著者
屋宜 晃 設楽 哲也 岡本 牧人 佐野 肇 樋口 彰宏
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.955-959, 1987-11-20

I.はじめに インフルエンザワクチンは広範な接種が行われているにもかかわらず副作用の報告は少なく,とくにHAワクチンに変更してからは安全なワクチンといわれている。しかし稀ながら神経系の副作用の報告は散見され,とくに米国で多発したGuillain-Barré症候群の例は有名である1〜3)。最近われわれはインフルエンザワクチン接種後に生じた興味ある突発性難聴2症例を経験したので,若干の文献的考察も加え報告する。
著者
水島 昌英 岡本 学
雑誌
日本音響学会研究発表会講演論文集 (ISSN:13403168)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.1, pp.463-464, 2003-03-18
参考文献数
4
著者
行本 敦 橋本 悠 花山 雅一 小幡 善保 谷平 哲哉 清家 裕貴 岡本 傳男 市川 幹郎 寺岡 正人
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.104, no.7, pp.1460-1463, 2015-07-10 (Released:2016-07-10)
参考文献数
7
被引用文献数
1 1

症例は81歳,女性.呼吸困難感を主訴に来院した.来院時,舌の著明な腫大がみられた.高血圧に対し,エナラプリルマレイン酸を内服していた.同薬による血管性浮腫を疑い,同薬を中止し,入院とした.喉頭の浮腫は軽度であったため,7 Fr経鼻エアウェイを挿入し,気管切開は行わず,経過観察とした.72時間後には舌の腫大は改善し,発語も明瞭であった.同薬を中止し,経過をみているが,再燃はみられていない.
著者
廣重 陽介 浦辺 幸夫 榎並 彩子 三戸 憲一郎 井出 善広 岡本 健
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.38 Suppl. No.2 (第46回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.FeOS3067, 2011 (Released:2011-05-26)

