著者
池田 正人
出版者
日本笑い学会
雑誌
笑い学研究 (ISSN:21894132)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.42-55, 2018 (Released:2018-12-27)

乳児の微笑には、外部刺激がなくても睡眠中に出現する自発的微笑と、外部刺激に反応して起こる外発的・社会的微笑がある。先行研究では、自発的微笑が成長に伴い社会的微笑になるという立場と、2つの微笑は並存し、置き換わるわけではないという立場がある。 本研究は、1名の乳児から自発的微笑と、養育者による外部刺激を提示したときの外発的・社会的微笑を週1回以上の間隔で測定し、成長に伴う微笑反応数の変化や、微笑時の顔の形態等から2つの微笑の関係を調べた。 週齢0週から51週まで1年間調べた結果、自発的微笑の頻度は出生直後の高水準が、週齢13週以降減少するのに対して、外発的・社会的微笑は週齢13週までの間増加した。その後は、どちらの微笑も頻度は減りながら併存していた。また、出生後から1年間通して、自発的微笑は口を閉じ、外発的・社会的微笑は口を開けるという形態の違いが見られたことから、2つの微笑は出生時から質的に異なるものであると考えた。
著者
柴山 元彦 平岡 由次 池田 正
出版者
大阪教育大学
雑誌
大阪教育大学紀要. 第III部門, 自然科学・応用科学 (ISSN:13457209)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.9-14, 2005-09-30

兵庫県神戸市などに位置する六甲山地の花崗岩体において自然放射線量率(地表γ線)の測定を行った。測定地点は、六甲山の花崗岩分布地域で124点である。測定結果の平均値は80.3±22.8nGy/h、となり、これらの値は日本の花崗岩の平均値(73±24)と比べると少し高い。Γ線量率の強度分布は岩体の北西部に向かって次第に高くなる傾向がみられた。また、六甲山体中に領家帯と山陽帯の花崗岩の境界線が存在しγ線量率に顕著な差が生じた。領家帯に属する花崗岩の平均γ線量率は54.6nGy/h、山陽帯に属する花崗岩の平均γ線量率は85.1nGy/hとなった。この傾向は大阪府においても同様な傾向が報告されている。
著者
池田 正明
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.130, no.6, pp.469-476, 2007 (Released:2007-12-14)
参考文献数
60

大うつ病,躁うつ病,季節性うつ病などの気分(感情)障害には,気分の日内変動,体温やコルチゾール位相の変異,REM潜時の短縮など概日リズムに関連した症状がある.気分障害の治療,特に躁病相の予防と治療には気分安定薬としてリチウム,バルプロ酸およびカルバマゼピンが広く用いられ,効果をあげているが,その作用は活動性の亢進や生気感情の亢進を抑制するいわゆる抗躁作用ばかりでなく,躁病相への移行の抑制や各相の持続期間にも影響を与えている.また最近では抗うつ薬による治療に抵抗性のうつ病症例にリチウム治療が有効であることがわかり,気分安定薬は躁病相ばかりでなく,うつ病相にも効果のあることが明らかになっている.気分安定薬の気分障害に対する作用の分子機構についてはまだ確定的なものはないが,リチウムの標的因子としてGSK3βが,リチウムとバルプロ酸の共通の標的因子としてIMPase(イノシトールモノホスファターゼ)が同定され,それぞれの機能と治療効果発現機構が注目されている.概日リズムの発振を行っている時計遺伝子が発見され,その発現機構が明らかになってきたが,気分安定薬であるリチウムやバルプロ酸に概日リズム位相を変化させる作用のあることが報告された.これはリチウムがGSK3βの抑制作用を介して時計遺伝子産物の分解を促進すること,あるいは核移行を抑制することを通じて,概日リズムの周期や位相の形成に直接関与していることによると考えられている.
著者
池田 正明
出版者
日本外科代謝栄養学会
雑誌
外科と代謝・栄養 (ISSN:03895564)
巻号頁・発行日
vol.49, no.6, pp.319-326, 2015 (Released:2016-02-25)
参考文献数
22
被引用文献数
1

