著者
竹村 浩 塩谷 順彦 小森 美加 陶 易王
出版者
Osaka Urban Living and Health Association
雑誌
生活衛生 (ISSN:05824176)
巻号頁・発行日
vol.53, no.1, pp.11-18, 2009-01-30 (Released:2009-02-09)
参考文献数
12
被引用文献数
1

To evaluate the effects of natto fermented by Bacillus subtilis MC1 on defecation, fecal properties and fecal microflora, a crossover study was conducted in 44 healthy volunteers (female, 34.9±8.8 years old; mean±SD). The subjects were divided into two groups and given 40g natto (B.subtilis MC1 spores 2×1010cfu) and boiled soybeans (40g/day) for 14 days each. No effect of natto was found on the frequency of defecation, the volume of feces or fecal characteristics. The number of Bacillus bacteria was significantly increased after the natto administration period in comparison with the boiled soybean administration period (p<0.05), indicating that live B.subtilis MC1 spores reached the large intestine. On the other hand, the number of other bacteria showed no change in the natto administration period in comparison with the boiled soybean administration period.
著者
下村 理雄 磯野 正太郎 船瀬 新王 内匠 逸
出版者
公益社団法人 日本生体医工学会
雑誌
生体医工学 (ISSN:1347443X)
巻号頁・発行日
vol.Annual60, no.Abstract, pp.147_2, 2022 (Released:2022-12-01)

集中力の向上を目的として,ハチマキを頭部に装着することがある.しかし,ハチマキによる集中力への影響は未だ解明されていない.そこで我々はハチマキが集中力へどのような影響を与えるのかについて研究を行ってきている.本研究においては,集中力は課題への作業効率と正確性に反映されると仮定する.本稿は連続加算課題を行った際のハチマキが作業効率及び正確性に影響を与えるか明らかにする.連続加算課題とは,2つの数字を画面に表示し,それらの和の一の位を連続して解答するものである.本課題では作業効率は課題の解答数及び正答数,正確性は課題の誤答率と定義する.本実験では被験者8名に対し,連続加算課題を6回行う.作業効率について,ハチマキの有無を分類し全被験者の全6回の課題中の解答数と正答数の平均に対してt検定を行った結果,ハチマキ有の方が有意に高いことを確認した.また,各被験者の全6回の課題の結果より,ハチマキに対して好影響または悪影響を受ける群に分類した.ハチマキに対して好影響を受ける群は,課題の序盤においてハチマキの影響を受けるが,終盤においてはハチマキの影響を受けないことを確認した.正確性について,ハチマキの有無を分類し,全被験者の全6回の課題中の誤答率に対してt検定を行った結果,ハチマキ有の方が有意に低いことを確認した.本結果はハチマキの装着により作業効率と正確性が向上することを示唆している.

2 0 0 0 大王町史

著者
大王町史編さん委員会編
出版者
大王町
巻号頁・発行日
1994
著者
明仁親王 目黒 勝介
出版者
The Ichthyological Society of Japan
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.63-67, 1975-12-15 (Released:2010-06-28)
参考文献数
8

ゴマハゼPandaka lidwilliに類似する小型のハゼの新種Pandaka trimaculataを記載し, ミツボシゴマハゼの和名を附した.本種は沖縄県石垣島と西表島およびフィリピンのミンダナオ島で採集された.ミツボシゴマハゼとゴマハゼの相違は縦列鱗数と腹部の斑紋にある.ゴマハゼの属名として用いられたBerowraはPandaka属との類似のため, Pandaka属のシノニムとした.
著者
王 筱 江崎 哲也
出版者
山梨大学教育国際化推進機構
雑誌
高等教育と国際化 : 山梨大学教育国際化推進機構紀要年報 (ISSN:21893993)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.37-43, 2018-11-20

