著者
松岡 宏高
出版者
日本スポーツマネジメント学会
雑誌
スポーツマネジメント研究 (ISSN:18840094)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.33-45, 2010
被引用文献数
5

The field of sport management has expanded rapidly, and now includes various aspects of sport industry. Researchers as well as practitioners in the sport business have provided various interpretations of the concept of sport management. However, the question “what should be researched and taught in sport management” remains unanswered. The present paper attempted to reexamine the concept of sport management in order to explain the significance of its existence as a science. In order to clarify what aspects of “sport” could be the target in the field of sport management, the author reviewed the structure of the sport industry and concluded that producing sport itself(i.e., sport activities) is the center of the sport industry. The uniqueness of sport product was also examined bacause it would clarify peculiar features of sport management. As discussed in the paper, sport management can be defined as “the management of business related to the production and provision of participant sport and/or spectator sport.”
著者
平島 洋 奥平 清昭 中本 淳 村上 浩之 鈴木 裕武 山上 隆正 西村 純 太田 茂雄 並木 道義 宮岡 宏 佐藤 夏雄 藤井 良一 小玉 正弘
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
宇宙科学研究所報告. 特集 (ISSN:02859920)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.115-134, 1986-10

1985年7月に, 南極昭和基地の共役点であるノルウェーにおいてオーロラ観測の国際共同観測を実施した。日本側の大気球観測は, 地上から直接観測することが難しい降下電子, 自然電波および電離層電場等の時間および空間変動の観測が目的であった。気球搭載観測器としては, オーロラX線撮像装置とVLF受信機であった。日本側の気球は1985年7月2日と7月5日の2回放球した。本論文では, 7月5日に放球され, 観測されたオーロラX線現象について述べる。オーロラX線撮像装置として, 従来から用いていた無機シンチレータを1次元に配置したものと, 厚型のリチウム・ドリフト型Si(Li)半導体検出器の2次元撮像装置を用いた。解析の結果, このオーロラX線現像は, 7月6日23時25分(U. T.)頃に始まり, 数分間継続し, 約50km/minの速度で北西から南東の方向に移動していたことが明らかになった。
著者
福岡 宏文
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会ソサイエティ大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1995, no.2, pp.262-263, 1995-09-05

10.4型TFTカラー液晶ディスプレイが世に出たのが1989年。この6年間TFTカラー液晶は表示品位の高いフラットディスプレイとして急成長を遂げて来た。今後もディスプレイという幅広い用途に、いろいろな形態で浸透して行くだろう。現在の主用途はノートPCである。今年度のノートPCの主役はA4ノートサイズで、ディスプレイとして10.4型カラー液晶が定着してきた。キーボードのサイズにより現行ノートPCでは、これ以上大幅な小型化は操作性を犠牲にしてしまうと言われている。今後この形でCPUの高速化、高機能化、メモリー容量の拡大、マルチメディア対応のCD-ROM搭載、外部と容易にリンク出来るイージーコミュニケーションI/Fを持った高性能で高付加価値ノートPCへと進んで行くであろう。一方、コンパクト化という事はユーザーにとっては非常に利便性があり、大きな付加価値である。これからの"いつでも、どこでも"のモービルコンピューティングの世界を創造して行くには不可欠である。日本市場においては必ずしも標準キーボードサイズにこだわりはなく、日本人の手のサイズにあったコンパクトなキーボードが受けられている。これらはサブノートPCと呼ばれ8.4型が最適なディスプレイサイズとなっている。昨年度米国でデビューしたサブノートPCはノートPCに比べて、小型、低価格であったが、機能を落としたため期待通りの伸びを示さなかった。今後日本市場を中心に、よりコンパクトで高性能なサブノートPCがその利便性により、ユーザーに満足を与える商品に成長していくと思われる。また、用途別の単機能についての操作性、高機能化の追求により、フラットディスプレイを中心とした新しいPCライクの商品が誕生してくる。いずれにしてもモービルコンピューティング機器として、コードレス、電池駆動が条件となり、電池の高性能化と共に機器の低消費電力化が課題である。その中でも特に表示装置即ちカラー液晶ディスプレイの低消費電力化が最優先課題である。以下、消費電力を大幅に削減した8.4型TFTカラー液晶モジュールの概要と各々開発した要素技術について述べる。
著者
岡 宏一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EID, 電子ディスプレイ
巻号頁・発行日
vol.105, no.421, pp.1-2, 2005-11-11

2005年7月20日にソウルで開かれたIMID05の画質評価関連と3Dセッションの発表内容の報告.
著者
川出 光生 原田 栄津子 西岡 宏樹 目黒 貞利
出版者
日本きのこ学会
雑誌
日本きのこ学会誌 : mushroom science and biotechnology (ISSN:13487388)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.75-79, 2009-07-31
被引用文献数
1

