著者
辻 裕 森川 敬信 蝶野 成臣 井前 弘幸 吉川 敏和
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.50, no.458, pp.2378-2385, 1984-10-25

まず,受圧板の直径がカプセル本体の直径よりも大きい実用カプセルに対応する流体抵抗式を導いた.つづいて,加速区間におけるカプセルの走行を,送風機の性能曲線およびバイパスからの空気流出を考慮し,運動方程式に基づいて解析した.さらに,終端を閉鎖した管路にカプセルを突入させ,空気の圧縮性を利用して停止させる場合についても運動を計算した.以上の結果,計算値が実験値に満足に一致することが確認された.
著者
末広 牧子 飯尾 正宏 森川 惇二
出版者
Japan Radioisotope Association
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.31, no.6, pp.285-289, 1982

<SUP>13</SUP>C呼気検査法の感度と精度について検討した。<SUP>13</SUP>CO<SUB>2</SUB>分析用として質量分析法を用いた場合, <SUP>13</SUP>CO<SUB>2</SUB>存在比の変化の検出限界は, 0.085‰であったのに対し, 内因性の呼気中<SUP>13</SUP>CO<SUB>2</SUB>存在比の時間変動, すなわち, ベースラインのフラッキは0.202‰, さらに, 試料保存用の真空試料管中の残存CO<SUB>2</SUB>による影響は0.136‰であり, これらの値から, 総括的な<SUP>13</SUP>C呼気検査法の感度は0.52‰と決定された。これは, <SUP>14</SUP>C法の約1/1000の感度である。また, <SUP>13</SUP>C呼気検査法の精度は, <SUP>13</SUP>C濃縮化合物投与によるベースからの<SUP>13</SUP>CO<SUB>2</SUB>上昇, △<SUP>13</SUP>Cに比例して高くなり, 1.94×△<SUP>13</SUP>Cで表現されることが分かった。これらの感度, 精度に基づき, さらに, <SUP>13</SUP>C濃縮化合物の必要最小投与量についても考察した。
著者
加藤 博一 森長 健太郎 橘 啓八郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.227, pp.29-34, 2001-07-19

本報告では, 我々の開発した拡張現実感技術を用いたビデオ会議システムを紹介し, その有効性に関する評価実験について述べる.拡張現実感環境にいる会議参加者は, 実世界中の紙製のカードの上に会話相手のビデオ映像を見ることができる.また, カメラで撮影された矩形のビデオ映像はそのまま表示されるのではなく, 背景が除去された映像が表示される.これを仮想モニタと呼んでいるが, それは自由に移動させることができ, それにより会話を円滑に行うための空間的手がかりが利用可能となると考えた.評価実験の結果からは, ヘッドマウントディスプレイを装着する影響で目が覆われるという問題があるにもかかわらず, ビデオ映像が効果的に機能していることがわかった.
著者
津田 侑 上原 哲太郎 森村 吉貴 森 幹彦 大平 健司
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.24, 2010

インターネットライブ動画放送サービスの評価をするにあたって, 初期段階においては, エージェントシミュレーションが考えられ, エージェント設計のためにはユーザのモデル化が重要になる. そこで, インターネットライブ動画放送を利用したことがある人物200人を対象としたアンケートの結果を分析し, モデル化する. 本発表では, アンケート結果に基づくユーザのモデルについて述べる.
著者
森 悦子 尾形 壽子 江越 和夫 岡 輝美 野中 重之
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.303-309, 2002-08-20
被引用文献数
1

環境保全と食資源の開発の視点から,現代の食生活で不足しやすい食物繊維を多く含むが従来はほとんど食品として利用されていなかった「穂先タケノコ」を有効利用する方法を検討した。硬い組織を柔らかく食するため,茄でた穂先タケノコを5cm長さの千切りした後調味(醤油煮)し,凍結乾燥させたスティック状穂先タケノコと,茄でた穂先タケノコを凍結乾燥後,粉にした粉末穂先タケノコを調製した。両穂先タケノコ加工品の特徴は,変異原性や肝臓ガンの誘発作用があるヘテロサイクリックアミンの吸着性がゴボウやキャベツよりも優れていた。スティック状穂先タケノコは,食物繊維を多く含む保健食・噛むおやつ・汁物の浮き身として適当である。粉末穂先タケノコは,小麦粉調理・卵料理・ゼリーなどの各種デザートなどに幅広く利用できる。
著者
森 健一
出版者
社団法人日本経営工学会
雑誌
日本経営工学会誌 (ISSN:03864812)
巻号頁・発行日
vol.26, no.4, pp.313-319, 1976-03-31

ARIMA(p, d, q)-自己回帰差分型移動平均-モデルを中心として, 予測の手順化を試みる。手順は, モデルの次数推定, パラメータの予備推定, パラメータ推定, モデルの検討, 適応的予測の5段階によりなっている。次数推定およびパラメータの予測推定は自己相関, 偏自己相関係数によりなされる。予備推定値を初期値とすれば, 提案するパラメータ推定アルゴリズムにより誤差自乗和を最小にする解が得られる。季節要素を含む系列もモデルの簡単な変形により取り扱いうる。
著者
三浦 剛史 沖田 功 江口 誠一 中村 洋 森谷 和子 東 祐一郎 島袋 明子 中西 敬
出版者
日本呼吸器内視鏡学会
雑誌
気管支学 : 日本気管支研究会雑誌 (ISSN:02872137)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.70-75, 1989-02-20

