著者
広部 りう 高木 和男 増田 富江 望月 英男 小峰 みえ子
出版者
公益社団法人 日本栄養・食糧学会
雑誌
栄養と食糧 (ISSN:18838863)
巻号頁・発行日
vol.9, no.4, pp.180-184, 1956-12-30 (Released:2010-02-22)
参考文献数
1

(1) 前報に引続いて, はくさい, ほうれんそう, ねぎ, だいこん, にんじんについて, 貯蔵中の成分を追求した。(2) はくさいは, 長期貯蔵により, 緑葉部の損失が甚だしいため, カロチンの損失が大きく, 2週にして半減, 12週にして1/3に減少した。ビタミンB1およびB2はさしたる変化がみられなかつた。総ビタミンCは貯蔵により減少したが, 還元型についてはかえつて上昇を示した。(3) ほうれんそうは葉肉のみ測定したが, カロチンは貯蔵の初期に, ビタミンB1およびB2は中期以後に, ビタミンCは第4週から第5週の末期に損失が大きかつた。(4) ねぎは貯蔵後2週間で著しく可食部の減少をみたが, これは葉の一部の脱落であるため, その部分に多くふくまれるカロチンは, 極度に減少し, 2週間にして1/10を下廻つた。ビタミンB1は逆に増加の傾向を示したが, これはカロチンと逆の分布をしているのではないかと考えられる。(5) だいこんについては, 各ビタミン共大きな損失は見られず, あるものは逆に増加の傾向を示した。(6) にんじんは初期にスカシ箱貯蔵をしたため, 水分が急激に減少してしまつた。カロチンは貯蔵により大きな割合で減少しているが, 食用に耐えなくなつても, なお他の食品をはるかに上廻る含有量を示していた。他のビタミン類に対しては, 大きな波動を示しつつ, 貯蔵に従いわずかながら減少を示した。(7) きような等は貯蔵期間が余りに短かかつたため報告を省略した。
著者
河口 万由香 伊達 惇 望月 紀寿
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.38, 1989-03-15

近年,ヒューマンインタフェースの立場から,個人差を考慮したユーザモデル構築の必要性が唱えられている.ユーザモデルの研究はソフトウェア毎の相違を強調する側面と共通な部分を追求する側面がある.本研究では,初めて利用するシステムの使い方を学習する際の個人差と,それを表す指標および構成要素を探すことを目的として,そのための手段として打鍵情報記録ソフトウェアを開発した.
著者
齊藤 天菜 望月 祐志 山崎 大 石村 和也
出版者
日本コンピュータ化学会
雑誌
Journal of Computer Chemistry, Japan (ISSN:13471767)
巻号頁・発行日
vol.15, no.4, pp.92-96, 2016 (Released:2016-12-18)
参考文献数
33
被引用文献数
1

Intel Xeon Phiプロセッサが科学技術計算用のメニーコアプロセッサとして注目を集めている.私たちは,高い並列性能を持つ分子軌道計算プログラムSMASHを用い,DFT計算に関して第一世代Phi (Knights Corner)上のネィティブモードで性能評価を行った.その結果,実60コアから論理120コアへ増分したマルチスレッディングの領域でも1.4倍程の加速が得られることが分かった.これは,第二世代Phi (Knights Landing)でも好ましい性能が得られると期待させるものである.
著者
望月 直美 小林 正夫 西大路 賢一 釜口 麻衣
出版者
一般社団法人 日本消化器がん検診学会
雑誌
日本消化器がん検診学会雑誌 (ISSN:18807666)
巻号頁・発行日
vol.52, no.5, pp.545-555, 2014 (Released:2014-10-15)
参考文献数
16

人間ドックで胃がんリスク評価(ABC分類)を実施した。対象は1223例, 平均年齢は56.3歳であった。A群が全体の61%でA群の割合は年代が上がるにつれ低下した。同時に実施した内視鏡検診でC群から3例, A群から1例の胃がんが発見された。いずれも年齢は65歳以上で内視鏡的に胃粘膜の萎縮は高度であった。ABC分類の結果と内視鏡的胃粘膜萎縮度を比較した結果, A群の13.9%は内視鏡的に萎縮を認める, いわゆる「偽A群」であった。内視鏡的に萎縮を認めない真のA群と比較すると, 「偽A群」では60歳以上, およびHp抗体価3.0U/ml以上の症例が有意に多かった。「偽A群」のうち高度の胃粘膜萎縮を有する20例はPGI低値, Hp抗体価3.0U/ml以上の両方, あるいはいずれかに合致し, Hp既感染, または現感染が考えられた。胃がんリスク評価を正確に行うため, 初回は内視鏡による画像診断を併用することが望ましい。
著者
川本 智章 井戸 健一 人見 規文 磯田 憲夫 大谷 雅彦 木村 健 望月 真 広田 紀男 近藤 雅雄
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.241-246, 1989-02-25 (Released:2009-07-09)
参考文献数
20
被引用文献数
2 3