本研究では、日本語を母語とする大学生が、教員を「先生」と呼ぶ要因を解明するため、一対一で話す場面を設定し、「調査協力者の属性(性別、年齢、専攻)」、「力関係(年上/ 同年齢)」、「相手の属性(調査協力者が所属する大学の教員であるかどうか、性別)」、「親疎関係(親しい:プライベートの付き合いがある友達・親しくない:友達ではない)」、「教授されたか否か、またその内容(学問的/ 実用的)」の五つの要因を質問事項に入れ、日本語を母語とする大学生及び大学院生を対象にアンケート調査を実施した。決定木分析を用いて分析を試みた結果、「先生」という呼称選択を決定づける主な要因は「力関係(年上・同齢者)」であることがわかった。また、「相手の属性(調査協力者が所属する大学の教員であること)」と「教えられた内容(学問的・実用的)」も要因となることが示唆された。一方、所属する大学の教員であることを知っていても、「先生」と呼ばない学生が少数いることもわかった。

2 0 0 0 OA 三才圖會 106卷

著者
(明) 王圻 纂集
巻号頁・発行日
vol.[27], 1609
著者
望月 茂徳 蔡 東生 浅井 信吉 王 雲 福本 麻子
出版者
芸術科学会
雑誌
芸術科学会論文誌 (ISSN:13472267)
巻号頁・発行日
vol.9, no.3, pp.102-110, 2010 (Released:2010-10-01)
参考文献数
12

UNESCO世界遺産にも登録されている龍安寺石庭は, 15個の石が無名の設計者により一見してランダムに配置されているが,石もしくは石群の配置は基本的に手前からみて奥が鈍角をなす不等辺三角形をなし,基本的に,三石もしくは三石群がそれより大きい一石群をなし,不等辺鈍角三角形が3回再帰的に繰り返される構造になっている.本論文ではまず, それぞれの石もしくは石群のサイズは1/f揺らぎもしくはZipfの法則に従っていることを算出した. さらに, より詳細な配置分析としてアイ・トラッキング実験を行い,石(もしくは石群)から石(もしくは石群)への視線の遷移をリンクとして計測した. 計測したデータよりホットスポット(視線注視分布)図の作成および視線の"PageRank"の算出によって, 視線軌跡ではわかりづらかった, 石庭鑑賞上の視線の乱れが起こる例外的石配置ルール出現箇所において, 視覚的不協和が使われている可能性が高いことを示した.
著者
宮前 良平 置塩 ひかる 王 文潔 佐々木 美和 大門 大朗 稲場 圭信 渥美 公秀
出版者
日本質的心理学会
雑誌
質的心理学研究 (ISSN:24357065)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.73-90, 2022 (Released:2022-04-01)

エスノグラフィは長らく単独の調査者によって書かれてきた。本稿では,それに対して,地震の救急救援期にお けるチームエスノグラフィの事例をもとに,チームとしてエスノグラフィを行うことの方法論的可能性を論じる。 まず,チームエスノグラフィには,超克しなくてならない問題として羅生門問題と共同研究問題があることを確 認する。次に,既存のチームエスノグラフィにおけるチームには3 つの形態があることを整理し,本稿ではその 中でも同じタイミングで同じ対象を観察する,あるいは同じタイミングで異なる対象を観察した事例を扱うこと を述べる。具体的には,熊本地震の際にあらかじめチームを結成してから現地で活動を展開していった過程をエ スノグラフィとして記述していく。最後に,これらの事例をもとに,チームエスノグラフィには①新たな「語り」 を聞きに行く原動力となること②現場で自明となっている前提に気づくことで新たな問いを立てること③「調査 者-対象者」という非対称性を切り崩す可能性があること④現場に新たな規範を持ち込むことで現場の変革をも たらすことの4 点について議論した。
著者
清水 翔太 荒川 弘之 本田 城二 徳森 謙二 藤淵 俊王
出版者
日本保健物理学会
雑誌
保健物理 (ISSN:03676110)
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.315-323, 2021-12-28 (Released:2022-03-01)
参考文献数
24
被引用文献数
1

