著者
菊川 信吾 磯村 悟 岩田 聡 塩見 繁 内山 晋
出版者
The Magnetics Society of Japan
雑誌
日本応用磁気学会誌 (ISSN:02850192)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.83-86, 1983

New bubble garnet films with orthorhombic anisotropy, (YTmGdBi)<sub>3</sub>(FeGa)<sub>5</sub>O<sub>12</sub>, (YTmEuBi)<sub>3</sub>(FeGa)<sub>5</sub>O<sub>12</sub>, (YTmSmBi)<sub>3</sub>(FeGa)<sub>5</sub>O<sub>12</sub> and (YTmLaBi)<sub>3</sub>(FeGa)<sub>5</sub>O<sub>12</sub>, have been epitaxially grown on (110) GGG substrates. Although a large in-plane anisotropy <i>K</i><sub>p</sub> of 2∼4×10<sup>4</sup> erg/cm<sup>3</sup> is induced in YTmEu and YTmSm films, the uniaxial anisotropy <i>K</i><sub>u</sub> obtained is not large enough to be used for bubble materials. In YTmGd and YTmLa films, <i>K</i><sub>u</sub> is of almost the same magnitude as <i>K</i><sub>p</sub> with a value of 1.0∼1.5×10<sup>4</sup> erg/cm<sup>3</sup>. The wall dynamics has been investigated by stripe domain transport method. For YTmLa films, the wall mobility μ is ∼22 m/sOe, the peak velocity <i>V</i><sub>p</sub> is ∼120 m/s and the coercive force <i>H</i><sub>c</sub> is ∼0.7Oe. These characteristics may be useful for current access devices.
著者
岩城 麻子 岩田 知孝 関口 春子 浅野 公之 吉見 雅行 鈴木 晴彦
出版者
公益社団法人 日本地震学会
雑誌
地震 第2輯 (ISSN:00371114)
巻号頁・発行日
vol.61, no.4, pp.161-173, 2009

We studied the source model and the underground velocity structure model for quantitative estimation of long-period (3-20s) ground motion in the Oita Plain due to a hypothetical Nankai earthquake. First, the deep subsurface velocity structure of the Oita sedimentary basin was validated by a long-period ground motion simulation of the 2000 western Tottori earthquake records. The simulated waveforms reproduced the amplification and duration of the observed waveforms and peak periods of pseudo response spectra at strong motion stations both in and out the Oita Plain reasonably well. Then we combined the subsurface velocity structure with a crustal velocity structure and performed long-period ground motion simulations of a Nankai earthquake by a three-dimensional finite-difference method. The source model has a total area of 34,000 km<SUP>2</SUP> with total seismic moment of 6.24&times;10<SUP>21</SUP> Nm (<I>M</I><SUB>W</SUB> 8.5). In addition to the scenario in which rupture propagates from the east (east-hypo model) that have been generally accepted, we investigated another from the west (west-hypo model). For the east-hypo model, the maximum amplitudes of the simulated horizontal ground motion in the Oita plain was three to four times as large as that on a rock site beside the plain. Especially in the bay area, the maximum ground motion reached 100cm/s and the pseudo velocity response spectra at period 6-8s were more than 400cm/s. On the other hand, the ground motion simulated by the west-hypo model was roughly one fifth smaller than that by the east-hypo model. It is also pointed out that in the east-hypo model simulation, the seismic waves generated by the two asperities near to the Oita plain are enlarged due to the directivity effect and amplified and prolonged by the sedimentary basin structure.
著者
高槻 成紀 岩田 翠 平泉 秀樹 平吹 喜彦
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
保全生態学研究 (ISSN:13424327)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.155-165, 2018 (Released:2018-07-23)
参考文献数
38
被引用文献数
5

これまで知られていなかった東北地方海岸のタヌキの食性を宮城県仙台市宮城区岡田南蒲生と岩沼市蒲崎寺島のタヌキを例に初めて明らかにした。このタヌキは2011 年3 月の東北地方太平洋沖地震・津波後に回復した個体群である。南蒲生では防潮堤建造、盛土などの復興工事がおこなわれ、生息環境が二重に改変されたが、寺島では工事は小規模であった。両集団とも海岸にすむタヌキであるが、魚類、貝類、カニ、海藻などの海の生物には依存的ではなかった。ただしテリハノイバラ、ドクウツギなど海岸に多く、津波後も生き延びた低木類の果実や、被災後3 年ほどの期間に侵入したヨウシュヤマゴボウなどの果実をよく利用した。復興工事によって大きく環境改変を受けた南蒲生において人工物の利用度が高く、自然の動植物の利用が少なかったことは、環境劣化の可能性を示唆する。また夏には昆虫、秋には果実・種子、冬には哺乳類が増加するなどの点は、これまでほかの場所で調べられたタヌキの食性と共通であることもわかった。本研究は津波後の保全、復旧事業において、動物を軸に健全な食物網や海岸エコトーンを再生させる配慮が必要であることを示唆した。
著者
岩田 清二 渡辺 宗孝
出版者
日本動物心理学会
雑誌
動物心理学年報 (ISSN:00035130)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.53-56, 1957-04-25 (Released:2009-10-14)
参考文献数
1
被引用文献数
4 6

