著者
伊藤 清 川島 実 荒井 義人 高橋 満博 村上 宏次 野部 達夫
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会環境系論文集 (ISSN:13480685)
巻号頁・発行日
vol.81, no.723, pp.447-455, 2016
被引用文献数
1

&nbsp;Energy conservation technology has been in high demand in relation to efforts to realize (net) zero-energy buildings (ZEBs). Ceiling radiant cooling panel systems represent a key energy-conservation technology which can yield high efficiency, since it uses moderately cold water (16-18&deg;C), offers integration with other energy-efficient strategies, such as indirect evaporative cooling or ground source heat pumps, and does not require energy to propel a fan to remove the cooling load. Furthermore, a radiant ceiling cooling panel system provides greater comfort to occupants because it does not produce a draught. Therefore, ceiling radiant cooling panel systems can offer both reductions in cooling energy consumption and a comfortable environment for occupants.<br>&nbsp;However, there are several problems with applying a ceiling radiant cooling system in Japan. Firstly, there is limited data about the cooling performance of such systems because few have been constructed in Japan. For this reason, it is important to determine the cooling performance of radiant ceiling panels. Secondly, radiant ceiling panels have limited cooling performance, so it is necessary to consider a special system to remove the perimeter load. Thirdly, an outdoor air-conditioning system is needed to provide outdoor air to occupants. The objective of this paper is to present an outline of the proposed system, results of the thermal performance tests in an experimental facility, and the operational performance in a building to which the proposed system is applied.<br>&nbsp;The proposed system consists of ceiling radiant cooling panels, perimeter chilled beams, and an outdoor-air supply system. The ceiling radiant cooling panels remove the interior cooling load. The perimeter chilled beams remove the perimeter cooling load. The outdoor-air supply system has a personal floor diffuser, a perimeter linear diffuser and a return-air inlet near the window top. The return-air inlet removes the hot air from the window to remove the perimeter load efficiently.<br>&nbsp;An experimental facility for the proposed system was constructed, and thermal performance tests were performed. The results show a vertical temperature differential of less than 0.5&deg;C, and the perimeter chilled beam can remove the peak summer cooling load appropriately. The cooling capacity of the ceiling radiant cooling panels and perimeter chilled beams are approximately 80 W/m<sup>2</sup> and 120 W/m<sup>2</sup> respectively under conditions whereby the difference in temperature between the water input and output is 9.0&deg;C.<br>&nbsp;Measurement of the system was performed in the actual building to which the system was applied. The results show that the ceiling radiant cooling panels and chilled beams can be controlled to remove varying cooling loads. The cooling capacity of the ceiling radiant cooling panels and chilled beams in the actual building proved almost equal to the experimental data. Thus, it is demonstrated that the proposed system can remove the cooling load as expected.
著者
村上 健司
出版者
秋田書店
雑誌
歴史と旅
巻号頁・発行日
vol.27, no.11, pp.212-215, 2000-09
著者
村上 隆 佐野 元治
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.16, no.11, pp.1087-1092, 1980-11-01

"プロパー"と言えば, 薬の売り込み要員としての印象が強かった.開業医さんのもろもろの御用聞きやゴルフのお相手なども仕事の大事な部分であった.今や, 医薬品の有効性・安全性の確保の第一線におけるにない手として, "医薬情報担当者"という名に変った.西ドイツにおいてはその資格化が行われた.現在わが国では, このような業務にたずさわる薬学出身者は全体の25%を占めるにすぎない.本来このような仕事は, 薬学領域の中で極めて重要な位置にあること, それにふさわしい人材を養成することは薬学の使命であることなどをよく考えてみたい.
著者
村上 周子 柴谷 雅美 竹内 宏佑 SKARZYNSKI Dariusz J. 奥田 潔
出版者
Japanese Society of Animal Reproduction
雑誌
The Journal of reproduction and development (ISSN:09168818)
巻号頁・発行日
vol.49, no.6, pp.531-538, 2003-12-01
被引用文献数
5 24