【目的】スポーツ現場で頻繁に遭遇する足関節外側靭帯損傷において、競技復帰が遅れる要因のひとつとして長期にわたる腫脹の残存があげられる。腫脹など受傷直後の炎症反応のコントロールにはRICE処置が用いられ、応急処置として浸透している。近年、組織修復促進効果があるとされている(Owoeyeら,1987、藤谷ら,2008)マイクロカレント刺激(Microcurrent electrical neuromuscular stimulation,MENS)もRICEと併用することがあり、筆者らも腫脹の軽減に有効であると考えている。しかし、MENSが腫脹軽減に効果があるというエビデンスは十分でなく、MENS単独での有効性を報告した文献は見当たらない。 本研究では、MENSが急性期に発生する腫脹を軽減するか否かを検討することを目的とした。【方法】対象は足関節外側靭帯損傷と診断され、視覚的に腫脹を認め、受傷後72時間以内、初回損傷、RICE処置を施していない患者22名とした。対象をMENS施行群(MENS群)11名(男性6名、女性5名)と非施行群(安静群)11名(男性5名、女性6名)に無作為に分けた。MENS群の年齢(平均±SD)は35.3±18.9歳、身長は162.9±11.2cm、体重は58.5±7.1kg、安静群の年齢は30.2±19.7歳、身長は163.3±7.5cm、体重は60.8±14.7kgであった。 説明と同意の後、水槽排水法にて足部・足関節の体積を測定した。その後、安静背臥位にて2個のパッド(5cm×5cm)を前距腓靱帯の距骨、腓骨付着部付近に貼付し、MENS群はMENSを20分間施行し、安静群は通電せず20分間安静を保った。再び体積を測定し、最後に医師から処方された理学療法を実施した。MENSにはDynatron950plus(Dynatronic Corporation,USA)のmicrocurrent modeを使用し、周波数0.5Hz、パルス幅1sec、刺激強度50μAとした。 測定値より、各群の体積、腫脹の程度およびその変化率を求めた。腫脹の程度は、水槽排水法による健常者の足部・足関節の体積は左が1.4%大きい(廣重ら,2010)ことを考慮し、非受傷側の体積から受傷側における受傷前の体積を算出し、これを基準とした。 統計学的検定として、各群におけるMENS前後、安静前後の腫脹の程度の差には対応のあるt検定を、MENS群と安静群との腫脹の程度の差、腫脹変化率の差には対応のないt検定を用い、危険率5%未満を有意とした。【説明と同意】対象には事前に研究の目的と方法に関する説明を十分に行い、紙面にて同意を得て測定を行った。本研究は当院倫理審査委員会の承認を得て行った(承認番号1001)。【結果】MENS群で、MENS施行前の足部・足関節の体積(腫脹の程度)は977.0±111.1ml(106.2±3.9%)、施行後の体積は967.2±107.0ml(105.2±4.1%)となり9.8±6.9ml(1.0±0.7%)減少した。(p<0.05)。安静群で、安静前の体積は911.4±167.1ml(106.5±3.4%)、安静後の体積は909.2±166.6ml(106.2±3.2%)となり2.2±4.7ml(0.3±0.6%)減少したが、有意差は認められなかった(p=0.16)。 各群の腫脹の程度に有意差は認められなかった(p=0.86)。 各群の体積減少率を比較すると、MENS群の体積減少率が有意に大きかった(p<0.05)。【考察】MENSについて、Gaultら(1976)が阻血性皮膚潰瘍患者に施行したところ治癒が早まったと報告して以来、様々な臨床効果が報告されている。森永(1998)は、MENSは微弱電流を通電することで組織損傷時に生じる損傷電流の働きを補い、ATPやたんぱく質の合成を速め、組織修復促進の効果が期待される物理療法であるとしている。従来の電気刺激がはっきりした通電感覚を与えるのに対し、MENSは感覚刺激のない微弱な電流を使用するため、不快感を与えることなく治療を行うことができる。 MENSの腫脹に対する効果を認める者もいるが、その客観的評価や基礎的なデータはほとんどみられず、効果に対して懐疑的意見もあった。しかし今回、足関節外側靱帯損傷患者の急性期においてMENS使用前後で足部・足関節の体積が有意に減少したことから、MENS単独でも腫脹の軽減に効果が認められた。 本研究における腫脹の軽減はそれほど大きくはなかったが、水槽排水法を用いた信頼性が高い方法(廣重ら,2010)で測定したため、少ない体積変化も正確に読み取ることができたと考えられる。 板倉(2008)は、足関節外側靭帯損傷後の理学療法(MENS+冷却)で10~26mlの体積減少を認めたと報告している。今回の減少量9.8±6.9mlを考慮すると、他治療との併用においてもMENSの腫脹軽減に対する効果は大きいと考えられる。 作用機序など分からないことが多いが、今後、臨床研究により様々な使用方法を検討していきたい。【理学療法学研究としての意義】MENSは足関節外側靱帯損傷患者の急性期において腫脹の減少に有効であり、早期復帰の一助と成り得ることが示唆された。
著者
三宅 典恵 岡本 百合
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.55, no.12, pp.1360-1366, 2015

大学生は思春期の自己同一性の問題が出現する時期であり,メンタルヘルス問題を生じやすい.特に新入生は,入学後の環境変化も大きいことから,新生活への悩みを抱え,不安やうつ傾向の高さが指摘されている.メンタルヘルス問題を抱えると,学生生活への影響も大きく,不登校やひきこもりのリスク要因となるため,早期発見や治療が重要である.そうした中で,大学内の保健管理センターを利用する学生も増加の一途である.メンタルヘルス相談に訪れた学生の精神科診断ではうつ病や不安症が多く,摂食障害や発達障害の相談も増加している.本稿では,大学生に多くみられる精神疾患,その早期発見や治療,支援に向けての取り組みについて述べる.
著者
岡本 昌夫
出版者
日本比較文学会
雑誌
比較文学 (ISSN:04408039)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.23-33, 1961