本研究では,杏仁様の香気を有するチリ産の食用きのこG.gargalの人工栽培を目標に,チリ国内で採取した13菌株の中からブナおが粉・フスマ培地での子実体形成にもっとも適した菌株を得ようとした.まず,寒天培地を用いた菌糸伸長の比較により,13菌株から菌糸伸長とコロニーの形態が良好であったIWADE-GG007,GG006,GG008,GG010およびGG000の5菌株を選び,この中からブナおが粉・フスマ培地でも菌糸伸長が良好であったIWADE-GG010,GG006,GG000の3菌株を選んで子実体形成試験を行った.これら3菌株はすべてブナおが粉・フスマ培地で子実体を形成し,傘の形態,および傘の色に各菌株の特徴がみられたが,子実体収量が多い菌株はGG010とGG006の2菌株であった.本研究により,国産のブナおが粉を用いた菌床栽培によるG.gargalの人工栽培が可能であることが明らかとなり,商業生産への可能性が示された.
著者
片井 秀幸 高橋 誠 平岡 宏一 山田 晋也 山本 茂弘 加藤 公彦 袴田 哲司 戸丸 信弘
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会誌 (ISSN:13498509)
巻号頁・発行日
vol.93, no.2, pp.73-78, 2011 (Released:2011-06-22)
参考文献数
21
被引用文献数
2 2

静岡県のブナ集団の遺伝的系統を推定するため, まずブナの分布域全体にわたる55集団を用いて葉緑体DNA (cpDNA) ハプロタイプの地理的分布を調べた。調査した集団にはハプロタイプD, EおよびFの3種類が存在し, 中部地方の太平洋側に分布するDとEが大部分を占めていた。次にブナの分布域および明らかとなったハプロタイプの地理的分布にもとづいて6集団を選定し, 核マイクロサテライト (nSSR) により遺伝的多様性を調査した。nSSR座の対立遺伝子頻度から計算された集団間のDA距離にもとづいた無根近隣結合樹から, 調査した集団は全て太平洋側の系統群に属し, 地理的な位置関係と一致することが明らかとなった。nSSR座の対立遺伝子頻度は集団間でほぼ均一であったが, cp DNAハプロタイプの地理的分布には構造が認められた。この差異はcpDNAと核DNAの遺伝様式に起因する遺伝子流動率の違いを反映していると考えられる。
著者
寺岡 宏樹 上野 直人 遠藤 大二
出版者
酪農学園大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2002

1)ツメガエルの約4万クローンのcDNAについてマクロアレイを行った。2,3,7,8-tetrachlorodibenzo-p- dioxin(TCDD)は受精後27時間胚で1クローンの増加、5クローンの減少、7日胚で41クローンの増加、12日胚で14クローンの増加、42クローンの減少を起こした。しかし、cytochrome P450 1A(CYP1A6,7)を除いて、ノーザンブロット法で増減が一致したクローンを見つけることができなかった。2)ノーザンブロット法により、Ah受容体は受精後初日から既に弱いが発現し、7日で顕著な増加がみられた。AHRの発現はTCDD暴露で影響されなかったが、CYP1A6,7の他、CYP1Bでは顕著な誘導が受精後2日からTCDD濃度依存性に観察された。この他、Arntやグルタチオン転移酵素の発現はTCDDに影響されなかった。3)以上の結果から、初期発生においてTCDDであきらかな誘導を受けるCYP1AについてTCDD感受性の高いゼブラフィッシュで役割を検討した。モルフォリノアンチセンスオリゴヌクレオチド(AHR2-MO)を用いて、ゼブラフィッシュで報告される二種のAh受容体の一つ(AHR2)の翻訳を阻止したところ、体幹の血流遅延・浮腫、下顎の成長阻害および中脳背側部の局所循環障害とアポトーシスなどこれまで知られている主なTCDD毒性が顕著に阻害された。AHR2-MOは毒性とともに、CYP1A誘導を阻害したので、CYP1Aに対するモルフォリノアンチセンスオリゴヌクレオチド(CYP1A-MO)を処置したところ、上述のTCDDによる毒性が抑制された。4)最近、TCDDがヒト由来培養肝細胞で、炎症や各病態で誘導されるプロスタグランジン合成酵素であるシクロオキシゲナーゼ2(COX2)が誘導されることが報告された。COX2阻害剤は同時暴露した場合TCDDによる中脳静脈の血流遅延とアポトーシスを顕著に回復させた。COX2に対するモルフォリノアンチセンスオリゴ処置は低濃度TCDDによる血流遅延とアポトーシスをほぼ完全に消失させた。48〜50hpf胚の頚動脈と思われる部分にCOX2 mRNAの強い発現が観察できた。TCDD処置はCOX2発現に全く影響しなかった。5)我々はこれまで、ソニックヘッジホッグ(shh)が下顎にも発現し、TCDD暴露により顕著に減少した。AHR2-MOはTCDDによるshh発現の低下と下顎の低形成を阻止した。TCDDは下顎原基のptc1と2の発現には影響を与えなかった。以上より、TCDDによる毒性発現機構にAHR2、CYP1A、COX2、Shhの各分子が関与することが示唆された。