ウシ子宮内膜を構成する上皮細胞および間質細胞のプロスタグランディンF2α(PGF)合成は、それぞれオキシトシン(O;上皮細胞)、および腫瘍壊死因子(NF;間質細胞)により促進される。本研究では、ウシ子宮内膜から単離し、継代培養および凍結保存した上皮ならびに間質細胞が子宮機能の解析に供することができるかを、OおよびNFに対するPGF合成の反応性から検討した。ウシ子宮(発情周期Days2-5)より単離した内膜上皮および間質細胞をPrimary細胞とし、約半量を培養、残りの半量を凍結後(-80C)、融解、培養した。また、Primary細胞を4回継代培養し、継代ごとに細胞の半量を次の継代に用い、残りの半量を凍結後、融解、培養した(Passage 1-4)。コンフルエントに達した後、NF(1ng/m1)またはO(100ng/m1)を添加し、4時間培養後、上清中のPGF濃度を測定した。継代および凍結融解した細胞に形態的な変化は認められなかった。間質細胞のPGF基底合成能に凍結および継代の影響は認められなかったが、凍結により上皮細胞の基底合成能は有意に低くなった。また、上皮細胞のみPassage2以降に基底合成量が有意に低くなったが、上皮はPassage2まで、間質はPassage4までそれぞれO、NFへの有意な反応性を示した。以上から、上皮細胞は1回まで、間質細胞は少なくとも4回まで継代および凍結保存しても子宮機能の解析に十分なPGF合成能を有することが明らかとなった。
著者
白藤 徳夫 村上 直人 森岡 泰三 市川 卓 福永 恭平 安藤 忠
出版者
日本水産増殖学会
雑誌
水産増殖 (ISSN:03714217)
巻号頁・発行日
vol.59, no.3, pp.403-410, 2011-09-20 (Released:2012-10-08)
参考文献数
48

春季の沿岸海域におけるサケ稚魚とニシン仔魚の捕食-被食に関する実態解明のための基礎的知見を得ることを目的に,実験水槽内においてサケ稚魚によるニシン仔魚の捕食実験を行った。解凍した大型,小型ニシン仔魚および生きた仔魚をサケ稚魚に与えたところ,いずれの状態の仔魚も活発に捕食された。したがって両者が同所的に分布していればサケ稚魚はニシン仔魚の捕食者になることがわかった。また,ニシン仔魚を摂餌した際のサケ稚魚の飽食量は体重の4.7~7.4%であること,摂餌後2~4時間で胃内容物の50%が消化されること,捕食されたニシン仔魚は摂餌後3~6時間までは形態学的手法による同定が可能であることがわかった。今後,サケ稚魚の仔稚魚捕食の実態を理解するためには,サケの摂餌時間と消化速度を考慮に入れた採集時間帯設定や捕食量推定法の検討を行う必要がある。
著者
村上 真之 池田 博康
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.205, pp.43-48, 2011-09-05

高出力のモータで駆動する生活支援ロボットが企業で開発されるようになり,実用化に向けた安全面における取り組みが求められている.人の生活空間を移動するロボットの誤動作の危険性を考えると,安全とEMCの観点から,ある程度厳しい電磁環境下においてもロボットが安全状態を維持することの検証が必要である.機能安全に基づく移動ロボットのイミュニティ評価を計画し,緊急停止や対人衝突防止などロボットの安全機能を作動させる試験治具を作製した.電磁妨害を与えながら,緊急停止ボタンを押し,あるいは,ダミーを接近させてロボットが安全状態にあるかを確認するという手法を放射イミュニティ試験の基本法に従い実践した.
著者
村上 詠子
出版者
目白大学
雑誌
目白大学短期大学部研究紀要 (ISSN:13462210)
巻号頁・発行日
vol.47, pp.A1-A26, 2011
著者
村上 宣寛 福光 隆
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.170-182, 2005-03-31
被引用文献数
1 3

研究Iでは, 担任教師が指名した攻撃性の著しい児童23名を基準群, 攻撃性の認められない児童567名を対照群とした.参加者は8つの小学校の3-6年生1701名と担任教師59名であった.問題攻撃性尺度は二群を弁別する13の質問項目から構成された.研究IIでは, 児童の攻撃性についてクラスの担任教師が5段階評定を行った.参加者は小学校3-6年生224名と担任教師8名であった.担任教師の評定の信頼性は.93であった, 問題攻撃性尺度と評定との相関は.46, 再検査信頼性は.85であった.814名のデータをIRTで分析すると, 尺度の高得点側で測定精度が高かった.研究IIIでは, 実験群でアサーション・トレーニングによる攻撃性の適正化教育を行った.参加者は, 実験群が3年生38名, 統制群が3年生35名であった.事前・事後の尺度得点の3要因分散分析の結果, アサーション・トレーニングは攻撃性の低い児童で弱い介入効果があった.
著者
村上 克尚
出版者
東京大学大学院総合文化研究科言語情報科学専攻
雑誌
言語情報科学 (ISSN:13478931)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.241-257, 2016-03-01