<p> It is commonly known that the New Style Poetry of the Meiji Era, called ' Shintaishi ' in Japanese, started under the influence of Western Poetry. In point of style and metre, the translation poems of the Early Meiji Era seem to have given examples for the New Style Poetry. Ōwada's <i>Ōbeimeikashishū</i> (Selected Poems from Famous Western Authors) published in 1894, is especially considered to be among those examples by the later Meiji poets, though there are some other previous works, such as <i>Shintaishishō</i> (Selections from New Style Poetry) translated by Inoue, Takayama and Yatabe.</p><p> In <i>Ōbeimeikashishū</i> Ōwada translated more than one hundred Western poems into Japanese in seven-and-five syllable metre verse, just as Inoue and two others had done in their <i>Shintaishishō</i>. But his selection of seven-and-five syllable metre in his translation was the result of deliberate consideration and experiments of the translator, not because of his imitative instinct. Ōwada composed various styles of poems previous to his <i>Ōbei- meikashishū</i> and found seven-and-five syllable metre fittest for the New Style Poetry.</p><p> Thus after many experiments by such translators, as Ōwada, the form of the New Style Poems of the Meiji Era was established, which was brought to its perfection by such poets as Shimazaki Tōson and Tsuchii. Bansui</p>
著者
岡本 ゆかり
出版者
日経BP社
雑誌
日経パソコン = Nikkei personal computing (ISSN:02879506)
巻号頁・発行日
no.775, pp.38-49, 2017-08-14

デジカメやスマホで撮りためた数多くの写真も、「Googleフォト」なら容量無制限でクラウドに保存でき、撮影日や人物などで自動的に整理できる。手軽に使いこなすポイントを紹介しよう。(岡本 ゆかり=ライター) 長年撮りためた写真や動画が、パソコンのスト…
著者
須永 美歌子 岡本 美和子 安達 瑞保
出版者
日本体育大学体育研究所「女性の健康とスポーツに関する研究プロジェクト」
巻号頁・発行日
pp.1-18, 2019-02

すべてのスポーツ女子に知って欲しい、月経周期とコンディションの基礎知識。
著者
岡本 幸 井上 桂子
出版者
日本作業療法士協会
巻号頁・発行日
pp.44-54, 2007-02-15

要旨:個人作業療法実施により統合失調症長期入院患者の社会生活障害が改善するかを,精神科リハビリテーション行動評価尺度(Rehab)を用いて検討した.対象者は統合失調症による長期入院患者36名であった.個人作業療法はカナダ作業遂行測定(COPM)により対象者個々と一緒に計画を立て,週1回,5ヵ月間実施した.この介入の前後にRehabを用いて社会生活障害を評価した.その結果,Rehabの「全般的行動合計点」,中項目では「社会的活動性」,「セルフケア」,「社会生活の技能」が有意に改善した.個人作業療法は,統合失調症長期入院患者の社会生活障害の改善に効果的であることが示唆された.
著者
小花聖輝 岡本秀輔 池上敦子
雑誌
第75回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.63-64, 2013-03-06

著者らは, オンラインゲームサーバの負荷を分散するために複数台のサーバを用いたシステムと, ゲーム進行中の動的なデータの再配置方法を提案してきた.仮想ゲーム世界は複数のブロックに分割され,各ブロックはいずれかのサーバによって管理される.しかし, データ共有のためのサーバ間通信がオーバヘッドとなる.本研究では, この通信頻度の最小化を目的関数とし,各サーバへのブロックの割当を組合せ最適化問題として定式化した.この問題をゲーム進行中に解くことで,プレイヤの動きに応じた最適なブロックの割当を達成する.本発表では, 提案手法とサーバ代数の関係の調査について報告する.
著者
中西 喜彦 岡本 正幹
出版者
九州大學農學部
雑誌
九州大学農学部学芸雑誌 (ISSN:03686264)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, 1964-12
被引用文献数
1

