著者
白石 秀壽 小野 晃典
出版者
日本マーケティング学会
雑誌
マーケティングジャーナル (ISSN:03897265)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.68-80, 2019-09-27 (Released:2019-09-27)
参考文献数
5

世界有数の鶏卵生産消費国である日本において,大量生産がますます進む一方で,少量の高級ブランド卵を生産する様式を採用する養鶏業者も登場している。そんななか,高級ブランド卵を大量に生産して販売する鳥取県八頭町の養鶏業者がある。それが「大江ノ郷自然牧場」(農業生産法人・有限会社ひよこカンパニー)である。同牧場は,高級ブランド卵「天美卵」を成功させたに留まらず,その卵を使用した加工食品を開発して併売する形で第二次産業に参入し,さらには,農業や食を体験させることのできる施設を建設することによって,第三次産業にも参入し,それらについても,首都圏その他の大市場から離れた過疎地域であるにもかかわらず成功を収めている。本論は,事業成功のカギを握る同牧場のビジネスモデルを解析する。
著者
永井 洋平 小野 晃明 小幡谷 英一
出版者
一般社団法人 日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.62, no.8, pp.587-592, 2006-08-01 (Released:2017-06-02)
参考文献数
14
被引用文献数
1
著者
石田 弘 廣瀬 良平 小野 晃路 江見 健太 小橋 潤子 篠原 沙織 渡邉 進
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.28, no.5, pp.631-633, 2013 (Released:2013-11-09)
参考文献数
22
被引用文献数
1 1

〔目的〕荷重位で中殿筋活動を促す運動の考案と,その運動時の中殿筋活動を定量化することとした.対象:健常成人男性31名とした.〔方法〕右下肢に荷重をかけた片脚立位で左股関節に対する最大等尺性外転収縮を行っている際の右中殿筋の筋活動を記録し,正規化のための基準とする右股関節外転の最大随意収縮時(maximum voluntary contraction:MVC)の筋活動で除した値(%MVC)を筋活動量の指標とした.〔結果〕運動時の筋活動量は108 %MVCを示した.〔結語〕本研究で用いた運動は,荷重をかけた状態での中殿筋の筋力増強運動のバリエーションを増やすことにつながるものと期待される.
著者
松本 哲一 水垣 桂子 玉生 志郎 小野 晃司 北原 哲郎 品田 正一 笹田 政克
出版者
特定非営利活動法人 日本火山学会
雑誌
火山 (ISSN:04534360)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.1-13, 1993-04-01 (Released:2017-03-20)
参考文献数
21
被引用文献数
1

Taga Volcano, in northern part of the Izu Peninsula, central Japan, is a large Quaternary strato volcano made of andesite and basalt. The Hata Basalts underlying the Taga volcanic rocks is a pile of pyroclastics with some lava flows mainly of basalts which include the most mafic basalt in the late Tertiary to Quaternary volcanic rocks of north Izu and Hakone region. This Basalts has been treated as the late Tertiary product by previous workers. In order to clarify the volcano-stratigraphic relationship between the Hata Basalts and the Taga volcanic rocks, geologic investigations were carried out in and around the Tanna Basin, and the core and cuttings samples from three 500-600 m drill holes in the Tanna Basin were examined. The Hata Basalts is lithologically characterized by dominant pyroclastics, especially high-temperature oxidized, reddish-brown agglutinate, whereas the products of Taga Volcano are characterized by dominant lava flows. The Hata Basalts is overlain by the Taga volcanic rocks (TV4 and TV5) unconformably at the eastward of the Tanna Basin, and overlain by the Shimo-Tanna Shales and the Taga volcanic rocks unconformably at the westward. Petrography and major elements chemistry suggest that both the Hata Basalts and the Taga volcanic rocks are petrologically very similar to each other. K-Ar dating of two rock samples of the Hata Basalts and one sample of Taga Volcano revealed that they were products of almost the same age, around 600-700 ka. All the samples dated can be correlated to the Brunhes normal polarity epoch. We conclude that the Hata Basalts is the early stage products of Taga Volcano.
著者
小野 晃典
出版者
慶應義塾大学
雑誌
三田商学研究 (ISSN:0544571X)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.13-40, 2001-04-25

