。
著者
越村 俊一 江川 新一 久保 達彦 近藤 久禎 マス エリック 小林 広明 金谷 泰宏 太田 雄策 市川 学 柴崎 亮介 佐々木 宏之
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2021-07-05

リアルタイムシミュレーション,センシングの融合による広域被害把握,被災地内外の人の移動と社会動態把握,医療需要および被災地の医療活動状況を入力としたマルチエージェントシミュレーションで構成する仮想世界でのwhat-ifの分析を通じて,物理世界となる被災地での災害医療チームの活動を支援するための「災害医療デジタルツイン」を構築する.災害医療の最前線で活動する研究者との協働を通じて,南海トラフ連続地震により連続して来襲する津波のリスク下において,医療システムの一部の機能が一定期間低下しても,被災地内外の災害医療の機能を速やかに回復できる医療レジリエンスの再構築を先導する.
著者
小林 信一
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.26-36, 2008-09-20 (Released:2022-08-20)
参考文献数
13

イノベーションを促進するために大学に対する研究資金を「選択と集中」の原則に基づいて配分すべきだという議論がある.本稿は「選択と集中」によるイノベーションという考え方の妥当性を,アメリカにおける科学技術政策の歴史的検討,実態分析を通じて検討するものである.分析結果は,「選択と集中」は,すべての経済主体のための研究基盤の強化を指向するイノベーション政策と相容れないことを示唆している.
著者
形井 秀一 篠原 昭二 坂口 俊二 浦山 久嗣 河原 保裕 香取 俊光 小林 健二
出版者
社団法人 全日本鍼灸学会
雑誌
全日本鍼灸学会雑誌 (ISSN:02859955)
巻号頁・発行日
vol.57, no.5, pp.576-586, 2007-11-01 (Released:2008-05-23)
参考文献数
21

1. はじめに2006年10月31日~11月2日の3日間、9カ国2組織が参加してWHO/WPRO (西太平洋地域事務局) 主催による経穴部位国際標準化公式会議がつくば市の国際会議場で開催された。会議のアドバイザー (発言権のある参加者) は、9カ国 (日本、中国、韓国、モンゴル、シンガポール、ベトナム、オーストラリア、アメリカ合衆国、英国) と2組織 (WFAS=World Federation of Acupuncture Societies, AAOM=American Association of Oriental Medicine) から計20名であった。この会議で、過去3年間日中韓で検討してきた経穴部位案が正式に決定された。2. 経穴部位の合意本会議で決定された経穴部位は361穴であり、これまで日本で教育されてきた354穴より7穴多い。これまでの教科書と変更になるのは、 (1) 奇穴から正穴となったもの (2) 前腕長などの骨度の分寸の変更によるもの (3) 個別の理由で変更になったもの、などであった。また、最後まで一部位に決定出来ずに2部位併記経穴が6穴 (迎香、禾〓、水溝、中衝、労宮、環跳) あった。3. 今後の動きつくば会議で最終的な経穴部位標準化が達成されたが、WPROは、経穴部位のみでなく、 (1) 東洋医学用語の標準化、 (2) 東洋医学の医療情報の標準化、 (3) 鍼灸研究法のガイドライン作りなど、多岐にわたる標準化を進め、東洋医学全体の用語や考え方、枠組みの標準化を行い、それらを東洋医学の世界的な研究、臨床へ活用しようとしている。4. 経穴部位決定後の課題今後の課題としては、 (1) 経穴部位のより厳密な再検討。 (2) 標準化部位の国内普及。 (3) 「日本鍼灸」の明確化と世界への普及。などが上げられる。
著者
近藤 夕騎 板東 杏太 有明 陽佑 勝田 若奈 小林 庸子 早乙女 貴子 髙橋 祐二
出版者
日本神経治療学会
雑誌
神経治療学 (ISSN:09168443)
巻号頁・発行日
vol.35, no.5, pp.628-632, 2018 (Released:2019-05-15)
参考文献数
18

〔目的〕脊髄小脳変性症(spinocerebellar degeneration;SCD)患者に対する短期集中バランストレーニング介入が患者のバランス機能に及ぼす効果についてBalance Evaluation Systems Test(BESTest)を用いて検討した.〔方法〕Scale for the Assessment and Rating of Ataxia(SARA)歩行項目3点以下のSCD患者16名を対象とした.理学療法で1日2時間のバランストレーニング,作業療法または言語療法を1時間の計3時間を週5回実施する4週間の入院プログラムを実施し,入院1ヶ月前,プログラム開始時,プログラム終了時,退院1ヶ月後にSARA,BESTestを評価した.〔結果〕介入前後でBESTestの総得点,下位項目のsectionIII(予測的姿勢制御),sectionIV(反応的姿勢制御),sectionVI(歩行安定性),フォローアップで総得点,sectionIIIの得点が有意に改善していた.〔結論〕歩行可能なSCD患者では,BESTestを用いた評価により,課題となるバランス要素を抽出できた.またバランストレーニングの介入効果をBESTestの総得点,sectionIII,sectionIV,sectionVIで鋭敏に捉えられる可能性が示唆された.
著者
金原 寛子 塚谷 才明 小林 沙織 山本 美穂 酒井 尚美 長東 菜穂 小森 岳 岡部 克彦 赤田 巧子 高塚 茂行
出版者
一般社団法人 日本摂食嚥下リハビリテーション学会
雑誌
日本摂食嚥下リハビリテーション学会雑誌 (ISSN:13438441)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.184-193, 2020-08-31 (Released:2020-12-31)
参考文献数
36
被引用文献数
1

