著者
多田 稔 高木 馨 川久保 和道 白田 龍之介 石垣 和祥 武田 剛志 藤原 弘明 梅舟 仰胤 齋藤 圭 斎藤 友隆 渡邉 健雄 秋山 大 内野 里枝 岸川 孝弘 高原 楠昊 高橋 良太 山本 恵介 濱田 毅 水野 卓 宮林 弘至 毛利 大 松原 三郎 木暮 宏史 中井 陽介 山本 夏代 佐々木 隆 笹平 直樹 平野 賢二 伊地知 秀明 立石 敬介 伊佐山 浩通 小池 和彦
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.112, no.8, pp.1474-1478, 2015-08-05 (Released:2015-08-05)
参考文献数
15

IPMN,膵嚢胞は,膵癌高危険群の中で最も効率のよい指標である.IPMNは進行が緩徐で比較的予後のよいIPMN由来浸潤癌がよく知られているが,予後不良の通常型膵癌の発生もともなう.最適な経過観察方法は定まっていないが,EUSがいずれの発癌形態にも最も感度のよい検査方法である.ただし,スクリーニングのための最適な検査方法については検討事項である.
著者
生塩 孝則 遠藤 寛二 山本 恵司
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
藥學雜誌 = Journal of the Pharmaceutical Society of Japan (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.116, no.11, pp.866-875, 1996-11-25
参考文献数
20
被引用文献数
4

The physicochemical properties of the enantiomer and racemates of suplatast tosilate (ST) were investigated by means of infrared spectroscopy, solid-state <SUP>13</SUP>C CP/MAS NMR spectroscopy, thermal analysis, and X-ray diffraction analysis, and by measuring the solubility and hygroscopy. The infrared and NMR spectra and X-ray diffraction pattern of the enantiomer were distinctly different from those of the racemate. The melting point of the enantiomer was lower than that of the racemate by 5&deg;C, while the solubility of the enantiomer was 1.3 times higher than that of the racemate. The hygroscopic rate of the enantiomer was greater than that of the racemate. These results suggested that ST was classified into a racemic compound crystal. Furthermore, by comparing the relative peak intensity ratios on X-ray diffraction patterns of crystals with various optical purities prepared by recrystallization, it was found that a mixture of racemic compound crystals and either of racemic mixture crystals or racemic solid solutions was obtained by recrystallization of ST in the content of 0 to 64%ee, while the recrystallization of ST in the content of more than 64%ee led to the formation of racemic mixture crystals or racemic solid solutions.
著者
寺谷 美雪 神白 和正 比留間 潔 奥山 美樹 藤田 浩 香西 康司 浅香 祐幸 前田 かおり 國友 由紀子 山本 恵美 高田 裕子 五十嵐 朋子 鳥海 彩子 矢澤 百合香 森口 真理子 藤本 昌子 二木 由里
出版者
一般社団法人 日本輸血・細胞治療学会
雑誌
日本輸血細胞治療学会誌 (ISSN:18813011)
巻号頁・発行日
vol.56, no.6, pp.679-686, 2010 (Released:2011-01-13)
参考文献数
5
被引用文献数
1 1