症例は64歳の主婦, 主訴は血痰である。既往歴としては正常分娩が2回, その後子宮外妊娠で手術が行われている。第2子出産後より月経に一致して血痰が出現し, 10年程前の閉経後も数年に1回くらいの出血があった。2年前より出血はなかったが, 最近再び血痰があったため昭和62年6月9日に岡田病院放射線科を受診した。気管支鏡検査では右底幹の外側壁に中心陥凹を有する低い隆起性病変がみられ, 周辺部は白色調を呈していた。生検鉗子によるbiopsyにて細胞に富む間質に囲まれた子宮腺に類似した腺管組織が認められ, 気管支子宮内膜症と診断された。著者らの調べた限りでは本症例は気管支鏡にて病変部を直視しえた最初の報告例と思われた。今後このような症例に積極的に気管支鏡検査が施行され, 本症の気管支鏡所見が明らかにされることが望まれる。
著者
森 順子
出版者
人間環境大学
雑誌
こころとことば (ISSN:13472895)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.15-29, 2010-03-31

萩原葉子は詩人萩原朔太郎の長女である。子供時代は「死に方が分からなくて生きていた」と述懐するほどに孤独であった。祖母に苛められ、抜きがたく植えつけられた自己否定の観念に苦しんだ日々である。作家になり、ダンスに没頭することによって、抑庄されてきた心を解き放ち、自己を高め続けたのである。彼女は自らの心に潜む父への「分析できない二重の愛憎」を吐露している。本稿では、父親に対する思いに焦点を当て、家族との関係を通して萩原葉子の内的世界を探る。
著者
山崎 正幸 森本 伸秀 大政 真一 永井 康秀 菊池 建次 坂口 浩二 林 克哉 山口 貴敏 上河 深 小野 清一郎 下位 紘一 澤田 克仁 坂本 勝治 津田 真啓
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OCS, 光通信システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.428, pp.1-6, 2005-11-17

CIGRE SC D2会議が, 2005年6月6日から6月10日までメキシコのクエルナバカで開催された。この会議は, 定例会議, コロキウムおよびテクニカルチュートリアルが含まれている。コロキウムでは, 日本から三つの投稿論文"日本の電力会社の光ファイバー心線貸しビジネスの意義と今後の課題", "日本の電力会社の光ファイバーネットワークデザインと管理システムの構築"および"日本の電力会社のバーチャル・プライベート・ネットワークに関する事項およびアプリケーション"を含めて討議を行った。本会議で討論した内容について報告する。
著者
森脇 俊道 杉村 延広 MARTAWIRYA Yatna. Y. 蜷川 達也
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. C編 (ISSN:03875024)
巻号頁・発行日
vol.58, no.549, pp.1674-1679, 1992-05-25
被引用文献数
20

This paper deals with an object-oriented modeling of an autonomous distributed manufacturing system and its application to the production scheduling. The architecture of the autonomous distributed manufacturing systems is discussed from the viewpoint of information processing in the manufacturing system. An object-oriented modeling method is applied to describe the decision-making activities and the communication activities of the components, such as the manufacturing devices and the workpieces. The activities of the objects are discussed in detail from the viewpoint of the production scheduling. The contents of the objects are clarified, and the part-of relations and the is-a relations between the objects are also established. A distributed production scheduling method is proposed on the basis of the autonomous decision making of the individual components and their coordinations.
著者
関岡 裕明 下田 路子 中本 学 水澤 智 森本 幸裕
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.63, no.5, pp.491-494, 2000-03-30
被引用文献数
20 23

筆者らは,中池見(福井県敦賀市)の耕作放棄水田において,デンジソウ,ミズアオイ等の希少な水生植物および湿生植物を本来の生育状態で保全する手法を確立するための研究をおこなった。上記の種は,かつて,耕地整備がおこなわれる以前の水田や水路などに広く生育する普通種であったため,保全事例が少なかった。そこで,本研究では上記の種の保全に有効な手法を確立することを目的として保全計画を立案・実施し,モニタリンクをおこなった。本研究により,上記の種の保全には,田起こしや水管理・草刈りなど,生育地における従来の営農作業に準じた維持管理作業の実施が有効であることが明らかになった。
著者
工藤 誠治 稲積 秀一 鈴木 唯司 森田 秀 高橋 信好
出版者
社団法人日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雜誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.80, no.7, pp.1063-1066, 1989-07-20

患者は,28歳の男性で,1987年10月,腰痛を主訴に,某医受診し,精査目的にて同年11月11日,当院紹介入院となった.入院時の検査成績では,著明な腎機能低下が認められた他,超音波検査並びに,胃部CT撮影にて,両側腎皮質の厚い石灰化が認められた.腎生検では,一部に骨髄細胞を伴った骨形成の病理所見が得られた.その後,外来にて経過観察中であったが,1988年6月3日,再入院となり,現在,血液透析施行中である.腎における異所性骨形成は,比較的稀な疾患であり,しかもこれまでの報告例は,全て片側腎に限られていた.今回,我々は,両側腎における異所骨形成を認め,同時に慢性腎不全を呈する1症例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.両側腎における異所性骨形成は,我々の調べ得た限りでは本邦での他の文献発表は,認めなかった.