社会学者E.M.Rogersを代表とする普及研究はしばしば,革新を徐々に普及させる駆動力としてのコミュニケーションの役割として,「情報の送信と受信」の局面と「革新(新製品)の社会的意味の形成と反応」の局面とを混同している。先の拙稿は,前者の「情報の送信と受信」の観点から,Rogersによる5種類の採用者プロファイルを定式化し,各採用者の新製品採用時期と社会システム内の新製品普及パターンを導出しうる理論モデルを形成した。それとは対照的に,本稿は,後者の「革新(新製品)の社会的意味の形成と反応」の観点から,同様の試みをなす。議論は普及論の枠を超え,経済学者Leibensteinのバンドワゴン/スノッブ効果,心理学者Fishbein&Ajzenの行動意図モデル,経済学者Veblenの顕示的消費論,社会学者Simmelのトリクル・ダウン論に及び,それらは一括して多属性効用型ブランド選択モデルの形態で整序される。最後には普及研究に立ち戻り,それまでの議論を参照しつつRogersの採用者プロファイルを「革新(新製品)の社会的意味の形成と反応」の視点から定式化し,先の拙稿と対を成す理論モデルを形成する。
著者
大野 ヨシ 小野 晃 田中 充
出版者
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology
雑誌
Synthesiology English edition (ISSN:18830978)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.165-171, 2009

米国立標準技術研究所(NIST)で測光標準の研究をされているヨシ大野さんが2008年12月に産総研を訪問された機会に、シンセシオロジー編集委員会の小野委員長と田中委員がインタビューしました。照明分野で今後大きな省エネルギー政策を実行していこうとする米国政府の意欲的な計画と、それに応えていく標準研究者の意気込みが伝わるお話が聞けました。またNISTでの大野さんの研究と産総研の本格研究との間に多くの共通点があることが印象的でした。
著者
小野 晃一 勝又 達也 菅原 泉 上原 巌 佐藤 明 Kouichi Ono Katsumata Tatsuya Sugawara Izumi UEHARA Iwao Sato Akira
出版者
東京農業大学
雑誌
東京農業大学農学集報 (ISSN:03759202)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.60-67, 2011-06

森林施業に関わる野ネズミ類の役割を明らかにする一環として,林相の異なる針葉樹人工林と広葉樹二次林を跨ぐ形で林内に生息する野ネズミ類を捕獲・放獣する方法により2006年から2009年まで個体群の変動を調査した。その結果,調査対象としたアカネズミ(Apodemus speciosus),ヒメネズミ(Apodemus argenteus)の捕獲個体数は2006年9月には延べワナ数675個で157個体,422回と最高の高密度状態を記録したが,11月から急激な減少が認められ,その後は1年以上ひと月の捕獲個体が数頭という低密度で推移したことから,野ネズミ類個体群にクラッシュが生じたものと判断した。アカネズミとヒメネズミの捕獲個体数の変動を比較すると,それぞれの生息特性を反映して急減の時期に3か月の時間的差異が見られた。しかし,全体的な変動の傾向は両種とも同様の推移を示した。針葉樹林と広葉樹林での生息状況を見ると,アカネズミでは広葉樹林の利用頻度が高く,秋季から冬季にかけて針葉樹林の依存度が増す傾向にあった。ヒメネズミでは針葉樹林のみの利用個体が多いものの,年によっては夏季に広葉樹林のみ利用する個体が増加した。また,いずれの種とも両方の林分を同時に利用している個体は少ないという傾向を得た。行動範囲に関しては,高密度下では大きく,ランダムに分布し,低密度下では小さく,限定的になる傾向が見られた。
著者
小野 田元 小野 晃夫 下田 勉 小野 田憲 岩野 鐵夫 長崎 泰一 千葉 末作
出版者
Japanese Society of Agricultural, Biological and Environmental Engineers and Scientists
雑誌
生物環境調節 (ISSN:05824087)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.151-157, 1998-09-30 (Released:2010-06-22)
参考文献数
16