【背景・目的】赤血球濃厚液(RCC),血小板濃厚液(PC),新鮮凍結血漿(FFP)などの輸血用血液製剤(輸血用血液)は献血者の人体の一部であり,とりわけ有効利用が求められるが,一定量が有効期限切れで廃棄されているのが現状である.廃棄血を減少させるため有効期限内で別の患者に転用する努力が行われているが,一病院の中では限界がある.そこで,われわれは病院間で輸血用血液を転用し,有効利用する方法(病院間有効利用)を検討し,実施したので報告する. 【方法】東京都が運営する7病院が本研究に参加した.まず,7病院において有効期限切れが原因で廃棄となる輸血用血液の量を調査した(平成17年1~7月).その後,平成19年9~12月の間に各病院で有効期限切れが切迫している輸血用血液の情報をインターネットメールで毎日,定時に発信し,使用できる病院があれば,その病院に搬送し輸血に用いた.搬送にあたっては血液製剤搬送用温度安定剤を用い,温度を管理しながら搬送した.搬送後の品質を管理するため,温度と外観,搬送時間などを評価し記録に残した. 【結果】平成19年9~12月の間に,RCC 18本,PC 1本,FFP 4本の輸血用血液が病院間で有効利用された.その期間のRCCの廃棄率は1.06%で,H19年度の病院間有効利用を行わなかった期間の廃棄率1.78%と比較し明らかに低かった. 【結論】輸血用血液の廃棄量を減少させるために期限切れの前に他の病院で利用することは有効であり,今後,多くの病院間で試みる意義があると思われた.
著者
清水 信義 寺本 滋 人見 滋樹 伊藤 元彦 和田 洋巳 渡辺 洋宇 岩 喬 山田 哲司 山本 恵一 龍村 俊樹 山口 敏之 岡田 慶夫 森 渥視 加藤 弘文 安田 雄司 三上 理一郎 成田 亘啓 堅田 均 鴻池 義純 福岡 和也 草川 實 並河 尚二 木村 誠 井上 権治 門田 康正 露口 勝 宇山 正 木村 秀 香川 輝正 斉藤 幸人 武内 敦郎 森本 英夫 垣内 成泰 横山 和敏 副島 林造 矢木 晋 西本 幸男 山木戸 道郎 上綱 昭光 長谷川 健司 山田 公彌 岡本 好史 中山 健吾 山内 正信 佐々木 哲也 毛利 平 江里 健輔 宮本 正樹 森田 耕一郎 平山 雄 中川 準平 吉松 博 村上 勝 永田 真人 溝口 義人 大田 満夫 原 信之 掛川 暉夫 枝国 信三 足達 明 富田 正雄 綾部 公懿 川原 克信 西 満正 島津 久明 三谷 惟章 馬場 国昭 岡田 浪速 内藤 泰顯 櫻井 武雄 岡田 一男 西村 治 前部屋 進自 前田 昌純 南城 悟
出版者
日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.31, no.7, pp.1011-1019, 1991-12-20
被引用文献数
1

西日本地区30施設の共同研究により,肺癌の治癒切除例に対する補助化学療法の有用性を検討した.このtrialが終了した後5年の観察期間が経過したのでその成績を報告する.対象は絶対的治癒切除,相対的治癒切除となった肺腺癌であり,A群はMMC(20+10mg)+tegafur600mg1年間経口投与,B群はMMC(20+10mg)+UFT400-600mg1年間経口投与とした.1982年11月から1985年11月までにA群113例,B群111例の計224例が集積された.不適格例が43例であり,A群88例,B群93例を解析対象とした.背景因子には差は認めなかった.成績は5年生存率および5年健存率で検討した.両群の全症例の5年生存率はA群64.3%,B群55.6%で有意差は認めず,健存率でも差はなかった.後層別解析で,N2症例において5年生存率および5年健存率とも,B群が良好であった(p=0.029,p=0.048).
著者
永田 真 田部 一秋 山本 英明 丸尾 仁 木内 英則 坂本 芳雄 山本 恵一郎 土肥 豊
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー
巻号頁・発行日
vol.42, no.5, pp.628-634, 1993
被引用文献数
6

ダニ抗原感受性の成人気管支喘息におけるrush immunotherapy (RI) の至適施行指針を確立する目的で, 筆者らはRIを施行した38症例についての臨床的解析を行った。全例で10日以内にハウスダスト (HD) 10倍液の0.10ml以上の維持量に到達可能であった。全身的副作用は10倍液の0.15ml以上の注射時に多くみられ, また注射部位の発赤・腫脹径が8cm以上を示した症例で高頻度であった。喘息発作の誘発に先行して気道系の前駆症状が高率にみられた。RIの臨床的な有効率は, 1秒率<70%の症例では明らかに低値であり, また。維持量が10倍液の0.10mlの群と0.20m以上の群との間では差はみられなかった。以上の成績からHDを用いるRIにおいては, 1) 非発作時の1秒率が70%以上の症例を選択すること, 2) 10倍液の0.10mlを原則的な到達目標量とすること, 3) 局所皮膚反応が8cm以上となるか, 気道の違和感などの前駆症状がみられた場合は抗原量の増量には慎重を期すること, などがその安全性と有効性を向上させる観点から推奨されると考えられた。
著者
山本 恵子
出版者
早稲田大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2007

