著者
松本 竹久 松田 和之 本田 孝行
出版者
医学書院
雑誌
検査と技術 (ISSN:03012611)
巻号頁・発行日
vol.38, no.11, pp.1053-1058, 2010-10-01

新しい知見 リボソームRNA(ribosome RNA,rRNA)遺伝子は,塩基配列を基に生物の系統分類の指標として用いられる.細菌を対象とした場合,rRNA遺伝子配列がわかれば,インターネット上のデータベースを利用することで細菌検査の経験がなくても,容易に属レベルもしくは菌種レベルでの菌名の推定が可能である.なかでも16S rRNA遺伝子は,菌種の登録の際に遺伝子配列の登録が義務付けられており,各菌種の遺伝子配列データが豊富に存在するため,菌種の同定に利用される.形態学的検査と生化学的性状検査では菌種の同定が困難な場合に,16S rRNA遺伝子配列を用いた検査が実施されるようになり,今までに報告されてこなかった菌種による感染症が報告されるようになってきた.
著者
本田 和也 新井 嘉則 加島 正浩 澤田 久仁彦 江島 堅一郎 米津 博文 杉崎 正志 篠田 宏司
出版者
一般社団法人 日本顎関節学会
雑誌
TMJ : journal of Japanese Society for Temporomandibular Joint : 日本顎関節学会雑誌 (ISSN:09153004)
巻号頁・発行日
vol.12, no.3, pp.349-353, 2000-12-20
参考文献数
11
被引用文献数
5

我々は開口障害の顎関節症患者について, 顎関節造影検査をX線テレビシステムと断層撮影装置を使用して行ってきた。しかし, 上関節腔穿刺時における中頭蓋窩損傷などが問題であった。最近画像支援による外科処置が医科領域で報告され, その有効性が述べられている。しかし, 歯科領域では少ない。当教室で開発した歯科用小照射野CT (以下Ortho-CT) は, X線透視とX線CTの両者の撮影が可能な小型のコーンビーム型X線Computed Tomography (CT) で, 顎顔面領域の小範囲の精査に有効である。我々は, Ortho-CTを利用し顎関節造影検査を行った結果, 良好であったのでその検査法について報告する。<br>本検査法では, 上関節腔に穿刺する場合の安全角度と安全距離を計測した。さらに3次元画像を参照しながら安全性を考慮して造影検査を行った。対象症例は開口障害を伴う顎関節症であり, 検査は安全に行え, 円板の位置と形態の, 造影像はMRIと同じ所見を示した。<br>今後, Ortho-CTを応用したこの検査法は顎関節造影検査に有効であると考えられた。
著者
本田 親久 平野 公孝 松下 洋一 鄧 鋼
出版者
Japanese Society for Engineering Education
雑誌
工学教育 (ISSN:13412167)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.3_138-3_143, 2007 (Released:2007-06-13)
参考文献数
2
被引用文献数
1 1

An educational project for promoting the practical professional engineers has been carried out using a special fund from the Ministry of Education (MEXT) , since the fiscal year 2005 after five sixths of the departments were accredited from JABEE. Some typical activities of the project such as design education for the mechanical engineering, motivating self-directed learning for the chemical engineering, and a small-size class for the electrical engineering are described.
著者
本田 親久 平野 公孝 松下 洋一 〓 鋼
出版者
公益社団法人 日本工学教育協会
雑誌
工学教育 (ISSN:13412167)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.138-143, 2007-05-20
参考文献数
2
被引用文献数
1 1

An educational project for promoting the practical professional engineers has been carried out using a special fund from the Ministry of Education (MEXT) , since the fiscal year 2005 after five sixths of the departments were accredited from JABEE. Some typical activities of the project such as design education for the mechanical engineering, motivating self-directed learning for the chemical engineering, and a small-size class for the electrical engineering are described.
著者
森江 善之 南里 豪志 安島 雄一郎 本田 宏明 曽我 武史 小林 泰三 住元 真司
雑誌
研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)
巻号頁・発行日
vol.2015-HPC-148, no.33, pp.1-6, 2015-02-23

ACE (Advanced Communication for Exa) プロジェクトでは,省メモリかつ低遅延な低レベル通信ライブラリ ACP (Advanced Communication Primitives) の開発を実施している.今回は,HPC 分野で幅広く利用される InfiniBand を用いて,ACP 基本層を実装した.InfiniBand での ACP 基本層の実装方法の報告を行う.また,実装した ACP 基本層のメモリ使用量と通信性能の評価を行った.今回の評価では, InfiniBand の接続資源がメモリ使用量の多く占めることがわかった.また,初期実装の段階で中メッセージサイズ以上で Open MPI と同等の通信性能を示し,最大 20%の性能向上を示した.また,小メッセージサイズでの通信性能の問題を確認することが出来た.
著者
溝上 慎一 森 朋子 紺田 広明 河井 亨 三保 紀裕 本田 周二 山田 嘉徳
出版者
京都大学高等教育研究開発推進センター
雑誌
京都大学高等教育研究 (ISSN:13414836)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.151-162, 2016-12-01