地球は24 時間で自転し,その自転が24 時間周期の明暗サイクルを地表に作り出している.地球上の生物は進化の過程で,この24 時間周期の光環境の変動を生体内に取り入れ,概日リズムという自律的なリズムを獲得し,概日リズムの獲得に成功した生命体のみが地球上で生存に有利に働き,それが地球上の生物の現在の繁栄につながったと考えられる. ヒトにも概日リズムがあること,概日リズムの周期はおよそ25 時間であることが,1960 年代にアショッフ教授によって証明され,光環境を厳密にコントロールした実験によって現在ではその周期が24 時間10 分であることも明らかになっている.1990 年後半に,ヒトを始めとする哺乳類や,ショウジョウバエなどの昆虫,アカパンカビ,シロイヌナズナなどの植物,シアノバクテリアに至るまで,概日リズムの約24 時間周期を作り出す時計遺伝子が相次いで発見され,その機能が明らかになってきた.ヒトの主な時計遺伝子として,Clock, Bmal1, Per, Cry があり,全て転写に関わる因子である.これら遺伝子は,その遺伝子産物や発現調節部位からなる転写・翻訳機構の中に,ネガティブフィードバックループを形成し,転写を約24 時間周期で増減させており,この転写翻訳システムが約24 時間のリズム発振の本体に当ると考えられている.また,時計遺伝子は人体のほぼ全ての細胞に発現しリズムを刻んでおり,しかも臓器ごとに固有の頂点位相をもったリズムを示す.さらに時計遺伝子はリズムを刻むばかりでなく,生体内のさまざまな因子のリズム発現に直接あるいは間接的に関与しており,一日のプログラムタイマーのように,一日の中で,遺伝子のオン・オフを制御して,環境変化に合わせた生体活動を制御し,効率的な体内環境を作り出している.例えば,ヒトは昼間に活動するとともに食物を摂取し,夜間は睡眠をとっている.ヒトの睡眠・行動や摂食のリズムは一見人々の習慣のように見えるが,これは昼行性動物の典型的なリズムパターンであり,体内時計によって制御されている.昼間摂取した食物からの栄養分は,吸収されて肝臓に送られ,肝臓は,夜間になると栄養分を代謝し貯蔵するプログラムの活動性を高めている.この代謝開始指令のタイミングを決め,しかも代謝そのものを駆動させているのが時計遺伝子であることも明らかになってきている.本稿では,時計遺伝子の役割を中心に概日リズム研究,特に疾患との関連についての進歩にいて概説したい.
著者
道下 竜馬 太田 雅規 池田 正春 姜 英 大和 浩
出版者
公益社団法人 日本産業衛生学会
雑誌
産業衛生学雑誌 (ISSN:13410725)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.11-20, 2016 (Released:2016-02-18)
参考文献数
30
被引用文献数
1 2