2007年度には、ニーチェにおける初期・中期・後期の生理学的考察を概念史的に検討することによって、当時の生理学者との関係に関する研究の骨子を示した。その結果、ニーチェにおける生理学という概念装置の意味が著作時期によって大きく異なることが明らかとなった。2008年度には、「健康」や「無意識」等の諸概念に着目した。そこでは、健康を画一的なものと捉える見方が人間の平等というドグマに侵されたものとして積極的に否定されるニーチェの思索が確認された。
著者
坂本 公也 永田 真 保谷 功 井上 憲一 木内 英則 坂本 芳雄 山本 恵一郎 土肥 豊
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー
巻号頁・発行日
vol.42, no.7, pp.840-845, 1993

十分量のステロイドを含む薬物療法によっても鎮静し得ず, therapeutic awakeningを試みることにより改善が得られた気管支喘息の1例を経験したので報告する。症例は33歳の女性で17歳発症の気管支喘息である。重積発作のため近医へ入院したが, 症状の改善が得られず当科へ転送となった。種々の治療により喘息症状の軽快が得られ, 順調に経過していたが, 再度早朝から始まる喘息発作が頻発するようになった。就寝前の気管支拡張剤およびプレドニゾロンの十分量の投与等を行ったが, 喘息発作の改善は得られなかった。therapeutic awakening, すなわち患者を午前3時に治療的に静かに覚醒させサルブタモール2.5mgの吸入投与を行ったところ, 自覚症状および理学的所見の速やかかつ著明な改善が得られた。治療抵抗性のmorning dippingに対して, therapeutic awakeningは試みる価値のある治療手段の1つであると考えられた。
著者
山本恵子 宮川健治 野々佳子 原口輝美 松永あけみ
出版者
九州看護福祉大学
雑誌
九州看護福祉大学紀要 (ISSN:13447505)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.103-111, 2006-03

日本の高齢者施設は、高齢化・重度化・認知症の増加が問題視されている。そのような状況で、施設利用者の安全を確保するのには、職員の協働は不可欠であるといえる。また多くの文献で職員数や知識の不足が、転倒要因として列挙されている。しかし、その実態や対策について研究したものは少ない。そこで本研究では、自身で危険回避が困難な方が多い高齢者施設における転倒予防策のうち、多職種の協働による転倒予防の必要性を先行研究より明らかにすることを目的とした。 文献検索の結果、連携の実態と転倒予防効果については、国内外問わず数は少なく、実態調査が殆どであった。それによると多職種が情報共有・アセスメント・評価の過程で協働することは、転倒予防に効果的であると報告している。海外文献では、情報共有の有効性や、リスクマネジメントの視点で協働の重要性をあげ、医療事故のエラーの原因として高齢者自身の問題以外に環境要因をあげ、その中に職員の知識・技術の差や、情報伝達の不備なども指摘されていた。 職種間協働の不備は、業務の問題点でありかつ、高齢者の転倒要因であることは言われているが、望ましい協働の方法やその効果について具体的に研究されたものは殆どなかった。職種間協働は、転倒予防の視点で重要であり、今後、増加する認知症高齢者の安全を守る上でも職種間協働の研究は不可欠であるといえる。高齢者施設での転倒予防では、協働の方法やその効果の検証は急務であり、重要な研究テーマとなることが示唆された。The purpose of this research is making the necessity for the fall prevention by collaboration of many occupational descriptions clear from precedence research. Because, by dementia, many of users are difficult to avert a risk by themselves. Most researches which did not ask domestic outside but were concretely verified about the method of desirable collaboration or its effect suited. As for the research verified concretely, about the method of desirable collaboration, or its effect, in and outside the country was very slight. lt being able to say at present is that the defect of communication of information causes an accident. Moreover, there were also two or more reports that it was effective for fall prevention that many occupational descriptions collaborate in the process of an information share, assessment, and evaluation. It was suggested from these things that maintenance of collaboration between occupational descriptions is pressing need