本研究では、アクティブラーニング(AL)の効果検証において大きな課題の一つとなっている、アクティブラーニングそれ自体の質を測定する「アクティブラーニング(外化)尺度(AL(外化)尺度)」を開発した。研究1 では、作成された12 項目を因子分析し、最終的には、第1 因子の12 項目から成る「AL」(一般因子)とAL に寄与する外化3 項目だけの「AL 外化」(グループ変数)の2 因子からなるBifactor モデルによって解を見いだした。確認的因子分析をおこなった結果も、Bifactor モデルがもっとも適合度が高く、妥当なモデルだと判断された。研究2 では、異なるサンプルに研究1 の結果を適用し、同様の因子構造、確認的因子分析、信頼性を確認し、そのうえで外部変数として学習向上、能力向上、成績との相関関係を検討した。妥当な相関関係があると認められた。The purpose of this study is to develop the "Active Learning (Externalization) Scale" that measures the quality of active learning—a task central to testing the effects of active learning. In Study 1, the factors were analyzed against 12 active-learning items, and we finally found out, in the Bifactor model, the first general factor, "AL" consisting of 12 items and the second group factor consisting of 3 items, "AL-externalization" that contributed to AL. That Bifactor model is ultimately identified as a more viable model, more suitable by the Confirmatory Factor Analyses (CFA). In Study 2, these findings were further confirmed by using different samples: we also identified valid correlations when using learning and competency or achievement as the outer variables.
著者
岩崎 隆 本田 光芳
出版者
南山堂
雑誌
治療 (ISSN:00225207)
巻号頁・発行日
vol.60, no.7, pp.p1347-1349, 1978-07
著者
本田 喬 青崎 正彦 田中 徹 内田 達郎 堀川 良史 石塚 尚子 内山 通子 大木 勝義 田中 直秀 上塚 芳郎 岩出 和徳 金子 昇 木全 心一 関口 守衛 広沢 弘七郎
出版者
The Japanese Society on Thrombosis and Hemostasis
雑誌
血液と脈管 (ISSN:03869717)
巻号頁・発行日
vol.18, no.6, pp.609-614, 1987-12-01 (Released:2010-08-05)
参考文献数
7

We administered tissue-type plasminogen activator (t-PA) intravenously to 10 patients with acute myocardial infarction (AMI) within 6 hours after onset of symptoms, and then examined the state of reperfusion by coronary arteriography (CAG) and observed changes in blood coagulation and fibrinolytic activity to evaluate their effects. AK-124 (by Asahi Chemical Industry and Kowa Co., Ltd. in collaboration), a t-PA produced by tissue culture of normal human lung cells, was given in dosage of 48, 000-576, 000 A. K. units by intravenous infusion over 30-45 minutes. In 7 patients who received t-PA reflow or improved flow was detected on CAG. In t-PA treated patients, euglobulin lysis activity clearly increased, euglobulin lysis time clearly shortened, and D-dimer increased. Levels of circulating fibrinogen and α2-plasmin inhibitor decreased after treatment with t-PA by an average of 12%, 14% of baseline values respectively, but plasminogen showed no detectable change. A hematoma at the site of the catheter insertion was observed in one patient. These observations suggest that t-PA has a higher specificity for fibrin bound plasminogen than for plasminogen and prduces coronary thrombolysis without causing systemic fibrinolysis at least with the present dosage.
著者
田村 昌一 松村 隆 鈴木 庸介 篠原 尉浩 富田 正機 橋本 雅和 本田 竜未 大橋 利仙 森 和男
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集 2007年度精密工学会秋季大会
巻号頁・発行日
pp.61-62, 2007 (Released:2008-03-28)

本研究では小径ボールエンドミルを送り方向に傾け,パイレックスガラスを溝加工した.工具形状,コーティング材質,切削条件がガラスの切削特性に及ぼす影響について評価した.その結果,一切れ刃あたりの送り速度12nm/edgeで脆性損傷のない良好な加工面が得られた.またダイヤモンドコーティング工具では仕上げ面に細かい脆性損傷が生じることがわかった.
著者
本田 尚正 春日 菜季
出版者
応用森林学会
雑誌
森林応用研究
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.25-31, 2010

本研究では,山地域での土塊の運動に関する質点系の支配方程式に基づく土砂災害危険領域の設定手法の現地への適用性について,2004年10月の新潟県中越地震で数多くの表層崩壊や地すべりが発生した十日町市域を事例として考察した。同地域内で当手法によって土砂災害危険領域を設定し,それと新潟県により公表されている土砂災害警戒区域等(イエローゾーンおよびレッドゾーン)とを比較した結果,計算結果と土砂災害警戒区域,いわゆるイエローゾーンはよく一致した。一方,計算では危険領域とされるが,イエローゾーンに指定されていない箇所では,擁壁工や法枠工といった防護施設により一定の対策が施されていることを現地で確認した。このように当手法によって土砂災害危険領域を広域的かつ簡便に設定でき,地域防災計画を策定する際の有用な情報として提供できることについて,一定の妥当性が見出された。一方,当手法による計算結果は,検討対象となる斜面の縦断形状や,保全対象物周辺の地形条件の影響を強く受けるため,計算に使用する地形データの精度を慎重に取り扱う必要がある。