目的:近年,運動負荷試験中の過剰な収縮期血圧の上昇が将来の高血圧や心血管病の新規発症と関連することが多数報告されている.本研究では,勤労者の職場環境や労働形態,労働時間,睡眠時間,休日数と運動負荷試験中の収縮期血圧の反応との関係について横断的に検討した.対象と方法:某市の健康増進事業に参加した者のうち,安静時血圧が正常であった労働者362名(男性79名,女性283名,平均年齢49.1歳)を対象とした.自転車エルゴメータを使用して3分毎に10–30 wattsずつ漸増する最大下多段階漸増運動負荷試験を実施し,各負荷終了1分前に血圧を測定した.Framingham Studyの基準に準じ,運動負荷試験中の収縮期血圧の最大値が男性210 mmHg以上,女性190 mmHg以上を過剰血圧反応と定義した.また,自記式質問票を用いて,職場の有害環境や労働形態,労働時間,睡眠時間,休日数,通勤時,仕事中の身体活動時間,余暇時の運動時間について調査した.結果:362名中94名(26.0%)に運動負荷試験中の過剰な収縮期血圧の上昇が認められた.有害環境や労働時間,睡眠時間,休日数,通勤時の身体活動時間別による過剰血圧反応発生の調整オッズ比について検討したところ,過剰血圧反応発生と関連する要因は,労働時間が1日10時間以上,睡眠時間が1日6時間未満,休日数が週1日以下であった.労働時間,睡眠時間,休日数を3分割し,それぞれの組み合わせによる過剰血圧反応発生の調整オッズ比について検討したところ,労働時間が長く,睡眠時間,休日数が少ないほど,過剰血圧反応発生の調整オッズ比が有意に高かった.まとめ:本研究の結果より,労働時間が長く,睡眠時間や休日数が少ない勤労者は,将来の高血圧や心血管病発症,過労死防止のため,日常生活や職場,運動負荷時の血圧変動を把握することが重要であると考えられる.
著者
池田 正行
出版者
一般社団法人 日本薬剤疫学会
雑誌
薬剤疫学 (ISSN:13420445)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.55-62, 2008 (Released:2008-11-07)
参考文献数
7
被引用文献数
1 1

わが国では、独立行政法人医薬品医療機器総合機構 (PMDA) と厚生労働省が、公的機関として連携してファーマコビジランスを行なうと謳われている。FDAのCDER (Center for Drug Evaluation and Research) / CBER (Center for Biologics Evaluation and Research) だけでも、三百数十人の医師がいるのに、日本のFDAといわれるPMDA全体でも、20名前後の医師しか確保されていない。社会的な評価が低い、診療職よりも収入が低いことを含め、複数の要因により医師不足が生じている。多くの品目で審査を担当すべき適切な専門医を欠く結果、小児循環器科医が過活動性膀胱治療薬の審査をせざるを得ないといった専門外審査が常態化している。医師の診療行為が刑事訴追を受け、厚労省の官僚が行政判断に対し個人的責任を問われ有罪が確定する時代に、このような専門外の活動を強いられている審査員の危機感は非常に強い。規制当局や製薬企業に対し、未承認薬の早期承認や市販後安全性管理を厳しく要求しながら、それを支える人材を全く育成しようとしない医師達の中から、PMDAを志望する医師を育てていくためには、単に募集枠を広げる以上の改革が是非とも必要である。第一に、兼業規制の緩和、サービス残業の抑制、前時代的な成果主義の撤廃といった労働環境の改善。 第二に審査免責制度の確立と法務部門の設立。第三に市販後安全性部門への臨床医の配置である。より開かれたPMDAにより、PMDAの外にいる人々がPMDAにもっと貢献できるようになることが、ファーマコビジランスに対するメディアと一般市民への深い理解につながる。
著者
進藤 宗洋 池田 正春 黒岩 中 清永 明 田中 宏暁
出版者
福岡大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1995

