著者
石丸 暁 松村 澄子 秋葉 光雄
出版者
一般社団法人 日本ゴム協会
雑誌
日本ゴム協会誌 (ISSN:0029022X)
巻号頁・発行日
vol.69, no.10, pp.693-700, 1996 (Released:2007-07-09)
参考文献数
14
被引用文献数
1

Change in structure of filler reinforced acrylonitrile-butadiene rubber due to thermal degradation and dynamic fatigue was studied by dynamic viscoelastometry. The glass transition temperature increased with the progress in thermal degradation, but decreased in dynamic fatigue. Furthermore, both the peak value and the full width at half maximum of loss tangent at the glass transition temperature decreased with the progress in the former case, but increased in the latter. The results show effectiveness of dynamic viscoelastometry in degradation tests of filler reinforced rubbers.
著者
菅野 幸恵 岡本 依子 青木 弥生 石川 あゆち 亀井 美弥子 川田 学 東海林 麗香 高橋 千枝 八木下(川田) 暁子
出版者
一般社団法人日本発達心理学会
雑誌
発達心理学研究 (ISSN:09159029)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.74-85, 2009-04-20

本研究では子育て・親子関係を正負双方の側面をもちあわせたダイナミックなプロセスとしてとらえ,はじめて子どもを産む女性を対象に,子どもに対する不快感情についての説明づけを縦断的に検討した。具体的には子どもが2歳になるまでの間3ヶ月ごとにインタビューを行い,そこで得られた子どもに対する不快感情についての説明づけを分析することを通して,母親たちのものの見方を明らかにした。母親たちのものの見方は,目の前のわが子の育ち,子育ての方向性,母親自身の資源とが,せめぎあうなかで成り立っていることが考えられた。生後2年間の変化として,子どものことがわからないところから子どもの行動をパターン化し,1歳の後半には人格をもった一つの主体としてとらえるようになるプロセスと,世話・保護の対象から親の影響を受けるひとりの主体として子どもをとらえ,ソーシャライザーとしての役割を認識するようになるプロセスがあることが明らかになった。そのようなものの見方の変化は子どもの発達と不可分であることが示された。
著者
二瓶 直登 杉山 暁史 伊藤 嘉昭 陰地 威史 喜多 幸司 広瀬 農 田野井 慶太朗 中西 友子
出版者
公益社団法人 日本アイソトープ協会
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.66, no.7, pp.235-242, 2017-07-15 (Released:2017-07-15)
参考文献数
22
被引用文献数
4

他の作物よりもダイズ子実中の放射性Cs濃度は高いがその理由は明らかにされていない。本論文では子実内のCs分布に着目し,133Csを用いたX線蛍光顕微鏡と,137Csを用いたオートラジオグラフィで観察するとともに,成熟期のダイズ体内のCs分布も検討した。CsはKと同様に均一に分布し,吸収したCsの約4割が子実に蓄積した。ダイズ子実は他の作物よりCsを蓄積する割合が大きく,吸収したCsを子実に多く蓄えることが,放射性Cs濃度が高くなる要因の一つと考えられた。
著者
森暁紅 編
出版者
三芳屋
巻号頁・発行日
1911
著者
高見 淳史 大森 宣暁 青木 英明
出版者
The City Planning Institute of Japan
雑誌
都市計画報告集 (ISSN:13482858)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.55-60, 2011

2010年7月,ロンドン中心部で「Barclays Cycle Hire」のサービスが開始され,パリのVelib'に続く大都市での大規模な自転車共同利用システムの導入となった。本稿はこのシステムを取り上げ,導入の背景,Transport for London・Serco社・Barclays社など各主体の役割,需要予測の手法,ステーション敷地の選定基準,開業初期時点における利用状況や課題,などについて整理した。利用や運営の状況に関しては,計画された規模の完成に向けて整備が進められる途上の情報ではあるが,利用は1日平均約15,000回で目標水準に達していないこと,通勤利用の多さから一部地区で自転車や空きラックの不足が問題化していること,開業後の自転車再配置の改善やステーションの漸進的な設置の過程でそれへの対応が試みられていること,などを示した。
著者
北 和之 篠原 厚 河津 賢澄 二宮 和彦 稲井 優希 箕輪 はるか 大槻 勤 木野 康志 小荒井 一真 斎藤 敬 佐藤 志彦 末木 啓介 高宮 幸一 竹内 幸生 土井 妙子 阿部 善也 岩本 康弘 上杉 正樹 遠藤 暁 大河内 博 勝見 尚也 神田 晃充 久保 謙哉 小池 裕也 末岡 晃紀 鈴木 杏菜 鈴木 正敏 鈴木 健嗣 高瀬 つぎ子 高橋 賢臣 張 子見 中井 泉 長尾 誠也 南部 明弘 藤田 将史 森口 祐一 谷田貝 亜紀代 横山 明彦 吉田 剛 吉村 崇 渡邊 明
出版者
日本地球惑星科学連合
雑誌
JpGU-AGU Joint Meeting 2017
巻号頁・発行日
2017-03-10