本実験は,幼雛の恒温性の発達に対する低温環境の影響を知るために行なつた.すなわち白色レグホン種(WL),横斑プリマスロック種(BPR)およびこれらの交雑種(BPR×WL)の雄雛を,20~24℃と30~33℃の環境温度で,孵化時から4週齢時まで飼育した.その間,死亡率,直腸温,体重および甲状腺I^131-放出率などを測定した.その結果はつぎのとおりである. 1) 飼育期間中の雛の死亡率は,30~33℃ 区では非常に低いのが認められた.しかし20~24℃区では,どの品種においても高く,低温環境に対する抵抗性の点では,BPRがWLよりも強いことが観察された. 2) 品種による体温の違いは,30~33℃区では認められなかつた.しかし20~24℃区では,WLが1日齢時でのみBPRやBPR×WLよりも有意に高い値を示した. 3) 20~24℃区の雛は30~33℃区の雛よりも,1週間ほど恒温性の発達が早く,約2週齢で成鶏の体温の水準に達した.しかしながら成長の点では20~24℃区のものの方が有意に低い値を示した. 4) 甲状腺I^131-放出率については両温度区の間での差は認められなかつた.一方30~33℃区においては,BPRがWLやBPR×WLよりも有意に高い値を示した.また甲状腺重量は,BPRでのみ20~24℃区の雛が30~33℃区の雛のものより重い値を示した.
著者
山崎愛 岡本渉 河原敏宏 大場勝
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.233-234, 2014-03-11

現在のソフトウェア開発は、新規開発よりも既存資産に追加・変更を行う派生開発が多くを占める。開発当初は、特定のモジュール間の依存を禁じる等設計ルールを設定することにより、保守性の高い設計が可能であるが、派生開発を重ねると設計ルールから逸脱した実装が発生し、保守性が低下するといった課題がある。設計書には設計結果だけを記載する場合があり、設計時に設けたルールを必ずしも記載するとは限らない。そこで、ソースコードから、当初の設計において適用されていたと考えられる設計ルールを推測し、設計ルールからの逸脱箇所を検出する手法を提案する。
著者
服部 凌典 岡本 一志 柴田 淳司
出版者
Japan Society for Fuzzy Theory and Intelligent Informatics
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.640-650, 2021-05-15 (Released:2021-05-15)
参考文献数
20
被引用文献数
2

間取り図が賃料予測に与える影響を明らかにするために,間取り図を考慮した賃料予測モデルを構築し,間取り図の有無による予測誤差を検証する.間取り図の特徴抽出器には,主成分分析,Bag of Features(BoF),Fisher Vector(FV)を適用し,予測器には線形回帰とLightGBMを採用する.LIFULL HOME’Sデータセットを使用した賃料予測実験から,線形回帰においては間取り図を考慮することで,全てのカテゴリ(都道府県と間取り規格の組み合わせ)で予測誤差の95%信頼区間が短くなり,さらに,カテゴリによっては予測誤差の平均値が改善することを確認している.また,検討した3つの間取り図の特徴抽出器の中でBoFが最も予測精度が優れているといえる.
著者
坂田 実花 岡本 秀明 MIKA SAKATA Hideaki OKAMOTO
出版者
和洋女子大学
雑誌
和洋女子大学紀要 家政系編 (ISSN:09160035)
巻号頁・発行日
vol.49, pp.67-79, 2009-03

本研究では、市川市の高齢者が現在の居住している住宅に対してどのような意識を持っているのか、高齢者が感じる住生活上の問題点および住宅改善の希望内容を整理することで、全体的な傾向を明らかにすることを目的とした。分析対象は、市川市で実施したアンケート調査で「現在お住まいの住宅で、年齢を重ねるにつれ、使いづらくなった点や困っている点、改善したい点を、ぜひ教えて下さい」と自由記述により回答を求め、この質問に関係する回答が記入されていた134票とした。 調査の結果、市川市の高齢者は自宅に対して①「住宅、設備による問題点と改修希望」と、②「その他の住環境に関連した問題点と改善希望」を有していることが明らかとなった。「住宅、設備による問題点と改善希望」では、「階段」、「浴室」、「居室・廊下」で問題点と改善希望が多くあげられた。問題点と改善希望の主な内容は、「階段昇降の負担」、「段差解消」、「手すり取付け」であった。「その他の住環境に関連した問題点と改善希望」については、「日照」、「防災・防犯」、「改修困難」、「生活継続不安」の4点があげられた。 以上のことから、市川市の高齢者が住み慣れた自宅で可能な限り安全かつ安心な生活を継続するためには、第1に普遍的な住宅のバリアフリー化を進めるとともに、個々人の身体状況や住宅状況に適した住宅改修の推進を行うこと。第2に介護保険などのバリアフリー化を進める住宅改修制度で対応することが出来ない問題点については、ニーズに合致した制度の充実、情報提供、利用促進が必要とされる。