症例は49歳,男性.昭和58年,肝機能障害を指摘された.昭和62年4月,当科を受診し,多発性の高エコー病変を指摘され入院.既往歴として25歳時,輸血歴がある.39歳より糖尿病を指摘され,Glibenclamideを内服している.飲酒歴はビール1本/日,30年間.入院時,皮膚症状はなく,軽度の肝機能障害を認めた.腹腔鏡検査では軽度の白色紋理と小陥凹を認め,多数の円形~地図状の暗紫青色病変がみられた.超音波腹腔鏡にて同病変は高エコーに描出された.紫外線照射により,生検標本の暗紫青色部に,淡い赤色蛍光がみられた.生検組織像はchronic persistent hepatitisであり,暗紫青色部には脂肪変性を認めた.ポルフィリン体の分析では,尿中ウロポルフィリン,及び7-カルボキシルポルフィリンの増加を認め,皮膚症状を欠く晩発性皮膚ポルフィリン症と診断された.本症例の確定診断には,腹腔鏡検査,及び超音波腹腔鏡画像誘導下の狙撃生検法が極めて有効であった.
著者
横山 正典 鈴木 啓太 木下 由貴 望月 崇由 山田 智広 櫻井 翔 鳴海 拓志 谷川 智洋 廣瀬 通孝
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:21888760)
巻号頁・発行日
vol.2015-HCI-163, no.4, pp.1-5, 2015-05-07

異なる場所にいる人同士が同じ場所で対話しているかのような体験を実現する技術であるテレプレゼンスの研究が進められている.本稿では,人の非言語メディアを拡張することで F2F では生じ得ない心理効果を伴う遠隔コミュニケーションを実現する “超現実テレプレゼンス” を提案する.超現実テレプレゼンスの具体例として,視線の指向性の制御,Social Touch の心理効果の制御,Proxemics に基づく対面距離の制御を行うテレプレゼンスインタフェースを示し,今後の課題,想定される適用例,今後の展望について述べる.
著者
飯塚 俊輔 望月 義範 田代 有里 小川 廣男 水野 治夫 磯 直道
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.43, no.5, pp.488-492, 1996-05-15
参考文献数
10
被引用文献数
1

豚肉(スペアリブ)の塩濃度は,4%食塩添加によって生肉の0.5%から塩蔵1日後の3.1%へ増加し,その後はほぼ一定となった.示差走査熱量(DSC)測定の結果から,塩蔵による肉の変性は主としてミオシンに生じることがわかった.変性の進行につれて,エンタルピー変化ΔH (mcal/粗タンパク質mg)は1.212から塩蔵3日後の0.830まで急減し,その後は塩蔵27日後の0.736まで徐々に減少した.試料の弾性率,粘度,破断強度は全体として,塩蔵中に増加した.豚肉ペーストの加熱中の動的剛性率は塩蔵6日後は52~58℃で減少する傾向を示した.この結果はミオシンの熱変性による試料の構造変化のためと考えられる.
著者
望月 一靖
出版者
立正大学文学部
雑誌
立正大学文学部論叢 (ISSN:0485215X)
巻号頁・発行日
no.33, pp.1-13, 1969-02
著者
望月 雅士
出版者
里文出版
雑誌
文人の眼
巻号頁・発行日
no.3, pp.88-94, 2002-06
著者
中尾 薫 安藤 晃裕 平形 美樹人 安藤 直生 竹下 浩一郎 宮本 庸平 望月 英典
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.135, no.5, pp.205-214, 2010-05-01
被引用文献数
2 6

