著者
岩瀬 和裕 竹中 博昭 阪口 勝彦 大畑 俊裕 石坂 透 高垣 元秀 大嶋 仙哉
出版者
Japan Surgical Association
雑誌
日本臨床外科医学会雑誌 (ISSN:03869776)
巻号頁・発行日
vol.54, no.4, pp.907-910, 1993-04-25 (Released:2009-01-22)
参考文献数
9

持続的気腹時間が70分を越える気腹圧12mmHgでの腹腔鏡下胆嚢摘出術の3例において,腎機能を経時的に測定した.血漿中ヒト心房性利尿ホルモン濃度,血漿中レニン活性,血漿中アンギオテンシンII濃度,自由水クリアランス,ナトリウム排泄分画ならびにカリウム排泄分画は一定の変動を示さなかった.チオ硫酸ナトリウムクリアランスは気腹中にやや低下する傾向が認められた.パラアミノ馬尿酸クリアランスは気腹開始後に漸減し,気腹中は気腹開始前ならびに気腹終了後に比して低値を示した.気腹圧12mmHgといえども,長時間の持続的気腹においては有効腎血漿流量の低下により一時的に尿量が低下する可能性が示唆された.
著者
出口 善隆 徳永 未来 山本 彩 高橋 志織 小野 康 丸山 正樹 木村 憲司 辻本 恒徳 岩瀬 孝司
出版者
動物の行動と管理学会
雑誌
日本家畜管理学会誌・応用動物行動学会誌 (ISSN:18802133)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.159-165, 2008-06-25 (Released:2017-02-06)
参考文献数
19

飼育下であってもクマの行動および生理学的特徴は季節と深く関わっている。そのため、環境エンリッチメントが行動におよぼす影響も季節により変化すると考えられる。そこで本研究では、春季から秋季において盛岡市動物公園で飼育されているツキノワグマ(雌3頭)に、環境エンリッチメントを行い、行動を調査した。環境エンリッチメントの効果の季節変化について検討することを目的とした。調査は、盛岡市動物公園のクマ舎の屋外運動場で行った。ツキノワグマの雌3頭を調査個体とした。クマは9時頃に運動場に出され、16時30分頃に寝室へ入れられた。運動場には岩、パーゴラやプールが配置されていた。給餌は1日に1回16時30分頃、寝室の中で与えられた。環境エンリッチメントとして、パーゴラとプールの横あるいは水を抜いたプールに樹枝を設置した。また、調査期間中、運動場内の10ヵ所にクリを3粒ずつ隠した。隠す場所は毎日変化させた。直接観察により行動を1分毎に記録した。エンリッチメント開始直後、1週間後、2週間後および1ヵ月後に行動を調査した。エンリッチメント処理により、春季には個体遊戯行動が、夏季には探査行動と個体遊戯行動が、秋季には探査行動がそれぞれ増加した(P<0.05)。また、摂取行動は、春季では開始前と比べ僅かに増加し、夏季では逆に減少しているのに対し、秋季では3倍以上に増加した。よって、エンリッチメントとして行った餌隠しの影響がいちばん大きく現れだのは秋季と考えられた。以上より、春季から夏季には、個体遊戯行動といった摂食にかかわらない行動を促す環境エンリッチメントが、越冬に備え摂食要求が強まる秋季には、摂食にかかわる行動を促す環境エンリッチメントが効果的であることが示唆された。
著者
岩瀬 裕子
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.67, pp.23_1, 2016

<p> 2020年の東京オリンピックを控えて、ポスト・オリンピックの議論も喧しい。未来を議論するに当たり、しばしば参照されるのが1964年の東京オリンピックと1998年の長野オリンピックである。だが、我々は2つのオリンピックについてどれだけ知悉しているのか。アジアで初めて開催された先の東京オリンピックでは、1961年に日本体育協会と五輪組織委員会の共催によりカール・ディームが招かれた。オリンピックの思想と意義について、他ならぬディームから学ぼうとしたのである。そのディームから多大な影響を受けたのが、大島謙吉であった。2 人に今さら安直な美辞麗句を捧げる必要はないが、今日の冷静な視点から見ても、彼らの思慮深い言動は学術的な検討に値する。</p><p> 日本で3度目のオリンピックは長野であった。低成長時代に開催されたという点では、長野オリンピック開催前後の様々な社会経験は、現在に通じるものがある。長野には様々な意味でポスト・オリンピックを意識させる建物や政治文化や人々の行動が残っている。</p><p> 本シンポジウムでは、2人の「哲人」と1つの隣接する地域社会に焦点を当てつつ、スポーツを文化として根づかせるために求められる論点や課題を探りたい。</p>
著者
岩瀬 拓 船橋 茂久 杉村 和之 米山 裕康 尾原 秀司
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
年次大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2006, pp.437-438, 2006
被引用文献数
1