水稲の周年養液栽培法と生産性の高い栽培技術を確立する目的で, 高圧ナトリウムランプとメタルハライドランプを設置した完全制御室, 太陽光併用高圧ナトリウムランプ室, 混合光室, メタルハライドランプ室および太陽光室を利用し, 1994~1995年に3回, 栽培試験を行った.PPFDの大きさは補光ランプを点灯した完全制御室>高圧ナトリウム室>混合光室>メタルハライド室の順で, 太陽光室は最も小さかった.PPFDは玄米重との間で有意な正の, 屑米重歩合との間では負の有意な相関がみられた.また, 玄米重を決定する変数増減法により重回帰分析を行った緒果, PPFDは第1ステップで取り込むと寄与率は96%で, 水稲の生育・収量に大きく影響を与えていた.とくに完全制御室と混合光室では, ランプの光合成増進効果により生育・収量は優るとみられた.また, 全平均照度は玄米重の決定に寄与するが, PPFDよりも寄与率は大きく劣るとみられた.このように, 高圧ナトリウムランプおよびこれとメタルハライドランプの混合光およびこれに太陽光を併用した場合は玄米重は増収し, 植物工場における増収技術になると考えられるが, 実用場面ではさらに検討を要する.本論文を作成するにあたり, 弘前大学農学部卜蔵健治教授から有益なご教示を賜った.また, 青森県農業試験場育種部長中堀登司光氏, 同前栽培部長玉川和長氏には調査にご協力を戴いた.ここに厚く謝意を表する.
著者
渡辺 一徳 小野 晃司
出版者
日本地質学会
雑誌
地質學雜誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.75, no.7, pp.365-374, 1969-07-25
被引用文献数
6 12 5
著者
小野 晃
出版者
Japan Association of Mineralogical Sciences
雑誌
岩石鉱物鉱床学会誌 (ISSN:00214825)
巻号頁・発行日
vol.78, no.1, pp.38-39, 1983-01-05 (Released:2008-08-07)
参考文献数
6
被引用文献数
4 5

K-Ar dating on hornblende from biotite-hornblende quartz diorite in northeastern part of the Kanto Mountains was carried out. The age of the quartz diorite is 251±8 Ma. The result, together with geological facts, supports the idea that island arc composed of granitic plutons was present between the Sanbagawa and the Ryoke metamorphic belts.
著者
小林 直人 赤松 幹之 内藤 耕 藤田 茂 小野 晃
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.55, no.10, pp.722-734, 2013
被引用文献数
1

2008年に第2種基礎研究を中心とした原著論文を掲載する学術誌「Synthesiology(シンセシオロジー)–構成学–」が創刊された。Synthesiology(シンセシオロジー)に掲載される研究論文は,研究開発がめざした目標,それを実現するためのシナリオ,シナリオを実践するための要素技術の選択と統合の方法,研究成果などを明確に述べることが求められている。本稿では,この学術誌がめざした理念や,発刊に至った経緯,発刊の趣旨などを述べた後,実際に掲載された70編の論文を対象にして,構成の方法論を分析した結果を紹介した。全体として,共通の構成方法として,「技術的な構成」とも呼ぶべき方法論が重要であり,さらに研究成果を社会に導入していくためには,「社会導入に向けた構成」と呼ぶものを連続して起こす必要があることが明らかになった。また,今後はさらにシナリオの構成方法とその使用,役割についても詳細に分析を進めていくことの重要性が認識され,これらを含む本学術誌の今後の課題についても言及した。
著者
小野 晃典
出版者
慶應義塾大学出版会
雑誌
三田商学研究 (ISSN:0544571X)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.11-33, 2010-10

論文本論は, ホビー製品の2つの特性を定義した上で, 消費者関与研究の知見を活かしてホビー消費者の個人特性を論じると共に, 新製品普及研究の知見を活かしてホビー消費者の社会的相互作用を論じる。集中的消費やこだわり, あるいは, 創作活動といった特性は, ホビー消費者に特有とは言えない高関与消費者の特性である一方, ホビー消費者間の関係, および, ホビー消費者と一般市民の間に特有の関係のモデル化が重要であるということが見いだされる。