レミッチ<sup>®</sup>カプセル2.5 <I>μ</I>g(主成分はナルフラフィン塩酸塩)は,血液透析患者におけるそう痒症の改善(既存治療で効果が不十分な場合に限る)を効能・効果として2009年1月に承認された,選択的なオピオイド<I>κ</I>受容体作動薬である.各種そう痒モデル動物の抗ヒスタミン薬感受性および抵抗性の引っ掻き行動に対して,ナルフラフィン塩酸塩は用量依存的な抑制作用を示し,種々の痒みに対して止痒作用を発現する可能性が示唆された.また,ナルフラフィン塩酸塩の作用が<I>κ</I>受容体拮抗薬nor-BNIの脳室内投与により抑制されることから,中枢神経系の<I>κ</I>受容体の活性化を介して止痒作用を発現するものと考えられた.非臨床および臨床試験から,薬物動態学的特徴として,(1)長期投与により未変化体または代謝物が蓄積する可能性はないと考えられる,(2)投与後速やかに吸収され,肝臓や腎臓に高濃度分布すると共に,薬理作用部位と考えられる中枢神経系にも分布する,(3)CYP代謝反応の主な分子種はCYP3A4であり,それを阻害する薬剤との併用により未変化体の血漿中濃度が上昇する場合がある,(4)ナルフラフィン塩酸塩はP糖タンパク質の基質であるが,併用した他のP糖タンパク質基質薬物の輸送に影響を及ぼす可能性は低い,(5)未変化体およびその代謝物は,透析により除去され,血液透析患者において蓄積する可能性は低い,という特徴を有する.臨床においては,ナルフラフィン塩酸塩2.5および5 <I>μ</I>gの1日1回原則として夕食後の経口投与により,既存治療抵抗性そう痒症を有する血液透析患者に対して止痒作用を示し,その作用は長期の反復投与によっても減弱しなかった.また,動物を用いた依存性試験および臨床試験の結果から,ナルフラフィン塩酸塩が依存性および乱用をもたらす可能性は非常に低いと考えられた.以上のように,ナルフラフィン塩酸塩は,血液透析患者の既存治療抵抗性のそう痒症を抑制し,QOLを向上できる極めて有効な薬剤であると考えられる.

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著者
五木寛之著 望月勇対話
出版者
平凡社
巻号頁・発行日
2004
著者
望月 和彦
出版者
桃山学院大学
雑誌
桃山学院大学経済経営論集 (ISSN:02869721)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.35-70, 2012-06-15

On15th March 1920, the prices of stocks and commodities fell dramatically. That great fall was named "Daihando". As has been said in previous papers, a credit squeeze was brought by the domestic and external factors. The former is money fixation in the banking sector which deprived banks of capability to lend money. The latter is money shrink caused by the deficit of international trade. The credit squeeze caused Daihando in two ways, that is, (1) by the credit squeeze the interest rate was higher than a dividend yield of stocks so that it got irrational to invest in stocks, (2) many speculators bought stocks and commodities by borrowing money from banks, but by the credit squeeze the banks refused to lend money to the speculators, so that they had to sell their stocks and commodities if the market of stocks or any commodities had faced the turmoil. The market situation as a whole was so vulnerable to the external or internal shocks through this interlinkage between markets. The price fall began first in the future rice market on 10 th March. Then it spread to other market including stock market with panic sales. On15th March the great price fall came out in the stock market. The credit squeeze was a result of the lending restriction of the BOJ. The BOJ took the tight money policies since October1919, but they had no effect on the bubble ballooning. So instead of rising the discount rates which was politically difficult, the BOJ tried to restrict lending to the banks. This caused the credit squeeze which led the collapse of bubble.
著者
望月 和彦
出版者
桃山学院大学
雑誌
桃山学院大学経済経営論集 (ISSN:02869721)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.105-149, 2001-06

In this paper, we try to review the economic turbulence of Japan in 1920's through our perspective of 1990's. In both periods we have the same experience about the bubble economy. We have interested in the policies in the burst of bubbles. And those who charged with the policies of post-war era also engaged with policies of crisis of Showa era. We try to explore the events of Taisho era, in order to get lessons from the experiences in Taisho economic policies. For that purpose, we must analyze the Taisho bubble economy. By the WWI the Japanese economy made rapid economic development. It got huge trade surplus and gold which increases money supply in the gold standard system. The economy soared so much. The Japanese government took fiscal and monetary policies which encouraged industries and exports. When the WWI was over, many Japanese thought the economic boom was over too. But the economic boom wasn't over. After the war the Japanese economy experienced a boom more drastic than in the war. And the government sticked to the expansive policies in the boom despite the inflation. But the boom colllapsed in March 1920. That is the beginning of the stagnation which caused the financial turmoil in the Showa era.
著者
望月 博文 山田 朗
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.73-76, 2013