【目的】嚥下機能を低下させる可能性がある薬剤は数多く存在する.一方で,必要とされる薬剤が嚥下障害により服用できず,本来期待される薬効が十分に得られないこともある.本研究では,当院嚥下サポートチームで症例検討を行った患者への薬剤に関する提案内容を解析し,嚥下サポートチームにおける薬剤師の役割について報告する.【方法】20XX年4月から20XX+3年3月の期間,嚥下サポートチームにて症例検討を行った患者において,薬剤の使用状況,薬剤に関する提案内容と介入の有無,介入前後での嚥下障害の重症度について後方視的に検討した.【結果】対象患者51 名(年齢の中央値82 歳)のうち42 名(82%)が,嚥下機能を低下させる可能性のある薬剤を使用していた.嚥下機能を低下させる可能性のある薬剤では睡眠薬,抗精神病薬が,嚥下機能に良い影響を与える可能性のある薬剤ではACE阻害薬が多かった.薬剤に関する提案を29 名に行い25 名に介入した.提案は嚥下機能を低下させる可能性のある薬剤の中止や減量を10 名に,服薬方法の変更を9名に,嚥下機能に良い影響を与える可能性のある薬剤の追加を7 名に行った.薬学的介入ができた25 名の摂食状況のレベルの平均値は介入前4.5,退院時5.9 であり,1.4 の改善であった.薬学的介入を行っていない26 名の摂食状況レベルの平均値は,介入前5.1,退院時6.3 と1.2 の改善で薬学的介入群と有意差を認めなかった.【結論】嚥下機能を低下させる可能性のある薬剤を使用している患者の割合は非常に高く,薬剤に関する提案を半数以上の患者に行った.薬剤師は薬の専門家として嚥下機能を低下させる可能性のある薬剤の抽出,代替薬の提案,安全で確実な服薬を支援することが望まれる.
著者
鈴木 昌 堀 進悟 小林 健二
出版者
Japanese Association for Acute Medicine
雑誌
日本救急医学会雑誌 (ISSN:0915924X)
巻号頁・発行日
vol.15, no.6, pp.209-215, 2004-06-15 (Released:2009-03-27)
参考文献数
8

目的:病院内で心停止に早期除細動を実践するには,看護師による電気的除細動(DC)が不可欠であるが,多くの看護師はDC施行を躊躇してきた。本邦に看護師によるDCを普及させるには,看護師がDC施行を躊躇する原因を明らかにする必要がある。本研究の目的は,看護師によるDC施行に対する看護師の態度に関与する要因を明らかにすることである。方法:平成15年10月に,救命救急センターを併設する市中総合病院(644床,看護師555人)で行われた救急蘇生法に関する院内講演会に先立ち,出席した看護師242人を対象に無記名アンケート調査を行った。有効回答が164人から得られた(回収率67.8%)。アンケートでは,評点尺度法を用いた9問を用意し,看護師によるDCに関して,教育,経験,法解釈および態度について尋ねた。病院内でVFへの遭遇時に,医師の指示なしでDCを施行するか否かについての態度に関与した要因をcategorical regression analysisを用いて抽出した。結果:VF遭遇時に,医師の指示なしでDCを施行すると回答した看護師は21人(12.8%)であった。この回答に関与した要因は,看護師による緊急時のDC施行は許されているか否かについての法解釈,DCの施行経験,DC施行現場への遭遇経験,および卒前教育の有無であった(r=0.476, p=0.02,重要度:0.444, 0.202, 0.126, 0.111)。結語:医師の指示なしでDCを施行するか否かに関する看護師の態度に最も関与した要因は,看護師のDC施行に対する法解釈であった。本邦において,看護師によるDC施行を普及させるには,看護師によるDC施行の法的根拠を明確に示す必要がある。
著者
小林 力
出版者
日本薬史学会
雑誌
薬史学雑誌 (ISSN:02852314)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.13-18, 2019 (Released:2020-07-09)