本稿の目的は、武田泰淳の『富士』を、同時代の精神障害者をめぐる言説を参照しながら検討し、両者の共通性と差異とを分析することである。『富士』は、甘野院長や一条といった登場人物を通じて、患者を「人なみ」になるように「治療」しようとする試みや、患者を神のごとき超越者に高めることで尊厳を回復しようとする試みを批判的に描いている。これは、同時代の「反精神医学」的な言説と響き合う。それに加えて、『富士』の語り手である大島は、序章と終章において、動物をめぐる長大な思索を展開する。これは、健常者/精神障害者の区分が、国家による、人間/動物(=生きるに値する命/生きるに値しない命)の分割に規定されていることを示唆する。最終的に、大島は、患者たちの依存し、寄生する繋がりに、自分の身体を開いていく。ここから読み取られるべきは、依存的(=動物的)な生を否認するのではなく、むしろそれに内在することで、国家が掲げる、自律的な「人間」の理念を解体していくという道筋である。この点にこそ、『富士』というテクストの独自性を指摘できる。
著者
村上 敬吾 笹沼 治雄 小山 次朗 小林 紀男 平山 光衛
出版者
日本陸水学会
雑誌
陸水学雑誌 (ISSN:00215104)
巻号頁・発行日
vol.48, no.4, pp.295-306, 1987-10-30 (Released:2009-11-13)
参考文献数
27

This study deals with mechanism of water quality formation in rivers and lake waters in the drainage basin of Lake Chuzenji. Water samples were collected at 15 stations in 9 lakes, 14 in 7 rivers and 16 in springs or wells from April 1983 to November 1984 (Figs. 1 and 2). Chemical analyses of the main inorganic constituents dissolved in the water samples collected revealed that surface and underground waters in this region are generally low in dissolved chemical constituents, except for the hot springs on the northern shore of Yunoko (U-3), two springs along Yukawa (U-12, U-13) and Jigokugawa (U-11) (Fig. 4). Most waters belong to Ca·HCO3 type. The water quality of Yunoko is controlled by the qualities of the spring and hot spring waters on the shore of the lake. Jigokugawa (Hell River) has higher concentrations not only in main constituents but also in minor PO4-P and NO3-N than other waters in this region except for the hot spring water. The high concentrations of the main constituents seem to originate from dissolution of volcanic rocks. Table 6 shows that the water quality calculated theoretically from chemical loads which are brought into Lake Chuzenji through rivers and precipitation shows a good agreement with the measured water quality of the lake water except soluble silica. Soluble silica becomes insoluble due to the biological activity of diatom.
著者
村上 學
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.45, no.7, pp.1-9, 1996-07-10

親鸞の訃報を知らせてきた娘覚信尼に、恵信尼は夫の往生を自らも確信すべく「殿」親鸞が観音の化身との夢想を得ていたことを記して送る。それは俗世の言葉で語り明かすことが夢想の聖性を無化してしまうとの惧れから親鸞の生前には語り得なかったほどのことであった。だがこの書簡は覚如に利用され、聖なる化身親鸞は血脈相承を正統化する証左と化す。蓮如はそのカリスマ性を捨象して聖性の意味を転換し教義統制の基軸として据えた。

1 0 0 0 三体詩

著者
村上哲見 著
出版者
朝日新聞社
巻号頁・発行日
vol.下, 1967
著者
菅生 瑞稀 村上 幸一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. LOIS, ライフインテリジェンスとオフィス情報システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.466, pp.5-10, 2013-02-28

近年,アプリケーションサーバやDBMS(DataBase Management System)といったミドルウェアにおいて,オープンソースソフトウェア(OSS)を採用するシステムが増加しつつある.これらOSSミドルウェアでは,デフォルト設定での処理性能が低い場合においても,システム設定の最適化(パフォーマンス・チューニング)を行うことにより,処理性能が大きく向上することが知られている.しかしパフォーマンス・チューニングは,設定項目が多岐に渡り複雑である.システム管理者は試行錯誤や経験則から設定値を決めることが多く,手動でのパフォーマンス・チューニング作業は困難であった.本研究では,これら問題点を解決するために,遺伝的アルゴリズムを用いたOSSの自動パフォーマンス・チューニング手法について提案する.代表的なOSSであるApacheへ適用した上で評価実験を行い,提案手法の有用性について示す.