著者
片桐 由希子 川戸口 雄太 清水 哲夫
出版者
首都大学東京 大学院 都市環境科学研究科 観光科学域
雑誌
観光科学研究 (ISSN:18824498)
巻号頁・発行日
no.9, pp.15-23, 2016-01-31

鉄道ファンは,趣味を通じて長い距離を移動し,一般に観光地として認知度が高くない地域にも足を運ぶなど,地方の観光振興に関わる場で活動する機会が多いと考えられるが,その行動が観光に及ぼす影響については明らかにされていない。本研究ではサークル活動として鉄道研究会に所属する大学生を対象としたアンケートを実施し,鉄道ファンの旅行・観光の消費動向や鉄道目的とする旅行での観光行動を把握,鉄道ファンとしての興味分野や活動との関連性を分析した。鉄道ファンは一般と比較して,旅行回数が多いが1回あたりの旅行の消費額は変わらないこと,「乗り鉄」「撮り鉄」「複合型」のそれぞれの時間的な制約と選択される観光行動の傾向を明らかにした。
著者
清水 肇 村上 有慶
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.13, no.25, pp.309-312, 2007-06-20 (Released:2008-08-01)
参考文献数
10
被引用文献数
2 3

Comprehensive research of war related sites in Okinawa Prefecture was conducted from 1998 to 2006 and comprehensive research of modernization heritage in 2002 and 2003 was conducted by the prefectural board of education.According to the result of the research, characteristics of war related sites in Okinawa prefecture are as follows.1) Most of the war related sites have circumstances of battles during the Battles of Okinawa2) Most of the war related sites are underground structures and structures on the ground are limited because of the destruction by ground battles.
著者
雪岡 聖 田中 周平 鈴木 裕識 藤井 滋穂 清水 尚登 齋藤 憲光
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集G(環境) (ISSN:21856648)
巻号頁・発行日
vol.72, no.7, pp.III_87-III_94, 2016 (Released:2017-04-03)
参考文献数
20

本研究では,化粧品中のペルフルオロ化合物類(PFCs)の前駆体の把握を主目的とし,一定条件下で酸化分解を行うことで,種々の前駆体をPFCsに変換し,生成ポテンシャルを評価した.さらに精密質量分析により前駆体の化学構造の探索を行った.30製品中の15種のPFCsの総含有量は146~8,170 ng/g-wetであり,PFCs生成ポテンシャルは75~93,200 ng/g-wetであった.一部のファンデーションと化粧下地にPFCsの11~199倍のPFCs生成ポテンシャルが存在した.化粧品成分として「フルオロ(C9-15)アルコールリン酸」を含むファンデーションを精密質量分析した結果,7種のポリフルオロアルキルリン酸エステル類(PAPs)が検出され,それらはPFCsを生成する前駆体である可能性が示唆された.
著者
村上 明 中村 宜督 大東 肇 小清水 弘一
出版者
近畿大学
雑誌
近畿大学生物理工学部紀要 = Memoirs of the School of Biology-Oriented Science and Technology of Kinki University (ISSN:13427202)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.1-23, 1997-02

現在、癌の化学予防は癌撲滅のための一つの有力な手段と考えられている。なかでも、多段階発癌におけるプロモーション過程の抑制は特に有効である。なぜなら、プロモーションは、多段階にわたる発癌過程において、唯一、可逆性を示す過程であり、しかもその成立に長い期間を要することが動物実験の結果から示唆されているからである。このような背景から、タイ国産食用植物112種(122試料)を無作為に選び、発癌プロモーション抑制活性の短期検定法である、Epstein-Barr virus (EBV)活性化抑制活性をスクリーニングした。プロモーターとして12-O-hexadecanoylphorbol-13-acetate (HPA)を用い、細胞はRaji(ヒトBリンパ芽球様細胞)を使用した。試験の結果、全体の60%の試料が200μg/mLの濃度で30%以上の抑制活性を示した。この抑制活性の発現割合は、以前に行った和産食用植物の試験で得られた割合(26%)を有意に上回るものであった。次いで、8種のタイ国産食用植物から10種の活性化合物を見出した。なかでも、コブミカン((Citrus hystrix、ミカン科)から単離した1,2,-O-di-α-linolenoyl-3-O-β-galactopyranosyl-sn-glycerol(DLGG)とナンキョウ(Languas galanga、ショウガ科)から得られた1'-acetoxychavicol acetate (ACA)のEBV活性化抑制活性は特に高いものであった。7,12-dimethylbenz[a] anthracene (DMBA)と12-O-tetradecanoylphorbol-13-acetate (TPA)を用いたマウス皮膚発癌2段階実験では、DLGGはTPAの10倍の塗布量で腫瘍の発生数を50%抑制し、ACAはTPAと同じ塗布量でも有効(抑制率44%)であった。DLGGの重要な作用機構は、プロスタグランジン類生成系の抑制作用であり、ACAのそれは、白血球による過剰な活性酸素の産生の対する抑制作用であると推察された。タイ国産食用植物が示す高い発癌抑制作用、活性物質、その作用機構を中心に述べた。
著者
清水 麻由 今井 孝成 山崎 さやか 矢川 綾子 宮沢 篤生 中村 俊紀 北條 菜穂 石川 良子 神谷 太郎 板橋 家頭夫
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.65, no.2, pp.128-133, 2016 (Released:2016-04-16)
参考文献数
20