A centrifugal fan for an inner unit of an air-conditioner was designed using a system based on computational fluid dynamics (CFD) and numerical optimization. Commercial CFD software (STAR-CD) with an in-house automatic grid generator was used. A simulated annealing algorithm for numerical optimization was also used to minimize the noise level and to maximize fan efficiency. The predicted noise level was calculated from the relative velocities obtained by CFD. Calculations show that the optimized fan produced low noise and was more efficient than a conventional fan, demonstrating that the system can be used to design silent and highly efficient fan. A further finding was that there was a correlation between specific noise level and fan efficiency. This correlation shows that it is important for designing the fan to uniform distribution of relative velocity.
著者
藤田 智 塚原 秀明 内藤 勇気 岩瀬 友美 一瀬 裕介 高野 智秀
出版者
社団法人 日本理学療法士協会関東甲信越ブロック協議会
雑誌
関東甲信越ブロック理学療法士学会 (ISSN:09169946)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.219, 2011

【目的】 各種スポーツ競技においてメディカルサポート活動が普及してきており、障害予防の必要性も認知されてきている。栗生田らはセルフケアを中心とした障害予防教育を早期から現場へ普及させる必要があるとしており、チーム・個人での障害予防への取り組みは、指導者の理解度にも左右されると思われる。今回、栃木県の高等学校野球指導者に対しアンケート調査を行い、各チームの障害予防の取り組み状況について調査を行ったので報告する。【方法】 対象は、栃木県高等学校野球連盟に加盟する計64校の監督指導者を対象とした。栃木県高校野球連盟に説明し同意を得て、役員を通じ調査用紙を各校に送付した。アンケート内容・説明に同意した監督指導者から回収した。調査内容は、1)平成22年度における最高成績(ベスト4以上を上位校。ベスト8,16を中位校。左記以下を下位校)2)全体練習時間におけるウォーミングアップ(以下アップ)、クールダウンの割合。3)コンディショニングなどに関する内容とした。【結果】 回収率は56%(36校)であり、各項目を成績で分けた。全体練習時間の中でアップの割合は、上位校(7校)14%、中位校(10校)18%、下位校(19校)20%。クールダウンの割合は上位校7%、中位校10%、下位校12%。コンディショニングなどの内容のベスト3は、上位校でコア・体幹(100%)、瞬発力(100%)、フォームチェック(86%)。中位校でコア・体幹(80%)、肩チューブトレーニング(80%)、栄養、瞬発力(70%)。下位校で瞬発力(84%)、コア・体幹(79%)、有酸素(68%)であった。【考察・まとめ】 アップ・クールダウンは、上位校ほど全体練習の中での割合は少ない傾向であった。これは監督指導者が技術的なトレーニング内容を重視していることが考えられる。また下位校ほどその割合が長いのは、選手の基礎体力を重視しているか、効率的に行えていない可能性もある。コンディショニングなどに関しては、多くの監督指導者がコア・体幹系に注目している。今後のさらなる検証も必要であるが、栃木県高校野球連盟と連携を取りながらメディカルサポート部として活動していく予定である。
著者
岩瀬 悉有
出版者
大阪市立大学文学部
雑誌
人文研究 (ISSN:04913329)
巻号頁・発行日
vol.31, no.7, pp.p512-523, 1979

私はワシントンというこの網の真中に静かに身をひそめて, 蜘蛛を演じることにすっかり慣れましたし, 大勢の蠅やその他の昆虫が網の目にかかって食い殺されるのを見てきましたので, 今はいささか, 醜悪で太った, 紫がかった猛毒の, 毛深いタランチュラのような気分です。……
著者
稲葉 敦 島谷 哲 田畑 総一 河村 真一 渋谷 尚 岩瀬 嘉男 加藤 和彦 角本 輝充 小島 紀徳 山田 興一 小宮山 宏
出版者
公益社団法人 化学工学会
雑誌
化学工学論文集 (ISSN:0386216X)
巻号頁・発行日
vol.19, no.5, pp.809-817, 1993-09-10 (Released:2009-11-12)
参考文献数
15
被引用文献数
5 5

太陽光発電の大規模導入を前提として, 多結晶シリコンとアモルファスシリコンの太陽光発電システムのエネルギー収支を検討した.本試算には, 開発中の技術の導入, 太陽電池セル製造プロセスの効率向上が仮定されている.系統連系することを仮定し, 蓄電設備を持たない集中配置型の発電所を建設する場合のエネルギーペイバックタイムは, 年間10MWの生産規模で, 多結晶では5.7年, アモルファスでは6.3年となった.100GWの場合は, さらに技術開発が進行すること, およびスケールアップ効果により, 多結晶で3.3年, アモルファスで3.0年となる.集中配置による太陽光発電システムでは, 発電所を建設するためのエネルギー投入量が大きく, 生産規模に応じた発電システムを構築することが重要である.
著者
松浦 記大 藤谷 和正 中塚 梨絵 宮崎 進 團野 克樹 小森 孝通 本告 正明 柏崎 正樹 岩瀬 和裕
出版者
一般社団法人 日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.51, no.6, pp.406-414, 2018-06-01 (Released:2018-06-29)
参考文献数
38
被引用文献数
2 3