高齢者を対象に、適度な運動習慣が免疫機能に及ぼす影響を、以下の視点から検討し知見を得た。1.中高齢者の非特異的免疫能に対する定量的運動の影響:運動習慣のない健常な高齢者を対象にして、ザイモザン刺激に反応した好中球の活性酸素(ROS)産生能は80%LTとLTの軽強度長時間有酸素性運動によってのみ一過性に高められる可能性が示唆された。次に、LTとほぼ同等である50%V02max強度のトレーニングを定期的に継続している高齢者と運動習慣のない高齢者を対象にして、安静時とLT強度で1時間の一過性の運動を負荷して、運動中と運動終了直後、運動終了1時間後のROS産生能を検討し、この軽強度の有酸素性運動の長期間継続が高齢者の非特異的免疫能を高め得る可能性を明らかにした。次に、健常高齢者を対象に縦断的研究を行ったところ、トレーニング効果はLT強度で1回1時間、週3回の頻度では5週間以上で有酸素性作業能を、10週間以上では非特異的免疫機構の中心を担う好中球の機能を十分に高め得る可能性が示唆された。2.中高齢者の習慣的運動がT,Bリンパ球およびNK細胞におよぼす影響:若年(20-39才)、中年(40-59才)、高齢(60才以上)の年代でジョギングやサイクリング、テニス、水泳など運動習慣を持つ運動群と持っていない非運動群のリンパ球サブセットと好中球のROS産生能及び貪食能を測定比較した結果、自然免疫については、NK細胞の割合は年齢によっても運動習慣によっても変わらないが、好中球のROS産生能及び貪食能は高齢非運動群に比べて高齢運動群の方が高かった。3.中高齢者のストレスと免疫能〜若年者および運動群非運動群での比較:ストレスで起きる免疫能への悪影響も防ぐ可能性を、2と同じ対象についてSTAI心理テストによるストレスレベルとリンパ球サブセットを測定し検討した。適度な運動はストレスを軽減し免疫機能を改善する可能性が示唆された。
著者
三好 甫 吉岡 義朗 池田 正幸 高村 守幸 Miyoshi Hajime Yoshioka Yoshiro Ikeda Masayuki Takamura Moriyuki
出版者
航空宇宙技術研究所
雑誌
航空宇宙技術研究所特別資料 = Special Publication of National Aerospace Laboratory SP-16 (ISSN:0289260X)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.99-106, 1991-12

In a few years, a computer which processes CFD programs over 100 times faster than the Fujitsu VP400 and has a main memory capacity of more than 32G bytes will be required for CFD technology to play an important role in aerospace research and development. A distributed main memory parallel processor is free from the memory throughput bottleneck which prevents the implementation of shared memory parallel processors with the necessary speed. In the light of regular characteristics of CFD codes, a distributed memory parallel processor is likely to deliver the above-mentioned processing speed. Its characteristics include a physically distributed main memory which logically provides programmers with global and local memory views, processing elements with high speed RISC scalar units and high speed vector units with large capacity vector registers, and a crossbar network which interconnects a large number of processing elements. Such a processor can be suitably called the "Numerical Wind Tunnel". This paper describes the basic main memory structure, system configuration, processing element, and interconnection network and communication mechanism of the Numerical Wind Tunnel.
著者
乾 昭文 小林 恒夫 寺西 常治 池田 正己
出版者
The Institute of Electrical Engineers of Japan
雑誌
電気学会論文誌B(電力・エネルギー部門誌) (ISSN:03854213)
巻号頁・発行日
vol.118, no.5, pp.563-572, 1998-05-01 (Released:2008-12-19)
参考文献数
21

In this paper, the static electrification phenomena on the dielectric materials by SF6 gas flow were investigated. When pure SF6 gas flows on the dielectric materials at high speed up to 25m/sec, no electrification was observed on the dielectric material surfaces. In case of the flow contained dielectric microscopic particles colliding with dielectric materials, it is confirmed that the SF6 gas flow of speeds above 5m/sec causes the electrification on the dielectric surfaces. The faster the SF6 gas flow, the higher the surface potential of the dielectric material is. Such phenomena of static electrification of SF6 gas contaminated with microscopic dielectric particles were explained to be caused by the friction between the dielectric materials and the dielectric microscopic particles in SF6. The polarity and the magnitude of the surface potential of the material, after flowing the SF6 gas contaminated with dielectric particles, are confirmed by the result of a general friction experiment of the two dielectric materials. It is considered that a well-controlled gas insulated transformer not contaminated with microscopic dielectric particles in SF6 can not generate electrification phenomena.
著者
北迫 勇一 高垣 智博 池田 正臣 田上 順次
出版者
特定非営利活動法人 日本歯科保存学会
雑誌
日本歯科保存学雑誌 (ISSN:03872343)
巻号頁・発行日
vol.60, no.6, pp.282-288, 2017 (Released:2018-01-09)
参考文献数
20