(1) 交替性転向反応の顕著な, ダンゴムシArmadillidium vulgareを用いて, 強制転向後の直進性と転向性とをしらべた。(2) 出発点から強制転向点を通り4cm程直進した後に十字路にでた虫は, そこで強制転向点における転向方向と反対方向の横路に入るものがかなりあるが, それよりもそのまゝ直進路に入りこむものの方が遙かに多い。(3) そのまゝ直進路に入りこんだものでも更に4cm直進させてからT字路につき当らせると, 強制転向点における転向方向と逆方向に曲るものの方が同じ方向に曲るものよりも多い。(4) 強制転向点を通り4cm直進してから開放面にでた虫の転向角は強制転向の方向と逆方向の15°~45°をmodeとする分布を示す。上述の結果はこの分布から説明される。

1 0 0 0 OA 月面環境試験

著者
星野 健 松本 甲太郎 四宮 康雄 片山 保宏 藤原 勉 若林 幸子 岡田 達明 久保田 孝 大槻 真嗣 岩田 隆浩 Hoshino Takeshi Matsumoto Kotaro Shinomiya Yasuo Katayama Yasuhiro Fujiwara Tsutomu Wakabayashi Sachiko Okada Tatsuaki Kubota Takashi Otsuki Masatsugu Iwata Takahiro
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
宇宙航空研究開発機構研究開発資料 = JAXA Research and Development Memorandum (ISSN:13491121)
巻号頁・発行日
vol.JAXA-RM-06-008, 2007-03-30

月の1日は地球の1日=24時間を単位とすると29.5日である。従って、月の昼は14.75日、夜は14.75日となり、月の赤道付近のレゴリスの温度は、昼は120度Cまで上昇し、夜は-180度C以下まで降下すると言われている。月面に軟着陸した探査機やローバが長期間その機能を維持するには、昼間の高温に耐えなければならないのは当然である。加えて、約15日間続く夜間を乗り越え、次の昼には活動を再開しなければならない。さて、現在我々が利用出来る機器は上記の厳しい温度環境に対し、どの程度の耐性を持っているのだろうか。高温側のデータは揃っていると言えるが、-180度Cという低温側のデータはほとんど無いというのが実情である。そこで、温度制御の出来る宇宙環境模擬装置を用いて、高真空の月面まで含めた月面環境試験を実施する事にした。
著者
岩田 まな 佃 一郎
出版者
日本音声言語医学会
雑誌
音声言語医学 (ISSN:00302813)
巻号頁・発行日
vol.41, no.4, pp.335-341, 2000-10-20
参考文献数
29
被引用文献数
2

1年以上当科でcommunication治療を継続した143例中, 学齢以上の段階でspeechが獲得できていない自閉症児24例について, その原因を推測した.<BR>(1) 全くspeechのない自閉症児群は24%, speechはあってもcommunicationがとりにくい症例を加えると約40%であった.<BR>(2) 全例に知能の遅れが認められ, speech獲得の大きな阻害要因と考えられた.しかしその中でも, 知能障害が特に強い群と, 自閉症状が前面に出ている群に大別できた.<BR>(3) 知能障害が強い群の中には大頭, C.P., 脳波異常をもつ症例および染色体異常, フェニールケトン尿症の疑いのある症例が含まれていた.<BR>(4) 発語失行を疑う症例が3例あった.<BR>(5) 状況判断の困難, 意思表現の困難など基本的communication能力が不十分なため, 自傷, 他害をもつ症例が半数以上を占めた.
著者
石津 恵津子 大橋 たみえ 廣瀬 晃子 岩田 幸子 横井 憲二 横田 千鶴 可児 徳子 可児 瑞夫 磯崎 篤則
出版者
朝日大学
雑誌
岐阜歯科学会雑誌 (ISSN:03850072)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.82-88, 2004-11-20
参考文献数
23
被引用文献数
1

本研究では,100ppmF配合歯磨剤を給食後のブラッシングに用いた場合の効果を,フッ化物を配合していない歯磨剤を用いた場合,および効果が確立されているフッ化物洗口法を行った場合と比較した.学校歯科保健活動として,給食後にフッ化物濃度100ppmフッ化ナトリウム配合歯磨剤を用いてブラッシングを行った児童とフッ化物を配合していない歯磨剤を用いてブラッシングを行った児童,およびフッ化物濃度100ppmフッ化ナトリウム溶液を用いてフッ化物洗口を行った児童を対象に,1年生から5年生までの4年間,追跡できた者の第一大臼歯のう蝕発生について比較した.う蝕発生抑制効果は,Cox比例ハザードモデルを用いた生存分析によって評価した.その結果,F歯磨群の累積生存率は,上顎右側以外は対照群に比較して高く,F洗口群の半分程度であった.ハザード比は1以下を示したが,95%CIに1が含まれており,統計的有意性はなかった.しかし,本研究では自宅でのフッ化物配合歯磨剤の使用を規制しておらず,今回のF歯磨群のう蝕発生抑制効果は,学校給食後のブラッシングにフッ化物配合歯磨剤を使用する場合に限定される.よって,この結果は学校で給食後に歯磨きをする場合,フッ化物無配合の歯磨剤を使用するよりもフッ化物配合歯磨剤を使用するほうが,う蝕予防により効果的である可能性を示すものである.