2次性大動脈十二指腸瘻(secondary aortoduodenal fistula;以下,sADFと略記)はまれな疾患ではあるが,診断に難渋し致死的な転機をたどることも多い.今回,我々はsADFの3症例を経験し,診断・治療・術後成績の三つの観点から検討を行った.2症例は吐・下血の原因としてのsADFの診断に難渋し,全症例でsADFに対する治療介入を行い一旦は救命できたもののうち2症例は術後感染症により致死的な転帰をたどった.人工血管置換術後の消化管出血を見た場合,sADFを鑑別疾患として挙げ,感度・特異度とも高いとされているCTを早期に行うことが重要である.また,sADFが疑われた場合,感染のコントロール,すなわち人工血管除去を念頭に遅滞のない手術を考慮することが重要である.
著者
東海 旭宏 水越 克彰 興津 健二 堀 史説 西村 芳実 岩瀬 彰宏
出版者
日本ソノケミストリー学会
雑誌
ソノケミストリー討論会講演論文集 (ISSN:24241512)
巻号頁・発行日
pp.43-44, 2016 (Released:2017-07-21)

We synthesized graphene-Pd nanocomposites in one-pot by ultrasound, radiation and liquid phase plasma. Graphene dispersion containing Pd ions and 2-propanol was irradiated with ultrasound (200 kHz, 200 W) for 30 min and with gamma-ray (̴1 MeV) and electron beam (̴6 MeV). In radiochemical synthesis, the absorbed dose was 10 kGy. In these processes, the reduction of Pd ions and oxidation of graphene occurred simultaneously in one-pot. In the liquid plasma method, Pd nanoparticles generated directly from the electrodes were deposited onto carbonyl modified graphene. Based on the results, the formation mechanism of the nanocomposites was discussed.
著者
岩瀬 悉有
出版者
大阪市立大学文学部
雑誌
人文研究 (ISSN:04913329)
巻号頁・発行日
vol.26, no.5, pp.p315-331, 1974-10
著者
坂田 太郎 岩瀬 徹哉 神原 信志 守富 寛
出版者
公益社団法人 化学工学会
雑誌
化学工学論文集 (ISSN:0386216X)
巻号頁・発行日
vol.32, no.3, pp.246-252, 2006-05-20
参考文献数
12
被引用文献数
1

加圧流動層ボイラに用いられる摩耗防止用カバー付き層内伝熱管の設計手法を確立するために,入熱2 MWthの加圧流動層試験装置を用いて伝熱管のカバーと伝熱管の隙間(ギャップ)内に存在する粒子層の有効熱伝導度を測定した.伝熱管は,カバー無し伝熱管およびギャップ長の異なる2種類のカバー付伝熱管を用いた.ギャップ長が増加するとギャップ内に存在する流動媒体粒子の充填率は増加し,粒子層有効熱伝導度も増加した.この実験に加え,小型粒子層有効熱伝導度測定装置および常圧流動層におけるギャップ内粒子層有効熱伝導度の測定を行い,幅広い粒子温度範囲での粒子層有効熱伝導度を得た.ギャップ内粒子層有効熱伝導度に及ぼすギャップ長の影響は,Kunii&ndash;Smithによる充填層有効熱伝導度推算式の形状係数&beta;=3.4とすることで予測できることがわかった.
著者
鈴木 道子 安部 悦子 大泉 直子 會田 健 岩瀬 仁子 深瀬 有紀子 高橋 裕一 佐藤 佳奈江
出版者
山形県衛生研究所
雑誌
山形県衛生研究所報 (ISSN:05134706)
巻号頁・発行日
no.40, pp.22-33, 2007

平成18年度(平成18年4月〜19年3月)は10,498人について先天性代謝異常等6疾患の検査を実施した。スクリーニング検査陽性者38人が、山形大学附属病院等で精密検査を受診した結果、先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)23人、ガラクトース血症3人、先天性副腎過形成症1人の合計27人の患者が発見された。
著者
岩瀬 昭雄
出版者
The Institutew of Noise Control Engineering of Japan
雑誌
騒音制御 (ISSN:03868761)
巻号頁・発行日
vol.24, no.3, pp.198-201, 2000-06-01 (Released:2009-10-06)
参考文献数
6
被引用文献数
1