目的 : 酸蝕症の疫学調査から歯間清掃に関するアンケート調査結果を抽出し, 各世代における歯間清掃用具 (デンタルフロスおよび歯間ブラシ) の使用頻度について, 歯間清掃を始めた動機づけ要因も含め比較検討を試みた.  材料と方法 : 本研究趣旨に同意が得られた被験者1,108名のうち, アンケートに対しすべて回答した969名分 (15~89歳, 平均年齢48.4歳, 男性494名, 女性475名) を対象として, 酸蝕症の疫学調査における口腔衛生状況に関する質問事項として, デンタルフロスおよび歯間ブラシの使用有無 (有の場合はその頻度 : 常時または時々) ならびに歯間清掃を始めた動機づけ要因について調査した. 被験者全員を, 10~20代, 30代, 40代, 50代, 60代および70~80代の6世代に分類し, 同アンケート結果の世代間における比較検討を試みた.  結果 : 全世代における歯間清掃用具の使用頻度は, デンタルフロスの常時使用が30%, 歯間ブラシでの常時使用が28%であった. また, 各世代における同使用頻度について 「常時+時々」 と 「未使用」 を比較した場合, デンタルフロスでは60代が40代を除くほかの世代に比べその使用頻度が高く, 歯間ブラシでは50~80代が10~40代に比べその使用頻度が高かった (p<0.05). また, 同使用頻度について 「常時」 と 「時々+未使用」 を比較した場合は, デンタルフロスでは60代が10~30代に比べ 「常時」 使用している割合が高く, 歯間ブラシでは50~80代が10~40代に比べ 「常時」 使用している割合が高かった (p<0.05). さらに, 歯間清掃を始めた動機づけ要因は, 30代を除くすべての世代において歯科医院からの推奨で開始したと回答する割合が半数以上を占め, 30代ではその割合が低かった (p<0.05).  結論 : 歯間清掃用具の使用頻度は, デンタルフロスで世代間の明確な差を認めなかったのに対し, 歯間ブラシは年齢が増すごとに明らかに使用頻度が増加する傾向を示した. 歯間清掃を始めた動機づけとして, 多くの世代において 「歯科医院からの推奨」 が寄与していることが示唆された.
著者
池田正映著
出版者
高城書店
巻号頁・発行日
0000
著者
塚本 潔 池田 正孝 野田 雅史 山野 智基 小林 政義 濱中 美千子 馬場谷 彰仁 木村 慶 宋 智亨 今田 絢子 内野 基 池内 浩基 冨田 尚裕
出版者
医学書院
雑誌
臨床外科 (ISSN:03869857)
巻号頁・発行日
vol.73, no.4, pp.450-456, 2018-04-20

【ポイント】◆根治性と機能温存の観点から,家族性大腸腺腫症に対して大腸全摘・J型回腸囊肛門吻合術が標準術式とされている.◆肛門側操作で確実な粘膜切除と括約筋温存を心がけることで根治性と機能温存が両立される.◆1期的手術や腹腔鏡手術の有用性が期待されるが,いまだ十分なコンセンサスを得たものではなく,専門性の高い術式であるという認識をもつことも必要である.*本論文中、[▶動画]マークのある図につきましては、関連する動画(Flash形式)を見ることができます(公開期間:2021年4月末まで)。
著者
池田 正幸 中村 常郎
出版者
The Japan Society for Precision Engineering
雑誌
精密機械 (ISSN:03743543)
巻号頁・発行日
vol.32, no.379, pp.539-544, 1966

In this report, frequency analysis on some lapped surface roughness are made. The profiles of turning specimens recorded on a magnetic tape are obtained using the stereo type pick-up which is rewired so as to measure the vertical displacement of its stylus.<BR>The conclusions obtained are as follows;……<BR>1) When logarithmic plot of frequency is taken on the axis of abscissa, frequency analysis curves of lapped surface roughness, that are called spectrum curves, show the Gaussian distribution approximately.<BR>This fact concurs with some results of other investigations on periodicity of lapped surface roughness<BR>2) The frequency corresponding to the peak position of Gaussian curves is considered to be the mean frequency.<BR>3) A constant functional relation between the output voltage at the mean frequency and the center line average roughness is derived.