【研究背景】 2011年3月に起こった、東京電力福島第一原子力発電所の事故により、福島県を中心とする陸域に大規模な放射能汚染が起こった。事故後の2011年6月には、日本地球惑星科学連合および日本放射化学会を中心とした有志の研究グループが、汚染状況の把握のための土壌採取のフィールド実験を実施した。これにより初期の汚染状況が明らかとなったが、航空機サーベイ等による汚染状況の把握は継続して行われているものの、実際に土壌を採取して汚染状況の詳細を把握する大規模な調査はそれ以降行われていない。事故から5年以上が経過し、土壌に沈着した放射性核種(主に放射性セシウム:134Csおよび137Cs)は環境中でその化学形態等を変化させ、土壌の深部への浸透や流出により、初期とは異なる分布状況に変化していることが予想される。帰還困難区域の除染作業が開始されようという状況で、土壌の放射性核種の汚染状況を把握するのはきわめて重要である。そこで本研究では、福島県内の帰還困難区域を中心として土壌採取のフィールド実験を行い、その分析により現在の汚染状況の把握することを目的に実施した。【調査概要】 本研究プロジェクトは、2016年6月から9月にかけての9日間、のべ176名で実施した。福島県内の帰還困難区域を中心として、公共施設等を選定したうえで、各自治体との情報交換を行い、除染が行われていない地点全105か所を土壌採取場所として選択した。まずはNaIシンチレーターもしくは電離箱を用いて地面から1 mおよび5 cmの空間線量の測定を行い、専用の採土器を用いて表層より5 cmの土壌を採取した。試料採取場所におけるばらつきを評価するために、1地点ごとに5試料の採取を実施し、5年間の環境中での放射性核種の移動状況を評価するために、土壌は表層部の0.0-2.5 cmと、深部の2.5-5.0 cmに分けて採取した。また放射性核種の移行過程をより詳しく調べるために、4地点につき1地点程度、深さ30 cmのコア試料の採取も行った。本講演では、この調査について概要を説明し、事故直後と5年後の比較などいくつかの初期結果について簡単に紹介する。より詳細な結果については、別の講演にて報告が行われる。
著者
木村 泰知 小林 暁雄 坂地 泰紀 内田 ゆず 高丸 圭一 乙武 北斗 吉田 光男 荒木 健治
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

本研究では,地方政治に関する研究の活性化・学際的応用を目指して,「議論の背景」「議論の過程」「議論の結果」を関連づけるコーパスの構築を進めている.本稿では,議論の背景・過程・結果を関連づける地方政治コーパスの構築の試みについて述べる.
著者
勝浦 暁
巻号頁・発行日
2010

筑波大学博士 (学術) 学位論文・平成22年3月25日授与 (甲第5434号)
著者
李 暁赫 杉山 央 小野 克也 藤本 郷史
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会構造系論文集 (ISSN:13404202)
巻号頁・発行日
vol.79, no.703, pp.1215-1225, 2014-09-30 (Released:2014-09-30)
参考文献数
18
被引用文献数
3

Curing condition of concrete in early ages has a significant influence on the durability of reinforced concrete structures. The influence of curing condition in early ages on the carbonation of concrete was studied in this paper. Following results were obtained; 1) The accelerated carbonation depth of concrete depends on the strength at the age of 28 days. 2) Evaporation rate is a useful indicator of earlyage curing with respect to concrete carbonation.
著者
松平頼暁 有馬 純寿
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.133, pp.41-42, 2006-12-15

日本の電子音楽の歴史については、川崎弘二の同名の書の第一章に詳しい。同書の第二章には、私を含めた多くの関係者のインタビューが載っているが、それらは時とすると、殆ど「薮の中」状態になることもあって、現代史の読み方の難しさを表明している、と言えなくもない。この書にある他の人の見方もある程度、参照しながら、表記の題の下で、有馬氏の質問に答えたい。曰本のテープ音楽は、1950年代に始まっているが、私が関わっているのは1964年に完成した《transient'64》以来である。私は当時、既に小さな伝統と化していた、日本の電子音楽の枠から自由でありたいと考えていた。この頃既に、電子音楽と具体音楽の境界は暖昧になっていたが、私の次のテープ音楽《Assemblages》(1968)では両者の素材音が使われている。それ以前に、日本でもライヴ・エレクトロニック・ミュージックは始まっていて、私も、1967年以降、作曲している。《Accumulation》(1976)は典型的な例である。Expo'70では、私は《朝の音楽》と《杖はひるがえり》他でお祭り広場の音楽を担当した。あるいは初めてクラシックを聞く人もいたかも知れない-当然、その人達は現代音楽を知らない-大集団の立場を擁護する当局者達との対応に苦労した記'億のみ残っているのはやむを得ないことだ。ここでの巨大なテクノロジーは文字通り、ポータブルではなかったので、その後の私達作曲家にとって、どのような効果をもたらしたのか、直ちに指摘することはできない。Expo'70でもコンピュータはしばしば使われていたが-上記の私の作品の演奏はコンピュータで制御されていた-これ以後に徐々にテクノロジー音楽はコンピュータ音楽を意味する時代になってくる。1982年以降、私の多くの作品は、全面的あるいは部分的なコンピュータ・アシステッド音楽で、音素材がコンピュータによって計算されていろ。もっと積極的にコンピュータに依存した作品は、私の3番目(それ以後はまだない)のテープ音楽《Constellation》(1984)で、これはクセナキスのUPICシステムによっていろ。その後は、国立音楽大学の今井慎太郎氏の全面的なアシストを得て、ピアノとコンピュータのための作品《Cores》を作曲している(1997)。
著者
白石 眞 関 一平 安藤 裕康 中澤 暁雄 伊巻 尚平 長嶋 淳三 高木 妙子 山中 郁男
出版者
The Japanese Association for Infectious Diseases
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.75, no.8, pp.692-695, 2001
被引用文献数
4

A 62-year-male presented a high fever and a dry cough during a trip to Australia. He was admitted to a hospital as soon as be returned to Japan. The next day after returning to Japan, he was transferred to our hospital with septic shock and loss of consciousness. <I>Neisseria meningitidis</I> was cultured from his blood. <I>N. meningitidis</I> is rare in Japan. However its seems common, in some foreign countries. With these findings, it can be postulated that <I>N. meningitides</I> might be one of the etiological agents of the imported infectious disease.