プログラミングにはパズルを解くような楽しさがある.しかし,プログラムの作成を行うためにはプログラム言語の習得が必要であり,その難解なルールを覚えなくてはならない.そこで,プログラミングの持つ楽しさのみを取り出すために,カードを並べることでプログラム言語を記述する代わりとすることを試みた.更にフローチャートとあみだくじの類似性を利用して,遊びながらプログラミングの学習ができるカードゲームを開発した.
著者
村上 拓彦 望月 翔太
出版者
日本生態学会暫定事務局
雑誌
日本生態学会誌 (ISSN:00215007)
巻号頁・発行日
vol.64, no.3, pp.233-242, 2014-11

リモートセンシングによる植生マッピングについて、リモセンデータの選択、ピクセルベースとオブジェクトベース、新しい画像分類手法の順番で論じた。リモセンデータとして、地球観測衛星、航空機搭載型センサ、UAVに言及した。地球観測衛星は空間分解能別に各種衛星・センサを紹介した。画像分類の最小単位としてピクセルベース、オブジェクトベースにふれた。高分解能衛星データの登場後、オブジェクトベースでの植生マッピングの機会が多くなっている。新しい画像分類手法として機械学習に着目し、人工ニューラルネットワーク、決定木、サポート・ベクタ・マシン、集団学習について解説した。その他、ハイパースペクトル、多時期データ、スペクトル情報以外の情報を用いた植生マッピングについても事例を紹介した。今後はリモートセンシングの単なる可能性を示すだけでなく、植生に関連する主題図という高次プロダクトを確実に提供できる体制を整える必要もある。

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著者
望月誠 編
出版者
望月誠
巻号頁・発行日
1886
著者
望月 真澄
出版者
日本印度学仏教学会
雑誌
印度學佛教學研究 (ISSN:18840051)
巻号頁・発行日
vol.63, no.1, pp.189-196, 2014-12-20
著者
村上 隆之 斎藤 勇夫 望月 公子
出版者
宮崎大学農学部
雑誌
宮崎大学農学部研究報告 (ISSN:05446066)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.p1-8, 1986-10

鳥類19種の冠状動脈を肉眼的に観察した.### 一般に,左・右大動脈洞から起始し,深枝と浅枝に分岐する2本の冠状動脈が認められたが,これらに加え197例中5例に別の細い動脈が大動脈洞から直接起始している所見がえられた.### 右冠状動脈は一般に左冠状動脈と同大か,やや太かったが,フクロウ目では逆に左大動脈の方が太い傾向が認められた.### 右深枝は右浅枝より太いのが一般的であるが,ゴイサギの9例中3例に両者の太さの等しいものが見られた.### キジ目,ツル目, ミズナギドリ目,チドリ目,フラミンゴ,スズメ目では左深枝が左冠状動脈の主幹をなしていたが,ガンカモ目,フクロウ目,ゴイサギ,シュバシコウでは左浅枝の旁円錐室間枝が主幹をなしていた.ワシタカ目とヘラサギでは左深枝と旁円錐室間枝が同大であった.### 鳥類心臓の動脈分布様式を比較検討した結果,観察した19種の鳥類のそれらは8型に分類された.The coronary arteries were macroscopically investigated in 19 species of aves.### There were usually two coronary arteries arising from the left and right aortic sinuses, each dividing into a deep and a superficial branch. However, in five of 197 specimens examined, other small arteries arose directly from the aortic sinus.### In general, the right and left coronary arteries were of equal size or the former was slightly larger than the latter. However, in the hearts of Strigiformes the left artery was larger than the right.### The right deep branch was larger than the right superficial branch, but in 3 of 9 hearts of Nycticorax nycticorax they were equally developed.### In the hearts of Galliformes, Anseriformes, Procellariiformes, Charadriiformes, Phoenicopterus###ruber chilensis and Passeriformes the main trunk of the left coronary artery was formed with the left deep branch, but was formed with the paraconal branch of the left superficial branch in Anseriformes, Strigiformes, Nycticorax nycticorax and Ciconia ciconia. In the Falconiformes and Platalea leucorodia the deep and the paraconal interventricular branches were equally developed.### Eight patterns of arterial distribution were thus recognized in the hearts of 19 species of aves.