【目的】インフルエンザ予防接種ガイドラインには,鶏卵完全除去中や鶏卵摂取後にアナフィラキシー歴がある児は専門施設へ紹介するとし,安全性についての記載はない.今回,特に重症な鶏卵アレルギー児を対象に当科でインフルエンザワクチンを接種した後の副反応について検討し,17例のケースシリーズとして報告する.【方法】対象は平成25年度にインフルエンザワクチンを希望し,当該ワクチンの接種歴がなくかつ重症な鶏卵アレルギー児(鶏卵完全除去中かつ卵白またはOvomucoid(OVM)特異的IgE値がスコア4以上である児〔以下完全除去児〕,または鶏卵摂取にてSampson分類でGrade III以上の強いアナフィラキシー症状の既往のある児〔以下アナフィラキシー児〕)とした.接種前に10倍希釈ワクチン液でプリックテストを施行し,2分割接種を行った.主要評価項目は,接種後30分以内,24時間以内の副反応の出現状況とした.【結果】17例(完全除去児9例,アナフィラキシー児8例)を対象に,のべ33回接種を行い,接種後の副反応は,分割接種30分以内,24時間以内とも認めなかった.【結論】重症な鶏卵アレルギーであっても,インフルエンザワクチンは安全に接種できる可能性が高い.
著者
上田 昌宏 高垣 伸匡 恩田 光子 荒川 行生 庄司 雅紀 大森 志保 清水 忠
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.140, no.2, pp.301-312, 2020-02-01 (Released:2020-02-01)
参考文献数
21
被引用文献数
3 2

In Japanese pharmaceutical education, the Model Core Curriculum was revised in 2013 to train pharmacists who can appropriately evaluate literature and use evidence-based medicine (EBM). However, in the investigation of EBM education at pharmaceutical universities in 2015, it was found that literature evaluation was hardly performed in the education of undergraduate students. One of the reason is the lack of EBM lecturers at each universities. Therefore, we adopted team-based learning (TBL) to educate more than 50 undergraduate students on the practical evaluation of literatures and the understanding of EBM concepts. The learning outcomes of this strategy were evaluated using the scores of individual tests before and after the class. As a result, the mean scores on the post-test significantly improved from 4.34 to 6.42 out of 10 total points (p<0.001). We further administered a questionnaire survey regarding the understanding of EBM (the mean score was 4.12). In conclusion, it was suggested that TBL for a large number was effective in EBM education for providing knowledge of literature evaluation and the understanding of fundamental concepts.
著者
日野林 俊彦 赤井 誠生 金澤 忠博 大西 賢治 山田 一憲 清水 真由子
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

2011 年 2 月に日本全国より 45,830 人の女子児童・生徒の初潮に関わる資料を収集した。プロビット法による日本女性の平均初潮年齢は 12 歳 2.3 ヵ月 (12.189 歳)で、現在 12 歳 2.0ヵ月前後で、第二次世界大戦後二度目の停滞傾向が持続していると考えられる。初潮年齢は、睡眠や朝食習慣のような健康習慣と連動していると見られる。平均初潮年齢の地域差は、初潮年齢が各個人の発達指標であるとともに、進化的指標でもあり、さらには国内における社会・経済的格差や健康格差を反映している可能性がある。
著者
浅野 大喜 瀬戸 雄海 山崎 千恵子 清水 健太 瀬川 麻衣子 小林 正行
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
pp.11888, (Released:2020-09-12)
参考文献数
16

【目的】COVID-19 により入院した高齢者と若年者の2 例に対し,感染対策をしながら理学療法を実施した。今回,その取り組み方法と症例の経過について報告する。【方法】実施にあたり,部署内で,担当者の選定,実施方法の選択,実施中の留意点の取り決めを行った。それにしたがい高齢者には直接介入,若年者には間接介入を選択し実施した。評価は,症例1(高齢者)は運動,認知機能について,症例2(若年者)は精神機能について評価を行った。【結果】症例1 は,運動,認知機能ともに初期評価時より向上し,入院32 日目に入院前に生活していた施設に退院した。症例2 は,運動機能の維持だけでなく,抑うつや混乱などの精神機能にも向上がみられ,入院24 日目に自宅退院となった。【結論】入院中のCOVID-19 患者に対する理学療法は,高齢者,若年者いずれの場合においても,運動機能,認知・精神機能に対して効果があることが示唆された。
著者
片桐 由希子 川戸口 雄太 清水 哲夫
出版者
首都大学東京 大学院 都市環境科学研究科 観光科学域
雑誌
観光科学研究 = The international journal of tourism science (ISSN:18824498)
巻号頁・発行日
no.9, pp.15-23, 2016-03

鉄道ファンは,趣味を通じて長い距離を移動し,一般に観光地として認知度が高くない地域にも足を運ぶなど,地方の観光振興に関わる場で活動する機会が多いと考えられるが,その行動が観光に及ぼす影響については明らかにされていない。本研究ではサークル活動として鉄道研究会に所属する大学生を対象としたアンケートを実施し,鉄道ファンの旅行・観光の消費動向や鉄道目的とする旅行での観光行動を把握,鉄道ファンとしての興味分野や活動との関連性を分析した。鉄道ファンは一般と比較して,旅行回数が多いが1回あたりの旅行の消費額は変わらないこと,「乗り鉄」「撮り鉄」「複合型」のそれぞれの時間的な制約と選択される観光行動の傾向を明らかにした。