Clear radiation protection training and explanation tools for medical staff, patients, and caregivers during radiography are required. In this study, we developed visualization tool of scattered radiation distribution image of each X-ray room conditions. The 400 cases of X-ray room conditions were simulated using a Monte Carlo simulation code, Particle and Heavy Ion Transport code System (PHITS). The simulation conditions were (i) width and depth of the X-ray room (200 cm, 250 cm, 300 cm, 400 cm and 500 cm), (ii) opening or closing of the sliding door, (iii) direction of the X-ray table, (iv) X-ray posture, and (v) with or without protective clothing/shield. The scattered radiation distribution images were published on the Internet. The images are easily accessible on the Internet with selecting each radiography room condition. In radiation protection education, our tool can be used to (a) reduce radiation dose by keeping away from X-ray sources and scattered radiation sources, (b) shield scattered radiation by protective clothing and protective screens, and (c) prevent leakage of scattered radiation outside the room by closing the door of the radiography room. Our tool would improve the efficiency of radiation protection training for medical staff and alerting to patients and caregivers.
著者
荒川 弘之 徳森 謙二 亀澤 秀美 藤淵 俊王
出版者
公益社団法人 日本アイソトープ協会
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.67, no.1, pp.11-15, 2018-01-15 (Released:2018-01-15)
参考文献数
6
被引用文献数
5 5

一般の病院等ではX線撮影装置がその有用性から広く普及している一方,患者・介助者や医療従事者への不必要な被ばく量増大の可能性がある。本研究では放射線防護教育を目的としたX線撮影室内での放射線散乱の可視化図の作成を行った。モンテカルロシミュレーションコードPHITSを用いて,PHITSの利用初学者においても簡便に作成できる放射線の散乱を表した図を作成することで,端的かつ的確な放射線防護教育と不必要な被ばくへの注意喚起ができると考えられる。

2 0 0 0 王将

著者
王将社
出版者
王将社
巻号頁・発行日
vol.3, no.3, 1950-03
著者
辻 大士 高木 大資 近藤 尚己 丸山 佳子 井手 一茂 LINGLING 王 鶴群 近藤 克則
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.69, no.5, pp.383-393, 2022-05-15 (Released:2022-05-24)
参考文献数
40

目的 地域診断により要介護リスクを抱えた高齢者が多く居住する地域を特定し,モデル地区として重点的に通いの場の立ち上げや運営を支援することで,地域レベルの指標が改善し地域間の健康格差が縮小するかを検証することを目的とした。方法 神戸市と日本老年学的評価研究は,要介護認定を受けていない高齢者を対象に全市で実施したサンプリング郵送調査データを用い,市内78圏域(1圏域≒中学校区)の地域診断を行った。複数の要介護リスク指標で不良な値を示し,重点的な支援が必要と判断された16圏域を2014~19年度にかけてモデル地区として指定し,市・区・地域包括支援センター・研究者らが連携して通いの場の立ち上げや運営を支援した。さらに,4回(2011, 13, 16, 19年度)の同調査データ(各8,872人,10,572人,10,063人,5,759人)を用い,モデル地区(16圏域)と非モデル地区(62圏域)との間で,中間アウトカム9指標(社会参加3指標,社会的ネットワーク2指標,社会的サポート4指標)と健康アウトカム5指標(運動器の機能低下,低栄養,口腔機能低下,認知機能低下,うつ傾向)の経年推移を,線形混合効果モデルにより比較した。結果 2011,13年度調査では,全14指標中13指標でモデル地区は非モデル地区より不良な値を示していた。その差が2016,19年度調査にかけて縮小・解消し,年度×群の有意な交互作用が確認された指標は,中間アウトカム4指標(スポーツ・趣味関係のグループ参加,友人10人以上,情緒的サポート提供),健康アウトカム3指標(口腔機能低下,認知機能低下,うつ傾向)であった。たとえば,2011年度の趣味関係のグループ参加はモデル地区29.7%/非モデル地区35.0%であったが,2019年度には35.2%/36.1%と地域差が縮小した(P=0.008)。同様に,情緒的サポート提供は83.9%/87.0%が93.3%/93.3%(P=0.007),うつ傾向は31.4%/27.2%が18.6%/20.3%(P<0.001)となり,差が解消した。結論 地域診断により要介護リスクを抱えた高齢者が多く住む地域を特定し,住民主体の通いの場づくりを重点的に6年間推進することで,社会参加やネットワーク,サポートが醸成され,ひいては地域間の健康格差の是正に寄与したことが示唆された。