For thousands of years, humans had sought miracle medicines. In the 1930s, people were generally the same as people today. But they were almost helpless in terms of treating bacterial infection. P. Ehrlich, watching synthetic dye molecules stain bacteria specifically and selectively, started the research for antibacterial agents, “magic bullets.” Although he failed to reach the goal, the German dye company Bayer succeeded in utilizing his concept and approach. In 1932, after screening 3,000 compounds over a four-year period, they succeeded in the development of the antibacterial red-dye compound Prontosil. This medicine was welcomed by the world as a miracle drug. In 1935, after the non-patentable derivative sulfanilamide was discovered by the Pasteur Institute, it was synthesized by many companies and spread worldwide. However, enthusiastic overuse of a medicine can cause something to go wrong. In 1937, diethylene glycol used as a solvent of Prontosil killed 105 people in the USA due to renal toxicity (i.e., Massengill elixir tragedy). In those days, toxicity data was not necessary for medicines. After this tragedy, the USA introduced a new strict law and empowered the Food and Drug Administration (FDA), and many countries followed this action. Interestingly, this regulation changed the pharmaceutical industry. In order to obtain official approval for a new drug, companies require biologists, chemists and modern laboratories to obtain safety and effectiveness data. If they are unable to do this, they must change from new-drug manufacturers to over-the-counter or supplements manufacturer. The first strong medicine also changed the relationship between doctors and patients. Before sulfa drugs, doctors knew themselves to be powerless and were humble. But after the introduction of sulfa, they became self-confident against diseases and patients. Finally, Prontosil also reduced pessimism about medicines, dissipating the prevailing attitude that chemicals would never be able to cure most diseases. Thus, new pharmaceutical companies began utilizing the Bayer method to develop innovative drugs for treating many other diseases.
著者
小林 寛 Masahiko KUMAKURA Ken YOSHIMURA Mititomo INATOMI Tomoichiro ASAMI
出版者
International Society of Histology and Cytology
雑誌
Archives of Histology and Cytology (ISSN:09149465)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, pp.37-46, 1998 (Released:2011-10-26)
参考文献数
28
被引用文献数
53 57

The tongue in four species of penguin was investigated by light microscopy and by scanning electron microscopy, with special reference to the lingual papillae.1) The middle of the penguin tongue contains a pair of long cartilages and long tendons accompanied by striated muscle bundles.2) Large, spine-like, and caudally directed lingual papillae (filiform-like papillae) densely cover the dorsal surface of the tongue, apparently serving to catch fishes.3) By light microscopy, the dorsal lingual epithelium with the lingual papillae are seen as a thick cornified layer, but the lateral and lower surfaces have a thinner cornified layer.4) The connective tissue core (CTC) under the epithelium of the lingual papilla shows a stereo structure similar to but smaller than the external form of the papilla. The CTC contains some blood vessels and nerve fibers; the lingual glands are found in the submucous layer only in the posterior tongue.5) Bundles of nerve fibers in the lamina propria of the tongue were immunohistochemically positive for PGP 9.5, and it appeared that Merkel corpuscles were distributed in the connective tissue closely beneath the epithelium of the finger-like papillae, though they were only weakly immunoreactive for PGP 9.5.6) Numerous fine filaments of elastic fibers are found closely beneath the epithelial cell layer of the dorsal surface of the tongue including the lingual papillae, while there are very few of them on the lateral and lower sides of the tongue.
著者
小林 星太 大木 孝弘 徳久 宏子 菅 幸生
出版者
一般社団法人 日本老年薬学会
雑誌
日本老年薬学会雑誌 (ISSN:24334065)
巻号頁・発行日
vol.3, no.3, pp.65-69, 2020-12-31 (Released:2021-01-28)
参考文献数
8

Serotonin syndrome refers to the adverse events caused by serotonin-based drugs such as antidepressants. Its clinical manifestations include psychiatric and neurovegetative symptoms. In this communication, we report our experience with an 83-year-old woman receiving antidepressants, who developed subjective symptoms such as heavy sweating, dizziness, and tremor after starting treatment with dextromethorphan. Treatment with antidepressants was continued, but five months later, the patient experienced symptoms of heavy sweating, elevated blood pressure, tremor, and anxiety. In her case, serotonin syndrome was suspected by a pharmacist working in a pharmacy, who promptly carried out early intervention and assisted in the prevention of recurrence. In elderly patients who are prescribed dextromethorphan and antidepressants, the possibility of occurrence of serotonin syndrome needs to be taken into consideration in the follow-up of the clinical course.
著者
佐藤 秀樹 前田 正治 小林 智之 竹林 唯
出版者
一般社団法人 日本健康心理学会
雑誌
Journal of Health Psychology Research (ISSN:21898790)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.111-120, 2023-02-01 (Released:2023-02-17)
参考文献数
29

This study used text mining and examined workers’ psychosocial burdens caused by the COVID-19 pandemic. Employees in the Fukushima Branch of the Japanese Trade Union Confederation (RENGO Fukushima) and related workplaces responded to a web-based questionnaire survey. The survey inquired about psychosocial burdens caused by COVID-19, and the participants responded using a free-text format. We analyzed the responses of 215 respondents. Logistic regression analysis indicated a stronger association between female workers and severe psychological distress than male workers. In addition, correspondence analysis showed that workers with severe psychological distress used more words related to “income” and more first-personal pronouns such as “I” or “we.” In contrast, women with college-age children used more words related to “online college courses,” “burdens,” and “anxiety.” These results suggest that female workers with children experience significant stresses associated with their children, and workers with severe psychological distress experience psychosocial burdens related to their income.